【就活ガイド】富士電機株式会社の企業研究〜企業分析で選考突破〜
就活をする上で絶対に欠かせないのが企業研究です。この記事では、富士電機株式会社の基本情報や、先輩たちが実際に行った企業研究方法をご紹介します。富士電機の選考を受ける前にどのような会社なのか、その特徴をしっかり理解していきましょう。
【企業研究】富士電機はどんな会社?
まずは富士電機について理解しましょう。 ここでは富士電機の選考に通過した先輩たちが行った企業研究と、その社風などをお伝えします。
富士電機の会社概要と社風
まずは富士電機の企業概要と社風をみていきます。
富士電機の基本情報
会社名 | 富士電機株式会社 |
---|---|
業界 | 重電業界 |
本社所在地 | 東京都品川区大崎一丁目11番2号 ゲートシティ大崎イーストタワー |
設立 | 1923年8月29日 |
売上高 | 5,155億円 |
従業員数 | 10,513人 |
資本金 | 476億円 |
平均年齢 | 44.8歳 |
初任給 | 修士:239,500円 学士:215,500円 (2020年度実績) |
福利厚生 | 社会保険完備(健康、厚生年金、雇用、労災) 休職制度(育児、介護) 就業時間短縮制度(育児、介護) location flexible勤務制度(サテライト勤務、在宅勤務) 財形貯蓄 社員持株会 共済会(加入必須(個人負担あり)) 自己啓発、リフレッシュ支援制度 独身寮・社宅(各事業所に完備)、賃貸住宅家賃補助制度 保養所、各種体育施設、各事業所内診療所 など |
採用人数 | 不明 |
企業理念 | 富士電機は、地球社会の良き企業市民として、地域、顧客、パートナーとの信頼関係を深め、誠実にその使命を果たします。 豊かさへの貢献 創造への挑戦 自然との調和 |
代表者 | 代表取締役社長 北澤 通宏 |
事業内容 | パワエレシステム エネルギー、パワエレシステム インダストリー、発電プラント、半導体、食品流通 |
参考元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/recruit/info.html
部門別の事業
富士電機は、「パワエレシステム エネルギー」「パワエレシステム インダストリー」「半導体」「発電プラント」「食品流通」事業を展開しています。
部門 | 事業部 | 業務内容 |
---|---|---|
パワエレシステム エネルギー | エネルギーマネジメント 変電システム 電源システム | 確かな技術で電力インフラを支え、エネルギーの安定供給、最適化、安定化に貢献します。 ・エネルギーマネジメント:エネルギーの安定供給、最適化に貢献する ・変電システム:生産性の向上、省エネに貢献する ・電源システム:エネルギーの最適活用を実現する | パワエレシステム インダストリー | ファクトリーオートメーション プロセスオートメーション 環境・社会ソリューション | パワーエレクトロニクス応用製品に計測機器、IoTを組み合わせ、工場の自動化や見える化で生産性の向上と省エネ化を実現します。 ・ファクトリーオートメーション:工場のあらゆる分野で自働化・省力化・省エネ化に貢献する ・プロセスオートメーション:プラントの自働化、生産性向上、省エネ、エネルギーの安定供給を実現する ・環境・社会ソリューション:見える化により安全・安心を実現安全性の向上と環境負荷の低減に貢献 | 半導体 | パワー半導体 ディスク媒体 | 産業分野・自動車分野において、パワーエレクトロニクスのキーデバイスであるパワー半導体を提供し、高効率化や省エネに貢献します。 ・パワー半導体:ムダのない電力制御・変換を担う ・ディスク媒体:ストレージ技術の発展に貢献する | 発電プラント | 発電プラント 新エネルギー | 高度なプラントエンジニアリング力で、高効率かつ環境にやさしいクリーンエネルギーを供給する 各種発電プラント設備を通じて、拡大する電力需要にお応えします。 多様な発電ニーズに応える ・地熱発電、水力発電、火力発電、新エネルギーシステム:多様な発電ニーズに応える | 食品流通 | 自販機 店舗流通 | コア技術である冷熱技術に、メカトロニクス技術やIoTを組み合わせ、食品流通分野における最適な商材とソリューションを提供することにより、 食の安全・安心に貢献します。 ・自動販売機:業界のリーディングカンパニーとして ・店舗流通:エネルギー・IT制御・冷熱のコア技術を融合 |
引用元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/business/#locContentsBusinessEnergy
主力事業とシェア
富士電機の主力事業は、パワエレシステムと電子デバイスです。この2つが、富士電機の売上高の約7割を占めています。低炭素社会に向けてエネルギーの効率化や省エネのニーズが高まり、パワーエレクトロニクス技術やパワー半導体技術を活かせる場が広がっています。 パワエレシステムは中国・アジアを中心とした海外で事業拡大を図っており、パワー半導体などの電子デバイスは、自動車の電動化や再生エネルギーの普及・拡大によって、今後も成長が見込まれる事業といえます。
参考元:https://www.fujielectric.co.jp/about/ir/policy/plan.html
富士電機の社風
富士電機は、若いうちから仕事を任せてもらえる社風です。実際に働いている社員のインタビューでは、「入社後、本当に早くから仕事を任せてもらえるようになり、自分で主体的に仕事を進める姿勢が身につきました。」と記載されています。仕事でやりがいをもって働きたい、早く大きなプロジェクトに挑戦したいという就活生に向いているといえるでしょう。また、富士電機の印象についてのアンケートでは「人が優しい」「おだやか」などが上位となっており、富士電機で働く社員の雰囲気が伝わってきます。
入社前から富士電機は比較的若いうちから仕事を任せてもらえると聞いていましたが、実はピンときていませんでした。入社後、本当に早くから仕事を任せてもらえるようになり、自分で主体的に仕事を進める姿勢が身につきました。特に入社3~4年目で配電自動化システムの機能改良の主担当を任され、プロジェクトを成し遂げた経験は、大きな成長の糧になったと実感しています。
引用元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/jobandstaff/ka2016.html
Q 会社の雰囲気はどのような感じですか?
A 若手社員のアンケート結果は以下の通りです。 Q.富士電機の印象をひとことで言うと? 1位 人が優しい(27%) 2位 おだやか(23%) 3位 まじめ(15%) 4位 風通しがいい(11%)
引用元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/recruit/faq.html
福利厚生・社内制度
富士電機は、福利厚生が充実しています。寮・社宅完備で、家賃補助も選択可能です。健康保険組合保養所や健康増進センターなど、社員の健康と余暇の充実に役立つ厚生施設や保養所も利用できます。 また、社内制度として富士電機では教育研修が行われます。社員の能力開発を重要な指針と位置付けている富士電機は、東京事業所にある能力開発専門の研修所にて、内定者から幹部社員クラスまで階層別の研修を実施しています。また、選抜研修、グローバル化研修、専門別研修、オープン講座など、キャリアアップやスキルアップのタイミングで充実した研修を受けることができ安心です。
- 社会保険完備(健康、厚生年金、雇用、労災)
- 休職制度(育児、介護)
- 就業時間短縮制度(育児、介護)
- location flexible勤務制度(サテライト勤務、在宅勤務)
- 財形貯蓄
- 社員持株会
- 共済会(加入必須(個人負担あり))
- 自己啓発、リフレッシュ支援制度
- 独身寮・社宅(各事業所に完備)、賃貸住宅家賃補助制度
- 保養所、各種体育施設、各事業所内診療所 など
引用元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/environment/
募集職種・募集要項
2022年卒募集要項は下記の通りです。
募集職種 | 【技術系職種】理工系の方のみ応募いただけます 【文理不問職種】 学部・学科・専攻に関わらず応募いただけます |
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職務内容 | 【技術系職種】研究開発、設計・開発、技術(受注品の品質・工程・損益の総合管理)、生産・製造技術、品質保証、営業、フィールド・サービスエンジニア、システムエンジニア など 【文理不問職種】 学部・学科・専攻に関わらず応募いただけます 営業、資材調達、財務・経理、人事・総務、経営企画・事業企画、生産管理 など |
応募資格 | 4年制大学卒業見込みの方、大学院(修士・博士)修了見込みの方 |
給与 | 修士:239,500円 学士:215,500円 (2020年度実績) |
諸手当 | 不明 |
勤務地 | 国内外各拠点 |
勤務時間 | 国内:実働7時間45分(時間帯は事業所により異なります、フレックスタイム制度有り) |
保険 | 社会保険完備(健康、厚生年金、雇用、労災) |
参考元:https://www.fujielectric.co.jp/recruit/graduates/recruit/info.html
富士電機の強み・競合他社・業界分析
重電業界の競合他社である明電舎・日新電機と比較してみましょう。当期純利益で見てみると、明電舎や日新電機と比べて富士電機が最も高い値となっています。富士電機は、エネルギーの安定供給を支える変電システムや電源システムに関する事業を展開している他にも、自動販売機のリーディングカンパニーであり食品の店舗流通のための大型機材を取り扱っているなどの特徴があります。
明電舎は、発電・変電・送電などの電力インフラや、水のろ過処理、電気自動車のモータや自動車試験装置など、インフラ事業を中心とした事業展開を行なっています。画像処理方式で架線の検査をする装置であるカテナリーアイは、明電舎が世界で初めて開発した装置です。現在は、国内外の多くの鉄道で使用されています。
日新電機は、電力インフラを支える製品を作っています。高電圧技術・真空技術・監視制御技術などを駆使して、工場やオフィスビル、水処理場、道路、鉄道など電気を使う場所でインフラを支えています。中核製品である受変電設備や系統連系技術を駆使して、多様な分散型電源を組み合わせたスマート電力供給システムを実現しています。そのうちのひとつとして、離島の電力安定供給と再生可能エネルギー比率の向上に取り組んでいることが特徴です。
重電メーカーは、エネルギーの安定供給や省エネを支える大型電気機器や発電・変電システムに関する事業を展開していることは共通していますが、企業ごとに独自の技術を活かした製品や取り組みを行なっていることが分かります。
競合他社の当期純利益:単体(単位:億円)
(2021年)
IR読み解き!深堀り研究〜事業規模・資本構成・ビジネスモデル〜
ここからはIR資料や有価証券報告書を読み解いて企業研究しましょう。
経営方針
経営方針
1.エネルギー・環境技術の革新により、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献します。
2.グローバルで事業を拡大し、成長する企業を目指します。
3.多様な人材の意欲を尊重し、チームで総合力を発揮します。
富士電機は、「エネルギー・環境技術の革新により、安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献します。」「グローバルで事業を拡大し、成長する企業を目指します。」「3.多様な人材の意欲を尊重し、チームで総合力を発揮します。」という経営方針のもと、パワエレシステム事業の拡大とパワー半導体の売上拡大を目指しています。パワー半導体においては、自動車分野・産業分野・再生可能エネルギー分野の売上拡大を計り、電動車需要の世界的な拡大に対応していくとしています。 パワエレシステムでは、エンジニアリング・サービス、最適制御技術、AI/IoTを組み合わせて、エネルギーの安定供給と省エネ、自動化に貢献するシステム事業の強化に取り組むとしています。
売上・財務状況
売上(収益)と利益
富士電機の業績をみてみましょう。富士電機は、売上高が下がっていますが。経常利益と当期純利益は増益となっています。 パワエレシステムインダストリー事業と電子デバイス事業は売上が前年度を上回っていますが、パワエレシステムエネルギー事業、食品流通事業、発電プラント事業は前年度を下回っています。 売上高が下回った原因としては、産業向け電源機器や電機盤などの需要減少が影響していると考えられます。また、新型コロナウイルス感染症の影響が継続したことで、自販機分野や店舗流通分野における設備投資の抑制や納期延伸が発生したことも影響していると考えられるでしょう。
2021年3月 | 2020年3月 | |
---|---|---|
売上高 | 5,155億円 | 5,658億円 | 経常利益 | 149億円 | 143億円 | 当期純利益 | 216億円 | 164億円 |
対処すべき課題
当社は、2023年度を最終年度とする5か年の中期経営計画「令和.Prosperity2023」を推進しています。売上高1兆円、営業利益率8%以上を経営目標とし、パワエレシステム事業、パワー半導体事業の拡大を中核とする「成長戦略の推進」、グローバルでのものつくり力強化による「収益力の更なる強化」、および、環境、社会、ガバナンス(ESG)を中心とした「経営基盤の継続的な強化」を推し進めています。
経営を取り巻く環境は、新型コロナウイルス感染症の影響の地域的な跛行性、長期化リスクの懸念があるものの、世界経済は徐々に回復が期待され、さらに、グリーン化、デジタル化の動きが加速しています。当社は、引き続き2023年度経営目標の達成に向け、パワエレシステム事業とパワー半導体事業の拡大に注力するとともに、市場環境変化に対応した事業展開、ならびにリスク対応力の強化に取り組みます。
富士電機の有価証券報告書にて、パワエレシステム事業、パワー半導体事業の拡大が課題として挙げられています。富士電機は事業拡大のために、2023年度を最終年度とする5か年の中期経営計画「令和.Prosperity2023」を推進しています。成長戦略の推進、収益力の更なる強化、経営基盤の継続的な強化を重要課題として、売上高1兆円、営業利益率8%以上を経営目標としています。
先輩たちが行った企業研究とそのポイント
総合電機メーカーである富士電機のインターンシップでは、経理や人事、資材調達など他企業のインターンシップで経験できない職種について学ぶことができたとの先輩の声があります。また別の先輩の投稿によると、ある程度前知識を持った状態でインターンシップに参加すると、得られる情報の質が良くなるとのことです。 選考では、携わりたい事業や部署を答えられるだけでなく、どの製品に興味があるのかまで答えられるようにしておくことがポイントです。インターンシップや就活イベントを活用して、社員の方と話す機会を作っておくことで選考を有利に進められるでしょう。
実際に選考通過した先輩の声
インターンシップに参加すると文理不問職種について理解できた。経理や人事、資材調達などほかの企業のインターンシップでは経験できない職種について学ぶことができた。同業他社とは分野が違うことが多いのでなぜこの会社かというより、これがあるからここに行きたいという明確なビジョンが必要。その際に、○○事業に携わりたいだけでなく、この製品に興味があり、自分の力でその製品をどのようにしていきたいか言えるようにしておくといい。しっかり自分の入社後のイメージが明確であれば、面接の質問にも難なくこたえられる。あとは、自分の強みをどの職種で活かせるのかも考えるべき。インターンではそのように職種について学べるので参加しないとなかなか理解を深められない。
実際に選考通過した先輩の声
こちらの会社は様々な事業に携わっているため、自分の志望する部署や関わりたい製品を明確にすることが大切である。そのため説明会やインターンシップへ積極的に参加し、まず会社を知ることが大切である。また、会社のホームページなどを通じて、どこでなにを作っているかを知っておくことは自分の選考に大きく役立つと感じる。また、四季報や先輩などの情報で事前におおまかな選考フローを把握して、準備をすることは必須である。インターンなどになにも知らない状態で参加するのと前知識を持った状態で参加するのとでは得られる情報の質に雲泥の差ができると感じている。イベント内では社員の方々と話す機会や他選考者と関わる機会もあるのでそのような記帳な機会に分からない点はつぶしておこう。
この記事を書いた人: 就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録 すれば見放題! YouTubeチャンネル も配信中です!