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CREATED ON 2021.11.10 | UPDATED ON 2023.09.12

【就活ガイド】日本碍子株式会社(日本ガイシ)の企業研究〜企業分析で選考突破〜

メーカー #企業研究
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この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
日本碍子株式会社の企業研究

日本碍子株式会社(日本ガイシ)は、絶縁しながら電線を支えるセラミックス「がいし」を製造する企業です。グローバルな事業展開が強みで、海外志向の強い就活生から注目されています。 この記事では日本ガイシの基本情報や業界内での立ち位置をもとにお伝えするとともに、先輩たちが実際に行った企業研究方法をご紹介します。日本ガイシの選考を受ける前にどのような会社なのか、その特徴をしっかり理解していきましょう。

日本ガイシの会社概要

まずは日本ガイシについて理解しましょう。 ここでは日本ガイシの選考に通過した先輩たちが行った企業研究と、その社風などをお伝えします。

日本ガイシの基本情報

会社名 <表記社名>
日本ガイシ株式会社

<商号>
日本碍子株式会社
業界 化学メーカー
本店所在地 名古屋市瑞穂区須田町2番56号
事業所 <グループ会社数>
45社(連結子会社)
2社(持分法適用会社)
設立日 1919年5月5日
経常収益 5,104億円(連結、2022年3月期)
従業員数 <単独>
4,382人(2022年3月現在)
臨時654人(2021年度平均)

<連結>
20,099人(2022年3月現在)
臨時2,896人(2021年度平均)
資本金 698億円(2022年3月)
平均年齢 39.6歳
初任給 学部卒2020年度入社者:222,900円
修士卒2020年度入社者:241,900円
福利厚生・社内制度 独身寮、社宅、法人会員制福利厚生サービスによる契約保養施設・契約旅館・契約スポーツ施設利用など 社会保険、財形貯蓄、持株会、共済会、厚生年金基金など
採用人数 2022年度
・技術系:82名
・営業・管理系:17名
経営理念 <NGKグループ理念>
社会に新しい価値を
そして、幸せを
代表者 代表取締役会長 大島 卓
代表取締役社長 小林 茂
事業内容 がいしなど電力関連機器、自動車排ガス浄化用をはじめとする各種産業用セラミック製品、特殊金属製品の製造販売

事業内容

日本ガイシはセラミック技術を活かして、エンバイロメント事業/デジタルソサエティ事業/エネルギー&インダストリー事業を展開しています。

セラミックスは熱に強く摩耗が少ないなどの優れた特性をもっており、それを活かすことで様々な製品を作り出しています。電力業界、自動車業界、電子部品業界、家電業界など、活躍の場はとても広いです。また、近年は燃料電池や電子デバイス用部品の開発にも挑戦しています。

各事業領域で行っている事業と内容は下記の通りです。

事業領域事業事業内容
エンバイロメント事業自動車関連事業自動車の排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」は、
自動車の排ガス浄化に欠くことのできない重要な
部品として、世界各国の自動車メーカーに採用され、
日本、ヨーロッパ、アメリカ、インドネシア、タイ、
南アフリカ、中国の工場で生産されています。
そのほか、粒子状物質を除去するディーゼル・パティ
キュレート・フィルター、ガソリン・パティキュレート・
フィルター、自動車排ガスの窒素酸化物(NOx)
濃度を測定するNOxセンサーなど、環境保全や
省エネルギーを実現する製品を送り出しています。
デジタルソサエティ事業HPC事業
(半導体製造
プロセス用セラミック部品)
半導体製造装置の内部で、半導体材料のシリコン
ウエハーを支持するセラミック製の機能部品(サセ
プター)や、チャンバー部材を提供しています。半導体
の高集積化に伴い拡大するメモリー需要や、電子
部品の小型化・省電力化ニーズに応えます。
電子デバイス事業セラミック分野で培った独自技術により開発したハード
ディスクドライブ(HDD)用圧電マイクロアクチュエー
ターや電子デバイス用の複合ウエハーのほか、NGK
エレクトロデバイスで高周波デバイス用セラミックパッ
ケージなどを製造・販売しています。
金属・金型事業銅に数パーセントのベリリウムを添加した「ベリリウム
銅」は、耐疲労性に優れ、寿命が長く、信頼性の
高い導電バネや接点の材料として幅広く活用され
ています。その製造・販売が当事業の主なビジネス
です。2016年からは、ベリリウム銅以外の材料である
ニッケルすず銅展伸材も製品のラインアップに加え
ています。
エネルギー&インダストリー事業エナジーストレージ事業大容量、高エネルギー密度、長寿命が特長で、
長期間の安定電力供給が可能な蓄電池「NAS
電池」を製造・販売しています。電力負荷平準に
よるピークカットや再生可能エネルギーの安定化、
電力余剰対策、節電やエネルギーコスト削減など
に貢献しています。
ガイシ事業がいしは、送電線と鉄塔をつなぐセラミック製の
絶縁体です。電力の安定供給に不可欠で、その
製造はNGKグループの祖業でもあります。当社は
今もがいしのトップメーカーとして、高品質で信頼性
の高い送電・変電・配電用がいしや関連機器を、
国境を越えて製造・販売しています。
産業プロセス事業加熱装置・焼成炉・耐火物製品、セラミック
フィルター・分離装置、耐食機器、低レベル放射
性廃棄物処理装置など、環境保全や省エネル
ギーのニーズに応える製品を、幅広い産業分野に
向けて製造、販売しています。

IR読み解き!日本ガイシの売上・競合比較

ここからはIR資料や有価証券報告書を読み解いて企業研究しましょう。

売上・業績

日本ガイシの直近4年間の業績は下記の通りです。

売上高

営業利益

業績は2019年度で若干落ち込んでいるものの、その後は右肩上がりです。2019年度は自動車関連製品の需要が伸び悩むなど、コロナの影響が見られました。 しかし、2021年度には自動車市場が回復したことで自動車関連製品の需要も大幅に増加。半導体市況が好調であることから、半導体製造装置用製品の需要も増加したとのことです。

セグメント別の売上

2021年度のセグメント別売上収益は下記の通りです。

セグメント別売上収益(百万円)

各セグメントで扱う製品は下記のようになっています。

日本ガイシの主力事業はセラミックス事業です。日本ガイシという社名から、「がいし」が主力製品であるような印象を受けますが、実際は自動車関連製品が企業の主力製品となっています。

自動車関連製品とは、排ガス浄化用触媒担体「ハニセラム」のことです。現在、排ガス規制の強化により、中国など海外でも需要が増加しています。今後も環境保全の観点から排ガス規制は進んでいく可能性が高いため、年々需要はさらに拡大する見通しです。 その他にも、環境保全や省エネルギーを実現するような製品を製造・販売しています。

競合他社

日本ガイシはニッチな製品を取り扱う企業であるため、競合といえる企業はあまりありません。そこで、ここでは化学メーカーの中でも土石製品業界での比較をみていきましょう。下記の比較では、日本ガイシは3位となっています。

2021年度売上高比較

土石製品業界の企業として挙げた日本ガイシ・太平洋セメント・TOTO・日本特殊陶業には、それぞれ異なる強みがあります。 日本ガイシは、「がいし」分野においてトップクラスの企業です。太平洋セメントはセメント製品、TOTOはトイレや洗面台など水回りの衛生陶器、日本特殊陶業はスパークプラグや酸素センサに強みがあります。 セメント製品を扱う土石製品業界での比較はこのような結果となりましたが、化学メーカーは取り扱う製品の種類や部門ごとの競合が異なる場合があるため、注意して企業研究する必要がありますね。

業界の動向

化学業界では、2019年に新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、主に自動車向けの需要が低迷しました。しかしそれは一時的なもので、現在は回復傾向にあります。

化学業界は一般的に石油や天然ガスを原料にして製品を作り出しており、原油価格の影響を受けやすくなっています。そのため、原油価格の影響を少なくするために、石油化学への依存から抜けだす取り組みなどもみられます。

また、化学業界と一口に言ってもそれぞれに強みとなる素材や製品が異なるため、事業領域や市場の違いによって業績は差が開きやすいです。将来を見据えて新しい市場領域における事業創出とビジネスモデルを構築していくことが、今後の化学業界で業績を上げるために重要といえるでしょう。

日本ガイシの強み

ここからは、日本ガイシの強みを見ていきましょう。

強み・特徴「高度なセラミック技術とグローバルな事業展開」

日本ガイシは1919年の創業以来、100年以上にわたってノウハウを培い、セラミック技術を磨き続けてきました。その結果、多くのNo.1製品を生み出しています。 例えば、12メートルのがい管はその大きさが世界No.1です。送電⽤懸垂がいしの強度も世界No.1。さらに、紫外LED⽤キャビティ付きマイクロレンズやHDD⽤圧電マイクロアクチュエーターなどを世界で初めて開発。ベリリウム銅や半導体製造装置⽤ヒーターなどは世界シェアNo.1を誇ります。 このように、他社には真似できない数々のNo.1製品を生み出してきた技術力は、日本ガイシの大きな強みです。

また、日本ガイシはグローバルな事業展開にも強みがあります。1970年代にはアメリカとヨーロッパに進出しており、現在では連結会社45社のうち30社が海外にあります。また、海外売上高比率は約7割です。 日本ガイシに入社後、海外のグループ会社に数年赴任することも可能となっており、ワールドワイドに活躍するフィールドのある会社といえます。

日本ガイシの社風

ここからは、日本ガイシの社風を見ていきましょう。

社風「挑戦を大切にしている企業」

日本ガイシの社員インタビューから、新人も重要な仕事を任せてもらえるなどチャレンジ精神を大事にする社風であることがわかります。

入社後に一番驚いたのは、新人でもどんどん仕事を振ってもらえることでした。とくに私の職場は少数精鋭ということもあり、何百万円もするような大きな取引を1年目から任せてもらえたのです。プレッシャーも感じましたが、一方で期待されていることがうれしくもありました。

引用元:https://www.ngk.co.jp/recruit/university/person/person-01.html

日本ガイシは、全社的に新製品や新規事業を生み出していく取り組み「Challenge 30」を実施し、売上高に対する新製品の割合を15%から30%に引き上げるという目標を掲げていました。 2017年度には目標を達成し、現在は「Keep Up 30」という名称に変更して、新製品の割合30%を維持する取り組みを継続して行なっています。このことからも、失敗を恐れずに挑戦し新たな価値や技術の創造に磨きをかける企業であることが分かります。

日本ガイシの新卒採用

ここからは、2023年卒の新卒採用の応募条件や待遇について見ていきます。

募集要項

2023年卒募集要項は下記の通りです。職種は営業管理系と技術系に分かれており、そこからさらに部門が分かれています。技術系職種は理系の学生が対象となっています。

募集職種 <営業管理系>
営業(海外・国内)、人事、財務、企画・管理、資材、法務 など

<技術系>
研究開発、製品設計・開発、製造技術開発、設備設計、生産管理、品質保証、情報システム、知的財産(特許)など
業務内容 記載なし
応募資格 ※4年制大学以上を卒業予定の方が対象です。
営業管理系:全学部全学科
技術系:機械、電気電子、材料、化学工学、化学、物理、金属、情報、生物など
給与 ・初任給
学部卒2020年度入社者:222,900円
修士卒2020年度入社者:241,900円

・昇給
年1回(4月)

・賞与
年2回(6月・12月)
諸手当 家族手当、通勤手当、在勤手当、首都圏手当、住宅世帯手当など
勤務地 <営業管理系>
名古屋、知多(愛知)、東京、大阪 など国内11拠点、海外

<技術系>
名古屋、知多(愛知)、小牧(愛知)、石川、山梨、山口、海外
勤務時間 本社/8 : 30~17 : 15
支社・営業所/8 : 50~17 : 35(いずれもフレックスタイム制度あり)
保険 社会保険
求める人物像 前向きなチャレンジマインドを持った人

日本ガイシの採用サイトでは、求める人物像について下記のような記載があります。

“一度やってみよう” 失敗してもいい。チャレンジしていくことに意味がある。
私たちが求めているのは、独自のセラミック技術で社会に役立つ製品を生み出す「日本ガイシの一員として働きたい」という強い意欲を持った人。 創業以来、世界中の人々に快適さや幸せをもたらすために、社会の変化に対してさまざまなチャレンジをおこなってきました。 その中で私たちが確信したのが、「聡明」「誠実」「柔軟」「快活」という資質を兼ね備えている人が、職種問わず仕事で活躍できる人だということ。 従業員一人一人のチャレンジマインドが企業に進化をもたらしてきました。意見の言えない会社より、言える会社の方が絶対いい。 日本ガイシは前向きなチャレンジマインドを持った人を求めています。 未来のために先を見据えて、今何をするべきかを大切にしたいから。

引用元:https://www.ngk.co.jp/recruit/university/personality/

日本ガイシは、「聡明」「誠実」「柔軟」「快活」という資質を兼ね備えた人材を求めています。「聡明」とは、知ることに前向きで自らの頭で考え行動に移せる人。「誠実」とは、社会からの信頼につながる真面目さと実直さをもった人材。「柔軟」とは、優れた共感力で相手の立場をよく考え、状況に応じた判断ができる人。「快活」とは、仲間とチームで目標に向かって努力できるような、明るく朗らかな人柄の人を指します。

日本ガイシは、この4つの資質とチャレンジマインド、「日本ガイシの一員として働きたい」という強い意志を持った人材を求めていることが読み取れます。

福利厚生

日本ガイシは、社員が生き生きと安心して長く働ける職場づくりに努めています。社員食堂では、リーズナブルで栄養バランスの良い食事をとることができると好評です。また、部署や世代を超えたコミュニケーションの場にもなっています。

日本ガイシは、子育てサポート企業にも認定されています。次世代認定マーク「くるみん」を取得しているため、家庭と仕事を両立しながら働きやすい環境が整備されていることもポイントです。

その他の社内制度

教育・研修制度も充実しており、入社時や昇格時などは研修が用意されています。グローバルに活躍できる人材になるための研修も充実しているため、海外赴任となった場合も安心です。

企業研究のポイント

日本ガイシの企業研究では、日本ガイシと他社の環境配慮への違いを理解しておくべきという声が寄せられています。日本ガイシは長年にわたって環境配慮・環境保全に取り組んできた企業です。他社との差別化のひとつとして、その取り組みを説明できると好印象でしょう。

「企業研究」で行ったこと、調べて役に立ったこと

環境関連製品が主力であり、歴史も深い企業のため、他社が打ち出す環境配慮との区別をしっかりつけておく必要があると感じた。近年どの会社も持続可能な社会に向けた環境を意識した事業や経営を就活生にアピールしているが、古くから環境配慮型製品の開発や生産を行なってきた会社である日本ガイシは差別化を面接ではっきりと答えられないとどの会社にも言えることを言っているだけだと捉えられてしまう。また、面接での応答に具体性を持たせるために、おおよそどの事業のどの製品に携わりたいかという点についても事前に文字に起こしておくと面接でも堂々と回答できると思う。有益な情報源は座談会などで出会える先輩社員や就活情報サイトで、多くのサンプル数から共通する質問などに対してあらかじめ準備しておくと緊張が和らぐ。

「企業研究」で行ったこと、調べて役に立ったこと

①大学の説明会に参加すること この企業は文系総合職採用で恐らくターゲットを定めていて「愛知県出身の学生」と「国際系の大学出身の学生」を意図的に多く取っていると思う。最終選考前のグループワークでは学生の大半がこのどちらかのジャンルに入る学生であった。自分の大学(特に国際系)にこの企業が説明会に来ていた場合はターゲット校であると思うので特に熱心に話を聞き企業研究をしておくことが大事。自分も説明会を聞きながらメモを取りその場で志望動機を書いた。 ②公式サイトを熟読すること この企業が具体的にどのような製品を扱いそれらはどのような会社に販売されているのか。特に主力製品の排ガス用フィルターのほか自動車製品や今後伸びていく半導体関連の製品などは企業理解に必須。自分は中期経営計画や研究開発のページで今後の事業についても調べた。

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この記事を書いた人: 就活会議編集部

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