【就活ガイド】大塚製薬株式会社の企業研究〜企業分析で選考突破〜
就活をする上で絶対に欠かせないのが企業研究です。この記事では大塚製薬株式会社の基本情報や、先輩たちが実際に行った企業研究方法をご紹介します。大塚製薬の選考を受ける前にどのような会社なのか、その特徴をしっかり理解していきましょう。
【企業研究】大塚製薬はどんな会社?
大塚製薬の会社概要と社風
まずは大塚製薬の企業概要と社風をみていきます。
大塚製薬の基本情報
会社名 | 大塚製薬株式会社 |
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業界 | 製薬業界 |
本社所在地 | 〒101-8535 東京都千代田区神田司町2-9 |
拠点数 | 本社/東京 本部/東京、大阪、徳島 支店・営業所/全国15支店54出張所 研究部門/5カ所(14部門) 工場/7カ所 |
設立 | 1964年8月10日 |
売上高 | 5,432億円(2019年12月) |
従業員数 | 5,657名(2020年12月31日現在) |
資本金 | 200億円 |
初任給 | 学部卒:230,000円 修士了:254,000円 博士了:308,000円 |
福利厚生・社内制度 | 産前産後休暇、育児休職、育児勤務、在宅勤務、介護休職、介護勤務、再チャレンジ制度、各種社会保険、社宅、寮、通勤費支給、保養所、メンター制度 等 |
採用実績 | 2018年 105(男 60・女 45) 2019年 114(男 72・女 42) 2020年 109(男 68・女 41) |
企業理念 | Otsuka-people creating new products for better health worldwide 世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する |
代表者 | 代表取締役社長 井上 眞 |
事業内容 | 医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出ならびに輸入 |
大塚製薬の事業内容
大塚製薬は医薬関連とニュートラシューティカルズ関連の2つの事業を扱っています。医薬関連事業では中枢神経、がん、循環器・腎、結核、眼科の5つがあり、ニュートラシューティカルズ関連領域では水分補給、栄養、Soylution、コスメディクスの4つがあります。大塚製薬は、この2つの事業を進めることで、病気の人も健康な人も、「人々の健康をカラダ全体で考える」ことを目指しています。
ニュートラシューティカルズ(Nutraceuticals)とは、Nutrition(栄養)とPharmaceuticals(医薬品)から作られた言葉です。1989年に米国のStephen L.DeFelice博士が発表し、人々の日々の健康維持に有用である科学的根拠をもつ食品・飲料をこのように呼ぶことを提唱。大塚製薬では、1970年代から開発してきた健康維持増進に貢献する自社製品が、本定義に合致することを知り、それ以降消費者製品事業をこの言葉で表現しています。世界中の人々をより健康的でアクティブにする製品を提供できるよう、科学的な根拠をベースとした、独創的な製品の開発を行っています。
引用元:https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/
内容 | 詳細 | |
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医薬関連事業 (疾病の診断から治療までを担う医療用医薬品を展開) | 中枢神経領域 | 大塚製薬は、中枢神経領域における研究開発を1970年代に開始し、四半世紀にわたる研究の成果として、ドパミンシステムスタビライザー(DSS※1)という世界で初めての作用の抗精神病薬を2002年に創製しました。統合失調症などでは、服薬を続けられず患者さんの再発につながっていることから、患者さんやそのご家族は、副作用が少なく安心して飲み続けられ、社会復帰が可能となる薬剤を待ち望んでいます。当社は、近年では、月1回の注射で効果が持続する製剤を開発し販売しています。さらにSDAM※2と呼ばれる独自作用を有する新薬の開発にも成功しました。また、医薬品とデジタル技術の融合に挑戦し、服薬状況を確認できるデジタルメディスンを開発するなど、薬だけではできない新たな価値を提供しています。 | がん領域 | がんは、あらゆる疾患のなかでも特に死亡率が高く、日本では死因第1位を占めています。そのため、世界中で新たな薬剤の誕生が待ち望まれています。大塚製薬は、世界中のがん患者さんに貢献したいとの思いから、1983年に藤井記念研究所(当時琵琶湖研究所)を設立。抗がん剤研究に取り組んできました。現在では、特に血液がんを中心に、国内外のパートナーと連携しながら新たな治療選択肢を提供しています。 | 循環器・腎領域 | 大塚製薬の創薬の起源は1971年にその可能性を見いだした「カルボスチリル骨格」です。この骨格を礎として、研究者は患者さんを最優先に考え、他社が行っていないテーマを選び、熱意と信念を頼りに新薬の研究開発を進めてきました。循環器領域では、1980年に心臓の病気のための治療薬を自社創製。その後も「ものまねをしない」という大塚独自の研究開発を追求していった結果、独自の作用を持つ抗血小板剤(慢性動脈閉塞症や脳梗塞の再発抑制)や世界初の経口水利尿薬など数々の画期的新薬の創製につながっています。 | 結核領域 | 一度は、克服されたと考えられた結核は、形を変え、現代でも世界中で新たな公衆衛生上の課題となっています。 大塚製薬では、自社新薬の研究開始当初から、研究テーマとして「多剤耐性結核」の治療薬の研究開発に取り組み、ひとつひとつ成果を積み重ねています。 | 眼科領域 | 人々の健康を身体全体の観点で考える大塚製薬は、世界の人々の目の疾患治療に貢献すべく、眼科領域の医薬品の研究開発、販売を行っています。また、ものまねをしない薬の研究や開発を粘り強く行い、薬の可能性を探求しています。 | ニュートラシューティカルズ関連事業 (日々の健康維持・増進をサポートする栄養製品や健粧品を展開) | 水分補給 | 人の身体にとって重要な水分や電解質(イオン)の補給を提案しています。 | 栄養 | 栄養バランスのとれた食生活をサポートしています。 | Soylution | 大豆の持つ可能性が人類のさまざまな問題を解決するという考え方のもと、大豆を新しいカタチで世界へ展開しています。 | コスメディクス | 大塚製薬独自の発想で「肌の健康」を考えています。 |
主力事業とシェア
大塚製薬のセグメント別売上収益を見てみましょう。
事業セグメントとしては医療関連事業が売り上げの約7割を占めており、主力事業となっています。売先では、日本が約5割を占めていますが、続く北米が3割と国内だけでなく海外でも広く大塚製薬の製品が扱われていることがわかります。
事業セグメント別売上収益(2020年度)
売先別売上収益(2020年度)
参考元:https://www.otsuka.com/jp/ir/individual/ataglance.html
大塚製薬の社風
大塚製薬の社風は「年齢にとらわれず、前向きにチャレンジする人を重用する」、そして「当たり前を疑う」という2つの側面があります。 歴史のある企業ですが、若い時から責任のある仕事を任せてくれたり、年齢や経歴に関係なくやりたいことがあれば周囲が反対せずに応援してくれたり、社員の意思やキャリアを尊重する社風があります。社員インタビューでは、以下のような回答がありました。
大変自由度の高い会社だなと思います。それは、好きなことが出来る環境が整っているということです。自分の思い描いたことを上司や先輩が反対せずにサポートしてくれるという意味で自由度の高い会社じゃないかなと思っています。年齢性別に関わらずどんな人でも頑張る人を応援してくれるという社風であること、グループ会社も多く、たくさんの方と連携しながら働けるというのも、大塚製薬の魅力かなと考えています。
引用元:https://www.otsuka.co.jp/recruit/interview/interview-details.html?id=2491 また、チャレンジに対して、一度失敗してもやり遂げるまで見守り、次のチャンスを与えてくれるという意見もありました。大きい企業だからこそ、自由に挑戦できる環境が整っているのでしょう。 挑戦するにあたり、「当たり前を疑う」ことを大切にする社風もあります。伝統や慣習に固執するのではなく、さらなる成長を重視するからこそ、常に今の状態を見つめ修正していく意識が社員に根付いています。
海外ではできるのに、日本ではなぜできないのだろう。まさに、常識を疑え。 何ごともダメだと思わずに、自分なりの理想の人生ビジョンを描き、走りながら修正すればいいと思います。大塚製薬は一生懸命やっている人に協力を惜しみません。
引用元:https://www.otsuka.co.jp/recruit/interview/interview-details.html?id=2612
「学生時代の友人などから"中途で入社してしばらくは自分の意見など言えないし、言ったとしても聞いてくれない"といった話を聞くこともありましたが、ここでは全然違いました。むしろ入社してすぐ"社外の経験から見て、おかしいと思うことがあれば教えてほしい"と言われたほどで、大塚製薬には異質なものを受け入れる風土があると感じます」
引用元:https://www.otsuka.co.jp/recruit/interview/interview-details.html?id=2615
福利厚生・社内制度
大塚製薬の福利厚生・社内制度は以下の通りです。研修制度が充実しているのが特徴です。全体での研修もありますが、職種ごとに分かれての研修で専門知識を身につけることができます。また、メンターメンティ制度や1年目以降の研修も用意されているため、キャリアについて相談や調整がしやすい環境が整っていると言えるでしょう。
対象 | 職種特化の研修 | その他制度 |
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共通の研修 | 全員 | ・入社時合同研修:大塚製薬の文化を社員ひとりひとりが理解を深めることで、大塚らしさを未来に向って進化させていくための研修です。 ・職位研修:各職位で必要とされるマネジメントに関する内容を学ぶ研修です。 | 職種ごとの研修 | MR職 | ・MR導入教育(入社~8月頃) ・配属後補完研修(学術教育、マーケティング、基本面談スキル) ・3年目研修(問題解決、応用面談スキル) ・5年目研修(応用問題解決、ファシリテーション) | ・メンターメンティ制度:1年目社員一人に対して先輩社員1人が担当 ・OSLO勉強会(社内専用衛星放送):医薬品情報および周辺知識、医療関連情報等を月1回習得する。チーム毎のエリア特性に合わせた勉強会も合わせて実施 ※OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 ・E-ラーニング:事前学習や復習のために何時でも学習が可能な環境を提供 ・MR全国統一試験:OSLO勉強会内容を中心にMRの習得すべき情報について年1回実施する ・エキスパートMR制度(入社3年目以上MR対象) | 消費者商品担当営業職 | ・消費者商品担当営業職の導入基礎研修(4月入社後~5月中旬頃) ・フォローアップ研修(6月以降):提案力強化/課題解決を目的とした研修 ・ステップアップ研修(入社2年目):問題解決力アップを目指した集合研修 | ・毎月1回のOSLO勉強会による製品関連及び周辺知識の学習 ※ OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 | 臨床開発職 | 臨床開発職の導入教育 ・入社~3ヵ月:開発の一般知識、治験の流れ、GCP等の規制、治験各業務(DM,BS,MW,CP)、ITシステム モニター研修 大塚グループ合同研修(一ヶ月)、モニタリング、ロールプレイング、ビジネスマナー、医療機関の訪問 ・入社3ヵ月後10ヶ月間 OJT:この期間は、メンターメンティ活動:1年目新入社員1人に対して先輩社員1人が担当 ・知的財産、コンプライアンス関連 | ・全体研修会(月一回) ・開発に関する最新情報(サイエンス、規制) ・社内ルールの徹底 ・英語研修 ・TOEIC ・社内英語研修 ・選抜英語研修(外部講師) ・外部研修 ・リーダーシップ研修 ・プレゼン研修 ・研修会、セミナー | 研究技術職 | ・研究技術職の研修内容 OJT重視になります。その過程で下記について、学んで頂きます。 ・事業部の業務内容 職種の業務内容 業務に関連する法規制等 | 福利厚生・社内制度 | 全員 | 産前産後休暇、育児休職、育児勤務、在宅勤務、介護休職、介護勤務、再チャレンジ制度、各種社会保険、社宅、寮、通勤費支給、保養所、等 | ・人事部インタビュー制度 ・自己申告制度 ・社内公募 ・能力開発研究所 |
また、大塚製薬は独自の取り組みとして、女性の活躍や多様な働き方、障がい者の活躍の支援に取り組んでいます。「ダイバーシティ推進プロジェクト」を2007年に発足し、社員との連携や定期的に議論の場を設けることで、大塚製薬の社員が多様な活躍ができるような環境の整備を進めています。育児や介護といったライフイベントに対応した制度も手厚く、安心して働くことができるでしょう。
結婚時同居支援 | 結婚時に上司の推薦があれば性別に関わらず勤務地異動が可能 | その他制度 |
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キャリア継続のための制度と仕組み | 産前・後休暇制度および育児休職制度 | 産前・産後は給料100%支給、産後は賞与も100%支給 <法定は標準日額の2/3を支給> 育児休職期間は原則1年間(最大2年間) | 育児勤務制度 | 短時間勤務:小学校就学前の子供を育てる者が取得可能<法定では3歳まで> シフト勤務:妊娠判明から出産まで、中学就学前の子供を育てる者が取得可能<法定では3歳まで> | ・メンターメンティ制度:1年目社員一人に対して先輩社員1人が担当 ・OSLO勉強会(社内専用衛星放送):医薬品情報および周辺知識、医療関連情報等を月1回習得する。チーム毎のエリア特性に合わせた勉強会も合わせて実施 ※OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 ・E-ラーニング:事前学習や復習のために何時でも学習が可能な環境を提供 ・MR全国統一試験:OSLO勉強会内容を中心にMRの習得すべき情報について年1回実施する ・エキスパートMR制度(入社3年目以上MR対象) | 在宅勤務制度 | 全社員対象に、「業務の効率化・生産性向上、健康に働ける環境をつくる」を目的とし、福利厚生ではなくキャリア形成のための制度として、原則週1回実施としていた。 現在は、従来の目的に「新しい生活様式に応じた従来と異なる働き方を通した持続的成長」を付加し、在宅勤務制度を新たに拡大。月10日以上は在宅勤務(月4日以上出社)とし、働きやすい環境づくりを推進している。 | ・毎月1回のOSLO勉強会による製品関連及び周辺知識の学習 ※ OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 | ファミリースマイルサポート制度 | 原則12ヵ月在宅勤務とし、出社は月1回とする 妊娠判明から出産までの女性、小学1年生以下の子どもを育てる者、介護勤務者の男女が取得可能 | ・全体研修会(月一回) ・開発に関する最新情報(サイエンス、規制) ・社内ルールの徹底 ・英語研修 ・TOEIC ・社内英語研修 ・選抜英語研修(外部講師) ・外部研修 ・リーダーシップ研修 ・プレゼン研修 ・研修会、セミナー | 勤務間インターバル | やむを得ず終業時刻が深夜になった際に、終業時刻から次の始業時間の間に一定時間の休息を設けることにより、社員が健康な状態で勤務できる環境をつくることを目的に制定 インターバル時間は10時間とする | 治療と仕事の両立支援制度 | 勤務を継続しながら、がん、透析を始めとした疾病治療を行えるよう時短勤務、時差勤務を実施(いずれも10~15時は勤務) | ・人事部インタビュー制度 ・自己申告制度 ・社内公募 ・能力開発研究所 | 介護休暇 | 1年まで取得可能 <法定は対象家族1人につき通算93日まで> 介護勤務(短時間勤務、始業終業時刻の変更)は、3年まで取得可能 | その他 | 積立有給休暇制度(不妊や更年期障害の治療でも利用可能)、再チャレンジ制度(原則正社員として復帰できる)など | 事業所内保育所 | 2011年4月第1号を徳島市で開園 当初100名だった定員を2018年春に210名に倍増 2014年4月に第2号を大阪市で開園 | モチベーション向上のための施策 | ダイバーシティフォーラム | 1990年から経営トップが女性の活躍を阻む事象を理解し、それらを改善し女性の活躍を推進する場として「女性フォーラム」という名で開催。2008年以降は、ダイバーシティフォーラムとして開催 | その他制度 | Otsuka Women’s Workshop | 結婚、妊娠、出産している女性MRや女性管理職に育児に関する情報共有の場を提供。2007年から開催し、出産後も働き続ける女性MRが3名(2007)から67名(2019)に増加 | 自主的リーダー勉強会(WING) | 社内外の課題を抽出し、チームに分かれて解決策を議論、最終的には会社への提案として解決策をまとめる勉強会を2009年から開始。現在では、性別、役職を問わず参加者を募っている | ・メンターメンティ制度:1年目社員一人に対して先輩社員1人が担当 ・OSLO勉強会(社内専用衛星放送):医薬品情報および周辺知識、医療関連情報等を月1回習得する。チーム毎のエリア特性に合わせた勉強会も合わせて実施 ※OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 ・E-ラーニング:事前学習や復習のために何時でも学習が可能な環境を提供 ・MR全国統一試験:OSLO勉強会内容を中心にMRの習得すべき情報について年1回実施する ・エキスパートMR制度(入社3年目以上MR対象) | イクボスセミナー | 仕事も人生も楽しむことで、良いシナジーが生まれるような生き方を提案する、管理職全員を対象とした講演会。 2015年10月にはイクボス企業同盟※に加入し、より働きやすい職場環境を目指す NPO法人ファザーリング・ジャパン提唱による企業同盟 | ・毎月1回のOSLO勉強会による製品関連及び周辺知識の学習 ※ OSLOとはOtsuka Satellite Learning Officeの略 | モチベーション向上のための施策 | 男性の育児休暇の促進 | 男性の育児休暇取得に関するビデオ作成やWING、イクボスやイクメン、イクジイセミナー等を通じて男性の育児休業取得を促進。2016年に3.7%だった男性の育児休業取得率は2019年に45.6%にまで上昇 (平均取得日数12.5日) | ・全体研修会(月一回) ・開発に関する最新情報(サイエンス、規制) ・社内ルールの徹底 ・英語研修 ・TOEIC ・社内英語研修 ・選抜英語研修(外部講師) ・外部研修 ・リーダーシップ研修 ・プレゼン研修 ・研修会、セミナー | LGBT勉強会 | 社内相談窓口を中心とした担当者が、LGBTの社員にとって働きやすい環境になるように会社として実施するべき対応について学び考える勉強会を2018年から実施 | その他の取り組み | 外国籍社員ネットワーク | 在籍する外国籍社員が部門を越えたネットワークづくりの場を設定 | ・人事部インタビュー制度 ・自己申告制度 ・社内公募 ・能力開発研究所 | 障がい者雇用 | 身体だけでなく精神に障がいのある方の働く場を積極的に創出するため、2011年に特例子会社「はーとふる川内」を設立。オフィスサポート事業などのほか、アグリ事業も実施 | ボランティア休暇 | 被災地でのボランティア活動を希望する社員のため、取得しやすい環境を整備 |
募集職種・募集要項
2021年卒募集要項は下記の通りです。職種によって勤務地や勤務時間が若干異なります。また入社時までに運転免許証が必要な場合があるため注意しましょう。
募集職種 | MR職、消費者商品担当営業職、臨床開発職、研究技術職 |
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業務内容 | 【MR職】 企業の代表として、医療従事者に面談し、医薬品の品質、有効性、安全性に関する情報の提供、収集、伝達を迅速かつ的確に行います。 【消費者商品営業担当職】 ポカリスエットなどに代表される消費者向け商品営業。ビジネスはもちろんのこと、サイエンスに基づいた商品コンセプトをお客様にお伝えし、理解いただく営業です。 【臨床開発職】 研究部門が開発した候補化合物を臨床試験(治験)を通じて効果と安全性を評価する新薬開発の最終ステージを担います。プロトコール立案から始まり、モニタリング、当局への申請など様々な業務があります。 【研究技術職】 医療用医薬品及び消費者商品の研究開発における、初期の基礎研究から製造検討にいたるまでのさまざまな分野での業務。 |
応募資格 | ・現在健康である事 ・入社時までの大学の卒業、大学院の修了 ・入社時までに運転免許証保持(MR職、消費者商品担当営業職) |
給与 | 学部卒/月給:230,000円 修士了/月給:254,000円 博士了/月給:308,000円 |
賞与・昇給 | 昇給 年1回 賞与 年2回 |
勤務地 | 全国 研究所:徳島、佐賀、大津 工場:徳島、佐賀、高崎、袋井 |
勤務時間 | 本社・支店・出張所/9:00~17:30 研究所/8:30~17:30 工場/8:00~17:00 |
保険 | 雇用・労災・健康・厚生年金完備、 年金基金など |
初任給 | 学部卒:230,000円 修士了:254,000円 博士了:308,000円 |
福利厚生・社内制度 | 産前産後休暇、育児休職、育児勤務、在宅勤務、介護休職、介護勤務、再チャレンジ制度、各種社会保険、社宅、寮、通勤費支給、保養所、メンター制度 等 |
採用実績 | 2018年 105(男 60・女 45) 2019年 114(男 72・女 42) 2020年 109(男 68・女 41) |
企業理念 | Otsuka-people creating new products for better health worldwide 世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する |
代表者 | 代表取締役社長 井上 眞 |
事業内容 | 医薬品・臨床検査・医療機器・食料品・化粧品の製造、製造販売、販売、輸出ならびに輸入 |
参考元:https://www.otsuka.co.jp/recruit/apply/
大塚製薬の強み・競合他社・業界分析
大塚製薬が分類される製薬業界では、少子高齢化によって医療費と薬局調剤医療費が増加していることを受け、国が薬価の引き下げに動いています。製薬業界市場は全体として縮小傾向にあるようです。
国内の製薬業界市場は、薬価改定による価格引き下げで縮小傾向にあります。新薬企業は収益の柱である主力薬の特許が切れ始めたことで利益が低下、さらに膨大なコストと時間をかけた新薬も薬価低下により収益を上げるのが難しい状況です。後発薬企業も開発コストは低いものの新薬の半分以下の価格になるため、薬価抑制策は企業の利益に大きな影響を与えています。
引用元:https://gyokai-search.com/3-iyaku.htm 2019年から2020年の大塚製薬を含めた大手との売上比較は下記のグラフの通りです。大塚製薬は大塚ホールディングスとして総合で4位という結果になりました(※医薬関連事業のみ)。
総合商社業界売上高(単位:億円)
(2019 - 2020年) 参考元:https://gyokai-search.com/4-iyaku-uriage.htm
大塚製薬のここ4年間の売上収益は以下の通りで、4年連続で最高収益を達成しています
大塚製薬の売上収益推移(単位:百万円)
参考元:https://www.otsuka.com/jp/ir/finance/highlight.html
大塚製薬の強みとしては、やはり医薬関連事業とニュートラシューティカルズ関連事業の2つを主軸とした事業形態が挙げられます。大塚製薬は、この2つの事業によってあらゆる地域の人々や様々な健康課題に対し、トータルヘルスケア企業として貢献することを目指しています。この、病気を抱える人だけでなく、健康な人にもアプローチする戦略は国内製薬会社の中で大塚製薬が先陣を切って進めており、注目が集まっています。
病気になってから薬で治すことに加え、予防にも力を入れる考え方が国内製薬会社の間で広がっている。この流れを先取りしてきたのが大塚製薬だ。3月にはポカリスエットなどの健康食品で構成するニュートラシューティカル(NC)関連事業を指揮してきた井上真氏が社長に就任した。医薬品とNCを両輪に、成長の加速を目指す。
引用元:https://www.nikkei.com/article/DGXMZO6166980017072020X13000/?unlock=1 中枢神経領域では世界約60カ国で処方されている「エビリファイ メンテナ」や「レキサルティ」といった抗精神病薬、循環器・腎領域では水利尿薬の「サムスカ/ジンアーク」などが主力製品として挙げられ、グローバルに患者の健康へ貢献しています。開発では独創性を重視しており、自社創薬比率も 89%と高い数値を出しています。
私たちの夢は、ものまねではない 全く新しい薬を患者さんたちに届けること。 これが、大塚製薬が革新的な製品開発に挑戦し続ける理由です。
引用元:https://www.otsuka.co.jp/pharmaceutical-business/about/ 一方、ニュートラシューティカルズ関連では、医療の現場からヒントを得てポカリスエットやオロナミンCドリンク、カロリーメイトなど、健康の維持増進のための製品を生み出してきました。製品そのものはもちろんのこと、ニュートラシューティカルズ関連ではCMやブランディングにも力を入れて取り組んでいます。ポカリスエットのCMでは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、急遽学生の自撮り映像を起用し話題になるなど、ただ製品を伝えるだけではなく伝え方に工夫することで、心の健康にアプローチできるCM作りをしているようです。
ありたい自分でいられるために、身体はもちろん心の健康も大切だと私たちは考えます。CMによって製品価値を伝えるだけではなく、時には、生活者の心に寄り添い、励まし、元気を届けたいと考えています。製品による身体の健康サポートはもちろん、CMを観ると元気になれる。心の健康もサポートできる企業でありたいと思います。
引用元:https://www.otsuka.co.jp/company/pdf/CorporateBrochure_Japanese.pdf また、大塚製薬は新型コロナウイルスの各国での感染拡大に対して、エッセンシャルワーカーや療養中の患者のためにポカリスエットやボディメンテの提供を行ったり、医療機関にマスクや防護服の寄付をしたり、対策支援も行っています。
IR読み解き!深堀り研究〜事業規模・資本構成・ビジネスモデル〜
ここからはIR資料や有価証券報告書を読み解いて企業研究しましょう。
経営方針・ビジョン
大塚製薬は「自らの手で独創的な製品を創る」、「健康に役立つ」そして「世界の人々に貢献する」という3つの思いが込められた、「Otsuka-people creating new products for better health worldwide 世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する」という企業理念のもと事業に取り組んでいます。 経営方針としては、企業理念に基づき「日々の健康の維持・増進から疾病の診断・治療まで、ヘルスケアのあらゆる領域で独自の価値の創造に継続して取り組む」ことで、「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」を目指していくとしています。
現在もそして将来も世の中の役に立つ会社でありたいと考えています。そうでなければ企業として存在する意味がありません。 大塚グループは、ユニークかつ多彩な事業の交わりやアセットの融合、そして顧客インサイトの先にある真のニーズとテクノロジーやサイエンスを有機的に結合させ、新しいコンセプトや製品を創造してきました。また、多様な事業と重なりあう領域、派生する領域、あるいはニッチな領域を開拓し、新しい価値を創造することで、健康に関するアンメット・ニーズや潜在的なニーズに応えてきました。 こうした沿革や強みを踏まえ、第3次中期経営計画(2019~2023年度)では「独自のトータルヘルスケア企業として世界に躍進する」ことを掲げました。日々の健康の維持・増進から疾病の診断・治療まで、ヘルスケアのあらゆる領域で独自の価値の創造に継続して取り組んでいきます。 中長期的にも、トータルヘルスケア企業ならではの我々の強みを活かし、10年後、20年後、さらなる先の社会や経済を展望しつつ、大塚グループだからこそ生み出すことのできる画期的な製品やサービスを通じて、「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」を目指しています。
引用元:https://www.otsuka.com/jp/ir/management/message/ceo_message.html また、現在進められている「第3次中期経営計画(2019~2023年度)」では、年平均成長率10%以上の事業利益成長を目標として、「新たな価値創造」と「既存事業価値の最大化」に取り組んでいます。 医療関連事業では、精神・神経領域とがん領域では社会課題や体制構築の見直しで既存事業価値の最大化を進める一方で、がん領域と循環器・腎領域でのファースト・イン・クラス製品の創出に取り組むとしています。
医療用医薬品で新規に厚生労働省の承認を得て、薬価基準に収載されたものを新薬(新医薬品)と呼ぶ。 画期的医薬品(ファースト・イン・クラス)は、特に新規性・有用性が高く、化学構造も従来の医薬品と基本骨格から異なり、従来の治療体系を大幅に変えるような独創的医薬品をいう。
引用元:https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi/wiki.cgi?%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%BC%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%BB%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%B9#:~:text=%E5%8C%BB%E7%99%82%E7%94%A8%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%81%A7%E6%96%B0%E8%A6%8F,%E7%8B%AC%E5%89%B5%E7%9A%84%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81%E3%82%92%E3%81%84%E3%81%86%E3%80%82 ニュートラシューティカルズ関連事業では主要製品のグローバル展開を加速させ、高成長市場であるグローバル健康関連製品市場をターゲットにすることで既存事業価値の最大化を進めます。また新たな価値創造としては大塚製薬の独自のビジネスモデル(医療とNCの2軸)を活かし、健康寿命に関するコンセプトを創造するとしています。
参考元:https://www.otsuka.com/jp/ir/management/pdf/Medium-term%20management%20plan_jp20190530_01.pdf
売上・財務状況
売上(収益)と利益
大塚製薬の2020年12月期月期の売上収益は増収、事業利益では上場以来の最高益となる2,169億円を達成しました。新型コロナウイルス感染拡大の影響もありましたが、医療関連ではグローバル4製品(エビリファイメンテナ、レキサルティ、サムスカ/ジンアーク、ロンサーフ)が、ニュートラシューティカルズ関連ではサプリメント系が貢献し、ともに増収となっています。
各セグメントごとの増減要因は以下の通りです。医療関連事業ではグローバル4製品が活躍した一方で、イーケプラの契約終了による減収がありました。減収は約700億円となっており、2021年度はその減収分をカバーできるよう調整を進める方針です。
医療関連事業 | ・エビリファイメンテナ:米国において、双極性障害治療薬としての処方が拡大 ・レキサルティ :米国において、大うつ病治療薬としての処方増加。日本において、処方日数制限解除による処方増加 ・サムスカ/ジンアーク :米国において、疾患と製品に対する認知が広まり、 治療患者が増加 ・ロンサーフ :米国において、新型コロナウイルス感染拡大により 在宅治療や経口剤の使用が推奨される中で処方増加 ・その他 :新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、輸液や 一部の治療薬の売上が減少 イーケプラの契約終了による減収 |
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ニュートラシューティカルズ関連事業 | <機能性飲料等> ・ポカリスエット|新型コロナウイルス感染拡大および日本の天候不順の影響により減収 <機能性食品等> ・N&S社|植物性食品の家庭内消費等を中心に回復基調となるも都市封鎖および為替の影響により減収 ・デイヤ|北米におけるチーズ代替品等の成長により増収 <サプリメント> ・ネイチャーメイド|体調管理への意識の高まりに伴い、ビタミン剤を中心に好調が続き増収 ・エクエル|幅広い情報提供活動により製品の認知が進み、売上が順調に成長 |
参考元:https://ssl4.eir-parts.net/doc/4578/ir_material_for_fiscal_ym/96169/00.pdf
対処すべき課題
大塚製薬は対処すべき課題として「新型コロナウイルスへの対応」と「事業環境の変化の中での持続的成長の実現」を挙げています。新型コロナウイルスの拡大により、医療関連事業では、外来患者の来院数が減少している一方で、慢性疾患において長期処方が増加する傾向があるようですが、この状況が長期化した場合には、新規処方の減少や、注射剤等の処方減少がさらに進むことで、売上収益に影響を及ぼす可能性があるとしています。 また、持続的成長の実現に関しては、引き続き中期経営計画に沿った事業展開を進めるとともに、企業理念と「流汗悟道」「実証」「創造性」の価値観に基づいた新たな価値の創造によって、医療関連とニュートラシューティカルズ関連の両方で「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」を目指していくとしています。
2020年は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う営業活動の制限や消費機会の低下により、当社グループの事業活動にも一定の影響を受けました。一方で、従業員の安全確保と事業活動継続に取り組み、安定して製品を供給できる体制を維持してまいりました。今後の事業及び業績への影響については、長期化した場合も想定し引き続き注視してまいります。 一方、根本的なヘルスケア業界を取り巻く事業環境は、高齢化、高額医薬品の発売、感染症対策等による医療費の増加傾向が続き、日米欧諸国において、治療に対する医療コストへの関心が高まっています。限られた財源の中で、医療指針が医療コストと治療効果のバランスの中で捉えられ、薬価制度の改革やジェネリック医薬品の浸透が進む一方、AI、機械学習や遺伝子治療等の新テクノロジーが台頭してきています。このような中、病気に対する日々の予防を含む健康への意識が一段と高まっております。当社グループは“大塚だからできる”新たな社会への貢献に引き続き取り組むとともに、これらの健康意識の高まりを成長機会と捉え、持続的成長の実現に向けて進んでまいります。
引用元:https://www.otsuka.com/jp/ir/management/issue.html
先輩たちが行った企業研究とそのポイント
大塚製薬の企業研究では、「他の企業にはない特徴を把握しておくことが大切」という口コミが多くありました。2つの事業を主軸にしているという大塚製薬ならではの特徴は頭に入れておきましょう。そこからインターンやOB・OG訪問で職種を絞った業務内容を調べられると選考で困ることはなさそうです。
実際に選考通過した回答
大塚製薬の最大の特徴は医薬品事業とニュートラシューティカル事業があることです。そのため、私はまずそこを足掛かりとして、大塚製薬に関する情報を集めました。そうすることで、大塚製薬はどのような方法で患者さんの貢献に貢献していくのかがよく見えると考えたからです。調べる方法としては私は幸運にもインターンシップに参加することができたので、社員の方々と積極的に会話をし、気になることは全て教えていただきました。また、企業ホームページや就活会議、その他の就職、転職支援サイトに書かれている現場の社員さんの声というのも参考にはしました。ただ、やはり1番信頼できる情報源は社員さん、そして公式ホームページだと思います。
実際に選考通過した回答
とにかくOB・OGの先輩に多くアプローチしました。面接では、商品や仕事の内容まで詳しく質問がされるので、先輩から会社の生の情報をリサーチしておくと有利に進められると思います。また、ES提出の段階で動画審査も毎年あるので、そういったものを添削して下さる先輩を見つけておく必要があると思いました。それ以外には、会社の歴史や商品の開発背景などを書籍から学んでおくことに力を入れました。経営者がどのような想いで会社を大きくし、どのように現在に続いているかを理解することで、自身が将来どのような利益を会社に与えられるかを考える材料にしました。「ものまねしない」を大きく掲げており、創造性やユニークさが非常に評価されるので、ガクチカや自己PRはありきたりではなく、特殊と思える内容を選択しました。
実際に選考通過した回答
とにかく自分の場合は、自分の価値観と会う企業を探していたのでOB訪問や知り合いの先輩で大塚製薬で働いている先輩の話を聞いて会社の雰囲気などを聞いたりした。その中で自分が将来的にどのように働きたいかに関しても、1年後3年後5年後と分けて具体的に決めた。もちろんそれが実現できるリーダー育成制度のようなものがあるかも調べた。 具体的に調べておいて役に立ったことに関して当たり前だが、アクエリアスとポカリスエットの違いなどは調べて置いてよかった。ほぼほぼ確実に選考で聞かれると思う。自分も最終選考で聞かれた。また、ここに関して自分なりの意見も踏まえて違いを話せるといいと思う。 有益だった情報源に関しては圧倒的にOB訪問だった。自分の場合は知り合いの先輩が大塚製薬の社員さんだったので詳しいことまで聞くことができた。面接に関してもそこで得た情報があったのでイレギュラーな質問にも答えられた。
この記事を書いた人: 就活会議編集部
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