不動産業界の志望動機の書き方|内定者の回答を企業別・業種別に紹介
こんにちは。就活会議編集部の佐藤です。 不動産の志望動機を考える際、「建物が好き」という理由だけになったり、本音の「稼ぎたい」という思いをどう伝えれば良いか迷う人もいるでしょう。私自身、多くの就活生を支援するなかで、どの会社でも言えそうな抽象的な志望動機をよく目にしました。 大切なのは、徹底した他社比較から「その企業でなければならない理由」を導き出し、入社後の貢献まで具体的に語ることです。この記事では、不動産業界に特化した志望動機の作り方を徹底解説。大手内定者の回答例や、高評価を得るコツも紹介します。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
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・志望動機の作り方を知りたい
・【業種別】内定者の志望動機が見たい
・【企業別】内定者の志望動機が見たい
・【理由別】内定者の志望動機が見たい
・評価される志望動機に磨くコツが知りたい
・志望動機のNG例を知りたい
また、以下の記事では面接での志望動機の答え方や適切な長さについて解説しています。面接を控えている人は、ぜひあわせて確認してみましょう。
面接の志望動機の答え方とコツ4選|内定者回答10選付き面接の志望動機の適切な長さ|ベストな時間配分と内定者の回答付き不動産業界の業種|志望動機を作るうえで押さえよう
不動産業界は、上記4つの業種に区分されます。業種によって役割やビジネスモデルは大きく異なるため、「その企業ならではの志望動機」を作るうえで欠かせない必須知識です。
自分の志望企業がどの業種に該当するのか、入社後にどのような役割を担いたいのかをイメージしながら読み進めてみてください。
開発・販売
土地の取得からマンション、オフィスビル、商業施設などの企画・開発・販売までを一貫して手掛ける業種です。プロジェクト全体をトータルプロデュースすることで、不動産の価値を最大化し利益を生み出す「プロジェクト型ビジネス」が特徴です。
「デベロッパー」と呼ばれる企業がこれに該当し、ダイナミックな仕事内容から例年就活生の間で非常に高い人気を誇っています。
流通・仲介
流通・仲介は、不動産を「売りたい人」と「買いたい人」、「貸したい人」と「借りたい人」をつなぐビジネスモデルです。自社で物件を持つのではなく、取引を成立させた際に発生する「仲介手数料」がおもな収入源となります。
個人向けの売買仲介から、法人向けのオフィス移転仲介まで幅広く含まれるのが特徴です。
賃貸
自社で保有するオフィスや、オーナーから一括借り上げ(サブリース)した住宅、店舗などを貸し出し、賃料を得るビジネスです。一度契約を結べば継続的に利益を生み出せる「ストック型」の収益モデルであることが特徴的です。
景気に左右されにくい安定した収益基盤を持ち、近年ではリノベーション物件やシェアハウスなど、特定のコンセプトを掲げた物件企画も活発におこなわれています。
具体的な企業
・ヒューリック
・スターツコーポレーション
・大東建託
・レオパレス21
管理
建物のメンテナンスや清掃、警備、さらには入居者対応や家賃回収といった運営実務を一手に引き受ける業種です。オーナーに代わって物件のコンディションを適切に保ち、管理手数料を得るビジネスモデルとなっています。
日々のきめ細やかな管理を通じて、物件の資産価値を長期的に維持・向上させる役割を担っています。
不動産業界の志望動機の作り方|内定者の実例付き
「不動産業界の志望動機の作り方が知りたい」という人は、ここから解説する志望動機の作り方をチェックしていきましょう。
5ステップに沿って解説するので、実際に手を動かして作成を進めてみてください。
「志望動機の基本的な構成もあわせて確認しておきたい」という人は、こちらの記事も参考にしてみてください。
志望動機の基本の構成|大手内定者が実際に伝えた志望動機も紹介①志望企業の業種を正確に把握する
まずは、志望企業が「不動産業界の業種|志望動機を作るうえで押さえよう」で解説した4つの業種のどこに属するかを正確に理解しましょう。
たとえば、街全体をプロデュースするデベロッパーを志望しているのに、個人に寄り添う仲介の視点で志望動機を語ってしまうと、「業界理解が浅い」と判断されるリスクがあります。
志望企業の公式サイトや採用ページを確認し、「誰に対して、どんな価値を提供して利益を得ているのか」を明確にしましょう。業種の特性を正しく把握することで、その後の「業界を志望する理由」や「企業を選んだ理由」に一貫性と説得力が生まれます。
②「不動産業界を志望する理由」を明確にする
次に、数ある業界のなかで「なぜ不動産業界なのか」を言語化しましょう。不動産業界はインフラや鉄道など他業界と役割が重なる部分が多く、差別化できていないと「自社への熱意が低い」と判断されるおそれがあるからです。
ポイントは、志望するに至ったきっかけを自身の過去の経験と結び付けることです。実体験にもとづくエピソードを添えることで、他業界にはない「不動産業界ならではの志望理由」に説得力が生まれ、あなた独自の志望動機に仕上がります。
なお、「人々の生活を豊かにしたい」といった抽象的な理由は、ほかの業界でも通用してしまいます。以下の具体例を参考に、自分の価値観が不動産業界の特性と合致するポイントを探してみましょう。
- 形に残る仕事がしたい:
(経験)幼少期に近所の再開発で街が活気づく様子を目の当たりにし、「形に残る仕事を通じて、長く愛される価値を創りたい」と考えるようになった - 人生の節目に寄り添いたい:
(経験)引越しを機に住環境が心身に与える影響の大きさを実感し、「人生で最も大きな買い物である不動産を通じて、一組でも多くの顧客に安心と喜びを届けたい」という思いを持った - 人々の活動の「舞台」を創り社会を根底から支えたい:
(経験)イベント運営を通じ、空間設計一つで人の流れや活気が変わる影響力を実感し、あらゆる活動の「舞台」を創ることで社会を土台から支えたいと考えるようになった
③「その企業を志望する理由」を絞り込む
業界への志望理由が明確になったら、次は「数ある不動産会社のなかで、なぜその企業なのか」を突き詰めます。この点が曖昧だと、採用担当者に「自社への志望度が低い」と判断されるおそれがあるため注意が必要です。
企業への志望理由を明確にするには、深い企業理解が不可欠です。まずは公式サイトや採用ページを参考に、以下のポイントに沿って企業研究を進めましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 強みを持つ領域・物件種別 | 「都心のオフィスビルに強い」「地方の再開発が得意」「高級マンションブランドに定評がある」など、その企業の収益の柱や注力している物件種別を把握する |
| 主力プロジェクトや展開エリア | その企業が手掛ける代表的な街や建物を調べる。「〇〇エリアといえばこの会社」という得意勢力圏を知ることで、志望理由に具体性が生まれる |
| 経営理念や街づくりのスタンス | 「効率重視のスマートシティ」を目指しているのか、「歴史を活かした地域共生」を大切にしているのかなど、企業の「色」が出る理念や価値観を確認する |
| 社風や社員の雰囲気 | OB・OG訪問や説明会を通じ、「若手から裁量がある」「チーム一丸となって動く」など、現場の空気感をつかむ。自分の性格とのマッチングを伝える際の重要な根拠になる |
企業理解が深まったら、特に魅力を感じた点をピックアップし、「なぜ惹かれたのか」という理由を自身の経験と結び付けて言語化しましょう。
また、他社比較を徹底し「その企業ならではの魅力」を明確にすることで、「使い回しではない熱意の伝わる志望動機」に仕上がります。以下の具体例を参考に、自分なりの言葉を探してみてください。
- 一律の街づくりではなく、その土地の歴史や文化を継承した開発をおこなう貴社の姿勢に惹かれました。ゼミで地域の伝統保存を研究した経験から、地域住民に長く愛される景観を創りたいという私の理想と最も合致しています
- 特定のエリアに深く根ざし、オフィスだけでなく商業・住宅まで含めた多機能な街づくりを推進する貴社の事業モデルに魅力を感じました。〇〇エリアの再開発を通じて地域の利便性を劇的に向上させた実績を拝見し、私も影響力の大きい課題解決に携わりたいと考えました
- 座談会で伺った「建物を建てて終わりではなく、その後の運営まで責任を持つ」という社員の方々の言葉に感銘を受けました。アルバイトでの長期的な信頼構築を大切にしてきた経験を、物件の価値を長く守り続ける貴社の環境で活かしたいと強く感じています
④「入社後の貢献」を言語化する
志望動機の締めくくりとして、入社後に自身の強みをどう活かし、会社へどう貢献したいかを具体的に伝えます。
企業は、「あなたが自社でどう活躍できるのか」という活躍の再現性を見極めています。なぜなら、社員が強みを発揮して成果を出すことが、企業の利益や事業の発展に直結するからです。
実際に、多くの内定者が「入社後の貢献」を具体的に語る重要性を語っています。
内定が出る人は、三井不動産が抱える課題やビジョンを理解し、自らがその解決にどのように貢献できるかを具体的に示します。 (2024年卒 早稲田大学 三井不動産 総合職 内定)
企業理解を徹底するのが大切だと思います。野村不動産が手がける事業の特性や強み、企業理念を具体的に理解することが重要です。
単に「不動産業界で働きたい」ではなく、「野村不動産だからこそ実現できる価値」に着目すること。事業の特色や戦略を踏まえ、自分がどの場面で貢献できるかを具体的に考えておくと面接で説得力が増します。 (2026年卒 野村不動産 総合職(全域型) 内定)
自身の経験から得たスキルが、志望企業の具体的な業務でどう役立つかを紐付けましょう。採用担当者に「この人が入社したら活躍してくれそうだ」という具体的なイメージを持たせることが、選考通過への決定打となります。
以下の具体例を参考に、自分ならではの「貢献のビジョン」を言語化してみてください。
- 部活動の主将として課題解決に奔走した「粘り強さ」を活かし、用地取得など多くの権利者が関わる困難な交渉局面でも、決して諦めず泥臭く信頼を積み重ねることで、貴社のプロジェクト推進に貢献したいと考えています
- 接客のアルバイトで培った、相手の言葉の裏にあるニーズを汲み取る「傾聴力」を武器に、顧客が自分でも気付いていない理想の暮らしを提案し、貴社の仲介事業において成約率の向上と高い顧客満足度の実現に貢献します
- ゼミでの共同研究を通じて磨いた、立場の異なる人を一つの目標に導く「調整力」を活かし、多くの専門家や協力会社が介在する開発現場において円滑な合意形成を図り、貴社の街づくりを工期通り、かつ高品質に形にすることに貢献したいです
⑤回答構成に当てはめる
最後に、各ステップで用意した要素を志望動機の構成に当てはめ、文章を組み立てます。
以下の流れで書くと、熱意がしっかり伝わり、説得力のある志望動機に仕上がります。ぜひ活用してみてください。
テンプレート
①結論
貴社で[業態:街づくり/資産活用など]を通じ、[成し遂げたいビジョン]を実現したく、志望いたします。
②不動産業界を志望する理由
不動産業界を志望する原点は、[過去の経験:部活/留学/バイトなど]で[課題]に直面した際、[自分の行動]によって[変化]を生んだ経験にあります。
この経験から、[土地や建物]という形あるモノに[付加価値]を与え、人々の生活を根底から支える不動産業界に強い魅力を感じました。
③その企業を志望する理由
数あるなかでも、[競合A社]の[特徴]と比較し、貴社の[独自の強み:開発姿勢/顧客層/社風]に深く共感しました。特に[具体的なプロジェクト/社員の言葉]から、[他社にはないこだわり]を強く確信しています。
④入社後の貢献
入社後は、私の強みである[強み:粘り強さ/分析力など]を活かし、[具体的な業務]において貴社の利益と社会の発展に貢献したいと考えております。
エントリーシート(ES)では、400文字程度で志望動機を問われるケースが多いです。この文字数は、面接で1分程度で話す分量の目安にもなるため、まずは400文字を目標にまとめてみてください。
文章が完成したら、最後に以下のチェックリストを確認しましょう。志望理由や入社後の貢献がより効果的に伝わる、完成度の高い志望動機に仕上がります。
- ✅「なぜ不動産か」が、ほかの業界には当てはまる内容になっていないか
- ✅「なぜこの会社か」について、その企業独自の強みや社風に触れられているか
- ✅「自分の強みが、その企業の具体的な業務でどう活かせるかイメージできるか
- ✅一文が40~60文字程度でまとめられているか
なお、志望動機の書き出しに迷ったら、以下の記事を参考にしてみてください。差が付く3つのコツを解説しています。
志望動機の「書き出し」5つの型|内定者ESから差がつくコツを解説【業種別】内定者が伝えた不動産業界の志望動機8選
ここからは、4つの業種別に内定者が実際に伝えた志望動機を紹介します。
各例文の「その業種で何を成し遂げたいのか」というビジョンの描き方に注目して、自身の回答を作る際の参考にしてみてください。
開発・販売
デベロッパーの志望動機では、「なぜ街づくりに携わりたいのか」を自身の原体験と結び付けるとともに、その企業独自のプロジェクトや開発姿勢について具体的に言及することが重要です。
ここでは、三井不動産と三菱地所の内定者の回答を紹介します。
内定者の例文①
私が幼少期から持つ、街づくりを通じて人々に感動を届けるという夢を実現するためです。
私は8歳の時に東京を初めて訪れ、街並みや人の賑わいなど、地元と全く異なる景色に感動した経験があるのですが、この感動を届ける側になれたらどれだけやりがいがあるだろうか、と考えるようになり、この夢を持ちました。
そして、私は感動の要素として「驚き」を考えており、街づくりにおいて新しい空間価値を追求する御社だからこそ、これを生み出せると確信しています。例えば実際にダイバーシティ東京プラザを訪れた際、五感で楽しむフードエリアやキャラクターショップの集約など、利用者の想像を超えた空間づくりによって「驚き」を届けていると感じました。
貴社で類のない街づくりの一翼を担い、感動という価値を人生をかけて生み出していきたいです。 (2023年卒 三井不動産 総合職 内定)
この回答は、幼少期の思い出だけでなく、実際の商業施設で感じたことも具体的に伝えており、「なぜこの企業なのか」という熱意がよく伝わります。
ただ「街づくりがしたい」と伝えるだけでなく、自分が大切にする「驚き」という価値観を企業のプロジェクトに重ねることで、自分にしか語れない説得力のある内容に仕上げています。
内定者の例文②
私の志望動機は、「(1)堅牢なまちづくりを通して日本経済を支えること」「(2)新興国の人々により豊かな暮らしを提供すること」の2つです。
高校生の時に経験した東日本大震災を通じて、私は普段当たり前のように享受している生活が予想以上に脆いことを痛感しました。この経験から、まちづくりや社会システムの創造を通じて人々により堅牢で豊かな社会環境と生活を提供したいという思いが芽生えました。
また、私は貴社が強みを持つ日本経済の根幹となる丸の内の発展と強靭化に不動産業を通じて寄与することで、実際にそこで生活を営んでいない人々にも「日本経済を支える」という形で豊かな社会環境を届けたいと考えています。
さらに、台湾での留学経験によって、新興国の人々により豊かな暮らしを提供することの重要性を実感しました。特にアジアでは、生活の基盤が整いつつあり、商業施設や都市のランドマークの企画などの需要が増えていると考えています。
そこで、貴社の海外事業を通じて世界の人々の生活を最低限のものからより文化的なものにする仕事に携わりたいという思いがあります。貴社がディベロッパー業界でも海外での売り上げ拡大に注力していることから、その土壌があると考えています。 (2024年卒 三菱地所 総合職 内定)
この回答は、震災や留学経験を通じて得た価値観を、三菱地所の事業内容や海外戦略と具体的に結び付けている点が魅力です。
単なる憧れではなく、「なぜこの業界・企業を志望するのか」が論理的に整理されているため、志望度や企業理解の深さが伝わる内容になっています。
流通・仲介
自社製品を持たない仲介業では、「あなただから任せたい」と思われる人間力と、顧客に寄り添い抜く姿勢が重視されます。
「自分の強みや経験が、顧客と信頼を築く場面でどう役立つか」をどのように伝えているかに注目して、内定者の回答を見ていきましょう。
内定者の例文③
自分の人間力をベースに、お客様の重要な選択に携わり、人生に寄り添うことができると考え、御社を志望しております。
これは、〇〇での活動を通して、信頼関係を構築する重要性と、その信頼をもとに課題を解決することの喜びを実感したことからの考えです。自社商品を持たない分、自分の人間力や信頼性を商品として売り出せるとお聞きし、不動産仲介に興味を抱いています。
中でも御社を選んだ決め手はやはり「人」です。御社は「人の三井」と呼ばれる信頼を有していて、人で差別化する不動産仲介という業種の強みが人である点に惹かれました。実際にインターンシップで社員の方々のお人柄に触れ、その魅力を体感し、この環境で業務職としてサポートできる人材でありたいと強く感じ、志望しております。 (2022年卒 青山学院大学 三井不動産リアルティ 業務職 内定)
この回答は、商品がない仲介業だからこそ「自分自身が商品になる」という本質をよく理解できており、自分の価値観と企業の強みをうまくつなげています。
「人の三井」という評判をただ述べるのではなく、インターンシップでの実体験をもとに「この人たちと一緒に働きたい」と語っているため、言葉に説得力が生まれています。
内定者の例文④
不動産の売買仲介を通してお客様の喜ぶ姿を見たいと考え、志望しています。
学生時代の飲食店アルバイトの経験において、お客様の喜ぶ姿や感謝の声が一番のやりがいであることを実感したため、そのような働き方ができる場を望んでいます。
中でも御社の専任一貫体制はお客様の喜びに特につながると考え、魅力を感じています。専任一貫体制をとることでお客様との理解や信頼がより一層深まり、最適な提案につながると考えています。最適な提案ができたとき、お客様から最大の感謝を頂けると信じています。
加えて、私は一度着手したことは最後までやり遂げ、見届けないと気が済まない性格なので、最初から最後までひとりのお客様に寄り添える働き方は自分に適していると考えています。
以上のように、専任一貫体制をとっているからこそお客様から最終的に非常に大きな感謝や喜びを頂ける点と自分の性格にあった働き方が実現できる点に魅力を感じ、志望しています。 (2023年卒 名古屋大学 住友不動産ステップ 総合職 内定)
この回答からは、自分の「やりがい」と「性格」の両方が、企業の「専任一貫体制」に合致することが伝わります。
会社の仕組みと自身の資質がマッチしていることを具体的に示せているため、「この人なら入社後も自分らしく、長く活躍してくれそうだ」という信頼や安心感につながる内容です。
賃貸
賃貸業界では、日々多くの顧客と接するため、一人ひとりの要望を素早く汲み取る力や、時代の変化に合わせた柔軟な提案力が求められます。
自身のどのような経験をもとにこれらの資質を伝えているか、内定者の回答をチェックしていきましょう。
内定者の例文⑤
私は、人の暮らしに直結する住まい探しをサポートできる不動産業に魅力を感じ、なかでも幅広い年代から支持を集めるエイブルを志望いたしました。
アルバイトで培った接客経験を通じて、お客様の要望を丁寧に伺い最適な提案をすることにやりがいを感じてきました。
住まい探しは不安や期待が入り混じる大切な瞬間であり、そのサポートを通じてお客様に安心と信頼を届けたいと考えております。貴社の培ってきたブランド力や豊富な物件情報を活かし、一人ひとりに寄り添った提案を行い、成果にこだわる営業職として成長したいと考えております。 (2026年卒 エイブル 総合職 ハウジングコーディネーター 内定)
この回答では、自身のアルバイト経験で培った「傾聴力」と「提案のやりがい」を、仕事にどう活かしたいかが具体的に書かれている点がポイントです。
単に業界への興味を語るだけでなく、顧客の不安に寄り添いつつも「成果にこだわる」という営業職としての意欲も伝えているため、「この人ならしっかり実績も出してくれそうだ」という期待につながるでしょう。
内定者の例文⑥
私が御社を志望した理由は、私の夢を最も実現しやすい場所であると感じたからだ。
私の夢は、「お客様が望む住まいで多くの思い出を作り、最良の未来を築いてほしい」という想いの実現です。そのためには、お客様一人ひとりに合った物件を、常に安定して提供できる体制づくりが不可欠だ。
その点において御社は、不動産テックの活用や家具・家電付き物件の提供、さらに時代に合った多様な付加価値サービスを展開しており、まさにお客様のニーズを先取りした取り組みを続けていると感じている。
また、外国人労働者の増加を見越して、5ヶ国語対応や専門相談窓口を整備するなど、多様性への対応にも積極的に取り組んでいる点に強く魅力を感じている。
こうした取り組みは、御社の企業理念である「新しい価値の創造」を体現していると感じた。お客様の幸せを第一に考える御社の姿勢に深く共感し、私もその一員として、多くのお客様の理想の住まいづくりを支えていきたいと考えている。 (2026年卒 レオパレス21 総合職 カウンター営業職 / 総合職 法人営業職 内定)
自身の抱く「住まいを通じた幸せ」という夢が、企業のビジョンである「新しい価値の創造」と合致することを示せており、志望度の高さがよく伝わります。
また、IT活用や外国語対応などの具体的な取り組みに触れながら、「お客様のニーズを先取りしている」と自身の視点で分析できている点も魅力です。企業の特徴を表面的に並べるだけでなく、「なぜ魅力を感じたのか」まで言語化できているため、企業研究の深さや熱意が伝わる志望動機になっています。
管理
管理業界では、建物を建てた後の「長く続く暮らしを支えること」が重視されます。そのため、粘り強く誠実な姿勢や、「お客様と長期的な信頼を築きたい」という思いが欠かせません。
内定者が管理業ならではの「長期的なサポート」にどのような魅力を感じ、自身の経験と結び付けているかに着目して、回答を見ていきましょう。
内定者の例文⑦
私は建物とそこに関わる全ての人に寄り添い、たくさんの人の暮らしを支えたいと考えている。
小さい頃からマンションに住んでおり、日頃から安心感や便利さを実感している。しかし、その安心安全で快適なマンションでの生活の裏には、管理会社の方のサポートがあるということを就職活動を通して知り、逆に快適な暮らしを支える側の立場として活躍したいと考え、管理業界を志望している。
その中でもITの活用や防災への取り組みにより、お客様のニーズに合わせた柔軟な提案が可能な御社の事業に魅力を感じ、志望している。 (2026年卒 三菱地所コミュニティ 総合職 内定)
この回答は、「住民として快適さを実感していた側」から「暮らしを支える側になりたい」と考えるようになった流れが自然で、管理業界を志望する理由に納得感があります。
また、三菱地所コミュニティが近年力を入れている「IT活用」や「防災への取り組み」に触れることで、企業研究をしたうえで志望していることも伝わる内容になっています。
内定者の例文⑧
私がスターツアメニティーを志望する理由は、お客様の人生に長く関われる仕事ができると思ったからです。
自分自身、幼いころからマンションの管理人の方と関わる機会が非常に多く、家族のように親しくさせてもらいました。ただ管理人という立場ではあるけれど、私の人生を支えてくれた人であり、私自身も住まいを通して人の人生を支えたいと思うようになりました。
その中で御社は、地域に根差した賃貸管理を行っており、家の建設、売買とは異なり、住んだ後の人の人生に長く関われる仕事に魅力を感じました。
オーナー様、入居者様どちらもの視点に立ち、お互いが気持ちよく暮らせる生活というものを、賃貸管理を通して届けていきたいと思っています。 (2020年卒 青山学院大学 スターツアメニティー 総合職 内定)
管理人との交流という幼少期の原体験を起点に、「住まいを通じて人生を支えたい」という思いが自分の言葉でまっすぐに語られています。
建てるときだけでなく、その後の「人生に長くかかわれる」という管理業ならではの魅力をとらえており、自分の価値観と仕事の内容が合致している点に説得力があります。
【企業別】内定者が伝えた不動産業界の志望動機4選
みん就が2026年卒の学生を対象に実施した「2026年卒の就活生が選んだ新卒就職人気企業ランキング」から、上位にランクインした4社をピックアップ。
その4社の内定者が就活会議に寄せた選考体験記のなかから、志望動機に関する回答を編集部で厳選しました。
自身の志望企業の回答を参考にするのはもちろん、競合他社の例文にも目を通してみてください。それぞれの違いを比較することで、「その企業ならではの強み」を際立たせる志望動機が作れるようになります。
①三菱地所
私が三菱地所を志望する理由は、街づくりを通して未来の日本を形作りたいと思ったからです。
街をつくるという事は、多くの人々に影響を及ぼす仕事であり、可能性ある魅力的な仕事だと考えています。例えば、私が御社に入社した暁には、大丸有に「学び」という要素を加え、これまで活躍してきた企業OBと、これから活躍する現役世代が共に学び合う街をつくることで、幅広い世代が集い、交流できるビジネス街を構築したいです。
明治時代からこれまで、大丸有は社会のニーズに即して進化を続け、その姿は今や単なるオフィス街ではなく、様々な人を楽しませる複合ビジネス街です。こうして常に変わり続ける大丸有エリアにおいて、私はこれまでに培ってきた一貫して物事に取り組む力を活かし、社会のニーズに応える難易度の高い仕事がしたいと考えています。
学生時代に社会人の先輩方と多くかかわる機会を得た私は、シニア世代の方々が持つ知識や経験の深さを知ると同時に、社会がそれらを活かせていない現状を知った。そして、その活用がうまくできれば、未来の日本はもっと面白くなると確信しました。
それゆえ、私は大丸有において幅広い世代が学び合う生涯学習の場を築くことで、エリアの資産である企業OBの知見を次世代に受け継ぐ環境をつくりたいです。
シニア世代にとっては新たな活躍の場所を、現役世代にとっては貴重な学びの場を生みだすことは、大丸有というエリアを資産として保有する御社でしかできないと考え、三菱地所を志望しています。 (2018年卒 早稲田大学 三菱地所 総合N職 内定)
三菱地所の基盤である「大丸有(大手町・丸の内・有楽町)」エリアに対し、「幅広い世代が学び合う街」という自分なりの具体的なアイデアを提案できており、企業研究の深さと独創性が際立っています。
単に夢を語るだけでなく、「一貫してやり抜く力」という自分の強みも明確に伝えているため、「この人なら高い目標も実現してくれそうだ」という期待を感じさせる内容です。
②三井不動産
私が三井不動産を志望する理由は、地域・社会の双方に愛される街づくりを実践しているからだ。
私は地元の歴史・文化を感じる再開発の経験を通して、地元に根付いた街づくりに魅力を感じている。地元の住民に愛着を持って貰えるような文化が感じられ、利用者の利便性も高められるような街づくりをしたい。
また、地域に愛されるだけでなく、社会全体に必要とされる街づくりも必要だと感じている。研究活動で地方の過疎化などを体感し、東京の一部で閉じるのではなく、社会全体をより良くできる街づくりを行いたい。
以上のように、私は地域というミクロと社会というマクロ双方から愛される街づくりを理想としている。貴社は日本橋や柏の葉を始めとした多くの街で地域の人や文化に寄り添いながら、社会課題解決に資する街づくりを行っており、私の街づくりの理想と一致している。貴社で私の理想の街づくりを実現させたい。 (2025年卒 三井不動産 総合職 内定)
「日本橋」や「柏の葉」といった具体的な事例を挙げ、地域を大切にしながら社会課題を解決する同社の経営理念に深く共感している点がポイントです。
「地元に根ざした街づくりへの思い」と「社会全体を良くしたいという広い視点」の両方を兼ね備えており、多くの関係者を巻き込んで進めるデベロッパーの仕事において、不可欠な素養として評価されるでしょう。
③森ビル
私は「土地のニーズを汲み取り常に更新し続ける街づくり」をしたいと考えており、そのビジョンは貴社の街づくりとの親和性が高いと感じ貴社を志望している。
このビジョンを持ったのは、土地のニーズを汲み取った更新ができておらず、衰退する地域があることに危機感を覚えたことがきっかけだ。地元の街は、韓国系のお店などができてはすぐ潰れ、空き地も多く、衰退の一途をたどっている。私はその原因が、土地のニーズを汲み取れていない中途半端な開発で、価値更新ができていないからだと考えた。この経験から、私が行いたい街づくりのビジョンが形成された。
その中で、貴社の「現状維持で終わらず、価値向上に妥協しない街づくり」に惹かれた。これは2点から感じた。1点目は、常に土地の方のニーズを汲み取りヒルズを更新している点だ。六本木ヒルズでは自治会との関係づくりなどから、土地の方の声やニーズを捉えた開発・運営をしているからこそ、売り上げや来街者数を現在も更新している。
2点目は、各ヒルズの価値更新だけでなく、ヒルズ同士をつないだシナジーで価値をさらに向上させている点だ。ヒルズネットワークでは、利用者が他のヒルズを知り活動範囲が広がる上に、集積データから全体サービスの向上にもつながっている。
これらはまさに、都市を創り、都市を育む理念を体現しており、私のビジョンは貴社で最も高度に実現されると考え志望している。 (2026年卒 森ビル 総合職 内定)
地元の衰退を見てきた経験から、「街の価値を新しくし続けること」の重要性を語り、森ビルが掲げる「都市を創り、都市を育む」という考え方に深く共感していることが伝わります。
「六本木ヒルズ」での地域とのつながりや「ヒルズネットワーク」による相乗効果など、同社特有の運営・管理手法を具体的に分析できており、事業構造に対する理解の深さが高く評価できます。
④野村不動産
関わる全ての人が愛し、誇りに思える街を創造したいと考え、御社を志望しております。理由を具体的に2つ挙げます。
1点目は、ものづくりに対する姿勢に魅力を感じたからです。御社は製販一体かつ現場主義でものづくりに向き合っており、「お客様の価値観を取り入れながらものづくりに携わりたい」と考えている私にとって大変魅力に感じました。
また、ジョブローテーションを通じて様々な事業やフェーズに関わることで多角的な視点を持ち、お客様に寄り添った御社らしいものづくりを行える社員になりたいと考えています。
2点目は熱量が高く、責任感が強い社員の方と働かせていただきたいと考えたからです。御社のインターンシップを通じて、年次を超えて熱量高く協働する社員の方を拝見し、お客様や事業に対する「責任」を感じました。社員の方と想いをぶつけ合いながら一緒にものづくりをしたいと強く思いました。
目的達成に向けて強い想いを持ちながら主体的に行動し、周囲を巻き込みながら活動してきた経験を活かし、御社の更なる発展に貢献していきたいと考えています。 (2023年卒 野村不動産 総合職 内定)
野村不動産最大の強みである「製・販・管一貫体制」を軸に、現場主義のもと顧客の声を反映させるものづくりへの姿勢に共感している点が特徴です。
インターンでの経験から、社員の「責任感」や「熱量」といった魅力を自分の言葉で伝えているため、この学生ならではの説得力がある内容です。
【理由別】内定者が伝えた不動産業界の志望動機4選
就活会議に寄せられた選考体験記を分析すると、不動産業界の内定者が伝えた志望理由は、大きく上記の4つに分類できることがわかりました。
ここからは、それぞれの理由にもとづいた内定者の例文を紹介します。「なぜその理由を選び、どのように納得感のあるエピソードへ展開しているのか」に注目して、自身の志望動機を磨き上げるヒントを探してみてください。
①企業独自の強みに魅力を感じたから
私が大東建託株式会社を志望する理由は、独自の賃貸経営受託システムに魅力を感じたからです。
設計から管理までをトータルでサポートすることで、お客様に安心感や満足感を提供することができ、その結果がシェア・売上業界ナンバー1という実績につながっていると感じます。このような実績をもつ貴社でなら、自信や誇りを持って働いていけると確信しています。
そして、私の志望する事務系総合職は事務全般の業務だけではなく、社員の方の働きやすい雰囲気づくりをすることが求められていると思います。私は、縁の下の力持ちとして全体を支えていくことにやりがいを感じ、またそこに自分の適性もあると思っています。
ですので、社員のみなさんが自身の力を存分に発揮できるように、積極的にコミュニケーションをとったり、事務作業をスピーディーに行うことで働きやすい環境づくりができるように力を尽くしたいと感じ、志望しました。 (2021年卒 愛知教育大学 大東建託 事務職 内定)
同社の根幹である「賃貸経営受託システム」を深く理解したうえで、業界トップの実績を誇る環境で「自信を持って働きたい」という前向きな意欲がよく伝わります。
また、事務職を単なる裏方作業ではなく、社員の力を引き出す「環境づくり」だと定義している点も秀逸です。周りを能動的に支えようとする姿勢が、高い評価につながったと言えるでしょう。
②社員の人柄に惹かれたから
結論から申し上げますと、「誠実さ」に惹かれたというのがお答えになります。また、この誠実さは社員の方々と物件の二つから感じました。
まず、社員の方々につきましては、合計9名の方々に社員訪問をさせていただいたのですが、みなさんお忙しい中でもエントリーシートを見ていただいたり、時には2時間も東急不動産さんについて教えてくださったりなど、一学生に対して本当に真摯に接してくださりました。
また、物件につきましても、何一つ同じ物件は無く、その土地に寄り添った建物を建てられている点に惹かれております。 (2024年卒 東急不動産 総合職 内定)
多くの社員と接するなかで感じた「誠実さ」という魅力を、単なるイメージではなく自分の体験として語れている点が優れています。自分の足で得た情報だからこそ、言葉に重みと説得力が生まれているのでしょう。
③企業理念・風土に共感したから
日常にとってなくてはならない、「街があたりまえにある」世界を支えたいと思い、御社を志望しました。
小さな頃から〇〇県の田舎で育ち、周りを見渡す限り田んぼや山が広がる世界が私の日常でした。しかし、大学進学を機に〇〇県に出てきて、広がる景色の明るさ、街に聳え(そびえ)立つビルたちの多さに圧巻され、ロマンを感じた経験があります。この経験から、不動産には日常をもっと豊かにできると感じました。
中でも御社は、「街づくりは、未来づくり。」という理念のもと、様々な側面から街に関わり、人や社会に長く必要とされる価値を生み出している点が大きな強みであると認識をしております。
特に、先進性と文化を融合させた日本橋再生計画など、単なる施設開発にとどまらず、地域と共に歩む、未来を創っていく姿勢に惹かれました。人々の暮らしや働き方に長く影響を与え、誰かの「日常を支える存在」として貢献したいと考えています。 (2026年卒 三井不動産 総合職 内定)
企業の理念と、自身の経験から生まれた「日常を豊かにしたい」という目標を重ねることで、「この会社でなければならない理由」を説得力を持って伝えています。
「日本橋再生計画」を例に、先進性と文化の融合という同社ならではの街づくりの姿勢を具体的に分析できています。単なる憧れではなく、会社の考え方を深く理解していることが伝わる内容です。
④実力主義の環境でいち早く成長したいから
私がオープンハウスを志望した理由は、若いうちから仕事を任せていただけ、また成果によってしっかりと評価していただける環境がしっかりと整っていると感じたからです。
私は就職活動において、自分の頑張りを正当に評価していただけるという点を非常に重視しています。御社では年齢に関係なく、実力によって若いうちから昇進、昇給が可能であると伺っています。その点に非常に惹かれました。
また、私の志望している職種は営業職であるため、数字にはっきりと結果が現れます。結果の目に見える状態、言い訳のできない状況で日々成長できる環境であるという点も魅力的でした。自身の頑張りによって、昇給することは自分の働くモチベーションを保つためにも大切だと思います。 (2018年卒 早稲田大学 オープンハウスグループ 総合職Sales(営業職) 内定)
同社の特徴である「実力主義」を真正面から受け入れ、成果が評価に直結する仕組みを自分のモチベーションにうまくつなげています。
営業の厳しさを「言い訳のできない環境」と前向きにとらえ、数字へのこだわりや成長意欲をストレートに表現できているため、同社が求める「熱量の高い人材」であることが伝わる内容になっています。
不動産業界で評価される志望動機に磨くコツ|内定者が語る
志望動機が形になったら、次は選考で高評価を得られるレベルまで内容を磨き上げていきましょう。
ここからは、内定者のアドバイスにもとづいた「不動産業界の選考を突破する3つのコツ」を解説します。これらを実践し、より具体的で熱意の伝わる「ワンランク上の回答」へと仕上げていきましょう。
①他社比較を徹底して「なぜその企業なのか」を明確にする
不動産業界、特に大手デベロッパー同士は事業領域が似ているため、面接では「なぜ他社ではなく自社なのか?」という点が厳しく深掘りされます。
その問いに答えるためには、同業他社と比較して「志望企業ならではの強み」や「風土・社風」を言語化することが不可欠です。一社に絞って調べるのではなく、複数社を並べて比較することで、その企業独自の特徴が浮き彫りになります。
実際に、多くの内定者が他社比較の重要性について以下のように語っています。
大きな違いは、「三井不動産でなければならない理由」を語れるかどうかだと思います。他社でも通用しそうな志望動機やエピソードでは、なかなか響きません。 (2026年卒 三井不動産 総合職 内定)
何故三菱地所や三井不動産ではなく東急不動産に入りたいのかを明確に説明できるかどうかだと考えている。そのためには東急不動産だけではなく同業他社の事業内容にも詳しくなっておく必要があり、業界研究が重要だ。 (2024年卒 名古屋大学大学院 東急不動産 総合職 内定)
志望企業と同じ業種の他社をいくつかピックアップし、以下のポイントで比較して「その企業でなければならない理由」を整理してみましょう。
| 比較する点 | 具体例・解説 |
|---|---|
| 開発方針・ブランドの「色」 | (例)「再開発による大規模な街づくりに強い」「歴史や伝統を重んじた景観保護を大切にしている」 企業が最も大切にしている価値観やブランドイメージの違いを比較する |
| 注力しているエリア・立地戦略 | (例)「都心の特定エリアに圧倒的な地盤がある」「地方都市の活性化やグローバル展開に注力している」 拠点を置くエリアの違いは、働く環境や扱う物件の性質に直結する |
| 収益ポートフォリオ(事業の比率) | (例)「オフィスビル事業が収益の柱」「住宅分譲や賃貸事業がメイン」「商業施設やホテルの企画に強みがある」 どの事業が最も勢いがあるかを知ることで、その企業の「今後の方向性」が見えてくる |
| 若手の裁量権と社風 | (例)「少数精鋭で1年目から大きなプロジェクトに携われる」「チームで長期的にじっくりと育成する文化」 OB・OG訪問などで得た生の情報をもとに、自分の性格や成長スピードと合致する社風の違いを明確にする |
②自身の経験と企業のビジョンを結び付ける
志望動機に説得力を持たせるには、自身の過去の経験と企業の目指す未来を一本の線で結ぶ必要があります。ここがずれてしまうと、志望理由の根拠が弱くなり、熱意が伝わりにくくなるため注意が必要です。
多くの内定者も、自分自身の価値観と企業のビジョンを結び付ける重要性を語っています。
一番大事なのは、「まちづくり」を自分の言葉で語れるかどうかだと思います。「御社のまちづくりに共感しました!」だけでは絶対に通用しません。
自分がなぜまちづくりに興味を持ったのか、どんな場面でその思いを抱いたのか、自分の人生と紐づけて語ることが必要です。 (2026年卒 三井不動産 総合職 内定)
東急不動産の選考で注意すべき点は、まず自分の言葉で価値観を具体的に語ることが必須である点である。
抽象的な「街を良くしたい」「挑戦したい」といった表現ではなく、学生時代の経験と結びつけて、面接官が納得できるストーリーとして伝える必要がある。 (2026年卒 東急不動産 総合職 内定)
まずは企業の「中期経営計画」や「ビジョン」を読み込み、自分の強みや価値観がどこで合致するかを言語化しましょう。以下のポイントを意識し、「過去(経験)」から「未来(貢献)」まで一貫した志望動機に仕上げてください。
- 企業の「行動指針」と自分の「価値観」を重ねる:
中期経営計画などにある「誠実さ」「挑戦」といったキーワードに注目し、自身の信念が企業のスタンスとどう共鳴しているかを言語化する - 「過去の経験」が「将来の目標」の根拠になっているか確認する:
「〇〇を大切に行動してきたからこそ、貴社で〇〇を成し遂げたい」という論理に矛盾がないか見直し、ストーリーの一貫性を高める
③物件見学やOB・OG訪問で「生の情報」を集める
公式サイトや採用ページの情報は、誰もが活用できるため、内容がほかの就活生と重なりやすいというリスクがあります。
実際に手掛けた建物に足を運んだり、OB・OG訪問で社員から直接話を聞いたりすることで、志望動機に「自分ならでは」の独自性が生まれます。また、自ら動いて得た情報は、それ自体が「志望度の高さ」を示す強力な根拠となるでしょう。
多くの内定者も足を運んで得た「生の情報」の大切さを語っています。
デベロッパー業界の就職活動は住友不動産に関わらず徹底的に競合他社との比較、その企業の強みと弱み、それに対しての自分自身の考えなど細かく調査する必要があります。また、実際に現地へ行って思ったことなどハード面とソフト面から伝えることも必要です。
そのため、数回の面接までに様々なデベロッパー企業が携わった開発地を何度も訪れたり、ホームページを端から端まで読んだりして企業分析を行うことが必要不可欠だと思います。 (2025年卒 住友不動産 総合職 内定)
とにかく深い業界理解、企業研究、森ビルへの愛が重要だと考える。そのための最も効率的な方法は社員訪問を重ねることなので、なるべく早い時期から様々な事業の社員さんにアタックすることが大事だと思う。 (2026年卒 森ビル 総合職 内定)
物件見学の際は、以下のポイントを意識して「生の情報」を手に入れましょう。
- ターゲットになりきって体験する:
利用者の視点に立つことで、企業が空間に込めた意図やこだわりを自分の言葉で語れるようになる - 周辺環境との「調和」を確認する:
建物が街に与えた影響や地域への溶け込み具合を知ることは、特にデベロッパー志望者にとって強力な武器になる - 「改善点」もセットで考えておく:
良い点だけでなく「自分ならこうしたい」という視点を持つことで、面接での深掘りに対し、鋭い当事者意識をアピールできる
OB・OG訪問の際は、以下のポイントを意識して「生の情報」を手に入れましょう。
- 「やりがい」と「泥臭い苦労」の両面を聞く:
華やかな面だけでなく、地権者交渉などのタフな実務を知ることで、「覚悟」のある志望動機となる - 「その企業を選んだ決め手」を深掘りする:
他社との比較で迷った点や最終的な決断理由を聞き出し、自分なりの他社比較のヒントにする - 「貢献イメージ」に助言をもらう:
自分の強みが現場でどう活きるか仮説をぶつけ、プロの視点でフィードバックをもらうことで、入社後のビジョンが明確になる - 複数の社員の話から「共通項」を探す:
多くの社員に共通する言葉や価値観を見つけることで、公式サイトには載っていない「本質的な社風」を理解できる
不動産業界の志望動機のNG例
不動産業界の志望動機には、気付かぬうちに「評価を下げてしまう」共通のパターンがあります。
これから紹介する3つのNG例をチェックし、自分の志望動機が当てはまっていないか、客観的な視点で見直してみましょう。
①顧客視点の「街や建物が好き」に終始する
私は貴社が手掛ける〇〇(物件ブランド名)のファンであり、洗練されたデザインにいつも感動しています。あのような素敵な空間をより多くの人に届ける仕事に携わりたいと考え、志望いたしました
「物件のデザインが好き」「この街が好き」という理由は、あくまで「利用者(ファン)」の視点です。
企業が求めているのは、物件を愛でる人ではなく、ビジネスとして価値を創出し、利益を生み出せる人です。「好き」という気持ちを原動力にしつつも、それを仕事としてどう発展させたいかという「ビジネスの視点」を必ず盛り込みましょう。
②福利厚生や年収の高さのみを語る
不動産業界のなかでもトップクラスの給与水準を誇る貴社で、高いモチベーションを持って働きたいと考えています。成果が正当に評価される環境こそ、私が最も力を発揮できる場所だと確信しています
「給与水準が高い」「研修制度が充実している」といった条件面をメインにするのは避けましょう。これらは「会社が自分に何をしてくれるか」という視点に偏っており、企業が最も知りたい「自分が会社にどう貢献するか」という視点が欠けています。
「条件さえ良ければ他社でも良いのでは?」という疑念を抱かせないよう、あくまで企業の事業内容やビジョンへの共感を志望動機の軸に据えましょう。
③特定地名や事業を挙げず「街づくり」への憧れを語る
私は街づくりを通じて、人々の生活をより豊かにし、笑顔溢れる社会を実現したいと考えています。大規模な開発をおこなう貴社であれば、より大きな影響を社会に与えられると信じています
「人々に感動を与える街づくりがしたい」といった抽象的な表現だけでは、どの企業にも当てはまり、熱意は伝わりません。
不動産業界における「街づくり」は非常に広義です。「どのエリアの課題を、貴社のどの事業で解決したいのか」という具体性がないと、企業研究不足と判断されてしまいます。実際の物件名や注力エリアを挙げ、「なぜ競合他社ではなく貴社なのか」が明確な、解像度の高い志望動機を目指しましょう。
不動産業界の志望動機に関するよくある質問
最後に、不動産業界の志望動機に関して、多くの就活生が抱く「よくある質問」に回答します。
選考前の不安をここで解消し、自信を持って志望動機を完成させていきましょう。
Q:不動産業界ではどんな人が求められますか
就活会議に寄せられた内定者の志望動機やアドバイスを分析すると、不動産業界で求められるのは、おもに以下の資質を持つ人材です。
| 求められる資質 | 解説 |
|---|---|
| 利害関係者をつなぐ「巻き込み力」 | 行政や地権者など、立場の異なる多くの関係者と協働して街を創るため |
| 地道な交渉を支える「やり抜く力」 | 時間を要する地権者交渉など、困難な状況でも粘り強く取り組む必要があるため |
| 信頼を勝ち取る「誠実さ」 | 顧客の人生や街の未来を左右する、きわめて責任の重い決断を支える仕事であるため |
| 圧倒的な「成長意欲・挑戦心」 | 実力主義の風土が強く、若手のうちから大きな裁量を持って成果を出すことが求められるため |
不動産は人生を左右する大きな買い物だからこそ、誠実な対応で信頼を勝ち取らなければなりません。また、目標達成への強い意欲と、長期にわたるプロジェクトをやり切るタフさも不可欠です。
志望動機でも、これらの強みを自身の経験に絡めて伝えると、採用担当者に入社後の活躍をイメージさせやすく、評価につながります。
Q:志望動機を面接でうまく伝えるコツはありますか
丸暗記した文章を読み上げるのではなく、自分の言葉で「素直に語ること」が重要です。対人能力や信頼関係が重視される不動産業界では、表面的な言葉よりも、その人自身の「人柄」が見られているからです。
多くの内定者も、飾らない言葉で伝える大切さを語っています。
どれだけ話を盛っても、面接官には見抜かれます。だからこそ、自己PRや志望動機は“かっこよすぎず、嘘のない言葉”で伝えるのが大事です。
また、面接官の雰囲気がとても柔らかいので、緊張しすぎず自然体で話すことも意識しました。変に構えず、自分らしい言葉で臨むのが最大のコツだと思います。 (2026年卒 三井不動産 総合職 内定)
小手先のテクニックでなく素直に誠実に、自分の言葉で伝えられれば、それを受け止めて評価してもらえると感じた。 (2021年卒 慶應義塾大学 東急不動産 総合職 内定)
練習の際は一言一句を覚えるのではなく、「伝えたい要点」だけを整理しておきましょう。自分の言葉で語る素直な姿勢こそが、入社への熱意をまっすぐに伝えてくれます。
Q:志望動機が思い浮かばないときはどうすべきですか
「徹底した自己分析」と「現場への足運び」を並行しましょう。
志望動機が書けない原因の多くは、自分自身の「原体験」か、企業側の「生の情報」のどちらかが不足していることにあります。
「なぜ自分は街や建物にワクワクするのか」と過去を深掘りしつつ、実際に複数の物件を見学してみましょう。「自分ならこの街をどう変えたいか」「建物に携わりたいか」を想像し、心が動いた瞬間をメモすることで、あなただけの志望動機を作るヒントが見つかるはずです。
高評価を得る志望動機を完成させて不動産業界の選考を突破しよう
この記事では、不動産業界の志望動機の作り方や大手内定者の回答例、評価されるコツを網羅的に解説しました。
不動産特有の4つの業種を理解したうえで、「その企業でなければならない理由」と「自分ならではの貢献のイメージ」を具体的に伝えることが、選考突破のカギとなります。
この記事で紹介したコツや回答例を参考に、「あなただからこそ任せたい」と採用担当者に思わせる、熱意と説得力が両立した志望動機を完成させましょう。
就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録すれば見放題! YouTubeチャンネルも配信中です!編集部についての詳細は 記事コンテンツの制作方針をご確認ください。

この記事の編集担当者
佐藤 美空
大学卒業後、就活会議のグループ会社であるポートに新卒入社。約1年間キャリアアドバイザーとして文系学生の就職支援をおこなう。就活生時代にポート運営の就活メディアを活用した経験から、「今度は私が就活生の役に立つメディアを創りたい」という思いでライターに転身。現在は就活会議のライターを担当している。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める