AD(アシスタントディレクター)の仕事内容|元社員がきつい業務を語る
こんにちは。就活会議編集部の佐藤です。 番組制作の現場で収録・編集を支えるAD(アシスタントディレクター)。「テレビが好き」「感情を揺さぶる番組を作りたい」と志す人が多い職種ですが、一方で具体的な仕事内容まではイメージしにくい側面もあります。 そこで本記事では、フジテレビでADを経験した元社員へのインタビューにもとづき、仕事内容や働き方の実態を徹底解説します。現場を知るからこそ語れる「きつかった経験」や向いている人の特徴も紹介するので、テレビ局の第一線で働くリアルを深く理解していきましょう。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
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AI要約
1分で読める! ADの仕事内容・元社員が「きつい」と思った経験
フジテレビの番組制作会社でADを経験した元社員へのインタビューにもとづき、ADの具体的な仕事内容と過酷な労働環境、および適性のある人物像が理解できる記事である。
まず、ADの仕事の定義として、ディレクターの演出を具現化するためにリサーチからロケ準備、撮影、編集まで全工程を支える重要な役割であることが示されている。しかしその実態は華やかなイメージとは裏腹に、コピーや買い出し、ロケの仕込みといった地道で多岐にわたる業務が中心となる。
次に、「きつい」とされる具体的な労働環境について、以下のエピソードから現場の過酷さがわかる。
・生放送の特番などでの膨大な業務量と、厳しいディレクターからの激しい指導
・仕事に厳しい出演者(芸能人)から、台本や進行に関して直接激怒されるプレッシャー
・繁忙期には局内の宿泊施設や編集室に寝泊まりし、1週間帰宅できない状態が続くこと
また、こうした環境で生き残るための評価基準として、「クリエイティブさ」よりも「辞めない根性」や「圧倒的な体力」といったタフさが最重要視されることが明らかになる。
結論として、ADの業務は過酷な下積み期間とも言えるが、テレビ制作の最前線を経験し、将来ディレクターやプロデューサーとして活躍するための不可欠な土台となることが示されている。
※動画と記事の概要を生成AIでまとめています。
どこから読み始めますか?(リンクを押して飛ぶ)
・ADとは
・ADの具体的な仕事内容
・元社員の「ADの仕事できついと思った経験」
・ADに関するよくある質問
※なお、この記事では就活会議のYouTubeチャンネルで公開している「芸能人から怒られる...テレビ局制作会社のADの仕事とリアルな業務内容を公開」、「激務すぎる!? テレビの制作会社に向いている学生とお給料を公開!」のインタビュー内容をベースに、インタビューの書き起こしから再構成・編集をおこなったものです。
インタビューでは、フジテレビに勤めていた元社員のOさんが登壇。ADの働き方や経験談など、就活生からは見えにくい「リアルな実態」を伺いました。
登壇者のプロフィール
| 氏名 | Oさん |
|---|---|
| 学歴 | 早稲田大学社会科学部 卒業 |
| 学生時代の経験 | 学生時代はお笑いサークルに所属し、全国大会のコント部門で優勝 |
| 経歴・活動内容 | 新卒でフジテレビの番組制作会社に入社し、ADとしてテレビ制作の最前線を経験。 2012年からはYouTubeチャンネル「POCKET WIZ」のメンバーとしてYouTubeで活動し、登録者数45万人を突破。一度の活動中止を経て、現在は活動再開を果たす |
| フジテレビを選んだ理由 | フジテレビが好きで会社のモットーや雰囲気に魅力を感じたため |
AD(アシスタントディレクター)とは?
はじめに、ADとはどのような仕事なのかを理解しておきましょう。
ADを一言で表すと?
テレビ番組や映像制作の現場において、ディレクターが描く演出を具現化するため、リサーチからロケ準備、撮影、編集まで、制作の全工程を支える職種ADは、番組制作におけるディレクターの右腕として、円滑な進行に欠かせない重要な役割を果たしています。ディレクターのアイデアを実現するために必要な「ヒト・カネ・モノ・場所」をすべてを整える、まさに現場の指令とも言える存在です。
また、ADのキャリアパスとして、ディレクターやプロデューサーが挙げられます。ディレクターに昇格するためには、ADとして3~4年程度の現場経験を積むことが必須のステップと言えるでしょう。
元社員が教える! ADの仕事内容
番組制作の最前線に立つAD。その仕事内容は、画面越しに見る華やかな世界とは裏腹に、きわめて地道で多岐にわたるものです。
ここでは、フジテレビ番組制作に携わった元社員Oさんの実体験をもとに、ADのリアルな業務内容を紐解いていきます。
就活会議:入社されてからは実際にどんな業務をされていたのですか?
元社員Oさん:僕が入ったときは、結構やんわりソフトでした。「バラエティやりたいです」と言ったら、1年目は結構融通が利くんですよ。
だから、1年目はゴールデンのバラエティをやって、1番下っ端のADをやっていました。仕事は、コピー・雑用・買い出し・電話対応・リサーチ・会議資料をの作成・場所取りのようなことも。超下っ端をやっていました。

元社員が語る「ADの仕事できついと思った経験」
番組制作の舞台裏では、ときに華やかなイメージからは想像もつかないほど過酷なドラマが繰り広げられます。ADが「きつい」と言われる背景には、単なる労働時間の長さだけではない、この職種特有のプレッシャーがありました。
ここでは、フジテレビの現場を駆け抜けた元社員Oさんの実体験をもとに、出演者との予期せぬトラブルやハードワークの実態など、ADが直面する「リアルな壁」を3つのエピソードから紐解いていきます。
※なお、ここで紹介する内容はあくまで個人の経験に基づくものであり、テレビ業界すべてに当てはまるものではありません。
①「鬼」のディレクターから詰められた
就活会議:ADをされていたなかで1番きつかった仕事はありますか?
元社員Oさん:基本全部きつかったのですが、AD1年目の年末ぐらいに1回特番を担当したことがあって。
生放送でマジックをやるという特番だったのですが、初期にADが一人しか配置されていなくて、チーフADみたいになって。そのときの業務量が本当にやばくて、やってもやっても電話(対応)が一生終わらん、みたいな。1件来たら次の5件不在着信たまって、みたいな。
そのときについた一人のディレクターが「鬼」で有名で、詰められすぎてすごく大変でした。
②台本を見た芸能人に激怒された
就活会議:いろいろな芸能人の方に会われたということですが、印象に残っている芸能人の方とのエピソードはありますか?
元社員Oさん:とあるロケで芸能人の方が台本を見て、「この台本書いたディレクター誰!?」みたいにブチギレられたことがあって。
良い人が基本9割ですが、やはり怒られたことのほうが覚えているかな(笑)仕事に厳しい芸能人もいるので、動きの悪いADを入れるとキレる人もたまにいますね。
就活会議:現場の雰囲気が悪いと思うのですが、どのように対応されていたのですか?
元社員Oさん:基本は謝罪するという(笑)
深々と、元気の良い言葉で「申し訳ございませんでした!」と言って、プロデューサーとディレクターなどが一緒になってひたすら元気良く謝るというのがあって。
でもやはり向こうもプロなので、ディレクターは全員が優秀なわけではなくて、当然ポンコツディレクターやポンコツADもたくさんいるので、タレントが言ってくれたほうが場が締まることもある。
お互いが慣れていることだから、しっかりと筋を通して再開することもあります。
③1週間家に帰れないことも…
元社員Oさん:テレビ局って基本的にどこでも「宿泊部屋」みたいなものがあって、カプセルホテルみたいな仕様の部屋が80個ぐらいあって、大体そことシャワールームがワンセットなんですよ。
フジテレビの場合はそれが湾岸スタジオにもお台場の本社にもあって、(終電の)時間が過ぎたときや、どうしても帰れないときがあったらそこに泊まって、出勤1分で会社に行っていました。局でよく寝泊まりしていました。
就活会議:週何ぐらいで帰れない日があるのですか?
元社員Oさん:繁忙期によってまちまちなのですが、1週間ぐらい帰れないこともあります。
就活会議:連続で帰れない?
元社員Oさん:帰れない。帰らないほうが良いみたいな。終電ギリギリに帰って、朝早く来るのが面倒くさいな、準備もあるし、みたいな。
一番忙しいときは、編集部屋で寝るみたいなこともあったから、そこは時期によってまちまちです。でも今はだいぶホワイトになったと思います。
現場を知るプロが回答! ADに関するよくある質問
ADを目指すにあたって、ハードワークなイメージや自分に務まるのかという不安は尽きないものです。ネット上の噂だけでは見えてこない、現場の「本当のところ」はどうなのでしょうか。
ここでは、多くの番組制作に携わってきた元社員Oさんが、就活生が気になる「ADに関するよくある質問」にプロの視点から回答。それらを通して、ADの働き方や適性について多角的に理解を深めていきましょう。
①「ADが忙しい」と言われるのはなぜですか
就活会議:テレビ業界のお仕事はすごく忙しいイメージがあるのですが、具体的に何が忙しいのですか?
元社員Oさん:シンプルにやることがすごく多い。
あと、放映日が決まっているじゃないですか。だからこの日までに絶対終わらせないといけないというのがあると、じゃあこの日までに、たとえばスタジオで1回撮らないといけない。その後、スタジオで撮ったものも合わせて、編集スケジュール、確認スケジュール……と、いろいろ工程があるのですが、ロケ前後がやはり一番忙しくて。
1回のロケで「あそこ行きましょう」「ここ行きましょう」「どこ行きましょう」といったときに、基本的にそれはまずADが全部仕込むんですよ。ロケスケジュールも全部ADが作るんですよ。「〇時〇分までにここに行って、△時△分までにここ、演者さんが〇時△分にここ集合」。
決まったら次は、「この小道具がいるよね」と言ったら、ADが全部発注して、ディレクターに「これで良いですか?」と確認しないといけないし、撮影が決まったらカメラマンもADが基本やるんですよ。「この機材、この台数でお願いします。メモリーカード何枚で」とか。
それが決まったら今度は、ロケ車両も全部ADが発注するんです。全部(ADが)やるんですよ。1回のロケでそれだけかかるのですが、「3回ロケやらないとだめだ」みたいになると、すごくバタバタになります。
②ADにはどんな人が向いていますか
就活会議:テレビ業界に向いている人の特徴や性質があれば教えてください。
元社員Oさん:ガッツある人、辞めない人(笑)それに尽きるんじゃないですか、やっぱり。クリエイティブうんぬんの前に、絶対にタフな業界なので。全然寝れないとかそういう世界ではなくて、そもそも辞めない根性や体力、好きな気持ちが本当に強くないと。
辞める人が8、9割なので、ADが100人いたら10人も残らないのが常みたいな働き方なので。基本的にはちゃんとついていく、だから体育会系の人や、ある程度気持ちが強い人がテレビ業界には向いていると思います。
あとは、楽しい人と仕事をしたい人。ほかの業界と比べてお堅い業界ではないので、働いている人は「おもろい人」が多い。同僚・先輩がおもしろいとか。芸能人と仕事をするから良いこともたくさんあります。
テレビ業界で身に付けた能力が転用しやすい時代になったので、プロフェッショナルだから。それを最前線で味わうには、テレビ業界は最適だと思います。きついけどおすすめです。
③入社前後でギャップはありましたか
就活会議:入社してからギャップはありましたか?
元社員Oさん:良い点は、予想以上に楽しかった。働いている人が「エンタメの人だな」という人が多かったのと、出社時間が遅くてうれしかったという(笑)大体、11~12時に出社していました。その分、夜も遅いですけど。
仕事がゆるい日だったら、全然12時過ぎとかに出社してて、それでも(仕事を)やっていれば怒られない。
悪かったところは、予想以上に何もできなかったかな。やっぱりテレビ業界に入ってくるときは、夢を持って「自分の番組を持ちたい」とか「めちゃイケやりたい」みたいなことを思って入ってくるじゃないですか。
でも基本的には、自分の番組を持つ人というのは、10年働いても多分100人に10人もいないかもしれない。
たとえば、ディレクターなどは肩書を聞いたらすごそうなのですが、(実際は)本当に下請けのようだとか。プロデューサーはすごそうなイメージじゃないですか。プロデューサーもそんなにすごくなくて、やっぱり上のプロデューサーや局員がいて、基本的にはお金・チームの管理など、結構、中間管理職みたいなことが多くて。
コンプライアンスが年々厳しくなってきていて、テレビ業界でやれることは予想以上にないなと。

ADの仕事内容を理解して納得のいくキャリア選択に活かそう
本記事では、フジテレビ元社員の証言をもとに、ADの仕事内容から過酷な働き方の実態までを紐解いてきました。
ADの仕事は、華やかなイメージの裏側で「1週間帰れない」ほどのハードワークや、多方面からのプレッシャーに耐える地道な努力が求められるものです。しかし、その泥臭い下積み経験こそが、将来ヒット番組を生み出すディレクターやプロデューサーになるための揺るぎない土台となるでしょう。
自分の手掛けた映像が誰かの感情を揺さぶり、社会に大きな反響を呼ぶ。そのテレビ局ならではのやりがいに、あなたはどれだけの熱量を注げるでしょうか。今回紹介したリアルな実態を自身の価値観と照らし合わせ、自分らしいキャリアの決断に役立ててください。
【関連動画】AD・テレビ局に関する動画を紹介
就活会議のYouTubeチャンネルでは、テレビ局の元社員にインタビューをしています。
本記事では、ADの業務内容や働き方の実態について焦点を当て、以下のインタビュー動画をもとに解説しました。
動画本編では、これら以外についても詳しく語られています。企業選びをする際に、ぜひ動画もあわせて活用してみてください。
以下の動画では、テレビ局の選考対策から働き方まで幅広く解説しています。ぜひチェックしてみてください。
就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録すれば見放題! YouTubeチャンネルも配信中です!編集部についての詳細は 記事コンテンツの制作方針をご確認ください。

この記事の編集担当者
佐藤 美空
大学卒業後、就活会議のグループ会社であるポートに新卒入社。約1年間キャリアアドバイザーとして文系学生の就職支援をおこなう。就活生時代にポート運営の就活メディアを活用した経験から、「今度は私が就活生の役に立つメディアを創りたい」という思いでライターに転身。現在は就活会議のライターを担当している。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める