【就活ガイド】AGC株式会社の本選考の傾向と対策【内定者回答あり】

AGCは、ガラス/化学品/ディスプレイ/セラミックスを中心に事業を展開する企業です。「易きになじまず難きにつく」という理念のもと、板ガラス事業から始まり100年以上の歴史があります。 就活会議では、そんなAGCの本選考の情報と対策を22年卒向けにまとめました。 就活会議では、実際にAGCの本選考に応募し参加した学生から情報提供をしてもらっています。ESや面接での実際の回答例もありますので、ぜひ選考を受ける前に対策として読んでみてくださいね。
企業研究を進めるAGCの会社概要
まずは就職活動のスタート地点である企業情報をみていきましょう。ここではAGCの基本情報をお伝えします。
AGCの基本情報
会社名 | AGC株式会社 |
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業界 | 化学・石油・ガラス・セラミック |
本店所在地 | 〒100-8405 東京都千代田区丸の内一丁目5番1号 |
創立 | 1907年9月8日 |
設立 | 1950年6月1日 |
売上高 | 5,050億円 |
従業員数 | 7,223名(2021年12月31日現在) |
資本金 | 908億円 |
事業内容 | ガラス、化学品、ディスプレイ、セラミックス、モビリティ、エレクトロニクス、ライフサイエンス |
参考元:https://www.agc.com/company/profile/index.html
AGCは、1907年9月8日創業の100年以上の歴史を持つ企業です。板ガラス事業からスタートした企業で、現在はガラス事業/化学品事業/セラミックス事業/電子部材事業などを展開しています。ガラスや化学、セラミックスで培った技術を活かしながら新製品を開発することで事業を拡大している企業です。
AGCの強み
強み「30以上の国と地域におけるグローバルな事業展開」
AGCは、グローバルに事業を展開するリーディングカンパニーです。アジア/ヨーロッパ/北米を中心に世界の30の国と地域に拠点を持っています。フロート板ガラス、自動車ガラス、ETFE樹脂(フッ素樹脂)などの多くの分野でトップシェア製品を有しており、東京スカイツリーの展望台やスタジアム(ミュンヘンのサッカースタジアム「アリアンツ・アリーナ」)といった建築物からスマートフォンまで、幅広く利用されています。生産から販売までの全ての段階でボーダーレスな市場を意識したネットワークを構築し、グローバル一体経営を強化しています。
引用元:https://www.agc.com/recruiting/guide.html
AGCの社風
社風「風通しがよくフランクな企業風土」
AGCの機電系社員座談会からは、風通しがよくフランクな社風であることが伝わってきます。若手のうちから、手を挙げれば何でもやらせてもらえる雰囲気があるようです。若手こそ、面白いアイデアやチャレンジを実現してほしいという空気があります。実際に、新入社員の時にプロジェクトにアサインされたというベテランの声もあり、挑戦していくことで人間的に大きく成長できるという価値観が根付いているようです。
印象的だったのは、人事担当者から「提案すれば、ウチは何でもやらせてくれるよ」と言われたことですね。事業領域や仕事内容の説明も、もちろん丁寧でしたが、それ以上に社風というか風通しの良さを感じました。
引用元:https://www.agc.com/recruiting/career/talk/talk03.html
フランクさという社風の延長線上にあることだと思いますが、最近特に、チャレンジを推進する空気が生まれていると思います。「若手はもっと面白いアイデアを持ってこい!」と待ってくれている感じがしますね。これは機電系ということに限った話ではないですけど。
引用元:https://www.agc.com/recruiting/career/talk/talk03.html
実は私、新入社員の時に工場立ち上げのプロジェクトにアサインされたことがあるんですよ。当時は、右も左も分からない新人がやるような仕事じゃないと思ったし、ネコの手も借りたいぐらい忙しいからかり出されたんだと割り切っていましたが、今になって振り返るとそうじゃなかったんだと気づきました。
引用元:https://www.agc.com/recruiting/career/talk/talk01.html
AGCの本選考対策ポイント
ここからは、実際に選考を通過した先輩の口コミをもとに、企業研究と志望動機作成のポイントを解説していきます。
企業研究「OB・OG訪問で社員の考えを聞く」
企業研究について、取り扱っている製品や事業内容を理解しておくことが大切です。企業パンフレットやホームページから基礎知識は知ることができるため、最低限確認しておきましょう。下記の先輩は、企業理解をより深めるためにOB・OG訪問を5回ほど行っています。社員の考えを聞くことで、企業にマッチした回答ができるようになるでしょう。
「企業研究」で行ったこと、調べて役に立ったこと
取り扱っている製品や事業内容を理解し、基礎知識を身に着けることがまず大切です。AGC株式会社から郵送される企業パンフレットなり、企業のHPなりしっかりと確認してください。 企業内部の情報や、これからの具体的な企業の方針について、社員の方がどう感じていらっしゃるのかを理解するため、OB・OG訪問は計5回ほど行いました。AGC株式会社は多くの事業を持ち、事業によってカンパニーに分かれています。カンパニーごとで働き方や考え方もかなり異なるため、自分の興味のあるカンパニーが有るのならば、そこに所属する社員の方にお話を伺うことをお勧めします。最終面接では「企業の将来性をどう見ているか」などの自身の考えを聞かれる場面もあったので、社員の方の考えや内部の状況を把握しておくことも大切なことだと感じました。
志望動機「AGCならではの取り組みや特徴を挙げる」
下記の先輩は、AGCの取り組みに将来性を感じていると志望動機で述べています。AGCは幅広い事業領域が特徴であり、技術を組み合わせることで新たな価値を創造しています。そうしたAGCならではの取り組みや、技術の融合によって事業を展開している点について魅力を感じていると伝えることで、同業他社ではなくAGCでなければならないという熱意をアピールしましょう。
実際に選考通過した先輩の志望動機
AGCには、新たな価値創造の可能性が大きく広がっていると考えたためです。 サークルで組織の上に立ち運営に携わった経験から、組織の縦の繋がりだけでなく、横に繋げること・横軸を入れることが大変困難な一方で、新たなシナジー・相乗効果を生むことを大変実感しました。同様に、企業においても事業の一本化だけでなく、持ち合わせている技術の融合・シナジー領域に活動を展開し、組織に横軸を入れている企業に新たな価値の創造機会の可能性を非常に感じています。 AGCは土台となる4つの基盤事業の確立だけでなく、その事業に横軸を入れて融合領域で活発に活動を展開しております(ALL AGCの取り組みであったり、広告ディスプレイであったり)。その点に非常に将来性を感じ、志望しております。
AGCの本選考フロー
それではここから、ステップごとに実際の選考体験をもとにした対策をお伝えしていきます。
2022年卒の本選考スケジュール
AGCの2022年卒本選考スケジュールを紹介します。
2021年3月 | ES |
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2021年3月 | WEBテスト |
2021年2~4月 | 一次面接(オンライン) |
2021年3~5月 | 二次面接(オンライン) |
2021年4~6月 | 最終面接(オンライン・対面) |
2022年卒の本選考は、3〜4月に行われています。一次面接と二次面接はオンラインで、最終面接はオンラインまたは対面で実施されています。技術系を志望している場合は、部門面談のあとに面接が1~2回行われています
技術系でインターンシップへの参加を勧める声が多い
先輩の投稿を見てみると、インターンシップへの参加を勧める声が多くありました。インターンシップに参加することで、早期選考の機会が与えられます。インターンシップは夏と冬に実施されていますが、選考の難易度は高いです。そのため、夏に応募して不合格でも諦めずに、冬も応募するべきとの先輩の投稿がありました。
エントリーシート(ES)対策「自己分析が必要な質問が多い」
ESでは、ガクチカや自身の価値観について深掘りされます。何に取り組んだのか、どのような思いを持って取り組んだのか、今までに直面した一番大きな困難は何かなど、詳細に問う質問が多いです。具体的なエピソードが求められるため、自己分析をしておくことが大切です。
2022年卒のESでは、以下の設問がありました。
【事務系】
- 学生時代頑張ったこと テーマ:他の人も協力して取り組んだことについて(100文字以内)
- 上記活動の目標(100文字以内)
- 上記活動の内容(300字以内)
- 上記内容の結果(200文字以内)
【技術系】
- あなたがこれまでに行った大きな決断や悩んで決めたことがあればどのように決断したのか教えてください(400文字以内)
- あなたの研究テーマの概要を教えてください。 ※修士・博士の方は現在の研究テーマ、学部の方は卒業テーマを、 決まっていない場合はその旨を入力してください。
- 興味のある職種(第1希望)理由 選択いただいた理由を簡単に入力してください。
- 自分に当てはまるテーマ 創業の精神「易きになじまず難きにつく」を持ち続けているAGCは、これからも新しいことに挑戦していきます。若いうちから一人一人が責任ある仕事を担うため、情熱、革新、チャレンジ、インテグリティの4つのチカラを持った人を求めています。 お選びいただいたテーマに沿って、ご自身で力を入れて取り組んだエピソードを具体的に教えてください。400字以下
設問と回答「あなたがこれまでに行った大きな決断や悩んで決めたことがあればどのように決断したのか教えてください(400文字以内)」
何かを決断した経験について問う設問です。下記の先輩は、怪我をした状態で大会に出場することを決断したエピソードを回答しています。決断した経験を聞くことで、大事な場面でどう行動する性格なのかを知り、企業にマッチした人材かを判断していると考えられます。
実際に選考通過した回答
私の大きな決断は、高校最後の〇〇の大会に怪我が完治していない状態で出場したことです。高校3年のとき、〇〇が専門種目で、〇〇主任を任されていました。インターハイ予選の2か月前に、右足の大腿を肉離れしました。主任として部員を引っ張り、キャリアハイの記録で県大会出場を目指していたのでかなり落ち込み、自暴自棄になりました。しかし、仲間たちの励ましのお陰で、気持ちを切り替えることができました。仲間のサポート、筋トレ等出来ることを全力でやりました。怪我は完治しませんでしたが、後悔しないためにも出場することを決意しました。県大会には出場できませんでしたが、自己ベストを更新することができました。 そして、怪我をする前よりも、必死に練習に取り組む姿勢を他の部員に見せることで、〇〇部全体の士気を高めることができました。どんな状況でも、自分の立場、役割を自覚し、出来ることを全力でやることの大切さを学びました。
Webテスト対策「SPIが実施される」
AGCのWebテストはSPIが実施されます。しっかり対策しておきましょう。
どんなテストか?
SPI:言語、非言語、性格
対策ポイント
Webテストの対策として、参考書を繰り返し説いてパターンを学習したとの声がありました。また、Webテストについて記載がない投稿が多いため、実施されない場合もあるようです。
一次面接「パーソナリティの部分を深掘りされる」
AGCの一次面接は、パーソナリティの部分を深掘りされます。回答に一貫性を持たせることが大切との先輩の声があるため、話しの辻褄が合うように意識して答えましょう。面接の雰囲気は、圧迫面接ではないものの緊張感があると投稿されています。落ち着いた対話ベースの面接であるといえるでしょう。
設問「学生時代注力したことと、その経験で学んだことを教えてください。」
AGCでは、ガクチカなど過去の経験を問われます。具体的なエピソードを回答して、自身の人柄や価値観を伝えましょう。一次面接では特にパーソナリティを重視されているため、企業にマッチした人材であると回答を通して伝えることが大切です。
実際に選考通過した回答
〇〇〇サークルの責任者として作品の創作を主導した。 歴代最高クオリティの作品を創り上げるという目標をチームに掲げ、チームメンバーの競争心及び練習時間の増大のため、選抜メンバーの導入を試みた。 導入にあたり二つの事を行った。一つ目は選抜メンバー導入の必要性を積極的に発信した。二つ目に選抜メンバーに求める評価指標の作成を行った。表現のスポーツである〇〇〇の一律な評価は困難であるが、不当な評価による選抜はチームの不満に繋がった。そのため評価項目(大きさ、正確性、緩急、シルエット、将来性)を作成し指標化することで、評価の正当性を確立した。全員の賛同の下、導入を果たした。 その結果、作品に無い高難易度の振り付けを取り入れる基盤が確立し、スキルの点で歴代最高作品となった。 自己発信及び制度の確立から、目標達成という組織の方向性の一致を促すことで、組織の力を最大化することを学んだ。
二次面接「コミュニケーション能力も評価される」
二次面接を受けた先輩は、「話の論理性は大前提として、そのうえで他人との円滑な関係構築能力があるというコミュニケーションの部分を+評価して頂いたと感じている。」と投稿しています。周りの人たちと協力しながら業務を進められることを、過去の経験などからアピールしましょう。
設問「現時点で、どのような事業部に興味がありますか。」
二次面接では、「就活の軸/AGCを志望する理由/興味のある事業部」について質問されています。企業理解を深めたうえで、「なぜ同業他社ではなくAGCなのか」「どの事業部でどんなことをやってみたいのか」具体的に回答できるようにしておきましょう。
実際に選考通過した回答
最終的に、志望動機で述べたように、自身が大きく可能性を感じている事業間融合領域での事務系職を経験したい。そのために、初期配属ではガラス事業に携わりたいと考えている。御社の第一の基盤事業であるガラスに対しての知見をつけることが、その後の融合領域でのキャリアを広げていくうえで大切だと思うためだ。 ガラス事業の中で興味のある部門は、電子カンパニー(ディスプレイ、先進ガラス等)及びビルディング・産業カンパニーである。電子カンパニーに関しては用途・顧客の裾野が広い&これからどんどん伸びていく戦略事業に位置付けられているため、自分という資本を使って新規市場・新規製品開拓に尽力できるフィールドであると考えている。
最終面接「説得力のある回答をすることが大切」
最終面接は、和やかな雰囲気で行われたとの声があります。内定した先輩によると、面接後の企業からのフィードバックでは「論理性とコミュニケーション能力のバランスが良い。」といわれたようです。AGCの面接では、回答した内容が論理的で説得力があるかを評価しているようですね。
設問「長所と短所、また人からどのように言われるか教えてください」
下記の先輩は、長所を「謙虚に努力し続けられる点、人へのリスペクトを忘れない点」、短所を「自分の容量を超えて興味のあることに手を出しすぎてしまう点」と回答しています。短所は好奇心旺盛という長所にも捉えられる内容であり、フォロー方法についても述べられているため悪い印象を受けない回答ができていますね。 人からどのように言われるかという質問では、回答からコミュニケーション能力の高さが感じられます。
実際に選考通過した回答
長所は何事にも謙虚に努力し続けられる点、人へのリスペクトを忘れない点だ。短所は自分の容量を超えて自分の興味のあることに手を出しすぎてしまう点だ。活動の優先度の吟味及び細かな予定管理を行うことで、興味への挑戦を諦めるのではなく、限られた時間で各活動に全力投球するよう意識している。
友人からは圧倒的人たらしと言われる。良い意味で言うと「交友関係が広く、情に厚い」、悪い意味で言うと「お調子者の八方美人」だと理解している。 また理系だけど理系っぽくないともよく言われる。これは私自身は強みだと感じていて、実験やレポート作成で培った論理的思考性を持ちながら、人との円滑なコミュニケーションが取れる、理系的かつ文系的な二面性を持っていると考えている。
内定者が語る、内定獲得のためのアドバイス
投稿してくれた先輩たちの口コミをまとめるとポイントは大きく3点です。
- 論理的な回答が求められる
- パーソナリティを深掘りする質問が多い
AGCの選考では、論理的な回答が求められます。鋭い質問が多いため、予測できる質問に対しては事前の準備をしておくことが大切です。また、パーソナリティを深掘りされるため、自己分析などを通して自身を理解し、自分の考えを相手に分かりやすく伝える必要があります。
内定をもらうために大事なことを教えて下さい
他のメーカーの面接にくらべ、社員の方の質問がかなり鋭いと感じた。また、発言に常に論理性が求められている。ある程度予測できる質問に対しては、抜かりなく準備をすることをお勧めする。 また、公式のOB・OG訪問は無く、アプリ等で探しても社員の方はあまり見つからない。そのため、一人の社員の方から数珠つなぎに社員の方を紹介してもらうと良いと思う。 社員の方はかなり皆優秀で、企業の今後の展望であったり、業務の具体定な部分を自身の考えベースで伝えてくれる。企業理解の肉付けのため、しっかりと訪問することをお勧めする。
内定が出る人と出ない人の違いを教えてください
論理的な思考をもっていることは大前提で、そこに何の要素をプラスして伝えていけるかであるかが重要であると感じる。新規価値創造に力を入れている企業なので、行動力・発信力を持っているに越したことは無いと感じた。
内定したからこそわかる選考の注意点を教えてください。
二次面接・最終面接が難しいという情報を聞いたことがあるが、私は一次面接が最も難しかったと感じた。その理由はパーソナルな部分をかなり深堀りされたためだ。自分を深くまで理解している事・それを分かりやすく伝えることが大変だった。
自己分析をして自分の考えを明確に伝えることが大切
ここまで、AGCの本選考の概要をまとめてきました。AGCの選考は、論理的な思考とコミュニケーション能力が求められます。鋭い質問が多いため、回答を事前に用意して落ち着いて答えられるように準備しておくことが大切です。
ここで紹介したのは先輩が投稿してくれた口コミの一部です。更に詳しい口コミもあるので、ぜひ読んでみてくださいね。
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この記事を書いた人: 就活会議編集部
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