志望動機の基本の構成|大手内定者が実際に伝えた志望動機も紹介
こんにちは。就活会議編集部の望月です。 志望動機を書こうとして「まとまりがない」と悩んでいませんか。私自身、熱意を込めたつもりなのに「結局何が言いたいの?」と言われた苦い経験があります。 志望動機はESでも面接でも必ず問われる重要項目ですが、なんとなく書いてしまうと伝えたいことが埋もれがちです。今回は、就活会議に寄せられた内定者のデータから、評価される志望動機に共通する「回答構成」を解説します。実際の志望動機も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
記事の制作方針ページを見る
どこから読み始めますか?(リンクを押して飛ぶ)
・志望動機の基本構成が知りたい
・業界別の内定者の志望動機例文が読みたい
・志望動機のNG例を知りたい
・志望動機を作成するときの注意点が知りたい
志望動機の基本構成
まずは早速、志望動機を書くときの「基本の型」を紹介します。
今回おすすめしたいのは「PREP法」です。これは「結論→理由→具体例→結論(まとめ)」の順で話を組み立てるフレームワークのこと。この型に沿って書くだけで、論理的でわかりやすい志望動機に仕上がります。
【PREP法】
Point(結論)
Reason(理由)
Example(具体例)
Point(結論・まとめ)
ここからは、各要素のポイントを詳しく解説します。
①結論:志望理由を一文で伝える
志望動機の冒頭では「なぜその企業を志望するのか」を一文で伝えましょう。
採用担当者は日々たくさんのエントリーシート(ES)に目を通しています。そのため、最初の数秒で「この学生は何を言いたいのか」を伝えられなければ、その先を読み飛ばされてしまうこともあります。
実際に内定を獲得した先輩たちも、冒頭で結論をしっかり示しています。
内定者の回答
私がキリンホールディングスを志望する理由は、御社の食を通して人々に喜びを届けるという理念に強く共感したからです。 (2022卒 九州大学大学院 キリンホールディングス 技術系エンジニアリングコース 内定)
内定者の回答
私が御社を志望している理由は、食を通じて、人々の生活に幸福を届けることに大きく貢献できるからです。 (2024卒 東北大学大学院 味の素 R&Dコース 内定)
内定者の回答
私は将来「モノづくり」を通じて人々の豊かな暮らしを作っていくことで、社会に貢献したいと考えています。 (2020卒 大阪大学大学院 花王 技術系研究職 内定)
なお、志望動機の書き出し方については、以下の記事で詳しく解説しているので、ライバルと差を付けたい人はぜひチェックしてみてください。
志望動機の「書き出し」5つの型|内定者ESから差がつくコツを解説②理由:結論の根拠を端的に伝える
結論を述べたら、次は「なぜそう思ったのか」という理由を伝えます。
ここでのポイントは、長くなりすぎないこと。具体的なエピソードは次のパートで書くので、このパートでは理由の方向性だけを簡潔に示しましょう。
たとえば結論で「若いうちから裁量を持って挑戦できる環境に惹かれました」と述べたなら、理由では「学生時代の経験から、自分で考えて動ける環境でこそ成長できると感じているからです」といった形で、結論を支える根拠を一文から二文で添えるのが効果的です。
この段階ではまだ詳しいストーリーには踏み込まず、「なるほど、そういう背景があるのか」と読み手が納得できる程度の情報量に留めておきましょう。
③具体例:理由を裏付けるエピソードを伝える
理由を端的に述べたら、続いてはそれを裏付ける具体的なエピソードを盛り込みましょう。
実はこの「具体例」こそが、志望動機の中で最もオリジナリティを発揮しやすいパートです。どんな経験を選び、どう伝えるかで、採用担当者に残る印象が大きく変わります。
内定者の志望動機の中で、それぞれの体験がどのように語られているかを見てみましょう。
内定者の回答
20歳になってビールを飲んでみた時、独特の苦みが原因で、私は全くビールを好きになれませんでした。そんなとき、キリンのタップマルシェを扱う飲食店でアルバイトをすることになり、初めてクラフトビールを飲んで、自分の中のビールのイメージが根本から変わり衝撃を受けました。
それをきっかけに、様々な香りや味わいで幅広い層の人々を魅了するクラフトビールに魅力を感じ、もっと多くのお客様にこの魅力を知ってもらいたいと思うようになりました。 (2022卒 京都大学大学院 キリンホールディングス 技術系 内定)
内定者の回答
国際交流サークルでイベントの企画を担当していた経験から、「自分の創ったモノ」で人々を笑顔にして楽しませることができる仕事がしたいと考えるようになりました。
御社の「エンターテインメントを通して人々に夢、遊び、感動を与える」というミッションに、私の人々を楽しませたいという思いとサークル活動で得た企画力を活かして貢献することができると考えています。 (2018卒 学習院女子大学 バンダイ 総合職 内定)
ポイントは、単なる出来事の説明で終わらせないこと。その経験を通じて何を感じ、どんな価値観が生まれたのかまで踏み込むことで、「だからこの会社を志望している」という説得力が生まれます。
④結論:入社後の展望で締める
最後は、入社後にどう活躍したいかという展望を述べて締めくくります。
ポイントは、「頑張ります」「貢献したいです」といった抽象的な言葉で終わらせないこと。具体的にどんな仕事に挑戦したいのか、どんな価値を届けたいのかまで踏み込めれば、採用担当者に「この学生は入社後の姿をイメージできている」と感じてもらえます。
たとえば「営業として現場経験を積んだ後、将来的には商品企画に携わりたい」「まずは国内で実績を作り、ゆくゆくは海外事業にも挑戦したい」など、キャリアの道筋が見える展望は説得力が生まれるでしょう。
また、冒頭と締めの関連性も重要です。「◯◯を実現したいから貴社を志望する」という冒頭に対して、「入社後は◯◯に取り組み、その実現を目指したい」と呼応させることで、志望動機全体に一貫性が生まれます。
志望動機に盛り込むべき5つの要素
基本の構成を押さえたら、次は「何を書くか」という中身を考えていきましょう。
就活会議に寄せられた内定者の志望動機を分析すると、内定を獲得している志望動機には共通して盛り込まれている要素があることがわかりました。ここからは、その中でも特に重要な5つを紹介します。
①働くうえで譲れない価値観
志望動機に説得力を持たせるには、「自分が働くうえで何を大切にしたいか」という価値観を明確にしておくことが欠かせません。
「人の生活を支える仕事がしたい」「自分が作ったもので誰かを笑顔にしたい」など、仕事選びの軸となる価値観があれば、なぜその企業なのかという理由に一貫性が生まれます。
実際の内定者の例を見てみましょう。
内定者の回答
私が御社を志望する理由は、物やサービスを通じて誰かに喜びを分け与えることができると考えたからです。
私は大学生時代、飲食店でのアルバイトをしていました。そこでメニュー開発をさせてもらえることになり、デザートメニューの開発を行いました。最初は失敗続きでしたが、試作を重ねていくうちに最高傑作のデザートができ、お客さんに提供し、喜んでもらえることに成功しました。そこで私は満足感や幸福感を得ることができました。
このエピソードから、私は自分の作った物やサービスでお客さんに喜んでもらえることが仕事を選ぶ上での軸となりました。 (2023卒 大阪大学 バンダイ 総合職 内定)
この志望動機の良い点は、「物やサービスで人を喜ばせたい」という価値観が、単なる理想論ではなく実体験から導き出されているところです。
このように「自分はどんなときにやりがいを感じるのか」を振り返り、そこから働くうえでの軸を見出してみましょう。
②志望企業に惹かれたあなた独自の理由
「なぜ同業他社ではなく、その企業なのか」は採用担当者が必ず知りたいポイントです。
企業理念への共感、独自の事業や技術、社風など、その企業ならではの魅力を自分の言葉で語れるようにしておきましょう。
たとえば味の素の内定を獲得した人は、以下のような志望動機を作成しています。
内定者の回答
食を通して人々の健康に貢献したく御社への入社を志望します。
私が小学生の頃、塩分過剰な食事を好んでいた祖父が減塩は不味いから嫌だといい、心臓病で亡くした経験があります。塩分、脂質、糖質などの過剰摂取が問題となる中で、これらを抑えた食品に物足りなさを感じます。
御社はアミノ酸を活かしたストレスフリーな減塩、おいしさ設計技術などの独自技術により健康とおいしさを兼ね備える商品を多数展開しています。健康な食事はおいしくないという風潮を変え、日々の食事で健康に寄与できる商品を開発したいです。 (2024卒 東京理科大学大学院 味の素 R&Dコース 内定)
「人々の健康に貢献したい」というフレーズ自体は珍しくありませんが、この志望動機は、祖父を亡くしたという原体験と紐づいています。
企業研究で得た知識を、自分自身の体験や問題意識と紐づけてみましょう。それがほかの学生との差別化につながります。
③志望企業で活きるスキルや考え方が身に付いた経験
志望動機においては、自分がこれまでに身に付けたスキルや考え方が、志望企業でどう活かせるかを伝えることも重要です。
学業、研究、アルバイト、サークル活動など、どんな経験でも構いません。その経験を通じて得たものと、志望企業の仕事との接点を示しましょう。
内定者の回答
学部で学んだ機械系の知識をメインに、大学院での資源・環境系の知識を活用できるエンジニアとして働きたいと考えています。
また、研究活動で様々な分野の知識を学ぶことで獲得した、知らない分野の知識に対する素早い適応力を武器に、配属された部署で必要な知識を素早く吸収していき、食品分野などの方が作り上げた新製品の特性をいち早く理解し、新規設備案などの提案や改善をおこなっていけるようなエンジニアとして御社の事業に貢献していきたいと考えています。 (2021卒 京都大学大学院 味の素 技術職 内定)
この志望動機のポイントは、専門知識をアピールするだけでは終わっていない点です。「知らない分野への素早い適応力」という汎用的な強みを抽出し、それを新製品の特性理解→設備案の提案・改善という入社後の具体的な貢献イメージまで落とし込んでいます。
志望動機内でスキルに触れる際には、「何を学んできたか」だけでなく、「それを入社後どう活かすか」まで考えてみてください。採用担当者があなたの活躍をイメージしやすくなります。
④経験から培った強み
③と関連しますが、経験を通じて培った「強み」を明確に言語化できていると、より説得力が増します。
「粘り強さ」「課題発見力」「周囲を巻き込む力」など、自分の強みを具体的なエピソードとセットで伝えることで、入社後の活躍イメージを持ってもらいやすくなります。
たとえば以下のような経験を伝えれば、志望動機が強みのアピールにもつながるでしょう。
内定者の回答
国際交流サークルでイベントの企画を担当していた経験から、「自分の創ったモノ」で人々を笑顔にして楽しませることができる仕事がしたいと考えるようになりました。
御社の「エンターテインメントを通して人々に夢、遊び、感動を与える」というミッションに、私の人々を楽しませたいという思いとサークル活動で得た企画力を活かして貢献することができると考えています。 (2018卒 学習院女子大学 バンダイ 総合職 内定)
この志望動機のポイントは、「企画力」という強みを経験から導き出し、さらに企業のミッションと結びつけている点です。「イベント企画で人を笑顔にした経験」→「企画力という強み」→「エンタメで夢を届けるミッションへの貢献」という流れが自然につながっています。
強みを伝える際は、抽象的に語るのではなく「どんな場面で発揮してきたか」「入社後どう活かせるか」をセットで考えてみてください。
⑤入社後の成長ビジョンや目標
最後に、入社後にどのように成長し、何を成し遂げたいかというビジョンを語りましょう。
「まずは現場で経験を積み、将来的には〇〇に挑戦したい」など、具体的なキャリアイメージを示しましょう。以下の例から、採用担当者に「この学生は長く活躍してくれそうだ」と思ってもらえそうなのがわかるはずです。
内定者の回答
私の将来像としては、キリンの生産全体を統括できるような人という目標があります。そのためには現場での経験や国内だけではなく海外での実務などを通して飲料のモノづくりへの理解が不可欠であると考えています。
貴社では3〜5年程度でステップアップしていける環境があるので自分の目標を達成するには非常にうってつけの環境であると思いました。 (2020卒 京都大学大学院 キリンホールディングス 技術系 内定)
「生産全体を統括できる人」という明確なゴールを掲げたうえで、「そのために現場経験や海外実務が必要」という道筋まで描けているのが高評価のポイントです。
このように、入社後のビジョンについて述べるときには、漠然と「成長したい」ではなく、どんな姿を目指し、そのために何が必要かまで考えてみてください。
業界別|内定者の志望動機18選
- IT・通信業界(NTTデータ/NTTドコモ/LINEヤフー)
- 金融業界(三井住友カード/三井住友銀行)
- メーカー業界(味の素/キリンホールディングス/花王)
- 商社業界(伊藤忠商事/三菱商事)
- 小売・サービス業界(良品計画/ニトリ/オリエンタルランド)
- 広告・人材業界(博報堂/サイバーエージェント/パーソルキャリア)
ここまで志望動機の構成や盛り込むべき要素を解説してきましたが、「実際にどう書けば良いの?」という疑問はまだ残っているかもしれません。
そこでここからは、就活会議に寄せられた内定者の志望動機を厳選し、業界別に紹介します。自分が志望する業界ではどんな伝え方が効果的なのか、ぜひ参考にしてみてください。
IT・通信業界(NTTデータ/NTTドコモ/LINEヤフー)
IT・通信業界は、社会のインフラを支えるスケールの大きさと、技術革新のスピード感が魅力です。志望動機では「ITを通じてどんな価値を届けたいか」「なぜこの会社なのか」を具体的に語ることが求められます。
内定者の回答
私は、ITを使って世界に新しい価値を与えていると実感できる仕事をしたいと考えています。
御社は国内No.1のSIer企業であることに満足せず、グローバルトップ5を目指す向上心と技術力を持っており、御社を通して社会に大きな影響を与えられると感じております。
また、セミナーで出会った社員の方々が、御社の製品の品質が高いと言われることが納得できるような方ばかりで、非常に魅力的だったため御社を志望しております。
私は御社のシステムの中でも特に決済系システムに興味があります。御社はAPAC地域でペイメント事業を推進していますが、私はそれに携わり、グローバルでの決済サービスをさらに展開していきたいと考えております。
アジア諸国は欧米諸国に比べ、決済系システムはあまり進んでいないと認識しています。NTTデータこそアジアの決済系システムを作り上げることができ、私もその一員として貢献したいという想いがあり、志望しております。 (2018卒 東京理科大学大学院 NTTデータ SE・コンサル・営業コース 内定)
漠然と「ITで社会貢献」ではなく、どの分野で何をしたいかまで明確にしている点がポイントです。
内定者の回答
私はSNSが発達する中でも、人と人が直接会うことを大切にできるような世の中を実現したいと考えています。これを思ったきっかけは兄と離れて暮らした経験です。
私の兄は大学入学時に一人暮らしを始めました。その時はもうSNSが発達していて兄とは気軽に連絡が取れる状態でした。しかし気軽に連絡が取れるからこそ兄が帰ってくることが少なくなり、私は兄を遠く感じるようになりました。
この時、直接合わないと得られない相手の情報はたくさんあるにも関わらず、SNSで気軽に連絡が取れるようになったことで直接会うことの重要性はどんどん薄れているのではないかと感じました。一方で、様々な事情で距離や時間の制約があるのは致し方ないことだとも考えています。
そこで私は貴社において、離れている人が直接会っているかのようにつながることのできる通信技術を生み出したいと考え、貴社を志望致しました。 (2020年卒 東京大学 NTTドコモ 総合職 内定)
身近な体験から社会課題を見出し、それを通信技術で解決したいという流れが非常に強い説得力を持っている志望動機です。
内定者の回答
私は、「eコマースの活用を通して地方活性化に携わりたい」と考えています。
日本が抱える問題として地方の人口減少がありますが、それに伴い売上減少が特産品の消滅を招く可能性があると感じております。実際に地方出身である私は、地元の伝統的なお菓子が無くなりそうであると伺いました。
また、そのお菓子を購入したいと思っていても、遠方に住んでいては貢献することができない点も問題です。顧客の拡大や売上向上のためにもeコマースの活用は重要であると思い、その需要にアプローチすることで効果的に地方活性化が行えると考えます。
実際に貴社では「eコマース革命」を行っており、地方のeコマース市場の拡大を実現する為に最適であると考えます。それを通して社会問題の解決に寄与し、地方活性化として日本のUPDATEを行うという夢を貴社のもとで実現したく志望します。 (2020年卒 上智大学 LINEヤフー ビジネスコース 内定)
「地元の伝統的なお菓子が消えそう」と聞いた体験から、eコマースで地方活性化したいというビジョンを描いています。地方の人口減少・特産品の消滅などの社会課題と「地方活性化をしたい」という想い、そしてeコマース革命といった企業の事業が一本の線でつながっている点が特徴的です。
3つの志望動機に共通しているのは、「ITや通信を使って何を実現したいか」が明確な点です。それぞれ自分なりのビジョンを持ち、そこに至った経験も具体的に語られています。
IT・通信業界を志望するなら、「なぜITなのか」「なぜこの会社なのか」を自分の経験と結びつけて伝えられるよう準備しておきましょう。
金融業界(三井住友カード/三井住友銀行)
金融業界は、経済の血液とも言われるお金の流れを支え、人々の暮らしや企業活動の基盤となる業界です。特にキャッシュレス分野は急成長中で、「なぜ金融なのか」「その中でもなぜこの会社なのか」を明確にして、その企業ならではの志望動機を語るようにしましょう。
内定者の回答
留学した際、キャッシュレス化の浸透により消費の活性化や心身の身軽さ、利便性の向上が実現されているのを目の当たりにし、日本にもこれを浸透させたいと思うようになりました。
中でも御社はキャッシュレスインフラ事業者として、自社の利益を拡大させるというよりも、キャッシュレス社会の全体最適を図ることによって、日本に本気でキャッシュレス決済を浸透させたいという強い思いを持っていると認識しています。そしてそれは、国内で最も多くのお客様との接点をもち、信頼を獲得している御社にしか出来ないことであると考えています。
自分の思いと御社の考え描く未来が一致していると考え、志望させて頂きました。 (2021卒 早稲田大学 三井住友カード 基幹職 内定)
留学先での原体験から「日本にキャッシュレスを浸透させたい」という想いが生まれ、それが三井住友カードの企業姿勢と一致しているという流れがよくわかります。
内定者の回答
私には「グローバルな環境で常に挑戦し、社会に新しい価値を生み出したい」という想いがあります。苦手な英語とコンサルティングに挑戦し、新しい価値を生み出した経験からこの想いを抱きました。
銀行業界は存在する全ての産業に対してビジネスを幅広くアプローチできる点から、好奇心旺盛な自分には魅力的に映り、この業界を志望しています。またカナダでの留学経験から、異文化でこそ新しい発想が生まれることを知り、世界で働ける銀行を探しました。
貴行はアジアを中心に海外展開を進めており、若手からでも海外で活躍できるチャンスがあると感じ、貴行を志望しました。 (2018年卒 関西学院大学 三井住友銀行 総合職 内定)
この志望動機では、「苦手な英語に挑戦した経験」から「グローバルな環境で挑戦したい」という軸を導き出し、銀行業界→三井住友銀行という流れを論理的に説明しています。
内定者の回答
私はより多くの人の幸せに貢献したいです。他人の喜ぶ姿を見て、私は幸せを感じます。
幼い頃からボーイスカウトで、人の気持ちを思いやることや仲間と協力することの大切さを刷り込まれてきました。中学高校もカトリックの学校に通い、他人のために生きることが当たり前でした。
他人、ひいては社会のために身を尽くしていきたい。生活に欠かせないお金を扱う銀行でならば、より多くの人の幸せに貢献できると考えています。業務の幅が広く、相手となる企業も様々な銀行でならば、より多くの企業の支援も可能です。
銀行の中でも御行は、若いうちからチャレンジが可能で、大きな仕事も任されると伺っています。若手もどんどん活躍できる土壌があるなかで、私は戦力への階段を駆け上がり、早い段階から御行を支える人材を目指す。私の強みである異文化理解力を活かし、担当する人や企業に最も寄り添う存在になります。相手のニーズに最適な提案をして幸せに貢献したく、御行を志望しています。 (2018年卒 早稲田大学 三井住友銀行 総合職 内定)
ボーイスカウトやカトリックの学校での経験から「社会のために生きる」という価値観が自然に形成されたことを語っています。
金融業界の志望動機に共通しているのは、留学やボランティア活動といった自分の経験から「金融の可能性」を実感している点です。また、業界や企業の特徴を表面的に語るのではなく、自分の価値観や経験を起点に「なぜ金融なのか」を説明しています。
金融業界を志望するのであれば、「お金」や「経済」に対する自分なりの問題意識や想いを持っておくと、志望動機に深みが出るでしょう。
メーカー業界(味の素/キリンホールディングス/花王)
メーカーは、自社の製品を通じて人々の暮らしを支える業界です。志望動機では「なぜこの製品・事業領域なのか」「自分の経験やスキルがどう活かせるか」を具体的に伝えることが求められます。
内定者の回答
御社を志望した理由は2つあります。1つ目は、私の食を通じて人々の生活を豊かにしたいという思いを御社で実現できると感じたからです。
私自身毎日家族と夕食を囲む時間を大切にしています。この時間がこれまで、部活動や研究活動等様々なことに挑戦する中での原動力となってきました。このような魅力を持つ食品の開発に携わり、人々の生活に価値をプラスしたいと考えています。
2つ目は、御社の人を大切にするという社風に魅力を感じたからです。製品開発においても、世界の社会課題解決に向けて、消費者のことを本気で考え、大切にした製品を開発していると感じました。
また、インターンシップに参加させていただいたときに、社員の方とお話させていただき、御社には社員も大切にする社風があるということを肌で感じました。切磋琢磨し合える仲間がいて、成長を応援してくれる環境があると思い、私も御社という環境で様々なことに挑戦し、社会に、会社に貢献したいと思い志望いたしました。 (2021年卒 東北大学大学院 味の素 技術系 内定)
この志望動機では、「家族と夕食を囲む時間が原動力だった」という自分の体験から、食品メーカーを志望する理由を導き出しています。さらにインターンシップで感じた社風にも触れることで、「なぜ味の素なのか」という問いにも答えられています。
内定者の回答
飲料事業を通して、人々の日常生活にプラスアルファの喜びや楽しみを提供していくことに貢献していきたいと考えているため志望します。
私は国際交流サークルでの懇親会を通して、生まれた国やバックグラウンドが異なる人同士であっても、飲食を共にすることで会話が生まれ、仲が深まっていくと学びました。この経験から飲料は人々に楽しみを与えるだけではなく、人と人をつなぐツールにもなると感じ、その過程に自分自身が携わりたいと考えるようになりました。
貴社では「ただビールを売るのではなく、課題解決に向けて併走する」ことを大切にしています。この価値観に基づき、飲食店・量販店に向けて的確な提案をしていきたいです。 (2025年卒 高崎経済大学 キリンホールディングス 事務系 内定)
この学生は、国際交流サークルでの経験から「飲料は人と人をつなぐツール」という独自の視点を見出しています。単に「飲料が好き」ではなく、飲料が持つ価値を自分なりに解釈し、言語化できている点が強みです。
内定者の回答
私は将来「モノづくり」を通じて人々の豊かな暮らしを作っていくことで、社会に貢献したいと考えている。
私は学生時代の下宿生活を通して、日々の家事の一から十までを初めて全うした。そこで朝起きてから夜眠りにつくまで、いかに多くの貴社の製品に日々の生活が支えられているかを実感し、貴社の的確な消費者ニーズの把握力に感銘を受けた。
そして、貴社の製品は長年にわたって根強く浸透しているだけでなく、さらなる革新的な新製品を生み出し続けているという点で、次世代に残る新しい価値創造に挑みたいという私の目標を達成できると考え貴社を志望している。 (2020年卒 大阪大学大学院 花王 技術系 研究職 内定)
下宿生活という身近な経験から「日々の生活がいかに花王製品に支えられているか」という気付きを得ています。一消費者としての実感から志望動機を組み立てている点が自然で説得力があります。
メーカーの志望動機に共通しているのは、自分自身の生活体験から製品や事業への関心を語っている点です。「家族との食卓」「国際交流での懇親会」「下宿生活での家事」など、日常の中での気付きが志望理由につながっています。
メーカーを志望するなら、その企業の製品が自分の生活にどうかかわっているかを振り返ってみてください。そこから見える価値観や想いが、説得力のある志望動機の土台になるはずです。
商社業界(伊藤忠商事/三菱商事)
商社は、あらゆる産業をつなぎ、世界を舞台にビジネスを創出する業界です。志望動機では「なぜ商社なのか」「なぜその会社なのか」「何をしたいのか」を段階的に語ることが求められます。
内定者の回答
私が伊藤忠商事を志望する理由は「貴社の企業理念である【豊かさを担う責任】が自分の信念と同じであり、強く惹かれたから」です。成長が見込まれるビジネス、特に再生可能エネルギー事業を通して、社会を豊かにしていきたいです。
商社は大規模公益事業に長けており、貴社は「豊かさを担う責任」を企業理念としています。私は、発展途上国での生活を通して、恵まれた環境に生まれたものとして、自らの学びや経験を社会に還元したいと考えるようになりました。
また、高校時代、大学時代と風力発電事業について研究し、実地調査を通して、事業に取り組む方々の熱い想いに触れてきました。この分野は、需要が高まっていることから、今後成長していくと考えられます。貴社で、これまで触れることが多かった再生可能エネルギーを通して、世界に新たなビジネスモデルを定着させ、社会を豊かにするべく、自らの学びや経験を還元していきたいと思います。 (2019年卒 上智大学 伊藤忠商事 総合職 内定)
この志望動機では、企業理念への共感を軸に、発展途上国での生活経験や風力発電事業の研究という具体的な原体験を結びつけています。学生自身の経験をもとに「再生可能エネルギー事業」という明確なやりたいことがある点も説得力を高めています。
内定者の回答
まず、総合商社の志望動機を話します。それは、海外で現地の人と共に働きながら新しい付加価値を生み出せることです。
留学経験から、バックグラウンドも考え方も全く異なる海外の方と打ち解けていくプロセスに非常に喜びを感じ、その当時から海外で現地の人を巻き込みながら働きたいと考えていました。
中でも総合商社は世界中にビジネスの現場を持っており、現場での気づきから構造分析を行うことを重視していた私の研究スタイルとも共通した働き方ができると思い、志望しています。
伊藤忠商事は自分の関心の強い食分野のビジネスが強いうえ、社員の方々が当事者意識を常に持ちながら働いていらっしゃることから、こうした方々と働けば自分の力を最大限発揮できると考え志望しました。 (2021年卒 東京大学 伊藤忠商事 総合職 内定)
この志望動機は、「なぜ商社か」→「なぜ伊藤忠か」という流れが非常に明確です。留学経験から導いた「海外で働きたい」という想いと、研究スタイルとの共通点を語ることで、商社を志望していることの必然性を示しています。
内定者の回答
私が三菱商事を志望する理由は、商社のビジネスを通して社会に対し「脱炭素貢献」をしたいからです。
私は大学での研究から将来脱炭素に貢献するようなことを仕事にしたいと考えていました。それは特定の商材を持たず、大きな規模でビジネスを行う御社において達成できると考えました。
さまざまな業界や他の商社もこれらの問題に取り組む中でもなぜ御社を志望するかというと、これまでの実績などから自身が新しく取り組みたいと思ったことができたときに御社が一番実現可能性が高いと考えたためです。 (2024年卒 大阪大学 三菱商事 総合職 内定)
「脱炭素に貢献する」という明確な目標を掲げ、それを実現するために「特定の商材を持たない商社」が最適だと論理的に説明しています。さらに「これまでの実績から見て、学生の思いが実現できる可能性が高い」という理由で三菱商事を選んでいる点も納得感があります。
商社の志望動機に共通しているのは、「なぜ商社か」と「なぜその会社か」を明確に分けて語っている点です。また、商社は幅広い業務を扱っています。そのなかで、再生可能エネルギーや脱炭素といった具体的にやりたい事業領域を学生なりに明確にできていることも特徴的です。
商社を志望するなら、漠然と「グローバルに働きたい」で終わらせず、どんな分野でどんな価値を生み出したいのかまで考えておきましょう。
なお、三菱商事への応募を考えている人は以下の記事も参考にしてみてください。
三菱商事就職ガイド|内定者が実践した選考通過のコツ3選小売・サービス業界(良品計画/ニトリ/オリエンタルランド)
小売・サービス業界は、顧客と直接向き合い、日々の暮らしを豊かにする業界です。志望動機では「なぜこのブランド・サービスなのか」「店舗や現場でどんな価値を届けたいか」を自分の言葉で語ることが求められます。
内定者の回答
10代の時に北欧を一人旅していて、そのときに御社のヘルシンキの店舗に行ったことが御社を就職先として考え始めたきっかけです。
それまでは日常に寄り添う雑貨店というイメージが強かったのですが、ヘルシンキの店舗に行ったときに初めて、日本でなじみのある無印良品だけれども、そこにフィンランドの自然の温かみが混ざって地元の方に受け入れられている、という印象をもちました。
「これがいい」ではなく、「これでいい」という考え方のように、"普遍"を大事にしているからこそ、文化や宗教の差を超えていけるというところに魅力を感じました。また、 MUJI×JICAプロジェクトのように仕事を通じて途上国の支援ができるというような社会への貢献性に惹かれました。 (2022年卒 明治大学 良品計画 総合職 内定)
「フィンランドの自然の温かみが混ざって、無印良品が地元に受け入れられていた」という具体的な気付きが、企業理念への理解と自然につながっています。
内定者の回答
ロマンに魅了され、「豊かさ」という無形のものを一人でも多くの潜在ファンに届けたいと思ったためです。
説明会では社員一人ひとりの応対から伝わるロマンへの誇りと、他社にはない、現在の売上や品質に甘んじずに突き進む現状否定の姿勢に心打たれ、一緒に働きたいと強く感じました。
入社後はまず店頭で、どの世代のお客様が、どこで、どんな商品を必要としているのかを具体的に把握したのち、将来的には20代、50~60代の新規顧客層を狙った商品開発、店舗展開に携わりたいです。持ち前の傾聴力で、必ずニトリファンを増やします。 (2018年卒 北海道大学 ニトリ 総合職 内定)
「暮らしの豊かさを世界の人々に提供する」というニトリのロマン(企業理念)への共感と、説明会で感じた社員の姿勢という2つの軸から志望動機を組み立てています。さらに入社後のキャリアプランまで具体的に描けている点も評価されるポイントです。
内定者の回答
私は将来人を笑顔にする仕事、人の余暇を充実させる仕事がしたいと考えているためテーマパークの運営がしたいと思っております。
中でもオリエンタルランドが運営するテーマパークは、他社と比べて圧倒的な世界観やホスピタリティを保有しています。そんなテーマパークでゲストの期待を超える感動を届けたいと思いオリエンタルランドを志望いたしました。
テーマパークマネジメント職を志望するのは、私は大学でのリーダー経験から人財育成にも興味があるからです。オリエンタルランドのテーマパークにおいて最も重要であるのはキャストのホスピタリティだと思います。そこに直接関わりたいためテーマパークマネジメント職を志望します。また、ゲスト、キャストの笑顔を間近でみられることにも魅力を感じました。 (2021年卒 立教大学 オリエンタルランド テーマパークマネジメント職 内定)
テーマパークマネジメント職は、在籍する多くのキャストの指導・育成を担う「人のプロフェッショナル」です。大学でのリーダー経験から人財育成への興味を語っている点は、この職種への適性を示すアピールになっています。
小売・サービス業界の志望動機に共通しているのは、一消費者・一利用者としての体験や気付きが出発点になっている点です。海外店舗での発見、説明会で感じた社員の姿勢、テーマパークで受けた感動など、自分自身の「実感」をベースに語っています。
この業界を志望するなら、まず実際に店舗やサービスに足を運び、体験してみることが重要です。そこで感じた魅力や価値を、自分の言葉で語れるようにしておきましょう。
広告・人材業界(博報堂/サイバーエージェント/パーソルキャリア)
広告・人材業界は、企業と生活者、あるいは企業と人材をつなぎ、新たな価値を生み出す業界です。志望動機では「なぜこの業界なのか」「どんな価値を届けたいか」を自分の経験やビジョンと結びつけて語ることが求められます。
内定者の回答
私が博報堂を志望する理由は、世に知られていないモノやコトの魅力をクリエイティブなアイディアで引き出し、生活者に新たな気づきを与えたいからです。
そのために私は、生活者の気持ちに寄り添ったアイディアを生み出す人材を目指していきたいと思います。この思いは高校の文化祭や大学のゼミ活動を通して強くなりました。
この経験から、人の心を動かすためには相手の視点に立つ事が重要であると学び、それ以降、徹底的なターゲット分析を基に最適な手法で魅力を伝えていきたいと考えるようになりました。
そして、この思いは生活者発想という考えを基に、幅広い手法で物事の魅力を伝えることができる博報堂でこそ実現できると考えたため志望します。またこの生活者発想という考えが、多くの社員さんからも共通して感じられ、このような魅力的な人々と一緒に自分の思いを実現したいと考えるため志望しました。 (2020年卒 青山学院大学 博報堂 総合職 内定)
この学生は、「世に知られていないモノやコトの魅力を引き出したい」という明確な想いから志望動機を語っています。
博報堂は、「消費者」と捉えるのではなく、主体性を持って生きる「生活者」と捉えており、「生活者発想」という理念を掲げている企業です。文化祭やゼミ活動という自分の経験と、博報堂の企業理念を結びつけている点が説得力につながっています。
内定者の回答
私は21世紀を作る会社を作るというビジョンに共感し志望しました。
私はここまでたくさんの人に救われながら生きてきました。その一つがアメーバピグでした。
小学生の頃転勤を繰り返し、人間関係に疲弊していました。学校も楽しくありませんでした。そんな時アメーバピグというサービスに出会いました。家に帰るなりすぐにパソコンを開き熱中していました。私のなんでもない人生がパッと明るくなった瞬間でした。
アメーバを作った人は顔も名前も知らないたくさんの人の人生をこんなふうにパッと明るくしているんだ、そう思い憧れるようになりました。私は誰かの人生をパッと明るくできるようなサービスを作りたい。そのような形で21世紀を作ったと言い切れるような人間になりたいと思い志望いたしました。 (2021年卒 鹿児島大学 サイバーエージェント 総合職 内定)
この志望動機では、小学生時代にアメーバピグというインターネット上での交流サービスに救われたという原体験を率直に語っています。「誰かの人生をパッと明るくできるサービスを作りたい」という想いが、企業ビジョンへの共感と自然につながっている点が特徴的です。
なお、サイバーエージェントへ応募を考えている人は以下の記事で元社員にインタビューをしているので、気になる人はチェックしてみてください。
【元社員が暴露】サイバーエージェントは激務? 残業や年収の実態内定者の回答
周りの友人や居酒屋で愚痴をこぼす社会人の“働く”ことに対する思いに違和感を抱いていた。
父親が、ガス関係の仕事をしており、副業で自らリフォーム業にも取り組んでいる。仕事に対して、いきいきと楽しく取り組み、自らできることの幅を広げていく父に私自身も影響を受けて、学生期間のアルバイトも全力でやりがいを持って働けていた。
アパレルや古着屋といった自分の好きなことに行動力をもって取り組んできたが、一方でその行動力を持つ人は少ないと思う。何かしら個性はあるが、障壁や面倒くささが生じているため、そういった人たちに適した仕事とつなげることで、自分や自分の父のような人を増やしていきたいと感じたからです。その為、この度志望致しました。 (2019年卒 中村学園大学 パーソルキャリア ビジネス職 内定)
「働くことを楽しんでいる父」と「愚痴をこぼす社会人」という対比から、自分が人材業界を志望する理由を導き出しています。身近な原体験から社会課題を見出し、それを解決したいという流れが自然で説得力があります。
広告・人材業界の志望動機に共通しているのは、自分自身の原体験や価値観を起点にしている点です。幼少期のサービス体験、学生時代の活動、家族から受けた影響など、「なぜこの業界で働きたいと感じたのか」を自分の言葉で語っています。
広告・人材業界を志望するのであれば、まず「自分は何に心を動かされるのか」「どんな価値を届けたいのか」を深く掘り下げておきましょう。
なお、人材業界の志望動機の書き方については以下の記事で解説しています。大手内定者の回答例も紹介しているので、チェックしてみてください。
人材業界の志望動機の作り方|大手内定者が伝えた回答17選付き構成が崩れた志望動機はこう見える|4つのNG例
どんな志望動機が評価されにくいのかを把握しておくことも、志望動機の作成においては効果的です。ここからは、よくある4つの失敗パターンを紹介します。
「なるほど、確かにこれではわかりにくいな」と一度実感しておけば、自分で書くときに同じ落とし穴を避けやすくなります。それぞれしっかり目を通してみてください。
①何を言いたいかわからなくなる
結論を後回しにしたり、話があちこちに飛んだりすると、読み手は「結局この人は何が言いたいんだろう」と迷子になってしまいます。
たとえば「私は大学時代にサークル活動を頑張り、アルバイトでも接客を経験し、ゼミでは◯◯を研究して、海外旅行で価値観が変わり……」と経験を羅列するだけでは、何を伝えたいのかがぼやけてしまいます。
これを防ぐためには、冒頭で結論(志望理由)を明確に述べ、その結論を補強するエピソードは1つか2つに絞ることが重要です。「あれもこれも伝えたい」という気持ちもわかりますが、思い切って削る勇気を持ちましょう。
②内容が抽象的すぎる
「人の役に立ちたい」「成長できる環境で働きたい」「社会に貢献したい」といったフレーズは志望動機で頻出ですが、抽象的すぎて採用担当者の心には刺さりません。これだけであれば、ほとんどの就活生が同じことを言っているからです。
志望動機において最も重要なのは「具体性」です。そして具体性は、構成を考える段階から意識しておく必要があります。抽象的な言葉を先に決めてから具体例を探すのではなく、以下のような流れで作成するのがおすすめです。
①経験・感情を掘り起こす
例:ゼミで専門の異なるメンバーと議論する中で、視野が広がる実感があった
②自分なりの言葉に変換する
例:成長とは、多様な人と協働しながら新しい視点を得ることだとわかった
③志望理由として言語化する
例:多様なバックグラウンドを持つ社員と協働できる貴社で、視野を広げながら成長したい
このように「成長」や「貢献」が自分にとって何を指すのかを構成段階で掘り下げておくことで、ほかの就活生と差別化できる志望動機に仕上がります。
③企業研究不足が透けてしまう
「事業に魅力を感じました」「業界トップの貴社で働きたいです」。このような表現だけで志望動機を構成してしまうと、準備不足がそのまま伝わってしまいます。
たとえば「貴社の事業に魅力を感じました」と書くなら、なぜその事業なのか、競合他社とどう違うのか、自分のどんな経験と結びつくのかまで踏み込む必要があります。ここが浅いと、どの会社にも当てはまる汎用的な志望動機になり、「本当にうちに入りたいのかな」と疑問を持たれてしまいます。
企業のIR資料、採用ページ、社員インタビューなどを読み込み、「この会社だからこそ」と言える要素を見つけましょう。OB・OG訪問や説明会で得た一次情報を盛り込むと、さらに説得力が増します。
④展望の内容が受け身である
「成長させていただきたい」「さまざまなことを学ばせていただきたい」。謙虚に見える表現ですが、これでは「会社に何か与えてもらう人」という印象を与えてしまいます。企業が知りたいのは「この人を採用したら、うちにどんなメリットがあるか」です。
構成の最後に置く「展望」は、志望動機全体の締めくくり。いくら素敵なエピソードで説得力を持たせても、最後が「学ばせてください」と受け身のフレーズでは良い印象にはつながりません。
たとえば「〇〇のスキルを磨きながら、3年後には△△の分野で貴社の事業拡大に貢献したい」のように、自分の成長と会社への貢献をセットで語りましょう。「学ばせてもらう」で終わらせず、「一緒に価値を生み出す」という視点で締めくくることが重要です。
場面別|志望動機の構成で注意したいポイント
ここまで「構成」という側面から志望動機について解説してきました。基本の型は変わりませんが、伝える場面によって最適な見せ方は異なります。
ここからは、ESと面接それぞれにおいて「構成で気を付けるべきポイント」を紹介します。選考フェーズに応じた型の使い分けを身に付け、どの場面でも説得力のある志望動機を伝えられるようになりましょう。
ES:文字数によって伝えたいことの優先順位を付ける
ESの志望動機は、企業によって指定文字数が異なります。200字なのか、400字なのか、800字なのか……。文字数に応じて盛り込める情報量は大きく変わるため、構成の組み立て方にも調整が必要です。
| 文字数 | ポイント | 注意点 |
|---|---|---|
| 200字程度 | ・結論・理由・展望をそれぞれ1〜2文でコンパクトに ・エピソードは最小限にとどめる | 「なぜこの会社なのか」「入社後に何をしたいか」を端的に伝えることを優先する | 400字程度 | ・土台の構成は200字と同じ ・理由を裏付けるエピソードを1つ入れる余裕が出てくる | 詰め込みすぎると読みづらくなるため「一番伝えたいこと」を軸に構成を整える | 800字以上 | ・土台の構成は200字と同じ ・複数のエピソードや企業研究の深さを存分にアピールできる | 長いからこそ冒頭と結びで結論を呼応させてまとまりのある文章にする |
おすすめは、まず文字数を気にせず書きたいことをすべて書き出し、そこから指定文字数に合わせて削っていく方法です。ESでは200字に収めた内容でも、面接ではより詳しく話さなければなりません。一度長いバージョンを手元に用意しておけば、どんな場面にも対応できます。
以下の記事では200字の志望動機の書き方について解説しているので、参考にしてみてください。
200字で志望動機を伝えきる方法|内定者の回答15選付きで解説面接:深掘り質問を想定して簡潔な構成にする
面接では、ESの内容をそのまま暗唱するのではなく、口頭で伝わりやすい形にアレンジしましょう。一文を短く区切り、面接官の反応を見ながら話すことを意識してください。
また、面接では深掘り質問が必ず来ると想定しておくことが重要です。「なぜそう思ったんですか?」「もう少し具体的に教えてください」のような問いに備えて、エピソードの背景や、そのとき感じた気持ちの変化まで整理しておくと安心です。
想定される深掘り質問の例
・なぜそう思ったんですか?
・もう少し具体的に教えてください
・他社ではなく当社を選んだ理由は?
・その経験から何を学びましたか?
・入社後、具体的にどんな仕事がしたいですか?
・その強みを当社でどう活かせると思いますか?
さらに、一次面接の場合と最終面接の場合など、選考のフェーズによってもポイントは変わります。それぞれ詳しく解説しますので、ぜひ目を通しておいてください。
なお、面接での志望動機の答え方については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。
面接の志望動機の答え方とコツ4選|内定者回答10選付き一次面接の場合
一次面接で見られているのは、志望動機の「論理性」と「基本的な企業理解」です。奇をてらう必要はなく、基本の構成に沿って結論→理由→エピソード→展望を順序立てて話せれば十分です。
この段階では人事担当者や若手社員が面接官を務めることが多く、「一緒に働きたいと思えるか」「会話のキャッチボールができるか」といった点もチェックされています。構成を守りつつ、自然体で臨みましょう。
最終面接の場合
最終面接では、役員や経営層が「本当にうちに来てくれるのか」「長く活躍してくれそうか」を見極めようとしています。構成の基本は変わりませんが、「展望」の部分をより厚めに語ることがポイントです。
「なぜ他社ではなく当社なのか」という問いに、自分の言葉で迷いなく答えられるかどうかが勝負の分かれ目です。入社後のキャリアビジョン、5年後・10年後にどんな姿を目指すのか……。ここまで踏み込んで語れると、説得力がぐっと増します。
また、最終面接では逆質問の時間が長めに取られることもあります。志望動機と一貫性のある質問を用意しておけば、最後まで良い印象を残せるでしょう。
志望動機の構成をマスターして内定を勝ち取ろう
志望動機は、ESでも面接でも必ず問われる重要な項目です。ほぼ全員が触れる項目ではありますが、適切な構成の型を知っているかどうかで、担当者への伝わり方は大きく変わります。
この記事で解説した「結論→理由→具体例→展望」という基本の型は、どんな業界・企業にも応用できるフレームワークです。この型を土台にしながら、あなただけの経験や想いを具体的な言葉で肉付けしていきましょう。
企業が本当に知りたいのは、「なぜうちなのか」「入社したら何をしてくれるのか」というシンプルな問いへの答えです。自己分析と企業研究を重ね、自分の言葉で語れるようになれば、面接官の心を動かす志望動機はきっと作れます。
就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録すれば見放題! YouTubeチャンネルも配信中です!編集部についての詳細は 記事コンテンツの制作方針をご確認ください。

この記事の編集担当者
望月 晨生
新卒で寝具・家具メーカーに入社後、大手ECサイトの販売を担当。寝具や家具にまつわるオウンドメディアの立ち上げに携わる。自分で何かを作り上げることに魅力を感じ、ライター職に転職。現職では就活会議のコラム立ち上げに携わり、ライター・編集ディレクターを担当。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める