【就活ガイド】タカラスタンダード株式会社の企業研究〜企業分析で選考突破〜
就活をする上で絶対に欠かせないのが企業研究です。この記事では、ホーロー技術に強みを持つタカラスタンダード株式会社の基本情報や、先輩たちが実際に行った企業研究方法をご紹介します。タカラスタンダードの選考を受ける前にどのような会社なのか、その特徴をしっかり理解していきましょう。
【企業研究】タカラスタンダードはどんな会社?
まずはタカラスタンダードについて理解しましょう。 ここではタカラスタンダードの選考に通過した先輩たちが行った企業研究と、その社風などをお伝えします。
タカラスタンダードの会社概要と社風
まずはタカラスタンダードの企業概要と社風をみていきます。
タカラスタンダードの基本情報
会社名 | タカラスタンダード株式会社 |
---|---|
業界 | 住宅設備機器 |
本社所在地 | 大阪市城東区鴫野東1丁目2番1号 |
事業所 | 支社・支店:全国41ヶ所 |
設立 | 1912年5月30日 |
売上高 | 1,921億円 |
従業員数 | 6,204人 |
資本金 | 684億円 |
平均年齢 | 40.0歳 |
初任給 | ■院卒総合職 【技術】227,500円 ■大卒総合職 【営業・技術(施工監理)】212,000円 固定残業代として、33,700円(月20時間分の残業を含む)を営業手当として別途支給。 超過時間分は別途支給。 【事務・技術(施工監理以外)】212,000円 ■大卒エリア総合職 【ショールームアドバイザー】195,500円 ■大卒一般職 【事務】184,500円 ■高専総合職 【技術】184,500円 ※施工監理のみ 固定残業代として、29,340円(月20時間分の残業を含む)を営業手当として別途支給。 超過時間分は別途支給。 |
福利厚生 | 寮・社宅完備、直営・契約保養所、各種クラブ活動、スポーツクラブ補助、社内レクリエーション、各種検診補助、育児短時間勤務制度、産前産後・育児・介護休暇、リフレッシュ休暇、慶弔見舞金・慶弔休暇、退職金制度、各種保険制度 |
過去の採用人数 | 不明 |
企業理念 | Living Standard(住生活水準)、Ethical Standard(倫理規範)、Quality Standard(品質基準) |
代表者 | 代表取締役社長 渡辺岳夫 |
事業内容 | 【総合住宅設備機器の製造・販売】キッチン/浴室/洗面化粧台/トイレ/給湯器/ホーロー壁装材 など |
参考元:https://www.takara-standard.co.jp/recruit/about/requirements/
部門別の事業
タカラスタンダードの主な事業は、住宅設備機器の総合メーカーとしてキッチン、浴室、洗面化粧台及びその他の住宅設備機器の製造・販売です。また、事業に関する研究、開発及びその他のサービス業の事業活動を展開しています。 主要なグループ会社は、タカラ化工株式会社とタカラ物流サービス株式会社です。タカラ化工株式会社はプラスチック成型品・複合材料の製造、タカラ物流サービス株式会社は倉庫事業、荷役作業の請負を担当しています。
事業 | 主要製品およびサービス | 業務内容 |
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住宅設備関連 | キッチン | ホーローシステムキッチン、木製システムキッチン、コンパクトキッチン、キッチンセット、ホーロークリーンキッチンパネル、加熱機器、レンジフード、各種収納機器、その他厨房機器の製造・販売 | 浴室 | システムバス、シャワーユニット、シャワー&トイレユニット、鋳物ホーロー浴槽、カラーステンレス浴槽、人造大理石浴槽と付属品の製造・販売 | 洗面化粧台 | ホーロー洗面化粧台、木製洗面化粧台、洗面収納ユニット、ホーロークリーン洗面パネルの製造・販売 | その他 | 住宅用トイレ、ホーロークリーントイレパネル、手洗器、各種収納機器、電気温水器、エコキュート、石油及びガス給湯器、業務用厨房、ホーロー壁装材、金型、フリット、薄板鋼板ホーロー、その他の住宅設備機器の製造・販売 | その他 | 倉庫事業、荷役作業の請負、不動産賃貸事業等 |
主力事業とシェア
タカラスタンダードは、国内での水回り事業を展開する企業です。住宅設備機器メーカーとして、キッチンの売上は業界1位となっています。独自の「高品位ホーロー」を強みに、ホーローキッチンで圧倒的なシェアを誇ります。2021年7月には、世界初のマット調のホーローの開発に成功するなど、お客様のニーズに合わせた商品開発を行なっています。 タカラスタンダードの製品部門別の売上高は、キッチン1,155億円、浴室413億円、洗面化粧台226億円、その他事業4億円です。キッチン部門が全体の売上高の6割を占めており、タカラスタンダードの主力事業となっています。
タカラスタンダードの製品部門別売上高
タカラスタンダードの社風
タカラスタンダードは、若手であっても発言しやすい社風です。若手の意見も真剣に聞いてくれる雰囲気があり、チャンスがあれば様々な案件に関わっていくことができます。また、分からないことがあった時にも先輩に質問しやすい空気があり、働きやすい職場であるといえます。個人で仕事に取り組むよりは、団体で声を掛け合い、助け合いながら働く活気のある社風です。
「活気のある職場」だと思います。新入社員から大先輩社員まで、製品開発に関する対話は分け隔てなく、部署内の至る所で行われます。分からないことがあった時にも先輩に質問しやすい空気があり、いつも助けられています。また、若手であっても発言しやすい社風もあり、私の意見も真剣に聞いていただけるので、チャンスがあればどんな案件であってもどんどん関わっていくことができる雰囲気があります。
引用元:https://www.takara-standard.co.jp/recruit/staff/staff07.html
実験室では個人競技のように孤独に取り組むイメージを持たれている方も多いと思います。しかし私の職場(実験室)では、同僚たちが試作品を覗き込んできたり、困っていると周りから声を掛けてもらえたり、団体競技のような雰囲気を感じます。 また、近年は研究部門に配属される若手社員が増えた印象があります。これは、会社としてホーローを中心とした技術力を重要視し、さらに向上させたいという意図の表れだと思います。同世代が多いことはとても心強く、共に切磋琢磨して取り組んでいます。
引用元:https://www.takara-standard.co.jp/recruit/staff/staff06.html
福利厚生・社内制度
タカラスタンダードの福利厚生についてみていきます。タカラスタンダードは、全国各地に寮・社宅を完備しています。住居費などの経済負担を軽くし、社員が安心して働けるような環境づくりを実施しています。各種クラブ活動も盛んで、運動クラブは野球、テニス、卓球、スキーなど、文化クラブは華道や茶道のクラブがあります。 仕事と育児を両立させるために、労働時間を短縮して働くことができる育児短時間勤務制度や、産前産後・育児・介護休暇などの制度で、社員の就労を支援しています。子育て支援企業として、「くるみんマーク」の認定を受けているため、安心して働くことができます 。
- 寮・社宅完備
- 直営・契約保養所
- 各種クラブ活動
- スポーツクラブ補助:ルネサンススポーツクラブ、コナミスポーツクラブと利用契約を結んでおり、社員割引の料金で利用可能
- 社内レクリエーション
- 各種検診補助:人間ドック、がん検診、各種予防接種にかかる費用の負担・補助
- 育児短時間勤務制度:仕事と育児を両立させるため、労働時間を短縮して働くことが可能
- 産前産後・育児・介護休暇
- リフレッシュ休暇:勤続10・20・30年ごとに各9日連休をとることができ、会社から金一封も贈呈される
- 慶弔見舞金・慶弔休暇
- 退職金制度:勤続3年以上の従業員に給付
- 各種保険制度:雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険、自社保険組合
参考元:https://www.takara-standard.co.jp/recruit/about/welfare/
募集職種・募集要項
2022年卒募集要項は下記の通りです。
募集コース | 【事務系総合職】 【エリア総合職】 【技術系総合職】 |
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職務内容 | 【事務系総合職】 営業(代理店営業・直需営業・特販営業)、総務、人事、経理、営業事務、社内 SE 【エリア総合職】 ショールームアドバイザー 【技術系総合職】 素材研究、製品開発、生産技術、設計、施工監理、社内 SE |
応募資格 | 2019年〜2022年3月までに大学院・大学・高専を修了・卒業または修了・卒業見込みの方 入社までに普通自動車免許を取得可能な方 |
給与 | ■院卒総合職 【技術】227,500円 ■大卒総合職 【営業・技術(施工監理)】212,000円 固定残業代として、33,700円(月20時間分の残業を含む)を営業手当として別途支給。 超過時間分は別途支給。 【事務・技術(施工監理以外)】212,000円 ■大卒エリア総合職 【ショールームアドバイザー】195,500円 ■大卒一般職 【事務】184,500円 ■高専総合職 【技術】184,500円 ※施工監理のみ 固定残業代として、29,340円(月20時間分の残業を含む)を営業手当として別途支給。 超過時間分は別途支給。 |
諸手当 | 食事、営業、役付、家族、時間外勤務、休日勤務、通勤 ほか |
勤務地 | 不明 |
勤務時間 | 9:00~17:50(事務・技術部門・ショールーム) ※営業職・施工監理職は、事業場外みなし労働時間制を適用(7時間50分/超過時間分は別途支給) 8:00~16:50、8:30~17:20(生産部門) |
保険 | 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険、自社保険組合 |
参考元:https://www.takara-standard.co.jp/recruit/about/requirements/
タカラスタンダードの強み・競合他社・業界分析
住宅設備機器メーカーの競合他社として、TOTO、タカラスタンダード、パナソニックと比較してみましょう。単体の当期純利益で見てみると、パナソニックが1位、タカラスタンダードは3位となっています。
タカラスタンダードの強みは、ホーロー素材へのこだわりです。キッチンや浴室、洗面台などで、汚れに強く接着剤などが不要な安心素材であるホーロー素材にこだわった商品開発を行っています。 パナソニックは、レストルーム、キッチン、浴室などの他にも、内装・収納、エアコン、スイッチ・電気設備など、幅広い領域で商品を販売しています。水回り以外の分野で商品を展開している点が強みであり、1位の理由といえます。
LIXILの強みは、節水、耐久性、使いやすさなどを実現する圧倒的な技術力です。顧客の要望や課題を解決するために、LIXILの持つ流体制御や人間工学などの独自の技術を商品に活かせる点が強みです。また、国際的なデザイン賞であるレッドドット・デザイン賞やiFプロダクトデザイン賞等を受賞するなど、品質とデザイン性で世界的に評価されていることも特徴です。 LIXILは、2011年に国内の建材・設備機器メーカー5社(トステム、INAX 、新日軽、サンウエーブ工業、東洋エクステリア)が統合して誕生した企業です。ビルディングテクノロジー事業として、非木材建物の建築も行っています。ビルや店舗など住宅以外の設備にも強みをもっていることが特徴です。
競合他社の当期純利益:単体(単位:億円)
(2021年)
IR読み解き!深堀り研究〜事業規模・資本構成・ビジネスモデル〜
ここからはIR資料や有価証券報告書を読み解いて企業研究しましょう。
経営方針
タカラスタンダードは、以下の企業理念のもと、ホーロー製品による水回り設備機器の製造・販売等の事業を展開しています。
<企業理念> 『大切な3つの“Standard(スタンダード)”』 ・Living Standard(住生活水準) タカラスタンダードは、「水まわり設備機器」と「ホーロー技術」の進化を通じて、より多くの人がより心地良い暮らしを楽しめるようにお手伝いします。
・Ethical Standard(倫理規範) タカラスタンダードは、「社会との調和」、「社員の幸せ」、「環境への配慮」を大前提に、持続的な利益成長の実現を目指します。
・Quality Standard(品質基準) タカラスタンダードは、お客様の「信頼」が最も重要な会社の資産であると考え、製品・サービスの品質向上をすべてに優先させます。
また、2021年度より将来のありたい姿として以下の長期ビジョンを掲げ、持続的な成長と企業価値の向上を目指しています。
『ホーローと共に、光り輝く魅力ある企業へ』 ・「独自性」を追求し、特別な価値を提供する企業 ・「新たな事業領域」に挑戦し、顧客を創造する企業 ・「働きがい」「生きがい」のある企業 ・ 社会から「信頼・尊敬」される企業
タカラスタンダードはホーロー技術が強みの企業ですが、『ホーローと共に、光り輝く魅力ある企業へ』と長期ビジョンに定めている通り、ホーローにこだわりと誇りをもっている企業です。今後もホーローの研究・技術革新へ注力し、新たな成長基盤を構築していくとしています。
売上・財務状況
売上(収益)と利益
タカラスタンダードの業績をみてみましょう。タカラスタンダードの売上高・経常利益・当期純利益は増収増益となっています。 タカラスタンダードは、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う雇用・所得環境の悪化や消費者マインドの変化により、新設住宅着工戸数が前年を下回ったものの、衛生意識の高まりやテレワークなどの新しい生活様式の浸透によって、リフォームへのニーズが拡大し業績は回復傾向で推移しました。コロナ禍のニーズに対して、タッチレス式水栓の洗面化粧台の発売や、アルコール除菌でも劣化しない高品位ホーローの訴求を行なうなど、お客様のニーズに合わせた商品の展開を行なっています。
2020年12月 | 2019年12月 | 前年同期比 | |
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売上高 | 1,995億円 | 1,921億円 | 4% | 経常利益 | 129億円 | 112億円 | 15% | 営業収益 | 85億円 | 74億円 | 15% |
参考元:https://www.takara-standard.co.jp/files/ir/tanshin/2021-3_147/2021-3kessan-tanshin-147.pdf
対処すべき課題
新築住宅市場は人口の減少やライフスタイルの変化などにより縮小傾向にあります。またリフォーム市場は新型コロナウイルス感染症拡大により、新たな生活スタイルを意識し暮らし方を見直す等、リフォーム需要が増加傾向にあるものの不透明な状況にあります。当社グループにおきましては、売上規模拡大の一方で、製品の多品種化が進み、新製品の開発コスト負担の増加や工場の生産性低下、加えて物流環境の悪化に伴うコスト負担の増加など、企業経営における環境は厳しさを増しております。 そのような状況の中、当社グループは2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」の基本戦略に基づき、稼ぐ力の強化を図るとともに、環境変化に柔軟に対応できる経営基盤の構築を図ってまいります。 既存の国内住宅設備関連事業ではデジタル技術の活用により、営業部門における生産性の向上や、生産物流部門における更なる自動化・省人化などを推進してまいります。 また、海外事業やホーロー建材事業におけるM&A等も活用した販売領域の拡大や、ホーローの研究・技術革新への注力による独自性の追求により、新たな成長基盤を構築してまいります。 国内外の経済につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大による影響が見通せず、先行きは非常に不透明な状況ではありますが、商品供給の安定化、オフィスやショールームにおける感染予防策の徹底に努めてまいります。
タカラスタンダードは、「稼ぐ力の強化」を課題に挙げています。経営戦略としては、国内水回り事業における収益構造改革を実行し、「新たな事業の創出」や「研究開発・生産技術の進化」に積極的に取り組むとしています。具体的には、デジタル技術の活用により国内住宅関連事業の営業部門の生産性向上、生産物流部門の更なる自動化・省人化を推進していきます。
先輩たちが行った企業研究とそのポイント
タカラスタンダードの企業研究では、インターンシップに参加するのがおすすめです。ホーローについてこだわりを持っている企業であるため、インターンシップを通してホーローについて知識を付けておくとよいでしょう。インターンシップに参加することで早期選考に進めるとの声もあります。また、ホーロー以外の強みや製品について企業研究しておくと、他の就活生と選考で差を付けることができるでしょう。
実際に選考通過した先輩の声
タカラスタンダードは水回り専門メーカーでホーローを取り扱うメーカーということで、他社比較は簡単だと思う。ほかの人も志望動機でホーローの話をすることというのが多くなると考えられるので、そこだけで終わらず、ホーロー以外の志望動機を話せる必要がある。また、システムキッチンが有名なメーカーだが、ほかの製品でどのようなものがあるか、ホーロー以外にもどのような素材を使った製品があるのかなど、知る必要がある。
タカラスタンダードのショールームは全国的にもあるので、一度でもいいので見学をしておくほうがいい。実際に目にすることで、製品の素材感や、強みであるホーローがどこに使われているかなど、企業についての知識が深くなる。余裕があれば、他社のショールームにも行き、製品の違いを知るのもいいと思う。
実際に選考通過した先輩の声
住宅設備業界において、他の競合他社との違いを説明できるようにすること、なぜタカラスタンダードなのかを説明できるようにすること。 この会社の一番の特徴として「ホーロー」という素材を使用していること挙げられます。この素材はガラスに鉄をコーティングして作られもので、タカラスタンダードしか作れません。そのため、社員の方々もホーローにとても誇りを持っているように感じます。面接の際には、自身のホーローに対する思い、ホーローを通して何をしたいかを面接官の方に伝えると良いかもしれません。 また、インターンシップにも参加すべきでしょう。インターンシップの内容としては、会社説明→グループワークという一般的ものなのですが、インターンシップに参加することで早期選考に進めます。タカラスタンダードを志望する方には、インターンシップ参加することをおすすめします。
この記事を書いた人: 就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録 すれば見放題! YouTubeチャンネル も配信中です!