【例文15選】志望動機で企業理念への共感を示す方法|浅くならないコツも解説
こんにちは。就活会議編集部の飯塚です。 「貴社の企業理念に共感しました」。志望動機をこのように書こうとして、「これだけでは浅く見えるのではないか」と不安になったことはありませんか。 企業理念への共感は志望動機の軸として有効ですが、一言で終わらせてしまうと周囲との差別化は難しいのも事実。大切なのは、「なぜ惹かれたのか」を自分の経験から語り、入社後の具体的な行動までつなげることです。 この記事では、就活会議に寄せられた内定者の志望動機を紹介しながら、企業理念を軸にした志望動機の作り方を解説します。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
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企業理念とは? 志望動機で使う前に知っておきたいこと
企業理念とは、その企業が何のために存在し、どんな価値を社会に届けたいのかを表した根本的な考え方です。正しく把握しておくと、志望動機に説得力を持たせやすくなります。
ただ、「経営理念」や「ミッション」など似た言葉が多く、違いがわかりにくいと感じた人もいるのではないでしょうか。
そこでここからは、混同しやすい言葉との違いを整理していきます。企業研究の精度を上げるためにも、ぜひ押さえておきましょう。
経営理念・社是・社訓との違い
企業理念と似た言葉に「経営理念」「社是」「社訓」があります。それぞれの意味合いには微妙な違いがあり、企業によって使い分けも異なります。
| 用語 | 意味 | 企業での例 |
|---|---|---|
| 企業理念 | 企業が存在する目的や根本的な考え方 | トヨタ自動車「トヨタ基本理念」 | 経営理念 | 経営にあたって大切にする方針 | 住友商事「経営理念」 | 社是 | 会社として正しいとする考え方 | パナソニック「綱領」 | 社訓 | 社員が守るべき行動の指針 | パナソニック「信条・七精神」 |
ただし、明確な定義が統一されているわけではなく、同じ内容を「企業理念」と呼ぶ企業もあれば「経営理念」と呼ぶ企業もあります。
志望動機を書くときに大切なのは、名称の違いを厳密に区別することではなく、志望企業が掲げている内容を正しく把握することです。企業の公式サイトで「企業理念」の項目が見当たらない場合は、「経営理念」「社是」「社訓」などの名称で掲載されていないか確認してみましょう。
ミッション・ビジョン・バリューとの違い
企業によっては「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)」や「パーパス」といった言葉で自社の考え方を表しているケースもあります。名称は違いますが、いずれも企業が大切にしている価値観や目指す方向性を示したものです。
志望動機に活用する際の考え方は企業理念と変わりませんが、ニュアンスの違いを確かめておきましょう。
| 用語 | 意味 | 企業での例 |
|---|---|---|
| ミッション | 果たすべき使命 | トヨタ自動車「わたしたちは、幸せを量産する。」 | ビジョン | 実現したい未来像 | トヨタ自動車「可動性(モビリティ)を社会の可能性に変える。」 | バリュー | 大切にする価値観 | トヨタ自動車「トヨタウェイ」 |
また、近年は「パーパス(企業の存在意義)」を掲げる企業も増えています。たとえばソニーグループは、「クリエイティビティとテクノロジーの力で、世界を感動で満たす。」をパーパスとして発信しています。
採用ページや公式サイトで「企業理念」という項目が見当たらなくても、「ミッション・ビジョン・バリュー」や「パーパス」といった言葉で理念が掲げられているかもしれません。志望企業のサイトを調べる際は、これらの名称も意識して探してみましょう。
企業理念の調べ方|探す場所・見るべきページ
企業理念は、企業によって載っている場所や名称がさまざまです。調べようとしたものの、どこを見ればわからず困惑した経験のある人もいるでしょう。
ここからは、企業理念を効率良く見つけるための3つの情報源を紹介します。志望企業の理念を正確に把握する際の参考にしてください。
企業公式サイトの「企業情報」から探す
企業理念を探すとき、最初に確認したいのが公式サイトです。ただし企業によって掲載場所や名称が異なるため、以下のページを順にチェックしてみましょう。
| 確認するページ | 掲載されやすい情報 |
|---|---|
| 企業情報・会社概要 | 企業理念、経営理念、社是・社訓 | フィロソフィー・ビジョン | ミッション・ビジョン・バリュー、パーパス | 採用サイト | 求める人物像と理念の関連 |
見つけた理念は、スマートフォンや手帳などに正確にメモしておくのがおすすめです。あとから志望動機を書く際に、正確な表現で引用できるかどうかで説得力が変わってきます。
沿革・社長メッセージで理念の背景を知る
理念の文言がわかったら、次は「なぜその言葉を掲げているのか」まで調べてみましょう。ここで役立つのが「沿革」と「社長メッセージ」の2つです。
特に見落としがちなのが沿革のページです。創業時にどんな課題があったのか、どのタイミングで事業の方向性が変わったのかを追っていくと、理念に込められた意味がより立体的に見えてきます。
社長メッセージも、理念を今後どう事業で実現していくかが経営者自身の言葉で語られているため、企業の「今」と「これから」をつかむのに適した情報源です。
理念の文言だけで志望動機を書こうとすると、どうしても表面的な内容になりがちです。背景まで押さえておけば、面接で深掘りされたときにも慌てずに済むでしょう。
IR情報・中期経営計画から企業の方向性をつかむ
理念と志望動機をさらに深く結び付けたいなら、IR情報(投資家向け資料)や中期経営計画にも目を通してみましょう。
中期経営計画は、今後3~5年で何を目指し、どんな戦略で進めていくのかが具体的にまとめられたものです。理念だけでは抽象的に感じられていた言葉も、経営戦略と重ね合わせることで「だからこの方向に進んでいるのか」と腑に落ちる可能性があります。
たとえば海外展開の強化を打ち出している企業であれば、「語学力を活かして海外事業に貢献したい」という志望動機にも説得力が出てきます。
理念と戦略をセットで把握しておくことは、志望動機に「この企業でなければならない理由」を盛り込むうえで欠かせません。ほかの就活生と差が付きやすいポイントでもあるため、時間に余裕があればぜひ目を通しておきましょう。
企業理念の読み解き方|解像度を上げるコツ
企業理念は短い言葉にまとめられていることが多く、共感はしつつも、いざ志望動機に書こうとすると「どう深掘りすれば良いのか」と手が止まってしまう人もいるのではないでしょうか。
ここからは、抽象的な理念をかみ砕いて理解するための3つのアプローチを紹介します。志望動機を書き始める前の下準備として取り入れてみてください。
理念をキーワードごとに分けて意味を整理する
企業理念への共感を志望動機に書こうとして、「共感しました」以上の言葉が出てこないときは、理念全体を一つのかたまりとしてとらえてしまっているのかもしれません。まずはキーワードごとに分解して、それぞれの意味を考えてみましょう。
たとえば、サントリーグループの「人と自然と響きあう」であれば、「人」「自然」「響きあう」の3つに分けられます。「人」が指す範囲はどこまでか、「響きあう」にはどんなニュアンスが含まれているのか、といった問いを立てていくと、漠然とした印象が具体的な理解に変わっていきます。
分解した要素すべてに触れる必要はありません。自分が特に引っかかった部分を軸にすれば十分です。
実際の事業や制度との結びつきを探す
キーワードを整理したら、その理念が実際のビジネスにどう反映されているかを確認してみましょう。チェックしておきたいのは以下の3点です。
- 理念と関連する具体的な事業や商品・サービス
- 社員の行動指針や評価制度への組み込まれ方
- CSR活動やサステナビリティ方針との結びつき
理念と実態のつながりが見えてくれば、志望動機が単なる感想ではなく、企業への理解にもとづいた内容になるでしょう。
「自分なりの言葉」に変換する
ここまでの作業で理念の意味はかなり掴めているはずです。最後に、公式の文言をそのまま使うのではなく自分の言葉で言い換えてみましょう。
たとえば「挑戦と創造」という理念に対して、「現状に満足せず、新しいやり方を自分から提案していく姿勢だと解釈しました」のように添えるだけで、理解の深さが伝わります。
とはいえ、無理に正解を当てにいく必要はありません。自分がどう受け止めたかを素直に表現した言葉が、そのまま志望動機の材料として使えるのです。
企業理念を軸にした志望動機の作り方
企業理念の調べ方や読み解き方がわかったら、いよいよ志望動機として文章に落とし込んでいきましょう。ここからは、企業理念を軸にした志望動機を組み立てるための5つのステップを紹介します。
ぜひ紙やメモアプリを用意して、実際に手を動かしながら進めてみてください。
①理念の背景まで掘り下げて理解する
最初のステップは、理念の「言葉の意味」だけでなく「なぜその言葉が掲げられているのか」まで理解することです。沿革や社長メッセージ、中期経営計画などを活用し、丁寧に調べましょう。
たとえば、日清食品グループは「食足世平(食が足りてこそ世の中が平和になる)」を創業者精神として掲げています。この背景にあるのは、創業者・安藤百福氏が終戦直後の食糧難を目の当たりにした原体験です。こうした経緯を知っているかどうかで、志望動機の説得力は大きく変わります。
背景を押さえておけば、面接で「なぜその理念に共感したのか」を聞かれたときにも表面的な回答にならずに済むでしょう。
②自分が特に響いた部分を絞り込む
理念全体に触れようとすると、内容が広がりすぎて焦点がぼやけてしまいます。
企業理念には複数の要素が含まれているケースも多く、「全部に共感しました」と書くと結局どこにも刺さりません。「挑戦」と「共創」の両方を掲げている企業であれば、自分がより強く反応したほうを軸にしましょう。
「特に◯◯という点に惹かれた」と絞り込めば、理解の深さが伝わりやすくなるはずです。さらに、絞り込んだ理由を言語化しておけば、次のステップにスムーズにつながります。
③自分の経験や価値観とのつながりを見つける
企業理念を軸にした志望動機でありがちな失敗が、理念の感想を述べるだけで自分自身の話が出てこないケースです。「貴社の理念に共感しました」だけでは、企業を褒めているだけで終わってしまいます。
理念と自分をつなぐには、「なぜその考え方を大切だと感じるのか」を裏付ける経験が必要です。「社会課題の解決」を掲げる企業に対してなら、ゼミやボランティアで課題解決に取り組んだエピソードが接点になるでしょう。
理念という「企業の価値観」と、経験から見えてくる「自分の価値観」が重なるポイントこそが、志望動機の核となるのです。
④入社後の行動イメージまで落とし込む
共感の理由を伝えたら、「その理念のもとで自分は何をしたいのか」までつなげましょう。理念への共感だけで終わると、「この学生はうちで何がしたいんだろう」という疑問が残ってしまいます。
ポイントは、理念と具体的な業務を結び付けることです。「お客さま第一」を掲げる企業であれば、「営業職として顧客の声を起点にした提案をおこないたい」のように、理念が日々の仕事にどう表れるかをイメージして語りましょう。
壮大な目標を掲げる必要はありません。自分が配属される可能性のある部署や職種を調べたうえで、等身大の行動イメージを伝えれば十分です。
⑤回答構成に当てはめる
材料がそろったら、最後に文章として組み立てましょう。企業理念を軸にした志望動機の基本構成であれば、以下の4つのパーツで構成するのがおすすめです。
| パート | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| ①結論 | 志望理由を端的に述べる | 貴社の〇〇という理念に強く共感し、志望しました | ②理由 | 理念のどこに、なぜ惹かれたか | 特に〇〇という点に惹かれました。なぜなら~ | ③経験 | 共感の根拠となる自分のエピソード | 学生時代に〇〇に取り組んだ経験から~ | ④展望 | 入社後にどう行動したいか | この経験を活かし、〇〇の業務を通じて~ |
いきなり完成形を目指さず、まずはメモ書きレベルで①〜④を埋めてみるところから始めてみましょう。
どんな内容を書きたいかが決まっても、いざ書き始めようと思うと「何から始めれば……」と困ってしまう人は、以下の記事を参考にしてみてください。
志望動機の「書き出し」5つの型|内定者ESから差がつくコツを解説志望動機の基本の構成|大手内定者が実際に伝えた志望動機も紹介【業界別】企業理念を軸にした志望動機例文9選
企業理念を軸にした志望動機は、業界によって着眼点や伝え方が変わります。金融なら信頼や社会的使命、メーカーなら技術革新やモノづくりへのこだわりなど、業界ごとに響くキーワードが異なるためです。
ここからは、就活会議に寄せられた内定者の志望動機を業界別に紹介します。自分の志望業界に近い例文を参考にしてください。
金融(ゆうちょ銀行・みずほフィナンシャルグループ)
金融業界では、社会基盤としての使命感や顧客との長期的な信頼関係を理念に掲げる企業が目立ちます。志望動機では、「なぜ金融という手段でその理念を体現したいのか」まで踏み込めると差別化につながるでしょう。
実際に選考を通過した内定者の志望動機を見てみましょう。
「最も身近で信頼される銀行」という理念に共感したからです。
私は家庭教師の経験から、信頼関係の構築が課題達成には必要だと実感しました。生徒は勉強のやる気が出ないことが課題でしたが原因は不明でした。そこで学校生活や趣味等の対話を毎週継続的に重ねると徐々に悩みを打ち明け、周囲の成績が良く自信を失ったことが判明しました。
そのため勉強計画を立てて小さな目標を一つずつ達成して自信を回復させ、最終的には大学受験合格を果たしました。
この経験から信頼の大切さを学び、信頼関係が重要なお金を通じてお客様の課題を解決する銀行業界を志望します。中でも貴行は全国に広がる郵便局ネットワークで幅広い地域や年代のお客様にサービスを提供し、信頼を獲得しています。その信頼は常にお客様視点であるから生まれると考えます。
入行後はお客様に寄り添い信頼を獲得してニーズに合ったサービスを提供し、課題を解決していきます。 (2024年卒 東京大学大学院 ゆうちょ銀行 総合職 内定)
お客様第一という企業理念に深く共感した上で、御行のワンみずほを通じて、日本企業を強くしたいという私の将来成し遂げたいことが実現できると考えたため志望しております。
企業の課題は1つではなく、複雑に多数存在することをインターンシップで学びました。そこで、スピード感をもってお客様の課題をグループ一体で連鎖的にサポートし続け、企業価値向上に繋がる提案ができるのは御行でしかできないと考えています。
加えて、お客様の発展のためには、次世代金融の転換によるデジタル化や外部との協働であったり、人事戦略によるグループ内の異動や社外兼業、海外トレーニーなどの促進も必要不可欠であると考えております。
最後に、リクルーターやOB訪問を通じて多くの行員とお話する機会がありましたが、全員から「お客様第一」の考えが伝わってきました。そのような考えをもった行員とぜひ一緒に働き、お客様の貢献に努めていきたいと考え御行を志望します。 (2022年卒 みずほフィナンシャルグループ オープンコース 内定)
2つの志望動機に共通しているのは、理念への共感を自分の経験で裏付けたうえで、OB・OG訪問やインターンシップなど実際の接点を通じて「理念が現場に浸透している」と確認していることです。
金融業界では「信頼」「顧客第一」といった共通のキーワードが多いため、こうした一次情報を添えられるかどうかが勝負どころになるでしょう。
メーカー(SUBARU・マンダム)
メーカーの志望動機では、企業理念と「モノづくり」への姿勢をどう結び付けるかがポイントです。製品やサービスを通じて社会にどんな価値を届けたいのか、自分の言葉で語れると説得力が増します。
2点ございます。EV事業をゼロベースから携わることができるためと、「安心と愉しさを提供する」という理念に共感したためです。
1つ目は、御社であればEV事業の基礎から携われるのではないか、という思いからです。「SUBARUはどんなEVを作るんだろう」というワクワクは、既に開発が進む他OEM様では正直感じにくいものかと思っております。
しかし、私にとってこの「これから作り上げていく」環境は非常に重視している点でございます。理由といたしましては、これまでの研究の経験がございます。私が行っている〇〇の研究は、実は研究室史上初のテーマであり、難しさはあるものの「自分で作り上げていく」という過程に非常にモチベーションとやりがいを感じております。御社のEV領域であれば、同様のモチベーションを持って取り組めるのではないか、と思っております。
2つ目はこの車を運転する愉しさを人から奪わないという理念に大変共感したためです。幼い頃から父が楽しそうに運転している表情はとても記憶に残っています。大好きな父のこの笑顔を守りたいという思いは、大人になってから強くなりました。
完全自動運転が実現すれば、「便利さ」は増すと思いますが、「愉しさ」は失われてしまうのではないか、父の笑顔はなくなってしまうのではないかと思っております。御社とともに安心と愉しさをドライバーの皆様に提供していきたいと考えております。 (2022年卒 東京農工大学大学院 SUBARU 技術系総合職 内定)
私が御社を志望した一番の理由は、「人の気持ちを思いやる心」を大事にしている御社の理念形態に大きな魅力を感じたことです。
私が考える研究者とは、1つのことに囚われず、課題を多様な観点から把握することができる、このような能力が必要不可欠であると考えております。多角的な思考を有していなければ、生活者の方々や社員の方々と考えを共有できないと考えているため、生活者の方々の意見に寄り添い、社員全員で協働することで生活者の方々を思いやった商品を生み出し続ける、そのような企業の考え方に魅力を感じたことが御社を志望した大きな理由の一つです。
また入社後は、まず先輩社員の方々のノウハウをどん欲に吸収していきたいと考えております。その後、そのような様々な意見を取り入れた中で思いやりがあり、かつ独創的な技術を提案し、製品化に至るまで尽力したいと考えております。
このような社会的な需要と独自の発想を融合することで次々と企画を提案し、将来は研究開発全体を任されるゼネラリストになりたいと考えています。 (2022年卒 関西大学大学院 マンダム 研究職 内定)
どちらの例文も、理念の言葉をそのまま引用するのではなく、自分の原体験を通じて「なぜその理念が響くのか」を語っています。
SUBARUの例は「父が楽しそうに運転する姿を守りたい」という記憶を「安心と愉しさを提供する」に重ね、マンダムの例は「多角的な視点で生活者に寄り添いたい」という研究者としての価値観を「人の気持ちを思いやる心」に接続している点が印象的です。
メーカーは事業領域が広いため、理念全体ではなく「自分が携わりたい領域」に絞って語ることが焦点を明確にするコツです。
商社(伊藤忠商事・豊田通商)
商社の企業理念には「社会課題の解決」「豊かさを担う責任」など、ビジネスの根幹にかかわるキーワードが多く含まれています。理念を引用するだけでなく、「その理念のもとでどんなビジネスパーソンになりたいか」まで踏み込むと印象に残りやすいでしょう。
①御社の「豊かさを担う責任」を果たすという企業理念のもと、「世界企業を目指す姿勢」に強く共感したからです。
USJ勤務時代、アトラクションアルバイトリーダーとして、お客様だけでなく、従業員や社会全体の満足度を高めることの重要性を学びました。御社の商社パーソンとして、この経験を活かし、企業理念を実現したいと考えています。
②御社の経営理念のもと、他社に比べ一人当たりの裁量権が大きい環境で、優秀な社員の方々と共に、世界を舞台に活躍したいと考えています。 (2025年卒 立命館大学 伊藤忠商事 総合職 内定)
「御社の理念」「人柄」の2点から御社を第一志望としております。
1点目に関しまして、御社の理念に共感し、またその理念を社員の方々がお仕事の中で体現されているとIS、OB訪問を通じて肌で感じ、魅力を感じました。特にISで、御社の社員の方がおっしゃっていた「社会貢献をコストだと思ったら終わり」というお言葉がまさに御社を表しているなと思っておりまして、御社の「人・社会・地球との共存共栄」という理念を本気で達成したいという使命を持って、社員の方々はお仕事に取り組まれていると確信しました。
2点目は、「人柄」です。御社の面接、IS、OB訪問を通して、「自分の夢や成し遂げたいこと」に対して真摯に寄り添って聞いてくれる姿勢に非常に魅力を感じました。御社の社員の方々も自分の夢に向かって本気で、業務に取り組まれている姿を想像することができました。
そんな御社の理念、人に共感し、第一志望としております。 (2024年卒 豊田通商 グローバル職 内定)
2つの例文に共通しているのは、理念への共感を「自分もその一員として動きたい」という行動宣言につなげている点です。
伊藤忠商事の例ではUSJでのアルバイトリーダー経験から「お客様・従業員・社会全体の満足度を高める重要性」を学び、それを「豊かさを担う責任」という企業理念に直接結び付けています。豊田通商の例は、インターンで聞いた「社会貢献をコストだと思ったら終わり」という社員の言葉を引用し、理念が現場で息づいていることを示しているのが特徴です。
商社は事業範囲が幅広いからこそ、「なぜその企業の理念に惹かれたのか」を具体的なエピソードで示すことが、使い回し感を防ぐポイントになるでしょう。
インフラ(中部電力)
インフラ業界の企業理念には、「暮らしを支える」「地域貢献」「使命感」といったキーワードが多く見られます。志望動機では、社会的使命への共感を語るだけでなく、そこに自分のどんな経験や価値観が重なるのかを伝えることが重要です。
親族の多くが貴社で働いており、幼い頃から無意識のうちに中部地方の安定的な電力供給を支える「使命感」を持ちながら働く姿に影響を受けていました。
そうした外的要因に加えて、福島に新しい事業を興し復興を目指すビジコンへの参加や、塾講師として生徒に寄り添い子供の未来に寄与するといった経験に大きなやりがいを感じてきました。この自身の生い立ちから地域のため、また人のためにといった「使命感」を最重要視するようになり、これは貴社の理念と一致し、やりがいをもって働くことができると考えました。
また新たな価値を創出する展望を持ち合わせている貴社で、幼い頃に抱いた憧憬の念ではなく、その一員として活躍したいという強い思いを持ちました。 (2023年卒 中部電力 事務職 内定)
この志望動機は、親族の影響という原体験と、ビジコンや塾講師で感じた「人のために動くやりがい」を重ね、企業理念の「使命感」への共感を裏付けています。幼い頃の憧れを「憧憬ではなく、一員として活躍したい」と言い換えて締めている点も、単なる感想に終わらない工夫です。
インフラ業界は安定志向のイメージが強いため、「支える」だけでなく「変えていく」意志まで盛り込めると、挑戦心のある人物像が伝わりやすくなるでしょう。
小売(セブンイレブン・ジャパン・丸井グループ)
小売業界の志望動機では、企業理念と「現場での顧客体験」を結び付けられるかどうかが差別化のポイントです。実際に店舗を訪れたりアルバイトで働いたりした経験があると、理念への共感がより具体的になります。
私がセブンイレブンジャパンを志望した理由は御社の「私たちはいかなる時代にもお店と共にあまねく地域社会の利便性を追求し続け毎日の豊かな暮らしを実現する」という理念に強く惹かれたからです。
私自身、現在セブンイレブンでアルバイトをしています。今後少子高齢化が進む中「近くて便利」を掲げるセブンイレブンの必要性はますます増えていくはずです。同業他社とは違い利益優先では無くオーナーさんの事を最優先で考え一緒に夢に向かっていくという考えは唯一無二の考え方です。
働き方が大きな問題となっているコンビニ業界ですがこのような考え方である御社が今後も同業他社を圧倒していくことは間違いなくその一員に私もなりたいと思いました。
また現在アルバイトしているセブンイレブンのオーナーさんが日々苦労しているのを間近でみており、本社の人となって支えていきたいと思うようになりました。 (2022年卒 明星大学 セブンイレブン・ジャパン 総合職OFC 内定)
御社を志望する理由は2つあります。
1つ目は、人々の生活の価値を高め、人の役に立てる仕事がしたいからです。これはデパートのお惣菜売り場でのアルバイト経験から考えました。自分の提案がお客様にとって新たな発見や喜びとなり、信頼関係を築いてきた経験は、私の学生時代の中でも最も楽しいと思える経験でした。
将来働く上でもこの原動力を元に、お客様と関わりあいながら自分自身も成長したいと考えております。その考えは、丸井グループの経営理念である、「お客様のお役に立つために進化し続ける、人の成長=企業の成長」とマッチすると考えております。
2つ目は、私の強みを入社後の業務で活かし貢献できると考えました。入社後は、オムニチャネル・EC事業部に携わりたいと考えています。そこでは、本部のバイヤーや戦略チーム、M&Cシステム、エポスカードなどグループ内のさまざまな部署と関わりを持って進めることになると考えています。
これまで培った相手のニーズを把握して提案する力、立場の異なる人たちとの対話力を生かし貢献したいと考えております。 (2021年卒 立教大学 丸井グループ 総合職 内定)
どちらの例文も、アルバイトや店舗での実体験から理念への共感を導き出しています。セブンイレブンの例はオーナーの苦労を間近で見た実感から「本社で支えたい」という動機に直結しており、丸井グループの例は惣菜売り場での接客経験を「お客様のお役に立つために進化し続ける」という経営理念に自然に重ねています。
小売業界では顧客と直接接した経験を持つ就活生が多いため、「体験から何を感じ、それがなぜこの企業の理念とつながるのか」を丁寧に言語化することが差別化のカギです。
なお、以下の記事ではさらに内定者の志望動機の回答例を紹介しています。気になる人はチェックしてみてください。
面接の志望動機の答え方とコツ4選|内定者回答10選付き【理念別】企業理念を軸にした志望動機例文6選
ここまでは業界別に例文を紹介してきましたが、企業理念には業界を問わず共通するキーワードも存在します。「挑戦」「顧客重視」「社会貢献」といったテーマは多くの企業が掲げているだけに、どう自分らしく語るかが問われるポイントです。
ここからは、理念のタイプ別に選考を通過した志望動機を紹介します。自分が共感した理念に近いものを参考にしてください。
「挑戦・革新」系の理念
「挑戦」「革新」を掲げる企業への志望動機では、自分自身が変化をおそれず行動した経験を伝えるのが効果的です。理念に共感するだけでなく、「自分も同じ姿勢で動いてきた」と示すことで説得力が生まれます。
トヨタの理念「人々の幸せの量産」、およびカーボンニュートラルに向けた取り組み方に共感したため志望しました。
私は幼少期よりクルマが好きで、クルマ作りを通じてこの先の未来もずっと人々に幸せを届け続けたいと心に決めています。そのために今取り組むべき最大の課題がカーボンニュートラルであり、欧米や中国では急速にEVシフトが進んでいます。
しかし世界を見てみればエネルギー事情は地域ごとに異なるため、各々に合わせた取り組み方を全方位で展開することが求められていると考えます。だからこそ、EVだけでなくHEV、FCV、水素エンジンなど様々なカーボンニュートラルの達成方法を模索しているトヨタでクルマ作りをしたいと思います。
「トヨタ車は世界中で使われている。だから世界中のお客様を誰一人取り残さない。選択肢を狭めない。」という一貫した姿勢にかねてより深く感銘を受けています。将来はぜひトヨタのエンジニアとして、全方位戦略でカーボンニュートラルの壁に立ち向かいたいと思います。 (2024年卒 トヨタ自動車 技術職 内定)
私が東京建物を志望する理由は、貴社の「お客様第一」「進取の精神」という理念を軸に街に新たな価値を創る御社の姿勢に共感したからです。
私は将来、多様な人々の生活の中心として「ないと困る」空間を創造したいです。そう考える理由としてまず、部活動で主将として活動した際に、部の課題に自ら向き合い、部員を巻き込みながらリーダーシップを発揮して改善していく中で、部に欠かせない仕組みを確立できたことにやりがいを感じたからです。
また、地元地域で再開発が進み、それを中心に人の流れが生まれ、地元住民だけでなく多くの人が集まる場所となり、その場が地域にとって「ないと困る」空間へと変化する光景を目の当たりにしてきたことから街づくりの影響力を実感し、自らもそのような事業に携わりたいと考えるようになりました。
オフィスや商業施設の空間の必要性が問われ始めている中で、本当の意味で求められる空間価値を創造する必要があります。貴社は、「大手町タワー」のように新たな価値を創造する力があります。本当に人々にとって必要とされる空間価値を創ることができる貴社だからこそ、私の将来の夢に挑戦できると考え、貴社を志望します。 (2020年卒 上智大学 東京建物 総合職 内定)
どちらの例文も、「挑戦」という言葉を漠然と使うのではなく、企業の具体的な事業や取り組みと結び付けて語っている点が印象的です。
トヨタの例では「幸せの量産」という理念をEV・HEV・水素エンジンなどの全方位戦略と接続し、「世界中のお客様を誰一人取り残さない」という企業姿勢への共感を示しています。東京建物の例では「進取の精神」を部活動での課題解決経験と地元の再開発という2つの原体験から裏付け、「ないと困る空間を創りたい」という入社後のビジョンに着地させています。
「挑戦・革新」系の理念は多くの企業が掲げるからこそ、理念が事業や現場にどう反映されているかまで触れると独自性が出るでしょう。
「顧客重視・お客様第一」系の理念
「顧客重視」や「お客様第一」を理念に掲げる企業への志望動機では、「顧客の声に向き合った自分の経験」が最も強い裏付けになります。接客やサービスの現場で感じたことと理念を結びつけて語りましょう。
御社のお客様起点の理念が真に社員の方々や事業に浸透していて、だからこそお客様の期待以上の価値を提供できているということを、社員訪問やインターンを通じ肌で感じたからです。
例えばプラウドが地域住民の方々、エンドユーザーの方々、街を徹底的に知りそこに寄り添うことで、関わる人・街にとって誇れるマンションになっていたり、他にも、ワンフロアごとにこだわれるGEMSが飲食店を超え、その空間での食体験を提供できていたり、という点からこのように思いました。
お客様起点を貫いて期待以上の未来をつくっていける情熱や誠意のある御社で、唯一無二の、今までにない時間の過ごし方を生み出すという目標に向かって努力したいと思い、御社を志望します。 (2021年卒 慶應義塾大学 野村不動産 総合職 内定)
貴社を志望する理由は2つあります。
1つ目は、貴社は、「顧客本位」と「良品廉価」という経営理念を掲げ、業界の中でも圧倒的なシェアを誇っています。そんなお客様思いの貴社なら多くの人々のニーズに合った商品を提供でき、日々の幸せに貢献できると思いました。
また、パンというものは、米と並ぶ主食の一つであり、これからもパンの需要は高まってくると思います。そのため、日々の生活の中で口にする機会が多く、そんなパンの営業に携わることができることに魅力を感じました。
2つ目は、商品開発力です。貴社は、年間3000アイテムを超える商品を開発しています。生産技術職以外でも商品提案ができることに魅力を感じ、私も市場調査を行ったり、他部署間の連携を大切にし、情報を集めた上で多くの提案をしたいと考えています。 (2022年卒 静岡大学 山崎製パン 営業職 内定)
2つの例文に共通しているのは、「顧客重視」という抽象的な理念を、その企業ならではの取り組みに落とし込んで語っている点です。
野村不動産の例はプラウドやGEMSといった具体的なブランドを挙げ、「お客様起点」の理念が実際の事業でどう表れているかまで踏み込んでいます。山崎製パンの例は「顧客本位」「良品廉価」という経営理念を入口にしつつ、年間3,000アイテムの開発力に言及し、入社後に自分がどうかかわりたいかまで具体的に描いています。
「顧客重視」は抽象度が高い理念のため、その企業が顧客のために具体的にどんな行動をとっているかまで示すと、志望動機としての解像度が一段上がるでしょう。
「社会貢献・暮らしを支える」系の理念
「社会貢献」や「暮らしを支える」といった理念への共感を語る場合、自分がなぜ社会貢献に価値を感じるのかの原体験を示すことが欠かせません。
「社会に貢献したい」だけでは多くの就活生と差がつかないため、どんな経験からその思いが生まれたのかまで伝えましょう。
私は御社の技術を通して世界中の人々のより豊かな暮らしに貢献したいという理由から、御社を志望します。
御社は「社会に貢献する」ということを理念として掲げ、幅広い事業を通して社会を支えていて、その一つ一つが重要であると考えているのですが、中でも私は水やエネルギーといった人々の生活に必要不可欠な分野に携わりたいと考えています。
私は10か月間の交換留学中に様々な国から来た友人から各国の情勢について聞く中で、様々な社会課題の中でも特に水不足の深刻さを感じました。
私にはアフリカのモザンビーク出身の友人がいたのですが、その友人との会話の中で私がこの国では水道水が飲めなくて少し不便だということをふといったところ、その友人は蛇口をひねればすぐきれいな水が出てくるのはすごいことだよ、モザンビークでは地域によっては水を求めて何キロも歩いたり不衛生な水を飲むことで感染症にかかってしまったりするケースが多くあるということを教えてくれました。
この友人との会話から、水は人間が生きる上で必要不可欠なものであるにもかかわらず、まだまだ安全な水を十分に確保できていない国や地域が多くあるということを痛感しました。
この経験から御社では例えば海水を淡水に変えるシステムや、排水管をITの力によって見える化するといった技術を世界中に普及させることで世界の水不足の解決に貢献したいと考えています。 (2022年卒 神戸大学 日立製作所 総合職 内定)
私が味の素を志望する理由は、ASVの観点から食を通じて日本の豊かさ、ひいては世界の豊かさに貢献したいと考えたからです。それは、私の幼少期の頃の日本にて感じたこと。加えて、ルワンダのインターン駐在に基づいています。
幼少期の頃、私は特に治安の悪い小学校に通っていました。そこは、住居が存在しない方々も多く存在していて、多様な人物の生き方について考えさせられました。当然、住居が存在しない方々は痩せ細っておりましたが、一方で毎日給食を残す生徒もおりました。
ルワンダにて同様のことを感じた私は、2つのことを考えました。1つ目は、「衣食住」の生きる上でのインフラである食について考えることです。2つ目については、企業理念を通じて、企業の理念が拡張できる範囲がとても大きいことです。
やはり私自身、何か祝賀ごとがあった際にはお祝いと称して美味しいものを食べました。この経験から食は人々を豊かにするということを学び、私自身がこのインフラの一手を担いたいと考えました。インフラの一手を担う際に最も汎用性の高いものは原料であり、日本のマーケット9割を占める原料メーカーにて働きたいと強く思ったからです。 (2022年卒 横浜国立大学 味の素 総合職 内定)
日立製作所の例はモザンビーク出身の友人との会話、味の素の例は幼少期の原体験とルワンダでの駐在と、どちらも海外での経験が「社会貢献」への思いの出発点になっています。
「社会貢献」という大きなテーマを志望動機に使う際は、「なぜ自分にとってそれが大切なのか」を掘り下げることで、ほかの就活生にはない独自性が生まれるでしょう。
共感だけではダメ! やりがちなNG志望動機
企業理念を志望動機に盛り込むこと自体は有効なアプローチですが、書き方を間違えると逆効果になることもあります。
ここからは、採用担当者にマイナス印象を与えかねない3つのパターンを紹介します。自分の志望動機が当てはまっていないか、提出前にチェックしてみてください。
「理念の感想文」になっている
企業理念への共感を熱く語っているのに自分自身のエピソードがまったく出てこない志望動機は、採用担当者の目には「理念に対する感想文」に映ってしまいます。
企業理念を褒めること自体は悪くありませんが、それだけでは「なぜあなたがうちの会社に来たいのか」までは伝わりません。共感の根拠となる経験が抜けていないか、一度見直してみましょう。
「貴社の〇〇という理念に共感しました。なぜなら~」のあとに自分の経験が続いているかどうかが、感想文と志望動機の分かれ目です。
どの企業にも使い回せる内容になっている
「社会に貢献する理念に共感しました」「人を大切にする姿勢に惹かれました」のような表現は、ほとんどの企業に当てはまってしまいます。企業名を入れ替えても成立する志望動機は、「使い回しだな」と見抜かれるリスクが高いため避けたいところです。
こういった誤解を防ぐには、志望企業固有の要素を盛り込むことが欠かせません。理念の文言だけでなく、その理念が反映されている具体的な事業や制度まで言及すれば、「この企業のことをちゃんと調べている」という印象になります。
書き終えたら、「企業名を別の会社に変えても通用しないかどうか」とセルフチェックしてみるのがおすすめです。
理念への共感と入社後やりたいことがつながっていない
理念への共感は語れているのに、入社後にやりたいことが理念とかみ合っていないケースも見られます。「チームワークを大切にする理念に共感しました」と書いたあとに「個人の裁量が大きい環境で成長したい」と続くと、読み手は違和感を覚えます。
共感した理念と入社後のビジョンの間の一貫性は特に重要です。「この理念があるからこそ、こういう働き方をしたい」という因果関係を意識して組み立てましょう。
志望動機を書き終えたら、「共感→経験→展望」の流れに矛盾がないか、通しで読み返してみるのがおすすめです。
企業理念の志望動機に関するよくある疑問
企業理念を志望動機に取り入れようとしたときに、「これで本当に大丈夫かな」と不安になる場面もあるのではないでしょうか。ここからは、就活生からよく寄せられる2つの疑問に回答します。
Q:企業理念を志望動機にしても浅く見えませんか?
「共感しました」の一言で終わってしまえば浅く見えますが、伝え方次第で十分に説得力のある志望動機になります。
ポイントは、理念への共感を「自分の経験」と「入社後の行動イメージ」でサンドイッチすることです。なぜ共感したのかを自分のエピソードで裏付け、その理念のもとで何をしたいかまで語れれば、浅いという印象にはなりません。
理念の背景まで調べたうえで書いた志望動機は、むしろ企業研究の深さをアピールできる武器になるでしょう。
Q:企業理念の志望動機で差別化する方法はありますか?
差別化のカギは、理念と自分の経験の「接点」をどれだけ具体的に語れるかです。理念への共感そのものはほかの就活生も書いてくる内容なので、そこだけでは差がつきません。
たとえば同じ理念に共感していても、「部活動の経験から共感した人」と「アルバイトの経験から共感した人」では語るエピソードがまったく違います。自分だけが持っている経験や価値観と理念を結びつけることで、ほかの誰にも書けない志望動機になります。
加えて、理念の文言だけでなく、沿革や中期経営計画まで踏まえて書いている就活生は多くありません。調べた深さがそのまま差別化につながるでしょう。
志望動機に企業理念を盛り込むなら「共感した」の先まで書こう
企業理念への共感は、志望動機の軸として十分に有効です。ただし、「共感しました」の一言で終わってしまうと、ほかの就活生との差別化は難しいでしょう。
大切なのは、「なぜ共感したのか」を自分の経験から語り、「その理念のもとで何をしたいのか」まで伝えることです。理念の背景を調べ、自分の価値観との接点を見つけ、入社後の行動イメージにまでつなげる。この流れを意識するだけで、志望動機の説得力は大きく変わります。
この記事で紹介した内定者の例文や作成ステップを参考に、自分ならではの志望動機を組み立ててみてください。
就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録すれば見放題! YouTubeチャンネルも配信中です!編集部についての詳細は 記事コンテンツの制作方針をご確認ください。

この記事の編集担当者
飯塚 千弘
横浜市立大学国際教養学部卒。新卒で介護・保育領域の人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして従事したのちに、経営企画部にて集客及び登録者データの分析を担当。記事のチェックや訴求内容の提案等を行う中で記事制作に関心を持ち、ライターへと転身。現在は就活会議の編集ディレクターを務めている。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める