柔軟性の自己PR例文15選|内定者に学ぶ評価される書き方とは
こんにちは。就活会議編集部の飯塚です。 自己PRで「柔軟性」をアピールしたいけれど、「そもそも柔軟性って強みになるの?」「臨機応変さや適応力とどう違うの?」と悩んでいませんか。柔軟性は企業が求める力ではあるものの、意味が広いぶん、ぼんやりした印象になりやすい強みでもあります。 そこで今回は、就活会議に寄せられた人気企業の内定者たちの「柔軟性の自己PR」回答を厳選。全15例文を紹介しながら、評価される伝え方のコツを解説します。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
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・柔軟性とは何なのかを知りたい
・柔軟性の自己PRの書き方を知りたい
・内定者が伝えた柔軟性の自己PR例文を見たい
・柔軟性の自己PRでよくある失敗を知りたい
・柔軟性の自己PRでよくある質問を見たい
「柔軟性」は強みになる? 企業が求める「柔軟性」とは
「柔軟性がある」と一口に言っても、その意味は人によってさまざまです。そのため、自分のなかの定義が曖昧なままアピールしても、面接官には響きません。
具体的で説得力のある自己PRを作るには、まず自分がアピールしたい柔軟性がどのタイプに当てはまるのかを理解する必要があります。
ここからは、就活の場で歓迎されやすい3タイプの「柔軟性」を紹介します。自分のイメージに近いのはどれか、チェックしてみてください。
①変化への適応力
予期しない状況や環境の変化に対して柔軟に対応できる力を持つ人は、「柔軟性がある」と言って差し支えないでしょう。
ビジネス環境は常に変化しており、新しい技術の導入や組織の再編、市場の変動など、さまざまな変化が日常的に起こります。変化を前向きに受け止め、自分の行動や考え方を柔軟に調整できる人材は、企業においても高確率で評価されるはずです。
アルバイト先でアクシデントを乗り越えた経験や、留学先で文化の違いを乗り越えた経験などがあれば、このタイプに当てはまると言えます。
②多様性の受容力
異なる価値観や考え方を持つ人々を柔軟に受け入れ、協働できる人も、「柔軟性がある」と評価されます。
現代の企業では、年齢、性別、国籍、専門分野など、さまざまなバックグラウンドを持つ人材が一緒に働いているもの。自分と異なる意見を否定せず、柔軟に相手の立場を理解して協力する姿勢があれば、面接官も「チームで仕事をするときに貢献してくれそうだ」と好印象を抱きます。
サークルやゼミで意見の異なるメンバー間を調整した経験や、年齢層の幅広いアルバイト先で橋渡し役を担った経験などがあれば、積極的にアピールしてみましょう。
③臨機応変な判断力
想定外のトラブルや状況に直面したときに、その場で柔軟に最適な判断を下し行動できる力も、「柔軟性」の一種です。
ビジネスの現場では、マニュアルや事前の打ち合わせの通りに進まない場面が数多くあります。そのようなときに状況を素早く判断して臨機応変に対応できる人材は、実際の現場でも重宝されやすいのです。
イベントやアルバイトで予期せぬトラブルに見舞われた際に、自分なりに工夫して乗り越えた経験があれば、それも立派な柔軟性です。ぜひこの後解説する書き方に当てはめて、魅力的な自己PRに仕上げてみてください。
柔軟性の自己PRの書き方4ステップ
柔軟性をアピールするには、ただ「柔軟性があります」と伝えるだけでは不十分です。面接官に納得してもらうためには、具体的なエピソードと成果をセットで示す必要があります。
ここからは、説得力のある自己PRを作るための4つのステップを解説します。自分ならどんな内容になるかイメージしながら読んでみてください。
①結論で「どんな柔軟性」かを明確に示す
まずは自分がアピールしたい「柔軟性」について、自分なりの定義を添えてわかりやすく伝えましょう。結論ファーストは大事ですが、「私の強みは柔軟性です」とだけ伝えても、ありきたりな印象になってしまいます。
「相手の立場に立って柔軟に対応できる」「状況に応じて方法を変えられる」「多様な意見を受け入れられる」など、あなたなりの柔軟性を具体的な言葉で表現することで、面接官に「どんな柔軟性なのか」がはっきり伝わります。
先ほど紹介した3つのタイプを参考にしながら、自分の経験に合った柔軟性の定義を考えてみてください。
②具体的なエピソードを語る(STAR法)
結論を述べたら、次はそれを裏付ける具体的なエピソードを語りましょう。このとき役立つのがSTAR法です。
STAR法とは、以下の4つの要素の頭文字を取ったフレームワークのこと。この流れに沿って語ることで、エピソードに説得力が生まれます。
- Situation(状況):どんな状況だったか
- Task(課題):何が課題だったか
- Action(行動):どう柔軟に行動したか
- Result(結果):どんな結果になったか
ただし、すべての要素を詰め込もうとすると冗長になってしまいます。「どう柔軟に行動したか」に重点を置いて伝えるよう意識しましょう。
③成果を数値や評価で示す
エピソードを語る際には、できる限り成果を数値や評価で示すことが重要です。「頑張りました」「工夫しました」だけでは、どれほどの成果があったのかが伝わりません。
「売上が1.2倍になった」「クレーム件数が半減した」「お客様から感謝のメールをいただいた」など、具体的な数値や第三者からの評価を盛り込みましょう。
数値化が難しい場合でも、「メンバー全員が最後まで活動を続けられた」「リーダーから次回も任せたいと言われた」など、客観的な事実を示すことで説得力が増します。
④入社後の活かし方を述べる
自己PRの締めくくりとして、入社後にどう柔軟性を活かすのかを述べましょう。面接官が最も知りたいのは「この学生は入社後に活躍してくれるか」という点です。
「環境の変化が激しい貴社でも、柔軟に対応して成果を出したい」「多様なメンバーと協力しながらプロジェクトを推進したい」など、企業の特徴と自分の強みを結び付けて語ることで、面接官にも入社後に活躍するイメージを持ってもらえます。
過去の経験だけでなく、未来への展望まで示すことで、自己PRに一貫性が生まれ、より魅力的な内容になるでしょう。
自己PRの内容が決まったものの、「面接で実際にどう話せば良いんだろう」と迷ってしまう人もいるでしょう。こちらの記事では、1分間で自己PRをするためのコツを詳しく解説しています。
1分で魅力が伝わる自己PRの作り方|内定者の例文12選付きで解説【状況別】内定者が伝えた柔軟性の自己PR例文15選
柔軟性をアピールする際、自分の経験がどのテーマに当てはまるのかを知ることで、効果的な自己PRが作りやすくなります。
ここからは、実際に内定を獲得した学生たちの自己PR回答を、4つのテーマ別に15例文紹介します。自分の経験に近いものを探しながら、参考にしてみてください。
なお、以下の記事では書類選考を通過したエントリーシート(ES)の自己PR例文を紹介しています。気になる人はこちらもチェックしてみてください。
ESの自己PR20選|強み・文字数・職種別に通過ES回答を紹介!テーマ①予期せぬトラブルに対応した経験
まずは、想定外のトラブルや突発的な状況変化に直面したとき、どう対応したかを語るパターンを紹介します。アルバイトやイベント運営、塾講師など、現場で臨機応変に判断した経験がある人は、このテーマが参考になるでしょう。
今回は、多様な要望への対応や急な業務調整など、4つの例文を紹介します。
例文①:300名規模の宴会で多様な要望に対応
内定者の回答
私は相手の気持ちを読み取り、率先して動ける柔軟性があります。
これはアルバイト先のホテル宴会場での業務で身につけました。宴会では300名以上の接客を行うためゲストの要望は多岐に亘ります。そこで私は+αの幸せを感じてもらうために、今何をされたら嬉しいかを先回って考え、行動しました。
その結果、お客様からお褒めのメールを何度も頂くことができたことから、相手に寄り添うだけでなく、多様なニーズに応えていきたいです。 (2024年卒 山崎製パン 技術系総合職 内定)
この回答の優れている点は、冒頭で「相手の気持ちを読み取り、率先して動ける柔軟性」と、自分なりの柔軟性の定義を明確に示している点です。300名以上という規模感を示すことで、多様な要望に対応する難しさが伝わります。
さらに「お客様からお褒めのメールを何度もいただいた」という第三者からの評価を示すことで、柔軟な対応の成果を客観的に証明できています。
例文②:キッチンカーの長蛇の列で業務を調整
内定者の回答
私の強みは柔軟な対応力です。
強みが発揮されたのはキッチンカーで販売業務をした際です。さまざまな経験をしたいという思いで始めた単発バイトの1つだったので始めに一通り担当業務の説明を受けてから担当業務を行う形でした。イベント会場での販売でさまざまな方がこられたり、お客様が長蛇の列となり水分補給の間もなくスピード感をもって業務を行うことが必要でした。
私はここで対応力を発揮し、自分の経験をもとにどのように行動することがこの場合の最善なのかを常に考え、自分の業務を行いながら周りは何をしているのか観察することで全体の業務の流れを理解し、担当業務に加えて優先順位が高いであろう内容を社員の方へ確認をしながら行うことが出来ました。
また、日本語のわからないお客様に対して英語で対応をすることで4時間お客様が途切れない状況でも、お客様が求める商品を短時間で提供することができ、お店を回し続ける手助けが出来ました。 (2024年卒 キヤノン 技術系情報系 内定)
初めての現場で一度説明を受けただけにもかかわらず、全体の業務の流れを自ら観察して把握している点が印象的です。独断ではなく「社員の方へ確認をしながら」という一文から、適切なコミュニケーションを取りながら柔軟に対応していることが伝わります。
さらに注目すべきは、英語対応という予想外のスキルも活用して貢献している点です。状況に応じて自分の持つリソースを柔軟に活かせる人材であることが効果的にアピールできています。
例文③:集中できない生徒への授業方法を変更
内定者の回答
相手や状況を考え柔軟に行動することを意識しています。
例えば塾講師のアルバイトでは、約2年間にわたり学力もモチベーションもさまざまな生徒10人を担当しました。その中で印象に残っているのは、数学を担当していた高校2年生の生徒です。その生徒は1対1の授業中でも寝てしまい集中できない日が多くありました。
そこで、私はまずその生徒と話を行い、原因を探ることにしました。すると、数学に苦手意識があり内容を全く理解できないことが原因であるとわかりました。
そこで、私は基礎の部分を繰り返し練習すること、時間をかけて問題に取り組むこと、どうしても集中できない時は授業を切り上げて別の日に振り替えることを意識しました。
このように臨機応変に行動を続けた結果、生徒は授業を集中して受けられるようになりました。 (2023年卒 NTN 事務系 内定)
この回答では、問題が起きたとき、まず原因を探るところから始めている点に柔軟性の本質が表れていると言えます。一方的に対応を変えるのではなく、相手の状況を理解してから柔軟に対応している姿勢が好印象です。
「どうしても集中できないときは授業を切り上げて別の日に振り替える」という思い切った判断も評価されるでしょう。マニュアル通りの指導に固執せず、相手のためを考えた柔軟な対応ができています。
例文④:生徒ごとに学習計画を柔軟に調整
内定者の回答
私は、相手の立場になって相手の状況を把握し、柔軟な対応策を講じられることが強みです。
個別指導塾の講師として現在もアルバイトを続けているのですが、私の授業のモットーとして、「生徒に必ず学習習慣を身につける」ことを掲げています。そのために「生徒一人一人に寄り添い、生徒と共に実現可能な学習計画を決めていく」ことを最も重要視しています。学習計画を決めるには、生徒の学習状況、家庭状況、学業の目標、を全て把握する必要がありました。
そのため、授業内外での生徒とのコミュニケーションから、保護者様とのコミュニケーションまで積極的に行いました。結果、多くの生徒に学習習慣が身についたことが評価され生徒の保護者様からの信頼を得て、校舎内講師指名数一位を獲得しました。 (2024年卒 大阪府立大学大学院 トヨタ自動車 技術職 内定)
この回答は、「校舎内講師指名数一位」という客観的な成果によって、柔軟な対応の質の高さを証明しています。その成果を生んだのは、生徒の学習状況、家庭状況、目標という3つの観点から一人ひとりに合わせて計画を調整する姿勢です。
また、「生徒とともに実現可能な学習計画を決めていく」という表現からは、一方的に押し付けるのではなく、相手を尊重しながら柔軟に対応していることも伝わります。保護者とのコミュニケーションにも積極的に取り組んでいる点も評価されるでしょう。
テーマ② 新しい環境に適応した経験
次に紹介するのは、新しい環境や未経験の状況に適応した経験を語るパターンです。留学、複数のアルバイト経験、サークル活動など、環境の変化に柔軟に対応した経験がある人は参考になるでしょう。
今回は、異なる環境への適応や役割の変化など、4つの例文を紹介します。
例文⑤:6種類のアルバイトで異なる環境に適応
内定者の回答
私の性格の長所は、好奇心が強いことです。
新しいことにチャレンジすることが好きであり、これまでに居酒屋、アパレル、カフェ、引っ越し、スキー場、書店のアルバイトを経験してきました。数多くのアルバイトを経験することで、人脈を広げることはもちろんさまざまな知識を身につけたいと思っていました。さまざまな環境に対応してきたことで、柔軟性が身についたと思います。
何事も新しいことを始めるときは、ストレスがあると思います。しかし、そのストレスを学びに変えるように努力していました。
このように何事にも興味を持ち、視野を広くすることを常に心がけています。すべての行いを自分に結び付けるように考え、当事者意識を持つことが大切であると思いました。 (2018年卒 広島工業大学 富士通Japan ビジネスプロデューサー 内定)
この回答では、6種類ものアルバイトを経験し、それぞれで異なる環境に適応してきた実績が柔軟性を証明しています。
注目すべきは「ストレスを学びに変えるように努力していた」という前向きな姿勢です。環境の変化をネガティブにとらえるのではなく、成長の機会として積極的に受け入れている点が評価されるでしょう。
「すべてのおこないを自分に結び付けるように考え、当事者意識を持つ」という言葉から、受け身ではなく主体的に環境に適応していることも伝わります。
例文⑥:初めてのタスクに短期間で対応
内定者の回答
私は柔軟性と適応力には誰にも負けないと自負しております。新しい環境や課題に対して素早く対応し、柔軟に対処することができます。
先程申し上げました〇〇での経験が挙げられます。あるプロジェクトで、初めてのタスクに直面しましたが、短期間で成果を出す必要がありました。
最初は不安でしたが、チームメンバーや先輩と密に連携し、必要なスキルや知識を身につける努力を惜しまず取り組みました。その結果、状況に柔軟に対応しながら、プロジェクトを成功させることができました。
この経験から、柔軟性と適応力が重要であることを学びました。また、新しい環境や課題に対して臨機応変に対処する姿勢が、チームの成果に大きく貢献することを実感しました。 (2025年卒 ジャックス 地域限定型 内定)
この回答は、初めてのタスクに直面したときの不安を正直に認めつつ、それを乗り越えた過程を示している点が好印象です。
短期間で成果を出す必要があったという制約のなかで、柔軟に対応してプロジェクトを成功させた点も、ビジネスの現場で求められる適応力の高さを示せています。
例文⑦:サークルで多様なメンバーと協力
内定者の回答
私の強みは、柔軟性とコミュニケーション能力です。
大学のサークル活動では、イベントの企画運営を担当し、多様なメンバーと協力して取り組みました。特に、意見が対立する場面では、各メンバーの意見をしっかりと聞き取り、共通の目標を再確認することで、最終的に納得のいく結果を導くことができました。
この経験から、さまざまなバックグラウンドを持つ人たちとのコミュニケーションの重要性を実感しました。JALでも、チームワークを重視し、お客様に最高のサービスを提供するために、私のコミュニケーション能力を活かしたいと思っています。 (2025年卒 日本航空(JAL) 業務企画職(ビジネス・マーケティングコース)内定)
この回答は、多様なメンバーとの協働経験を通じて、柔軟性を発揮している点が印象的です。
意見が対立したときに、各メンバーの意見を聞き取り、共通の目標を再確認するというプロセスは、まさに柔軟な調整力の表れと言えるでしょう。
例文⑧:状況に応じて自分の役割を変化
内定者の回答
強みは、主体性と柔軟性です。
自ら積極的に考え行動すること、また状況に応じて自分の役割を見定めて変化させることができます。他の人の意見や考えをしっかり聞いて自分の意見と比べた上で柔軟に対応して最善策を取ることを意識しています。
この強みを例えば、アルバイトでスタッフの意見を集約させたマニュアルを作成したり、部活動で選手の意見を聞き最善の戦術や練習法を導入することに活かしてきました。
一方で弱みは、忍耐力です。具体的には目的が感じられない単純作業が苦手です。過去には工場のラインでひたすら同じ作業を繰り返すアルバイトを経験しましたが、その単純作業が非常にストレスを感じ、一日で辞めてしまったことがあります。
現在は対策として、遠い目標と近い目標を設定し、やる意味を見出すことで克服しようと取り組んでいます。 (2021年卒 神戸大学大学院 大阪ガス 技術系総合職 内定)
「状況に応じて自分の役割を見定めて変化させる」という表現が、柔軟性の本質を端的に示しています。リーダーシップとフォロワーシップを使い分けられる柔軟性は、組織で働くうえで非常に重要な力です。
アルバイトでのマニュアル作成や部活動での戦術導入など、具体的な実践例を示すことで説得力が増しています。弱みも正直に述べたうえで、それを克服しようとする姿勢も好印象を与えるでしょう。
テーマ③ メンバー間の意見の調整をした経験
3つ目は、異なる意見や立場を持つメンバー間で調整役を担った経験を語るパターンです。研究室、サークル、アルバイトなど、意見の対立や世代間のギャップを調整した経験がある人は参考にしてみてください。
今回は、橋渡し役や意見調整など、3つの例文を紹介します。
例文⑨:研究室で異なる年齢層の橋渡し
内定者の回答
私の性格として柔軟性が挙げられます。
昔から、さまざまな人と仲良くなれるところは変わりません。学校でクラスが二つに分かれていても、どちらかに所属するのではなくどちらにも仲の良い友達がいたり、敵を作らない性格であると思います。
現在、研究室ではドクターの先輩からB4の学生まで幅広い年齢の学生がいます。その間に溝ができてしまうことも多かったのですが、できるだけ橋渡しをする役割を果たそうと考えています。
また、飲食店のアルバイトでは、社員の方とアルバイトの間に認識の相違が生じることも多くあります。それは普段からのコミュニケーションが足りていなかったりするためであると思います。アルバイトでも構築した人間関係を生かして、橋渡しの役割ができていると感じます。 (2020年卒 京都大学大学院 アステラス製薬 製薬技術部門 内定)
この回答では、研究室とアルバイトという2つの場面で橋渡し役を担っている点が説得力を持ちます。単発のエピソードではなく、一貫して「どちらにも仲の良い友達がいる」「敵を作らない性格」という自己認識を持っている点も印象的です。
「認識の相違が生じる原因は普段からのコミュニケーション不足」という分析も的確で、問題の本質を理解したうえで橋渡しをしていることが伝わります。
例文⑩:サークルでメンバー間を調整
内定者の回答
私の強みは、いつでもどんな組織に対しても細やかな気配りができ、柔軟性が高いことです。理由としては、大学のサークル活動の経験があります。
サークルのジャンルリーダー経験を通じて、先頭で引っ張りながらも、目的や目標を達成するためにメンバーへのモチベーションを刺激することでチーム全体の底上げを担ってきました。
また、リーダー経験が多いからこそチームのマネジメントについて俯瞰的に見ることも可能ですし、メンバーシップの発揮のしかたについても理解できていると考えています。
その点で、サイバーエージェントの強みである「若手の裁量権の多さ」に対しても、自身の能力を活かして組織の活性化やプロジェクト管理に携わることができると考えています。 (2022年卒 慶應義塾大学 サイバーエージェント ビジネスコース 内定)
この回答では、リーダーとしてチームを引っ張る力と、メンバーシップを発揮する力の両方を持っている点が柔軟性として表現されています。「チームのマネジメントについて俯瞰的に見ることも可能」という表現から、状況に応じて視点を切り替えられることが伝わります。
最後に志望企業の特徴である「若手の裁量権の多さ」と自分の強みを結び付けている点も、企業研究の深さを示せており効果的です。
例文⑪:衣装制作でこだわりの対立を解消
内定者の回答
私の持ち味は臨機応変な柔軟性である。
私は曲・振り・構成・衣装すべてを学生だけで制作するよさこいサークルに所属し、仲間の魅力を最大限に生かしたいと強く思い、デザインからメイクまでを含む衣装制作班で衣装製作副長を担った。
制作段階ではメンバー同士こだわりの対立が起き、中々制作が円滑に進まなかった。その際には2つのアプローチをした。
1:衣装の理想像やチームの全体像を絵で表現し、具現化することでイメージを擦り合わせた。 2:他の制作班と連携し、進捗状況を共有。不明点は迅速に会議を開くことで制作班の中で齟齬が生まれないよう意識した。
その結果、半年かかる大規模なプロジェクトでも円滑な進行を実現し、メンバーが感動してくれるほど素晴らしい衣装を制作することができた。
このように、リーダーという立場ではなくても人に寄り添い個人の意見を尊重しつつ、周囲の状況を把握し柔軟かつ迅速な判断力を活かし、貴社で活躍したい。 (2025年卒 JTB 法人営業 内定)
メンバー間のこだわりの対立という難しい問題に対して、2つの具体的なアプローチを実践している点が優れています。「絵で表現して具現化する」という視覚的な工夫は、言葉だけでは伝わりにくい意見の調整において非常に効果的です。
「リーダーという立場ではなくても」という一文から、肩書きに頼らず柔軟に調整できる力があることも伝わります。半年かかる大規模プロジェクトを成功させた実績も説得力を持つでしょう。
テーマ④目標達成のための工夫をした経験
最後に紹介するのは、目標達成のために柔軟に発想や方法を変えた経験を語るパターンです。研究活動、アルバイト、部活動など、固定観念にとらわれず新しいアプローチで成果を出した経験がある人は参考にしてみてください。
今回は、新しい技術の導入や工夫による成果など、4つの例文を紹介します。
例文⑫:新技術で3研究室合同プロジェクト立ち上げ
内定者の回答
私は大学生時代の研究活動で新たなプロジェクトの立案、企画にチャレンジしました。
私の植物と熱ストレスに関する研究分野はまだ未開拓の部分が多く、研究に大きな進展がありません。そこで、私は近年、物理分野で注目されている技術であるプラズマ照射に着目し、新たな知見を得ることに挑戦したいと考え指導教員に提案しました。
その後、プラズマを専門で研究されている方や、実際に植物にプラズマを当てる研究を行っている他大学の教授に自ら連絡を取り、お話しさせていただく機会を作りました。
結果として3研究室合同のプロジェクトとして研究を開始することが出来ました。現在研究が始まったばかりですが興味深い結果が少しずつ得られています。
この経験から自ら周りを巻き込んで挑戦することの大切さに加え、教授方との打ち合わせを経て社会人としてのマナーについても学ぶことができました。この行動力と柔軟な発想を活かし、新たな手法による課題解決に貢献したいと考えています。 (2024年卒 雪印メグミルク 技術系 生産 内定)
この回答は、既存の研究アプローチに行き詰まったときに、異なる分野(物理分野のプラズマ照射)に着目した柔軟な発想が印象的です。自ら他大学の教授に連絡を取り、3研究室合同プロジェクトという大きな枠組みを実現させている行動力も評価されるでしょう。
「柔軟な発想」と「行動力」を組み合わせることで、単なるアイデアで終わらせず実現まで導ける人材であることが効果的にアピールできています。
なお、行動力をアピールしたいと考えている人は以下の記事で詳しく解説しているので、確認してみてください。
例文17選|自己PRで「行動力」を効果的にアピールする方法を解説例文⑬:3ヵ国語ポップで売上1.2倍
内定者の回答
私の強みは、「考え抜く力」です。
物事を柔軟に捉え、既存の枠組みに捉われることなく発想を広げていくことができます。この強みを活かして、アルバイト先では、宣伝方法を工夫し、売上金額を前年の1.2倍にしました。
その中でも、特に力を入れたのが、ポップの作成です。自店舗では、観光地にもかかわらず、海外からのお客様が少ないという問題点がありました。そこで、私は、海外からのお客様にも興味を持ってもらえるよう、ポップの作成を提案し、アルバイトメンバーで協力して、日本語、英語、中国語の3か国語でポップを作成しました。
その結果、海外からのお客様も増え、売上金額に貢献することが出来ました。今後も、さまざまな視点で問題を積極的に解決していけるよう、発想力を磨いていきたいと考えています。 (2020年卒 東京理科大学大学院 エーザイ MR職 内定)
「観光地なのに海外客が少ない」という問題に気付き、3カ国語のポップという具体的な解決策を実行している点が印象的な自己PRです。既存の日本語のみという枠組みにとらわれず、柔軟に発想を広げた結果が「売上1.2倍」という明確な成果につながっています。
アルバイトメンバーを巻き込んで協力体制を作っている点も、柔軟性と協調性を兼ね備えた人材であることのアピールとして効果的です。
例文⑭:歴代部長に相談しレギュラー復帰
内定者の回答
私は課題に対して柔軟に対応できる人材だ。
部長に任命されたが、スキル不足からレギュラーを外されてしまった。しかし、前向きな姿勢で個人やチームの課題に取り組んだ。
まず、自身の弱点や強みを再確認すると同時に社会人の練習に参加するなど自主的な練習に日夜取り組んだ。部長としても成長するため、他チームや歴代の部長にアドバイスを仰ぐことで、経験不足を補完し、雑務やチームの課題にも作戦や施策を考え、ともにチームの成功を目指した。
最終的にはレギュラーに返り咲き、チームワークの向上と勝利に繋がった。貴社でも、お客様の課題や潜在的ニーズに対して柔軟に対応し解決策を見つけることで、継続的に貢献する。 (2025年卒 日立システムズ システムエンジニア 内定)
この回答は、部長でありながらレギュラーを外されるという厳しい状況で、自己分析と行動を柔軟に切り替えている点が印象的です。社会人の練習に参加したり、歴代の部長にアドバイスを求めたりと、プライドを捨てて学ぶ姿勢が評価されるでしょう。
個人の課題とチームの課題の両方に取り組み、最終的にレギュラー復帰とチームの勝利という2つの成果を達成している点も説得力があります。
例文⑮:生徒ごとに教え方を変えて成績向上
内定者の回答
私は常に課題に対して柔軟に対応できる人材です。
塾講師としてアルバイトをしていく中で、さまざまな性格、学力、考え方の違った生徒を見てきました。質問をされた際に、理解力の高い生徒には軽いヒントを出し、理解できていない分野であれば一から教えてあげるなど、生徒や状況によって伝え方や教え方を変えることで、その生徒に一番伝わる教え方をすることができました。
また勉強だけでなく将来についても生徒の価値観、考え方に対して適したアドバイスをすることができました。この柔軟性を活かして、貴社に入社した際にも、お客様や社会の課題に対して柔軟で将来につながるシステムを構築していきたいと思います。 (2024年卒 日立システムズ 技術職 内定)
この回答のポイントは、生徒一人ひとりの理解度に応じて教え方を柔軟に変えている点です。「理解力の高い生徒には軽いヒント」「理解できていない分野は一から」という具体的な使い分けから、柔軟性を実践レベルで発揮していることが伝わってきます。
勉強だけでなく将来のアドバイスにも柔軟に対応しているという話からは、相手の状況を多角的にとらえられる力があることも伝わります。最後に志望企業の業務内容と結び付けている点も効果的な自己PRです。
柔軟性の自己PRでよくある3つの失敗
柔軟性をアピールする際、多くの就活生が陥りがちな失敗パターンがあります。せっかくの強みも、伝え方を間違えると面接官に響きません。
ここからは、よくある3つの失敗例を紹介します。自分の自己PRが当てはまっていないか、チェックしてみましょう。
① 「柔軟性があります」だけで具体性が不足している
「私には柔軟性があります」と述べるだけでは、面接官に何も伝わりません。柔軟性という言葉は抽象的なため、具体的にどんな柔軟性なのかを示す必要があります。
NG:相手の要望に応じて柔軟に対応できます
OK:アルバイト先で300名規模の宴会を担当した際、多様なゲストの要望に応じて臨機応変にサービスを提供しました
抽象的な言葉だけで終わらせず、「いつ、どこで、どんな状況で柔軟性を発揮したのか」と具体的な状況まで語ることで、説得力のある自己PRになります。
② 受け身のエピソードで主体性が見えない
柔軟性をアピールする際、「指示されたことに柔軟に対応しました」というエピソードでは、主体性が感じられません。企業が求めているのは、状況に応じて自ら考え行動できる人材です。
NG:上司から急な業務変更を指示され、柔軟に対応しました
OK:急な業務変更が発生した際、優先順位を自分で判断し直し、チームメンバーと相談しながら最適な進め方を提案しました
受け身の対応ではなく、状況を見て自ら判断し行動したエピソードを選ぶことで、柔軟性と主体性の両方をアピールできます。
③ 「何でもできます」だけで強みが伝わらない
「どんな環境でも柔軟に対応できます」「何でもできます」という言葉は、一見アピールにつながりそうですが、実際には逆効果になることもあります。対象が広すぎると強みがぼやけてしまい、結局何が得意なのかが伝わらないからです。
柔軟性をアピールするなら、「変化への適応力」「多様性の受容力」「臨機応変な判断力」など、自分がどのタイプの柔軟性を持っているのかを明確にしましょう。
「何でもできる」より「こういう柔軟性がある」と具体的に示すほうが、面接官もあなたの強みを理解しやすく、入社後の活躍イメージを持ちやすくなります。
そもそも自分の強みが見つかっていないという人は以下の記事で見つけてみましょう。
自己PRの強み一覧110選|強みを見つけ方・内定者の例文も紹介柔軟性の自己PRでよくある質問
いざ「柔軟性」をアピールする自己PRを作成しようとすると、さまざまな疑問を抱きがちです。
ここからは、特によく寄せられる4つの質問に回答します。自己PRを書きながら「あれ?」と思ったら、ぜひチェックしてみてください。
Q:柔軟性と協調性の違いは?
柔軟性は「状況に応じて考え方や行動を変えられる力」、協調性は「周囲と協力して物事を進める力」です。
これらは似ているようで異なる強みで、たとえばチームで意見が対立したとき、協調性は「お互いの意見を尊重して歩み寄る」ことを重視します。一方、柔軟性は「状況を見て自分の意見を変えたり、新しい方法を提案したりする」ことを重視するのです。
どちらも企業が求める力ですが、自分のエピソードがどちらに当てはまるかを見極めて、適切にアピールしましょう。
なお、協調性をアピールしたいと考えている人は以下の記事がおすすめです。
協調性の自己PR例文25選|言い換え例や差別化のコツも解説Q:柔軟性を別の言葉に言い換えるには?
柔軟性という強みは、「適応力」「臨機応変な対応力」「状況判断力」「多様性を受け入れる力」などに言い換えられます。
言い換えるときには、言葉を先に決めるのではなく、まず自分のエピソードを整理してから、それに最も合う表現を選ぶのがおすすめです。環境の変化に対応したエピソードなら「適応力」、トラブル対応のエピソードなら「臨機応変な対応力」というように、経験に合った言葉を選びましょう。
最初に「柔軟性」を思いついたからと言って、必ずその言葉を使わなければならないわけではありません。自分の経験を最も的確に表現できる言葉を選んでください。
Q:柔軟性が評価されにくい業界・職種はある?
柔軟性はほとんどの業界・職種で評価される強みですが、アピールの仕方には注意が必要な場合もあります。
たとえば、品質管理や経理など正確性が重視される職種では、「柔軟に対応する」という表現が「ルールを守らない」と誤解される可能性があります。こうした職種では、「状況に応じて優先順位を柔軟に判断しながらも、正確性は保った」というように、柔軟性と正確性の両立を示すと良いでしょう。
どんな業界・職種でも、企業が求める人物像を理解したうえで、柔軟性をどう活かせるかを考える姿勢が重要です。
Q:エピソードが複数ある場合どれを選ぶべき?
自己PRでは、最も具体的に語れて、成果が明確なエピソードを選ぶのがおすすめです。
まず、状況・課題・行動・結果がはっきり説明できるものを選ぶと説得力が増します。また、数値や評価で成果を示せるものがあれば、それを優先しましょう。
さらに、志望企業の求める人物像も確認してみてください。企業の採用ページや説明会で「変化に強い人材」を求めていれば変化への適応力のエピソードを、「多様なメンバーと協働できる人」を求めていれば多様性の受容力のエピソードを選ぶと、より効果的にアピールできます。
企業が求める「柔軟性」を理解して効果的に自己PRしよう
柔軟性は、変化の激しい現代のビジネス環境において、多くの企業が求める力です。ただし、ただ「柔軟性があります」と伝えるだけでは、面接官の心には響きません。
大切なのは、自分なりの柔軟性の定義を明確にし、具体的なエピソードと成果をセットで示すこと。そして、その柔軟性を入社後にどう活かすのかまで語ることです。
今回紹介した内定者の例文や書き方のステップを参考にしながら、あなただけの説得力ある自己PRを作成してみてください。
就活会議編集部
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この記事の編集担当者
飯塚 千弘
横浜市立大学国際教養学部卒。新卒で介護・保育領域の人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして従事したのちに、経営企画部にて集客及び登録者データの分析を担当。記事のチェックや訴求内容の提案等を行う中で記事制作に関心を持ち、ライターへと転身。現在は就活会議の編集ディレクターを務めている。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める