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CREATED ON 2025.11.13 | UPDATED ON 2025.11.28

「挫折経験」の回答例文45選|内定者の回答をエピソード別に紹介

面接対策
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内定者は何と答えた?挫折経験の回答例文45選

こんにちは。就活会議編集部の飯塚です。 面接でよく聞かれる挫折経験。「正直何を話せばいいかわからない」「そのまま伝えてマイナスな印象を抱かれないか不安」と悩む人も多いでしょう。私もかつて同じように悩んだ一人で、うまく話せず「それは挫折と言えるのかな?」と面接官に首をかしげられたことがあります。 そこで今回は、就活会議に寄せられた大手人気企業の内定者たちの「挫折経験」回答を厳選。全45例文を紹介しながら、評価される伝え方のコツを解説します。

例文45選|内定者が面接で「挫折経験」を聞かれた時の回答

みん就が2026年卒の学生を対象に実施した「2026年卒 新卒就職人気企業ランキング(業界別)」から、各業界の上位5社をピックアップ。その企業の内定者が就活会議に投稿した選考体験記の中から、「挫折経験」を聞かれた際の回答を編集部で厳選しました。

内定者はどんな経験を「挫折」として扱い、どのように乗り越えたと伝えたのか。自分の経験と近いものを探しながら、回答例を参考にしてみてください。

まずは回答の構成を知りたいという人は「挫折経験」の伝え方を押さえようを先に読み、そのあとに内定者の回答を参考にしてみてください。

部活・サークル活動での挫折経験24選

まずは、部活・サークル活動にまつわる挫折経験の回答を24選紹介します。挫折経験の回答の中で最も多かったのが、部活やサークルにまつわるエピソード。そのため、内容が似通いやすい傾向にあります。

内定者たちは、ほかの学生と差別化するためにどのように回答したのでしょうか。さっそく例文を見ていきましょう。

例文①

内定者の回答

質問:人生で最も大きな挫折経験を教えてください。

回答:私の挫折経験は甲子園出場を目指し高校で野球部に入っていた時のことである。高校二年生から投手として上級生の試合に出ていたが、自分たちの代になったとき、怪我の影響もありエースになれなかった。加えて途中からどれだけ努力しても成長している気がせず、無力感に苛まれていた。

しかし毎日、辛いことがあっても支えてくれたチームメイトに救われて、自分もチームのためにという気持ちに変化した。今までは自己中心的な考えで自分の成長だけを追い求めていたが自分もチームのためにやろうと気持ちを切り替えることができた。そこから練習も辛くても前よりも頑張ることができた。

結果として、甲子園出場は叶わなかったもののチーム、個人ともに最終的なパフォーマンスの向上度合いに満足に終えることができた。 (2024年卒 キリンホールディングス 事務系 営業コース 内定)

この回答では、「エースになれなかった」という個人の目標が断たれたものの、視点を変えて「チームに貢献する」という新たな目標を掲げた点が印象的です。

個人の成果をチーム全体の成長につなげようとする姿勢は、社会でも求められる行動力として採用担当者に好印象を残すでしょう。

例文②

内定者の回答

質問:挫折経験を教えて下さい。

回答:高校時代に所属していた野球部での経験です。

高校へは特待生として入部し、期待に応えようという気持ちからオーバーワークをしてしまった結果、3年夏の大会前に故障をし、唯一同じポジションを守っていた1年生にレギュラーを譲った挫折経験があります。小・中とレギュラーとしてチームの中心に居た私としては非常にショッキングな経験でしたが、「社会ではレギュラーとして活躍し続ける」という反骨精神が宿りました。

引退後の受験勉強では、悔しさを晴らすべく受験勉強にコミットしました。野球での失敗から、取り組みの「量」以上に「質」が成果を左右する事を肌で感じたため、まず効果的な学習方法を模索しました。具体的には、学習塾の講師・学級担任の先生に、試験日までの学習スケジュールや教科別の学習方法を相談し、学習の「質」を担保しました。その上で、部活動引退後半年で志望校に合格すべく、痔を発症する程に学習の「量」を重ね、偏差値35からの逆襲を図りました。

結果として、半年で偏差値は30伸び、現在通学している明治大学に合格しました。大きな挫折から這い上がり、成り上がった高校時代の経験は、今を生きる財産となっております。 (2022年卒 明治大学 サイバーエージェント ビジネスコース 内定)

挫折を単なる失敗で終わらせず、違うステージ(受験勉強)で学びを活かして結果を出しているプロセスが非常に明確です。

さらに、言葉選びも秀逸で、文章の節々から「粘り強さ」が伝わってきます。多くの学生が「とにかく頑張った」などと抽象的に表現するなかで、具体的な施策を示している点もポイントです。これにより、目標達成への強い意志やコミットメント力が面接官にしっかり伝わります。

例文③

内定者の回答

質問:挫折経験について、どのように学びを活かしたかも含めて教えてください。

回答:高校の野球部で活動していた時、夏の大会にレギュラーとして出場する事を目標に掲げていたが、怪我が原因で挫折した経験です。当初は目標を見失い落ち込んでしまいましたが、支えてくれた仲間や家族に恩返しするために、「支える立場」からチームのためにやり切りたいと考え、2つのことに注力しました。

1つ目は、質の高い練習内容の提案です。当部では選手がメニューを考えていたため、改めて野球雑誌や動画を通して知見を深め、チームに学びを還元する事で、チーム全体の成長を促進しました。

2つ目は、裏方としての練習支援です。俯瞰的な視点からの助言・指摘や、マネージャーにはできない技術的な練習支援を通して、貢献の最大化を目指しました。

この経験から、関わる立場が変わったとしても、自分に出来る事を主体的に行う事で、新たな価値を提供できると学びました。そして、この学びを活かし、軟式野球サークル副代表として一体的かつ主体的な組織づくりに貢献しています。 (2024年卒 早稲田大学 ベネッセコーポレーション DXコース 内定)

この回答の素晴らしい点は「困難への向き合い方」「具体的な行動」「再現性」をしっかり示せているところです。

怪我という不可抗力で「レギュラーになる」という目標を失ったものの、そこから組織の目標に目を向け、質の高い練習の提案や、裏方として自分にしかできない価値提供をおこなえています。その結果、現在は軟式野球サークルの副代表を務めており、行動の再現性の高さがよく表れています。

例文④

内定者の回答

質問:挫折経験とそこから学んだことを教えてください。

回答:高校2年生のバスケットボール部部長として、チームの連敗と低い士気に直面し、自己嫌悪に陥った私は、部長としての責任を果たせていないと感じ、挫折しました。

しかし、その後、チーム内での問題点を話し合い、メンバーの意見を反映させることの重要性に気づきました。練習メニューを見直し、基礎を重視した練習とチーム内でのフィードバックを取り入れ、最終的にチームが一致団結して大会で優勝を果たしました。

この経験を通じて、リーダーシップは一人で背負うものではなく、協力によって築かれること、失敗を学びに変えることの重要性を学びました。 (2025年卒 三井住友カード 一般職 内定)

この回答は、挫折経験から得た学びを入社後にも活かせる力としてアピールできている点が秀逸です。

メンバーからの意見を吸い上げ、巻き込みながら推進していく力や「議論→練習メニューの見直し→練習メニューの策定→練習後のフィードバック」というPDCAを回せる力も具体的に示せています。

例文⑤

内定者の回答

質問::挫折経験を教えてください。

回答:学生時代のほとんど全てと言っていいくらい、膨大な時間を注ぎ込んでいたバスケットボール部での活動で人生でいちばん大きな挫折感を味わいました。しかし、その中で学んだことが多くあり、今では良かったと考えています。

私が所属していたチームは、いわゆる強豪校と呼ばれるチームで、バスケ部の全国大会出場が毎年恒例の当たり前になっているほど高戦績を残しているチームでした。そのためレギュラー争いも非常に過酷で、入部当初はなかなかレギュラーの座を獲得できませんでした。

このままバスケを続けるかどうかすら悩みましたが、そこで折れることなく、私の特徴である周囲の選手を活かしたプレーに磨きをかけるため、毎日体育館の消灯時間まで残って練習を続けました。その結果、最終学年ではゲームキャプテンに選出され、全国大会に出場することができました。 (2018年卒 日本大学 森ビル 総合職 内定)

この回答の優れている点は、挫折をそのまま終わらせず、努力によって成果を残しているところです。

ただ闇雲に努力するのではなく、自分の強みを客観的に見つめ、戦略的に磨く努力をしていたことが伝わり、結果につながったことが明確に示されています。

例文⑥

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:高校生時代の部活動において、目標にしていた大会の全国優勝へ手が届かなかったことです。地歴公民部という部活動において金融経済知識のクイズ大会で全国優勝することを目標に、学校では早朝や休み時間、バスケ部が終わった後にも集まって尽力しましたが、全国へ届きませんでした。

しかし、私が得た知識や経験を腐らせず、後輩のために伝え切ることで新たなやりがいに気がつき、乗り越えました。受験もあってプレイヤーとしては引退しましたが、後輩の力になれる事は全力で尽くしたいという思いがあり、指導に熱を入れました。結果的には惜しくも地方決勝で2位でしたが、私の代を超える成果を出してくれて大変嬉しかったことを覚えております。 (2025年卒 三菱UFJ銀行 オープンコース 内定)

この回答では、自身の目標は達成できず挫折となったものの、そこで得た知見を腐らせず「後輩の大会成果に貢献する」という新しい目標に切り替えている点がポイントです。

自分の力をチーム全体の成功のために使える姿勢は、企業が求める人物像の一つとして評価されるでしょう。

例文⑦

内定者の回答

質問:過去の挫折経験について教えてください。

回答:高校のサッカー部の活動で最も低いカテゴリーからスタートしたことです。小学校ではいつも試合に出場し、中学校では市の選抜メンバーに選出され、高校生の大会にも市の中学生選抜として出場しました。

高校でも一年生の頃からトップチーム争いに絡めることを期待し、サッカー部に入部しましたが最初のカテゴリー分けでは全体の最も低いカテゴリーはおろか、一年生だけで構成される一番低いカテゴリーに割り当てられました。

そこで私は短期的には一年生の最上位カテゴリーに上ること、長期的には二年時には全体の最上位カテゴリーに争いに食い込み最後の選手権に出場することを目標としました。

その目標を達成するために自分にない能力は何か、チームが求めてる能力は何かを考え、自分の武器にするべき能力を洗い出しました。それらの能力を身につけるため全体の練習の後に、チームメイトを誘いトレーニングに励みました。

結果としてトップチームで試合に出場することは叶いませんでしたが、Bチームのキャプテンに任命され、リーグ戦出場やリーダーという責任のあるポジションの経験も積むことが出来ました。 (2021年卒 明治大学 三井住友銀行 グループリテールコース 内定)

中学生の時は選抜メンバーだったものの、高校では1年生だけで構成される一番下のカテゴリーに割り当てられたことから、本人にとって大きな挫折であったことがうかがえます。

この回答の最大の良さは、計画性です。大きな挫折だったにもかかわらず、「短期目標」と「長期目標」を設定し、戦略的に努力している点が際立っています。挫折を結果的にポジティブに捉えている姿勢も、採用担当者から高く評価されるでしょう。

例文⑧

内定者の回答

質問:あなたの挫折経験とどう乗り越えたかを教えてください。

回答:高校時代のサッカー部で骨折をした経験です。私は強豪サッカー部に入部していたこともあり、なかなかレギュラーを勝ち取ることができていませんでした。しかし練習を重ね、少しチャンスを掴みかけたときにちょうど骨折で全治3ヶ月となってしまい、最後の大会にも間に合わず、挫折しました。

その挫折を私は自分自身をもう一度見つめ直すことで乗り越えました。私は入部したときから自身が試合で活躍することと、チームで勝ち上がることの二つを目標にしていました。この事実を見つめ直すことで、一つ目はダメだったけど、残り一つ残っていることに気付かされました。

そこで3ヶ月黙って見ているのではなく、全力でチームメイトを支える決断をし、自分にできることを行い、チームに貢献できたと考えています。 (2023年卒 Sky 営業職 内定)

この回答の素晴らしい点は、挫折をした際に自分自身を見つめ直し、目標を再定義している点です。

試合で活躍するという個人目標とチームで勝ち上がる組織目標の2つのうち、個人目標は叶わなかったものの、組織目標に向けて諦めずに取り組んだ点が印象的です。このエピソードから、レジリエンス(困難から立ち直る力)をアピールできています。

例文⑨

内定者の回答

質問:人生における挫折経験を教えてください。

回答:中学時代のサッカー部の経験です。当時、2年生ながら3年生の試合に出ていたこともあって顧問から過度な期待を背負ってしまい、非常に厳しい指導を受けることがありました。特に顧問は自身が全国大会に出ていたという経験もあり、風貌も怖い方だったので大好きだったサッカーに対して消極的な気持ちになってしまった時期でした。

質問:それをどう克服しましたか。

回答:2つの方法で乗り越え、無事引退できました。

1つ目は友人の存在です。周りの部員からは放課後一緒に練習に付き合ってもらったり試合の反省点を教えてもらったりして自身のスキルアップに繋げることができました。

2つ目は監督との距離感です。当然学校の授業でお世話になる場面がありましたので荷物運びを手伝ったり積極的に質問をしたりすることで監督にプレー以外の面でも気に入ってもらえるように努力しました。 (2024年卒 早稲田大学 ジェーシービー(JCB)総合職群(G職) 内定)

この回答はストレスフルな環境の中で、「スキル面」と「心理面」の両面から改善を図っている点が優れています。

自分が持っている課題を多角的に分析して、それぞれに有効な打ち手を考える力はビジネスにおいても重宝されるでしょう。

例文⑩

内定者の回答

質問:今までの中で最大の挫折経験は何ですか。

回答:高校時代、サッカー部入部と同時に足首に全治3か月の大怪我を負ってしまったことです。

私は松葉杖必須の生活で焦りを感じていましたが、「一年生のうちにレギュラーを奪取する」という目標を立て、ポジショニングに注目しプロの試合を見ることでサッカーIQの向上に、筋力トレーニングを行い基礎能力の向上に励みました。

また、復帰後は著しく落ちてしまった体力を重点的に補うため、練習後にランニングを行い持久力向上に努めました。その結果、復帰3か月でレギュラー奪取に成功しました。

この経験から入社後も困難に直面した際、目標から逆算し今の自分に何ができるのかを考えることで、逆境を力に変えていきたいです。 (2025年卒 NTTデータ SE・コンサル・営業コース 内定)

この回答は、逆境に立たされた時の強さをアピールするうえで、非常に説得力のある内容となっています。

目標から逆算して「今やるべきこと」を整え、結果的に3ヵ月でレギュラーになるという有言実行を果たしています。入社後も困難な場面を乗り越えてくれそうな「再現性の高さ」がしっかり伝わる、素晴らしい回答だと言えるでしょう。

例文⑪

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:私の挫折経験は、高校時代陸上部で足を疲労骨折したことです。私は高校時代5000m走で県大会入賞を目指し、努力し続けた結果、足を疲労骨折してしまいました。

なかなか傷が癒えず、部活を辞めようかと思いました。ただ、戦わず逃げるのは悔しいと思い、諦めず練習を続けました。その際、ガムシャラに練習すると、また疲労骨折をしてしまうので、目標から逆算をして今何が必要かというのを考えて努力するように心掛けました。

具体的には、半年後の目標から1か月ごとの目標を割り、そこから1週間ごとの目標を出し、さらにそこから1日後との目標を出しました。そうすることで、日々の練習に目的意識を持ち臨むことができ、質が高い練習を続けることができた結果、目標の県大会入賞を果たすことができました。

私はこのことから、何が必要かを考え行動することが重要だと学びました。 (2018年卒 早稲田大学 三菱UFJ銀行 総合職 内定)

この回答の良い点は、挫折の原因を的確に特定し、目標を細分化して計画を立て、着実に実行するプロセスがしっかり伝わるところです。半年→1ヵ月→1週間→1日と具体的に落とし込むことで、計画性と実行力の高さがうかがえます。

結果的に目標を達成できたことから、分析 → 計画 → 実行というプロセスが正しかったことも証明されています。

例文⑫

内定者の回答

質問:挫折経験について教えてください。

回答:高校の硬式庭球部で副部長を務めていた際に、同期の半数が退部してしまった経験です。

結果として、やり切れなさを抱えたまま、わずか7人の同期と共に100人規模の部の運営をすることになりました。この出来事の影響もあり、部全体の目標意識が定まらない雰囲気と練習時の緊張感の低さが課題となっていました。

その状況に悔しさと焦りを感じた私は、毎回の練習後に、同期全員と各学年の代表者を集めて会議を開くことを徹底しました。チームの仲間と一人一人深く向き合い、目的意識の共有、及び各個人に対しては「目標シートの作成の義務化」を行いました。

この取り組みを1年間粘り強く継続したことで、各自が自分の役割を把握し当事者意識を持って行動するようになったことに加え、ヨコのみならずタテにも繋がりの強い部活になりました。 (2023年卒 三菱UFJ銀行 総合職 内定)

100人規模の部活を同期わずか7人で運営をするという非常にインパクトの強い内容になっています。

この回答の良い点は、課題解決の「仕組化」に長けている点です。ただ話し合うだけでなく、解決策を「目標シートの義務化」という具体的な仕組みに落とし込んでいる点が印象的です。こうしたアプローチは、採用担当者に論理的に考え行動できる人材として好印象を与えるでしょう。

例文⑬

内定者の回答

質問:今まで挫折した経験はありますか。またそれをどう乗り越えましたか?

回答:高校のテニス部部長の時の挫折経験があります。

当時はテニスコートを軟式・女子硬式と3つの部活が共同で利用していました。そのため、高校の少ないテニスコートでは練習が満足にできないことがありました。団体戦で勝つことを目標にしていた私は、レギュラー組は高校のテニスコートではなく、外部のテニスコートを借りて、試合形式などの実践的な練習することを決めました。そのため、非レギュラー組は基礎的な練習を中心に高校のコートで行わせていた。

ある時、レギュラー組でけが人が出て、実戦経験をあまり積んでいないサブが試合に出なければならない時がありました。勝つという結果にコミットしすぎた結果、十分にリスク管理が出来ていなかったとかんじました。

それ以降は改善し、非レギュラー組にも実践形式を多く取り入れるようにし、部内全体のレベルを上げることに注力しました。結果的に、レギュラー争いが活発になり、皆のスキルが上昇するメリットを生み出しました。 (2021年卒 東京理科大学大学院 野村総合研究所 アプリケーションエンジニア 内定)

ただの挫折経験にとどまらず、失敗の後に改善策と成果がセットで伝えられている点がポイント。

失敗の本質を捉えていて、分析→改善→成果という一連のプロセスをわかりやすく提示できているため、採用担当者に課題解決力と再現性の高さを印象付けられます。

例文⑭

内定者の回答

質問:人生における失敗や挫折経験を教えてください

回答:私がこれまでに経験した失敗は高校生のときに、所属していた吹奏楽部でアンサンブルコンテストの部内選抜で落ちてしまったことです。

アンサンブルコンテストは一つの学校から3チームまでしか出場することができず、参加するためにはエントリーしていた8チームの中から部内選抜を勝ち抜く必要がありました。

私は、冬のアンサンブルコンテストを来年の夏のコンクールに向けて成長するための良い機会だと考えていましたが、選抜を通ることができませんでした。敗因としては、メンバーの技術力が高くなかったことやモチベーションを高められなかったことが考えられます。

私は、2年生がメインとなって出場する来年の夏のコンクールのために1年生のうちからレベルアップを図ろうとして1年生のみでコンテストへの出場を考えましたが、目的が「演奏技術の上達」であれば、先輩とチームを組んで一緒に出たりコンテストに出る以外にも手段はたくさんあるのだと気付きました。 (2019年卒 慶應義塾大学大学院 アクセンチュア ソリューション・エンジニア職 内定)

まず、この回答の優れている点は、敗因を冷静かつ客観的に分析できていることです。

当初は「1年生だけでコンテストに出場する」という「手段」に強くこだわっていましたが、挫折を経て、「演奏技術の向上」という「目的」を果たすためにはほかにも方法があることに気づいています。

挫折を経験したことで視野が広がり、手段に固執せず、目的達成のために最適な選択をする柔軟さを身に付けた点が印象に残る例文です。

例文⑮

内定者の回答

質問:挫折経験について教えてください。

回答:私が経験した1番の挫折は大学2年生の時に半月板損傷で膝を怪我し、復帰後ポジション変更をした経験です。私は2年生の9月から約5ヶ月の間半月板の怪我により練習に参加することができませんでした。2年生の秋冬は練習量によって実力の差が顕著に出るため、練習に5ヶ月間参加できなかった自分はミスを連発し、チームの勝利に貢献できていませんでした。

このままではチームの日本一に貢献できないという理由からコーチにポジション変更を言い渡されました。当時はとても悔しく、練習も憂鬱でしたが、日本一に貢献するという目標のため、練習に打ち込み、先輩や後輩に一から学び、動画なども見返しました。

そこでフィジカルが自分のいちばんの弱みであることに気づき、半年間週5日ジムで筋トレをするなど、自分の課題に向き合う時間を人一倍増やしました。結果的に体重は7kg増加し、現在Aチームで試合に出られるようになりました。 (2025年卒 三菱UFJ銀行 オープンコース 内定)

新しいポジションを言い渡され悔しい思いをしてもなお、プライドを捨て先輩や後輩から学び、素直に努力できる姿が好印象です。

また、「フィジカルが弱みである」ことに気づき、その弱みを克服するために具体的且つ圧倒的な行動量で課題解決を図っていることも力強く伝わる回答になっています。

例文⑯

内定者の回答

質問:なにか挫折した経験があれば教えてください。

回答:高校のときに〇〇部に入っていたのですが、そこでの経験がそれに当たります。私は中学生の頃、文化部だったので、高校になってからいきなり運動部にはいったため最初はすごく苦労しました。

周りは運動部出身で、私だけアップの段階でヘロヘロになっていました。また〇〇自体も一番下手でした。「もっと上手くなりたい」と思い、先輩や同期に積極的に質問をしてアドバイスをもらったり、可能な日は毎日居残り練習をしたりしました。

最初はかつてないほどに劣等感を感じたすごく苦しい挫折経験ではありましたが、最終的には県代表になったり成果を出すことができました。 (2025年卒 Sky 評価/検証 内定)

この回答では、挫折に対して非常にシンプル且つ効果的な行動をとっています。まずは先輩や同期から学べることを吸収し、それをアウトプットする時間を作る。成長に不可欠な地道な努力ができることが伝わる良い回答です。

例文⑰

内定者の回答

質問:これまでの人生における挫折経験があれば教えてください。

回答:はい。印象的な挫折経験は、〇〇部で部長を務めていた際、モチベーションの低下が原因で、後輩が数名退部してしまったことです。私が幹部を務めるからには、全員が部活動に熱中できるような楽しい環境づくりを目標としていました。

しかし、実際には自分のことに精一杯で、後輩の活動に目が行き届いていませんでした。私はこの失敗を、チームを引っ張る立場として成長するチャンスだと前向きに捉え、より周りに目を向けることを心がけました。

まずは後輩達に声を掛け、部内のムードを切り替えることに努めました。次に、再び退部者を出さない為に、対策を練りました。〇〇部の活動は個人練習が多いため、他の部活と比べて輪が広がりにくいことが課題であると考え、講習会を開催し、先輩後輩含む部員同士の交流の機会を増やしました。部活全体での活動が増えたことで、部員同士の仲がより深まり、最後まで一緒に活動を続けることができました。

この経験から、挫折した時には、物事の見方を変えて気持ちを切り替え、行動に繋げる力を学び得ました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

部長やリーダーとして直面しやすい「組織作りの難しさ」がリアルに描かれている回答です。

この回答の優れている点は、退部という結果を他責にせず、自らのリーダーシップ不足として内省している点です。また、挫折を成長のチャンスと捉えて、講習会の開催という具体的な行動に落とし込み、組織の一体感を再構築できている点も高評価につながるでしょう。

例文⑱

内定者の回答

質問:今までで1番挫折した経験は何ですか。

回答:高校時の全国大会敗戦が最もインパクトのある挫折経験だと思います。部活動に力を入れたい自分と、そうでない周囲との対立の中、全体をまとめ切ることができない状態で試合に突入し、あっさりと敗北しました。後輩や同期には悔しいと感じない人もおり、非常に複雑な思いで不完全燃焼に感じました。

自分のまとめられなかった能力に対する反省をまとめ、次に活かす様にしました。周囲との距離を誤ると周りがついてこれないことになりかねないので、目標の共有や意思確認が大事だと感じました。 (2024年卒 東京大学 三井住友銀行 総合職 内定)

部活動に力を入れたくないと考えていた部員や、負けても悔しがらない同期や後輩がいたなかで、その責任を他者に転嫁せず、自分自身のリーダーシップの課題として「自責」で捉えている点に誠実さが感じられます。

反省をしっかりと言語化できていて、挫折を通して再現性のある学びを得ている点も非常に好印象です。

例文⑲

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:私が、大学の2年生の時に、人生で初めて部活動でベンチの経験をしたことです。私は、中学・高校の時代は、部活動のキャプテンに任命されていたため、チームの中心におり、常に試合に出場しておりました。

そして、大学1年生の時は、3軍だったけど、3軍の試合には常に出場しており充実感を得ることは出来ていました。しかし、この時期は、試合会場に行って、1分も試合に出ないで、同級生が試合の出場を通じて、充実感を感じているのを横目に見ているだけで、非常に悔しかった気持ちを持ちました。練習でアピールしたいと考えていましたが、力んで失敗が続き、空回りしてしまう日々が続いてしまいました。この経験が、大学時代に経験した挫折です。 (2023年卒 KDDI OPENコース 内定)

挫折経験の状況や内容がよく伝わる回答です。もがけばもがくほど失敗が続き、焦りや悔しさがこみ上げてくる心境がリアルに描写されています。

一方で、その挫折をどのように乗り越えたかについては明確に示されていないため、改善策や学びを添えると、より説得力のある回答になるでしょう。

例文⑳

内定者の回答

質問:挫折経験について教えてください。

回答:私の1番の挫折経験は部活動です。

高校2年の冬に部活の先輩が引退して、新しいチームの副キャプテンに選ばれました。しかし、チーム初めての試合で肘を脱臼し、完治9か月と言われ、最後の大会の途中に、復帰という状況でした。今まで大きな怪我をした事がなかったため、なぜいまなのかというのをとても感じました。また今まで徐々に試合には出ていましたが、スタメンではなかったため、やっとスタメンで頑張っていくという矢先に怪我。その時、チームメイトがどんどん上達していく姿を見ると1人置いていかれる悔しさや劣等感に耐えられなくなり、練習に行かないようにしました。

でも絶対スタメンに戻ってやるという気持ちがあったしチームを大きくしたいという目標があったからこそ頑張りました。この悔しさや劣等感が逆に刺激になってより頑張れました。

副キャプテンとしての責任感やチームに対して貢献したい気持ちであったり、まずは、これから自分は何をするべきなのかを考えました。自分に足りなかったもの、チームをどのようにささえるかを考えました。まず、自分というのは怪我した原因として身体が小さいと考えました。自分が出てないときに試合に負ける事が多々ありました。

そこで筋トレとかして頑張りました。また広い視野を伝えることにしました。結果、目標体重を達成し、最後の大会のメンバーに選ばれ、試合にも出る事が出来ました。

この経験から学んだことは困難な事があっても、自分が何を思ってやったのか一度振り返る事が大切だという事が分かりました。 (2021年卒 立命館大学 レバレジーズ 総合職 内定)

チームの副キャプテンに選ばれ、これからという時期の怪我。副キャプテンという自分の立場に対する責任感や、スキル面で周囲に置いていかれるかもしれないという不安としっかり向き合った点が印象的です。

その上で、試合に出られない状況を活かしてチームを俯瞰する視点を養ったり、筋トレなど自身の弱みを克服する努力を続けた結果、最後の大会では見事メンバーに選ばれるという、努力と成長が成果に結びついたことが伝わる回答です。

例文㉑

内定者の回答

質問:挫折経験はありますか。

回答:私の挫折経験は、高校時代の部活動において〇〇ができなかったことです。これまで、引退の舞台で〇〇することが通例でしたが、〇〇という状況から、私たちの代から〇〇が認められませんでした。そこで、顧問の先生の説得も試みましたが、認められませんでした。

これにより、部内の士気が下がりました。この状況を打破するため、副部長として練習方法の見直しを行いました。互いの〇〇に対して、フィードバックの機会を設けました。これまで、自分の〇〇を振り返る機会がありませんでしたが、振り返ることができ、向上心や競争心を芽生えさせました。この結果、引退の場では練習の成果を発揮し、講師や来場いただいたお客様からお褒めの言葉をいただきました。

この経験によって、自らの力を発揮するためにアプローチの方法を変える力を身につけ、現在は壁に当たっても粘り勝ちできます。 (2023年卒 関西学院大学 三井住友カード 基幹職 内定)

この回答からは、どうにもならない外部要因に対して、新しい打ち手を考えて主体的に行動した結果、挫折を乗り越えていることがわかります。

顧問の先生を説得するという真正面からのアプローチが上手くいかなくても、柔軟にやり方を変えて結果に結びつけている点が秀逸です。

例文㉒

内定者の回答

質問:挫折経験があれば述べてください。

回答:高校時代の部活動において、インターハイでいつも通りの実力を発揮できず、目標を達成できなかったことである。高校時代は〇〇部に所属し、インターハイでの入賞を目指して練習に励んでいた。インターハイ予選では優勝したため、指導者からも期待が高まっており、自身も目標に向け自信を高めていた。

迎えた本番では最初で大きく失敗し、心の安定を失ってしまった。その後の試合では焦りと緊張でいつも通りの力を発揮することができず順位を上げることができなかった。

結果は入賞とはほど遠い順位で、大きな挫折を味わった。この経験から練習に取り組み実力を上げることも大切であるが、冷静な心で実力を100%発揮できることも同等に重要であると学んだ。

(2025年卒 丸紅 総合職(グローバルコース)オープン採用 内定)

失敗や挫折から具体的な学びを示せている点が評価される回答です。

単なる失敗にとどまらず、原因を冷静に分析し改善につなげる姿勢は、社会に出てからも活かせる力として採用担当者に印象付けられるでしょう。

例文㉓

内定者の回答

質問:挫折経験はありますか。

回答:リーダーとして失敗した経験ではあるのですが、学園祭出し物では幹事をサークルの代表として行いました。その時に、人に頼ることができず、計画が甘くなり失敗してしまったことがあります。

50人規模のサークルの活動として、学園祭で焼きそばを売ることになりました。その時に、私は幹事に立候補し、1人で幹事として学園祭の準備を行いました。その頃の私は1人で何でもできると考えていたため、学校側との運営のやり取りや食材の発注、サークル内でのイベントの告知など全て1人でやろうとしました。

その結果、学園祭当日に1人で抱える仕事量が多くなり、食材が足りないなど、段取りが悪い運営になり、多くのメンバーに迷惑をかけてしまいました。その時に、友人からもっと信用して頼ってくれと言われ、チームで活動する時には、もっと人を頼ることが必要だと考えました。

この経験を生かし、研究室でのバーベキューイベントで幹事を務めた際に、メンバーを頼るようにし、それぞれに担当を決めて役割分担をすることにしました。それにより、全体での役割がはっきりしたことで、段取りの良い運営をすることができました。

この経験から、チームで何かをする時は、相手を信用し、責任の一旦を担ってもらうことが大切であると学びました。今後の社会に出た時も、自分1人で抱えずに人に頼ることも忘れずに仕事に取り組んでいきたいです。 (2023年卒 KDDI WILLコース ITエンジニア:アプリケーションエンジニア 内定)

失敗からの学びを次に活かしたことまで見事に示せている回答です。失敗の原因が自分自身への過信にあったことを素直に認め、そこから学び成長できる人材として採用担当者の目にうつるでしょう。

例文㉔

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:私の挫折経験は経験者の多い〇〇というサークルで未経験でドラムに挑戦したのですが全く上達が見られず、バンドメンバーに突き放されてしまった経験です。

私は高校までピアノ以外の楽器に触れてこなかったので他の楽器に挑戦することで今まで以上に音楽を極めてみたいと思ったことがきっかけで大学から未経験のドラムに挑戦しました。ただ、実際に始めるとバンドとしてはなかなかうまく演奏できずメンバーからも突き放されてしまいました。この経験が私の挫折経験です。

質問:その挫折経験をどのように乗り越えましたか。

回答:私はこのバンドメンバーから突き放されたという原因を見つけるため、サークルに所属する30人に相談しました。その結果2つのことが分かりました。一つ目はドラマーの役割、二つ目は音楽の理解が薄かったことが分かりました。

そこでドラマーの役割としてリズムをキープする練習やプロの演奏に触れるといったことを行いました。これらのことを続けた結果半年後には上達が認められるようになりまして、困難を乗り越えることができました。 (2024年卒 NTTデータ SE・コンサル・営業コース 内定)

メンバーに突き放されるという辛い状況の中でも、感情的にならず原因を特定するために行動したことから誠実な人柄が伝わる回答となっています。

自分の課題を洗い出し、改善に取り組む姿勢は仕事の場面でも求められます。さらに、圧倒的な行動量をこなせることもあわせて示せており、実行力の高さが印象的です。

授業・ゼミ活動での挫折経験2選

次に、授業やゼミ活動での挫折経験を伝えた回答を紹介します。自分の専攻している学問については、ついつい専門用語を使ってしまうものです。

しかし、その分野に詳しくない採用担当者にとっては、専門用語が多いと何が挫折だったのか伝わりにくくなってしまうため、わかりやすい言葉に置き換えて伝えることを意識してみてください

例文①

内定者の回答

質問:挫折経験はありますか。また、それをどう乗り越えましたか。

回答:建築学科で自分は才能がないと気が付いたことです。

大学二年生の時、ある課題の自分のアウトプットには限界があるということに気が付きました。そこで先生にどうしたらよいか聞いたところ、今からは無理であるといわれ、アウトプットを改善することはあきらめました。

そこでアウトプット以外の上流の課題の細分化や調査、コンセプト決めなどを自分の強みにしていこうと考え、色んな事例を見に行くことにしました。その結果、先生に褒めてもらうことができるようになりました。 (2025年卒 JTB 総合職 内定)

自分の弱み適性を受け入れ、戦う場所を変えるという選択をした判断力が光る回答になっています。「自分はどこでなら価値を発揮できるのか」を戦略的に考えた思考プロセスがわかりやすく示されている点が見事です。

例文②

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:ゼミ形式の中国史の授業での経験で、その授業は少人数制で、教授を交えて議論をするのがメインでした。

私は受験に成功した直後だったこともあり、その分野について知識があると自負していました。しかし、その場には自分より知識量がある人が非常に多く、理解できない話が飛び交うことも多々ある状況であり、自分が全くついていくことができない状況に挫折しました。

当初、「こんなことも分からないの?」と思われることが恥ずかしくて知ったかぶりをし、議論に積極的に参加できないまま授業が終わり、後で自分で調べていました。しかし、知ったかぶりをすると、教授からの有益な情報を逃すなど自分の知識の器に蓋をすることになると気づき、もったいないと思うようになりました。

それ以降、予習を徹底した上で、わからないところがあればそれを素直に認め、積極的に聞くことを心がけるようになりました。この経験は、自分がこだわりを持つ分野においてもわからないことは認め、アドバイスは真摯に受け止めるという意識を持つことにつながっています。

例えば〇〇でも、今までの自分のやり方に固執することなく、素直に助言を受け入れるようにしています。この考えは、社会人になっても年次を重ねるほど大切になるだろうと思っています。 (2020年卒 東京大学 三井住友銀行 総合職 内定)

特に新入社員には「素直さ」が求められます。わからないことが多い立場だからこそ、アドバイスを真摯に受け止め、吸収していく姿勢が成長の鍵になるからです。

この回答では、その「素直さ」を身に付けていく過程が丁寧に描かれています。自分の未熟な部分を正直に認めたうえで、「自分のやり方に固執せず、素直に助言を受け入れるようになった」という変化が具体的に伝わります。

また、最後に「社会人になってもこの姿勢を大切にしたい」と述べており、入社後も成長を続けていく意欲が感じられる点も魅力的です。

受験での挫折経験13選

内定者の回答の中で2番目に多かったのが受験での挫折経験です。受験のエピソードは模試の判定結果や学内のテスト成績など努力量や成果を具体的に示しやすいという特徴があります。

また、受験は誰しもが経験するものだからこそ、挫折からの立て直し方や気持ちの切り替え方に個性が出やすく、採用担当者に人となりを伝えやすいのも特徴です。さっそく内定者の回答を見ていきましょう。

例文①

内定者の回答

質問:あなたの、挫折経験を教えてください。

回答:最も辛かった経験は、浪人しても、希望の大学に合格することができなかったことです。高校生の頃部活に熱中していて、現役で希望の大学に入ることができませんでした。浪人を決意し毎日予備校の先生に言われる通りに勉強していましたが、第一志望に合格することができませんでした。

そこで、なぜ浪人しても合格できなかったのか理由を考えました。「環境」と「勉強の質」が足りないことに気づきました。これらの気づきを生かして、編入学試験の際は、周りに障壁となる人間関係を構築せず取り組み、時間ではなく効率を意識した勉強をしました。また、アウトプットを意識した勉強をすることで勉強の質を上げました。結果的に、現在の学部に合格することができました。 (2023年卒 パーソルキャリア ビジネス職 内定)

現役での不合格と浪人後の不合格の2回の挫折を経ても諦めず、失敗の原因を深く考え直し、「編入学」という形でリベンジを果たした回答です。

諦めずに挑戦を続ける粘り強さに加え、学びの質を高めていく姿勢は、社会に出てからも困難を乗り越え成果を出す力として活かされるでしょう。

例文②

内定者の回答

質問:人生で一番の挫折経験は何ですか。

回答:私の挫折経験は大学受験だ。10校近く受け、ほとんどの大学に落ちた。その原因は大きく二つの原因がある。それは、スケジュールの問題と目標達成の意欲だ。

一つ目のスケジュールの問題では、早く結果を出したい為に、厳しく詰め込みすぎた計画を考えてしまっていた。結果、復習不足や計画の遅れに繋がり、点数を上げることが出来ずモチベーションの低下に繋がった。

二つ目の目標達成の意欲では、第一志望第二志望等は決めてはいたが、正直第五志望くらいまでに行ければいいという甘い考えがあった。その結果、どうしてもここに行きたいと意欲的に取り組めていませんでした。この二つの原因が結果に繋がり、私は勉強期間にすごく後悔をした。

二度と同じ思いをしたくないと思い、大学での国家資格の取得ではこの反省を活かし「スケジュールと目標達成を重要視」し、取り組みました。具体的には、絶対的に取り組める勉強量で計画し復習の時間を設けること、旅行業界で活躍する為にこの資格を取ると意欲的に取り組むことだ。結果、資格を取得することが出来、以上が私の挫折経験と学んだことだ。 (2023年卒 JTB 総合職(デジタルコース)内定)

この回答は、大学受験の挫折について行動面と精神面にわけて原因を分析しています。その反省を活かし、現実的な計画を立て、ゴールを明確にしたうえで、「資格取得」という別のチャレンジで成功している点が好印象です。

このように問題を細分化したり、多角的に見て解決できる力は入社後も活躍してくれる姿を採用担当者に印象付けるでしょう。

例文③

内定者の回答

質問:エントリーシートに書いたこと以外で挫折経験はありますか。

回答:大学受験で、第一志望の大学を諦めたことです。受験生の頃、成績が伸び悩み、また浪人を許されなかったため、第一志望だった大学の受験を諦めました。同級生がその大学を受験し、合格した姿を見て、惨めな思いをしました。私はその時、大学生活は誰よりも充実させると心に決めました。

入学後、勉強面では、人一倍努力しました。数学が苦手だったので、経済学では苦戦しましたが、講義で気になった点は教授に質問に行って、徐々に克服しました。講義に関連する分野の本も積極的に読みました。大学での成績はほとんどA以上です。そして何より、経済学を学び、世の中の仕組みをより鮮明に理解できるようになって、勉強の楽しさに気付くことができました。この3年間は誰よりも楽しんだ自信があります。 (2021年卒 早稲田大学 アビームコンサルティング コンサルタント職 公共経営コンサルタントコース 内定)

挫折をきっかけに努力をやめてしまう人も多い中、この学生はむしろそれを原動力に変えている点が印象的です。置かれた場所にかかわらず、高い成果を出す努力を惜しまない人材はどの企業でも重宝されるでしょう。

例文④

内定者の回答

質問:人生の一番の挫折経験を教えてください。

回答:いくつかある中での一番の挫折経験は浪人だ。浪人を経験している人はこれを挫折と感じる人が多いと思うが、自分は人より一層強く挫折を感じた。

理由としては家庭環境にある。私と両親は家庭の経済状況の関係上、大学の学費は全額奨学金で賄うという取り決めをしていたのだが、将来の負担を少しでも減らすために、私としても両親としても、お金がかからないように実家から通える国公立大学への進学を絶対としていた。

それを認識した一方で自分自身進学先に妥協はしたくなく、自分が納得のいくレベルの大学に進学したいという思いがあった。そうした背景から必死に勉強して〇〇大学を受験したが、結果不合格で浪人となった。自分の努力が実らなかった悔しさと、結果的に両親に余計なお金と心配をかけさせてしまった申し訳なさで押しつぶされそうになったという点で、強い挫折経験として刻まれている。 (2023年卒 三井不動産 総合職 内定)

挫折の背景が丁寧に述べられており、この経験が学生にとってどれほど大きな出来事だったのかが明確に伝わる回答です。

深掘り質問を想定して、まずは挫折そのものをしっかり伝える構成も良いですが、あわせて「どのように乗り越えたか」や「そこから得た学び」まで触れられると、より成長の過程が伝わる回答になるでしょう。

例文⑤

内定者の回答

質問:挫折経験をエピソードとともに教えてください。

回答:第一志望校である国公立大学受験にチャレンジし、失敗した経験です。

今の自分に出来る最大限・全力を尽くしたとしても、結果が伴わないこともあると分かり、最後まで諦めず、やり遂げることができれば、後悔はしないということが分かりました。

そこから、最後まで諦めずやり遂げる重要性・「やらない後悔よりも、やる後悔」というモットーを持つようになった。仕事においても、一度の施策で思い通りの結果が出なかったとしても、簡単には諦めず、やり遂げたいと考えています。 (2025年卒 Sky 事務職 内定)

多くの学生が挫折を乗り越えて最後には成功したエピソードを語る中で、この学生は「全力を尽くしたうえで結果が伴わなかった」という現実を真正面から受け止めている点に誠実さが感じられます。

過程における努力や覚悟を評価できる内容であり、失敗を恐れず最後までやり遂げる姿勢が伝わります。失敗談でありながら、前向きでタフな印象が残る良い回答です。

例文⑥

内定者の回答

質問:これまでの挫折経験と乗り越え方を教えてください。

回答:私の挫折経験は大学受験です。現在所属している学科が第一志望だったのですが、高校1年生から高校3年生の夏ごろまで模試のE判定が続いていました。

先を見すぎて基礎が定着していないのにもかかわらず応用に取り組んでいることを感じたため、基礎を見直し夏休みで定着させることを目標としました。各科目で基礎を習得できる参考書を購入し、繰り返し叩き込むように逆算をして1週間ごとの目標から1日ごとの目標を立てていました。秋から冬にかけても応用問題を解く時間を増やしつつも基礎を忘れることの内容日々触れる時間を大事にし、応用問題の回答率を上げることができました。

その結果が第一志望としていた今の大学に入学することができた一番の要因であると感じています。 (2025年卒 Sky 開発職 内定)

E判定が続く理由を単に「勉強不足」と片づけず、「先を見すぎて基礎が定着していない」と本質的な原因を突き止めている点が秀逸です。

さらに、「夏休みで基礎を定着させる」という中間目標を設定し、それを1週間・1日単位に細分化して着実に実行している点も高く評価できます。

課題を正確に把握し、実現可能な計画に落とし込んで改善に取り組む姿勢は、社会人としても再現性の高い強みとして活かせるでしょう。

例文⑦

内定者の回答

質問:今までの人生で1番挫折した経験は何ですか。

回答:私の挫折経験は大学受験に失敗し1年間の浪人を経験した事です。受験に失敗し浪人するのであれば高い目標を掲げ自分の実力を試したいと考え、〇〇大学を志望した。現役時代を振り返り「焦りで計画性が無かった事」が課題と考え、対策として全体を2つの期間に分け夏までは基礎、夏以降は応用力を鍛え徐々に力をつける設計にした。

その結果、現役時代と比べセンター試験では90点アップ、偏差値では10点伸ばすことで〇〇大学に合格することが出来た。社会人になっても、最終目標から逆算した計画を立てコツコツと実行していきたい。 (2024年卒 オリックス 総合職 内定)

ただ、勉強し続けるのではなく、現役時代を振り返り目標を設定。夏以前と夏以降と期間を分けて段階的に力を付けるという戦略的な計画も、課題を乗り越える力を感じます。

「センター試験で90点アップ」など、具体的な数値で成果を示せているため、その計画と努力が正しかったことの説得力も高いでしょう。

例文⑧

内定者の回答

質問:挫折経験について教えてください。

回答:大学受験です。私は今通っている大学が第一志望でした。しかし実は一度試験で不合格になっています。私は高校生の時に、AO入試と一般入試に向けた対策をそれぞれ行なっていました。そして、最初にAO入試を受験しましたが、不合格になり、ひどく落ち込みました。

しかし、精神面でも厳しい状況でしたが、絶対に志望校に合格したいという思いは強く、スケジュールを練り直し、次に向けて対策を行いました。結果、次の一般試験で合格できました。 (2025年卒 三菱UFJ銀行 総合職(カスタマーサービス) 内定)

「絶対に志望校に合格したいという思いは強く」という言葉から、一度の失敗では折れない、目標達成への執着心が伝わってくる良い回答です。

一度の失敗で終わらせず、スケジュールを見直して次の行動にすぐ移せている点からも、目標達成へのコミット力と行動力が感じられます。

例文⑨

内定者の回答

質問:失敗経験や挫折経験を教えてください。

回答:高校の時、学年で最下位をとるほど勉強面で苦戦し挫折を味わいました。しかし、その状況の中でも現実を直視し、対応策を考え志望校合格を掴んだことが私の成し遂げたことです。

私は地元でも有数な進学校に通っておりましたが、優秀な生徒が多く良い成績をとることは容易ではありませんでした。ただ、今まである程度成績上位を維持していた自分が下位にいるという現実は受け入れがたく、勉強へのモチベーションを完全に失ってしまいます。

しかし、このまま自暴自棄でいても何も得られないと考えた私はこの環境を自分が一段階成長する機会だと捉え、プライドを捨て、虚心坦懐な心持ちを意識しました。できる友人に勉強法を学ぶ、また早い段階で志望校を設定し、長期的な目標を立てつつPDCAを回すといったことを実践し、1年間の浪人を経て合格を掴みました。

この経験で培った現実を静観し打開策を練ること、そして粘り強さは必ず社会人においても発揮できると考えます。 (2023年卒 ベネッセコーポレーション 総合職 内定)

今まである程度成績上位を維持していた自分が最下位を経験するなど、自分のプライドとの葛藤が伝わり、挫折の大きさが伝わる回答です。

そこから現実と向き合い、友人から勉強法を学ぶ、志望校を早めに設定する、PDCAを回すなど具体的な行動に取り組んだ点も示されており、努力のプロセスを上手くアピールできています。

例文⑩

内定者の回答

質問:挫折経験はありますか。

回答:高校三年生の時に春の模試で第一志望校E判定の評価をもらった時だ。志望校に合格するために勉強の質と量、両方を確保する必要があった。量の面でいうと、自習室に通い勉強に集中できる環境を整えた。質の面でいうと、分からない問題は自分ひとりで抱え込まず先生にすぐに聞きに行くようにした。これらの取り組みの結果、第一志望校に合格することができた。

この経験から自分に足りない部分を分析し、目標を達成する課題解決力を培った。 (2025年卒 三井住友カード 基幹職 内定)

この学生は、志望校に合格するために何が足りていないのかを勉強の「質」と「量」の2軸で分析し、具体的な行動に落とし込めている点が秀逸です。

短く端的でありながら、課題の特定→具体的な行動→結果→学びという一連のプロセスが明確に示されており、努力の再現性や成長の過程が伝わります。

例文⑪

内定者の回答

質問:挫折経験について教えてください。

回答:大学受験に失敗をして浪人をした経験です。これまで学業において大きな挫折をしたことがなかった私にとって挫折経験となりました。

質問:どの大学を目指していたのですか?

回答:〇〇大学です。

質問:浪人を経て変わったことはありますか?

回答:人と違う道を歩んでもよいということです。今まで私はレール上の人生を歩んできて、周りと同じような選択ばかりしてきました。周りの友人たちが大学進学をする中で浪人生活を送ることはつらかったですが、予備校にはあらゆる年代の方がいらっしゃって、何歳になっても学ぶことを忘れない姿勢に感銘を受けるとともに、色々な生き方があると実感しました。 (2024年卒 パーソルキャリア ビジネス職 内定)

挫折を経た多くの学生が努力の仕方や技術面の学びを語る中、この回答では価値観の変化に焦点を当てています。困難な状況でも他者や環境から素直に学び、自分の価値観をアップデートできる人柄がよく伝わる内容です。

例文⑫

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:高校受験で第一志望を諦めたことだ。

私は元々勉強が苦手でしたが、中学二年生で塾に入ったことがきっかけで勉強した分だけ点数に結果が出ることに対して楽しさを覚え、どんどん偏差値を上げていきました。そして、高校受験では中学一年生の頃には夢にも見ていなかった地区で一番のトップ校を第一志望に目指していましたが、県トップの進学校に設けられる特色検査という独自のテストの点数がどうしても上がらず、試験間近にして確実に合格できるとは言えない状況でした。

また、家庭的にも公立高校に不合格になり、私立に行くということが厳しかったため、私は第一志望の高校を諦め、偏差値を大きく下げた第二希望の高校に進学したことが一番の挫折経験です。 (2024年卒 ェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

この回答は、現実的な状況を考慮して試験直前にリスクを避け「諦める」という冷静な判断をした経験を伝えています。勉強が苦手だったにもかかわらず楽しさを見出し、偏差値を着実に上げていった成功体験の後に挫折を語ることで、その悔しさがより鮮明に伝わります。さらに、この状況をどのように受け止め、乗り越えたのかまで示せると、より説得力のある回答になるでしょう。

例文⑬

内定者の回答

質問:挫折経験を教えてください。

回答:中学受験で第一志望の学校に合格できなかったことです。当時の勉強法は、質より量を重視していたため、理解度が浅くなり、苦手科目の本質的な克服になっていませんでした。合否は三科目合計点で決まるため、得意科目でカバーすればよいと考えていたのかもしれません。量も大事ですが、質の方が重要だと気づきました。

以降は頭に詰め込むのではなく、しっかり理屈を理解したうえで暗記するようになりました。その方が覚えやすく面白いと気づいてからは、勉強が少し楽しくなりました。また、得意科目でカバーするような「賭け」に出るようなことはせず、バランスよく点数を取れるように堅実な勉強方法になりました。結果、それ以降の受験には全て合格できました。 (2022年卒 明治大学 パーソルキャリア 営業職 内定)

「詰め込む勉強スタイル」から「理屈を理解する勉強スタイル」に変え、結果に繋げたプロセスが伝わります。

中学受験の挫折をそのままにせず、その後の人生で応用(再現)し、「それ以降の受験は全て合格」という成果まで出せているため、非常に説得力のあるアピールになっています。

インターンでの挫折経験2選

ここからはインターンでの挫折経験を伝えた回答を紹介します。インターンでは実際に仕事をするため、そこでの挫折経験は「入社後の活躍イメージ」を採用担当者に印象付けることができます

一方で伝え方を間違えるとマイナス印象にも直結しやすいとも言えます。内定者たちはどのように伝えたのか見ていきましょう。

例文①

内定者の回答

質問:人生最大の挫折経験はなんですか

回答:長期インターンで担当していたお客様から契約を切られてしまったことです。お客様のインスタグラムの運用を任されていましたが、初めての担当だったこともあり、どう伸びるのかを考えながら一生懸命運用していたけど数字が伸びず、契約を切られてしまいました。

お客様の期待に応えられなかったことにかなりショックを受けていました。原因分析をしたところ、自分の運用方法がワンパターン、同業に埋もれていたことがわかりました。そこで私は、伸びるアカウントの特徴を分析し自分のパターンを増やしました。

それに加え、自分でも3つほど運用して、伸びる方法を確立しました。結果、新しくインスタグラムの運用を任された時に、数字を伸ばすことができました。 (2024年卒 三菱UFJ銀行 総合職 内定)

契約を切られてしまったという具体的な状況が示されており、挫折の重大さが伝わります。ただ、そこで歩みを止めず「運用方法がワンパターン」「同業に埋もれていた」と冷静に原因を分析し、挫折から学びを得るプロセスがしっかり描けています。

例文②

内定者の回答

質問:人生で一番の挫折経験は何ですか。

回答:長期インターンにおいて「400人中トップ10の成績を取る!」自身の目標が達成できなかったときに、すごく悔しかったのとモチベーションが下がってしまい、挫折してしまいました。

長期インターンでは400人の学生が電話営業を行っており、営業成績は3か月ごとに集計され発表されています。TOP10の成績を収めると表彰される、社内受賞制度があります。私はこの賞を取ることをずっと目標にしていました。3か月間①先輩からのアドバイスをもらいながら真似をする②自分の成績を分析して戦略を立てる③商材・営業に関する勉強を継続し、毎日自分の成績に向き合い続けました。

質問:なぜ挫折してしまったのですか。

回答:つらい気持ちを周囲に相談できずに、一人で抱え込んでしまったことが原因だと考えています。毎日自分の成績と向き合っていく中で、成績がなかなか上がらず悔しい思いをしたり、電話営業という業務自体が大変だったり、正直つらいという気持ちもありました。

しかし、たくさんアドバイスをくれて応援してくれている先輩や周囲に、本当はつらいですみたいなネガティブな気持ちを打ち明けられずに自分を追い込んでしまって結局心が折れてしまいました。 (2024年卒 明治大学 Sky 総合職 内定)

挫折してしまった理由を自分の内面に目を向けて考えていることから、深く自己分析できている点が伝わります。目標に対する具体的な行動は述べられているため、結果的に何位となったのか、またその後どのように気持ちを立て直したかまで伝えられるとより良いでしょう。

その他活動での挫折経験4選

最後に、留学や資格取得、NPO活動など、多様な活動での挫折経験を紹介します。これらは部活動や受験と違い、経験していない採用担当者もいるため、挫折経験の内容がうまく伝わらない可能性もあります。

だからこそ、自分にとってどの程度チャレンジングな目標だったのか、その背景や状況を分かりやすく伝えることがポイントです

例文①

内定者の回答

質問:学生時代の挫折経験を教えてください。

回答:一番苦労した場面は、留学中の授業で行った3カ月間のグループワークである。グループワーク開始当初、周囲と協働してワークを進めようとしたが、グループの一員として扱われないと感じることがあった。このとき、私はその原因を「自身への信頼の欠如」と考え、以下の二点を行った。

一点目は常に質の高いアウトプットを出しグループへの献身を示すことである。割り当てられた自身のタスク以上をこなすとともに、互いの進捗状況を共有する際には、自身の進捗状況を明確にするためスライド資料を毎回作成した。

二点目はお互いの共通要素発見に努め共感から距離を縮めることである。グループワークを始める前に雑談をするよう心掛けることで、徐々に周囲と協働できる信頼関係を築くことができた。グループが一体となってワークに取り組んだ結果、当授業のグループワークの発表会で最高評価を頂くことができた。 (2022年卒 東京工業大学大学院 アビームコンサルティング コンサルタント職 公共経営コンサルタントコース 内定)

言語や文化の壁がある留学ならではの挫折経験と言えるでしょう。グループの一員として扱われない困難な状況に対し、自身の貢献を可視化するアウトプットと、心理的な距離を縮める工夫で信頼を獲得した点が秀逸です。コンサルタント職に求められる課題解決力や協働力を効果的にアピールできています。

例文②

内定者の回答

質問:挫折経験はありますか。

回答:大学二年生時に参加したビジネスコンテストの際に挫折を味わいました。このコンテストは大学が主催しており、金賞を受賞すると実際に案が使用され実施されるという事もあり、大学の現状に疑問を感じていたメンバーで集まり応募する事となった。

そのメンバーの中で私は最年少で唯一の二年生であった。発表に向けて議論を進めていく中で私は他のメンバーに比べて知識も浅く、論理的展開力にも欠けていたこともあり議論に積極的に参加しづらくなっていた。

そこで私は足りない知識は個人的にイベントやセミナーに赴くことで補い、思いついた疑問点を思いつく限り発言するという事を実行した。その結果私自身の発言に対して議論が始まり参加することに抵抗がなくなっていった。この経験からたとえ自分自身の経験が浅くとも行動し続けアウトプットすることで議論を活性化することができると感じた。 (2021年卒 早稲田大学 NTTデータ SE・コンサル・営業コース 内定)

最年少ながら「今自分にできる最大のアウトプット」をしようと決め、イベントやセミナーで知識を補完しつつ、議論にも積極的に参加する姿勢は新入社員が持つべきマインドセットそのものとも言えます。入社後の活躍がイメージしやすい優れた回答となっています。

例文③

内定者の回答

質問:失敗経験や挫折経験はありますか。

回答:大学2年次に受けたTOEICで〇〇点を取得したことです(500点以下)。直前だけ勉強すればいい成績を取れるだろうという慢心から平均点を大幅に下回る結果になりました。余裕をこいて悪い成績をとってしまったことが悔しくて恥ずかしい経験でした。

負けず嫌いの性格ということもあり半年後の受験の機会に向けて600点取得を目標に努力しました。隙間時間は常に単語帳を読みインプットし、英語の授業も積極的に発言を繰り返しアウトプットをしました。その結果目標を大幅に上回る705点を取得することができました。 (2024年卒 ベネッセコーポレーション 総合職 内定)

隙間時間は常に単語帳を読み、英語の授業では積極的に発言するというインプットとアウトプットの習慣を確立し、目標を結果的に大幅に上回っている点が高評価につながるでしょう。

学習を習慣化し、自分でPDCAを回す力が身に付いていることがよく伝わる回答です。

例文④

内定者の回答

質問:今までで一番大変だったこと、または挫折経験を教えてください。

回答:私はNPO法人のプログラム運営のチーフスタッフとしてプログラムを運営した時に挫折した経験があります。スタッフチームは全員学生であり、学業と両立させながら作業タスクが多すぎるなどの精神的負担が多く、チームのモチベーションが低下していました。

スタッフは私を含めたった5名で参加者30人を3ヶ月サポートし、企画から運営まですべてをスタッフチームで運営した。スタッフ一人一人との人間関係を築くことの重要性を感じ、一人一人の大切にする軸にあった方法でモチベーションを上げることができました。

途中様々な予期せぬトラブルにも見舞われたが、チームワークを発揮し、お互いの信頼関係によって様々な困難を乗り越えることができた。結果、無事にプログラムを成功へと導くことができた。 (2020年卒 上智大学 レバレジーズ 総合職 内定)

この回答の優れている点は、個人的な挫折ではなく「チーム全体のモチベーション低下」という組織的な課題を挫折として捉え、当事者意識を持って行動している点です。

スタッフ一人ひとりの価値観や大切にする軸に合わせてモチベーションを引き出す工夫を行い、チームの信頼関係を築きながら困難を乗り越えたプロセスが具体的に描かれています。

「挫折経験」の伝え方を押さえよう

ここでは、挫折経験をうまく伝えるための回答構成を解説します。挫折経験は伝え方を間違えると、入社後に直面する課題への対応力に疑問を持たれたり、状況をうまく伝えられず「それは挫折と言えるのか」と採用担当者に疑問を持たれたりするリスクがあります。

とっさに考えてうまく答えるのは難しいため、要点を整理して準備しておくことが重要です。今回は以下の内定者の回答を参考にしながら、事前に回答の構成を押さえておきましょう。

内定者の回答

印象的な挫折経験は、〇〇部で部長を務めていた際、モチベーションの低下が原因で、後輩が数名退部してしまったことです。私が幹部を務めるからには、全員が部活動に熱中できるような楽しい環境づくりを目標としていました。

しかし、実際には自分のことに精一杯で、後輩の活動に目が行き届いていませんでした。私はこの失敗を、チームを引っ張る立場として成長するチャンスだと前向きに捉え、より周りに目を向けることを心がけました。

まずは後輩達に声を掛け、部内のムードを切り替えることに努めました。次に、再び退部者を出さない為に、対策を練りました。〇〇部の活動は個人練習が多いため、他の部活と比べて輪が広がりにくいことが課題であると考え、講習会を開催し、先輩後輩含む部員同士の交流の機会を増やしました。部活全体での活動が増えたことで、部員同士の仲がより深まり、最後まで一緒に活動を続けることができました。

この経験から、挫折した時には、物事の見方を変えて気持ちを切り替え、行動に繋げる力を学び得ました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

①どんな挫折をしたのか端的に伝える

内定者の回答

印象的な挫折経験は、〇〇部で部長を務めていた際、モチベーションの低下が原因で、後輩が数名退部してしまったことです。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

まずは、挫折経験の概要を一言でわかりやすく伝えましょう。部活動のエピソードなのか、ゼミやアルバイトなどのエピソードなのか、聞いた人がすぐに状況をイメージできるかどうかを意識しながら考えてみてください。

内定者の回答は、原因と結果がセットで伝えられていることで、どんな出来事だったのかがすぐにわかる内容になっています。

②当時の目標や課題を伝える

内定者の回答

私が幹部を務めるからには、全員が部活動に熱中できるような楽しい環境づくりを目標としていました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

次に、当時自分がどんな目標を持っていたのか、あるいはどんな課題に直面していたのかを伝えましょう。

ゴールが明確になることで、後の「どんな挫折を経験し、どう乗り越えたのか」という話がより伝わりやすくなります

③挫折内容とその理由を伝える

内定者の回答

しかし、実際には自分のことに精一杯で、後輩の活動に目が行き届いていませんでした。私はこの失敗を、チームを引っ張る立場として成長するチャンスだと前向きに捉え、より周りに目を向けることを心がけました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

目標や課題を伝えたら、次に「どんな挫折を経験したのか」「なぜそのような結果になったのか」を具体的に述べましょう。

このときのポイントは、原因を他責にしないこと。内定者の回答のように、他人や環境のせいではなく「自分の行動や考え方に課題があった」と捉え直す姿勢を示せると、成長意欲や素直さが伝わりやすくなります。

④挫折を乗り越えるためにした行動を伝える

内定者の回答

まずは後輩達に声を掛け、部内のムードを切り替えることに努めました。次に、再び退部者を出さない為に、対策を練りました。〇〇部の活動は個人練習が多いため、他の部活と比べて輪が広がりにくいことが課題であると考え、講習会を開催し、先輩後輩含む部員同士の交流の機会を増やしました。部活全体での活動が増えたことで、部員同士の仲がより深まり、最後まで一緒に活動を続けることができました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

一番重要なのが、この挫折を乗り越えるためにどんな行動を取ったのかを伝えることです。できるだけ具体的に述べることで、あなたの課題解決力や行動力を効果的にアピールできます

また、「何を考えて」「どう動いたのか」をセットで伝えられると、思考と行動の一貫性が伝わり、説得力のある内容にできます。

⑤挫折経験から学んだことを伝える

内定者の回答

この経験から、挫折した時には、物事の見方を変えて気持ちを切り替え、行動に繋げる力を学び得ました。 (2024年卒 ジェーシービー(JCB) 習熟職群(S職/オープン採用) 内定)

最後は、挫折経験から得た学びや成長を伝えて締めくくりましょう。

さらに「この経験を今後の仕事でどう活かせるか」まで触れられると、採用担当者に入社後の活躍イメージを持たせることができるため、最後の一文まで練り上げてみてください

「挫折経験」の例文を参考に好印象につながる回答を準備しよう!

この記事では、就活会議に寄せられた大手内定者の選考体験記から「挫折経験」の回答例文を45選紹介しました。

挫折経験は、自分の失敗や弱さを開示する必要があるため、どのように伝えたら評価されるのか、意外と悩んでしまう難しい質問です。

大切なのは、挫折のインパクトの大小ではなく、困難に直面した時の「あなたの考え方や行動」です。今回紹介した例文を参考に、その「プロセス」が伝わるように準備を進め、あなただけの「成長ストーリー」を選考の場で語れるようにしましょう。

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この記事の編集担当者

飯塚 千弘

横浜市立大学国際教養学部卒。新卒で介護・保育領域の人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして従事したのちに、経営企画部にて集客及び登録者データの分析を担当。記事のチェックや訴求内容の提案等を行う中で記事制作に関心を持ち、ライターへと転身。現在は就活会議の編集ディレクターを務めている。

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編集責任者

江副 裕斗

大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める

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