【例題15選|三菱商事のケース面接】内定者の回答・対策法を徹底解説
こんにちは。就活会議編集部の望月です。 世界に通用する大きいプロジェクトにかかわれる点から、就活生に人気の企業である三菱商事。そんな三菱商事の面接で特徴的なのが「ケース面接」です。しかし、ケース面接は対策の有無によって大きく差がつく選考であり、十分に準備できていないと苦戦してしまうことも少なくありません。 この記事では、三菱商事のケース面接の概要や、実際に出されたお題、内定者の回答などを一挙紹介。就活会議が独自で問題の傾向分析もしているため、対策時の参考にしてください。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
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・三菱商事のケース面接とは何かを知りたい
・ケース面接の答え方を知りたい
・過去出題されたケース面接のお題を知りたい
・ケース面接のお題の傾向を知りたい
・ケース面接の対策方法を知りたい
三菱商事の選考で課される「ケース面接」とは
「ケース面接」という言葉を聞いたことはあっても、どのようなものかわからないという人もいるでしょう。
一般的なケース面接の定義は以下のとおりです。
【ケース面接とは】
ビジネスの課題に対し、時間内に解決策を考え、提案する形式の面接
三菱商事のケース面接については、内定者が下記のように進めたと言及していました。
内定者からのアドバイス
普通の面接とは違い、5分で自分の考えをまとめた後、面接官の方に3分程でプレゼンし、そのあとは面接官とのディスカッションになります。 (2019年卒 上智大学 三菱商事 総合職 内定)
お題の発表、考える時間、プレゼンの時間、ディスカッションの時間がそれぞれ設けられているようです。
慣れない面接形態に焦らないためにも、事前に練習を積めると良いでしょう。
練習のために過去どのようなお題が出たのかを知りたい人は「三菱商事で過去出題されたケース面接15選|内定者の実回答付き」、どんな傾向のお題が出るのか知りたい人は「ケース面接のお題の傾向|過去のお題から紐解く」を確認してください。
また、以下の記事では、ほかの企業のケース面接についても解説しています。気になる人は読み進めてみてください。
【例題20選|ベイカレントのケース面接】現役コンサルと内定者が完全解説【例題20選|アビームのケース面接】元社員と内定者が回答例・対策法を徹底解説三菱商事のケース面接の答え方|内定者の実回答付き
対策なしでいきなり挑むのはハードルが高いケース面接。ここからは、ケース面接の答え方について内定者の実回答を用いながら確認していきましょう。
内定者の回答
質問1:東京オリンピックの後、外国人観光客を増やすためには、東京オリンピックの最中にどのような政策を実施するべきか
回答1:東京オリンピックをテレビでみている海外の方をターゲットにし、テレビで東京の風景を見てもらうことが有効だと思います。
実際に、マラソンは都内の観光名所を走るコースになっていますが、このように他の競技もテレビ映えする場所で実施すれば、それを見た海外の方に東京の良いところをアピールすることが出来るのではないかと思います。
また、東京オリンピック開催中の犯罪をどんな犯罪だろうと0にし、海外メディアに取り上げてもらうのも良いかもしれません。そうすれば、日本が安全な国であることを改めてアピールできますし、それを知った外国人の方が、他のアジア諸国と比較し、安心してきてくれるようになるかもしれません。
以上に挙げたような政策が有効だと考えます。 (2019年卒 上智大学 三菱商事 総合職 内定)
回答の流れとしては下記の順番で答えると、企業側にも話の内容が伝わりやすくなります。
【回答の流れ】
結論➡その理由➡施策に対する効果
また、内定者の回答を見ると、内容も練られていることがわかります。具体的には、下記のポイントを押さえられると良いでしょう。
【内容のポイント】
・ターゲットは誰か
・具体的にはどのような施策なのか
・施策をどのように実行するのか
・施策をすることでどのようにプラスの効果があるのか
これらの要素を論理的に説明できると、あなたなりの意見を伝えられるようになり、企業側とより建設的な議論ができるようになります。
三菱商事や、三菱商事の学歴フィルターの実態に関しては、以下の記事で詳しく解説しています。企業理解を深めたい人におすすめです。
三菱商事就職ガイド|エントリーシートの深掘りと企業の展望理解が鍵三菱商事に「学歴フィルター」はある? 元社員が語る出身大学の実態三菱商事で過去出題されたケース面接15選|内定者の実回答付き
①個人経営の自転車屋を立て直す方法
②外国人観光客を増やすための政策とは
③サービスエリアに関する新規事業の立案
④受験をテーマにした新規事業の立案
⑤ドラッグストア関連のビジネスの立案
⑥子ども好きな人向けの新規事業の立案
⑦電気自動車の活用による新事業の立案
⑧塾の新規事業立案
⑨トラックを使った新規ビジネスの立案
⑩コロナ後の地方観光業を活性化する方法
⑪東南アジアの共働き世帯向け事業立案
⑫留学生を対象とした新規事業の立案
⑬日本食シナジーを生む事業の立案
⑭日本で燃料電池車を普及させるには
⑮ドローン事業の立案
ここで、就活会議に集まった三菱商事のケース面接で出されたお題を紹介します。回答のポイントとなる部分は赤文字にしているため、考え方の参考にしてみてください。
また、お題に対して内定者の実回答や、深掘り質問などを合わせて解説しているものもあります。いろいろな要素から、練習時のヒントをつかみましょう。
①個人経営の自転車屋を立て直す方法
内定者の回答
Q:個人経営の自転車屋を立て直す方法を考えてください
A:昨今、個人経営の自転車屋が経営に苦しむ理由として、チェーン店の台頭が考えられます。そこで私は町にあるチェーン店を上回り、経営を黒字化させたいと思います。
①地元商店街と協力 ・当店の自転車で来店するとスタンプが多く押してもらえるような制度にする。 ・当店の自転車専用の駐輪スペースを確保してもらう。
②地元の小、中学校に毎年カタログを提供し、生徒たちに割引価格で販売する。 ・生徒たちを顧客として捕まえることで永く当店を利用してもらえることができる。 ・安全講習などを学校で実施することで学校側にもメリット
③駅の駐車場と契約し、当店専用の自転車駐輪スペースを設ける。 ・電車を使う人がいちいち駐輪料金を払うことは自転車の販売に影響が出てしまう。当店の自転車のみが駐輪できる場所を作ることで地域を支配。 (2018年卒 早稲田大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
商店街や学校、駅などの外部を巻き込み「その自転車屋を選ばざるを得ない仕組み」を作っています。
周囲と利害を一致させながら、ビジネス全体の構造を設計している点が、商社的な視点として高く評価されたと考えられます。
②外国人観光客を増やすための政策とは
内定者の回答
質問1:東京オリンピックの後、外国人観光客を増やすためには、東京オリンピックの最中にどのような政策を実施するべきか
回答1:東京オリンピックをテレビでみている海外の方をターゲットにし、テレビで東京の風景を見てもらうことが有効だと思います。
実際に、マラソンは都内の観光名所を走るコースになっていますが、このように他の競技もテレビ映えする場所で実施すれば、それを見た海外の方に東京の良いところをアピールすることが出来るのではないかと思います。
また、東京オリンピック開催中の犯罪をどんな犯罪だろうと0にし、海外メディアに取り上げてもらうのも良いかもしれません。そうすれば、日本が安全な国であることを改めてアピールできますし、それを知った外国人の方が、他のアジア諸国と比較し、安心してきてくれるようになるかもしれません。
以上に挙げたような政策が有効だと考えます。 (2019年卒 上智大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
世界的な注目が集まるオリンピックを「最大の広告の機会」と捉え、競技会場の選定や治安維持を、将来の観光客を呼ぶための「先行投資」に変えていることがわかります。
これは、既存の枠組みを使い倒して価値を最大化する、商社的な視点と言えるでしょう。
③サービスエリアに関する新規事業の立案
内定者の回答
質問1:高速道路のSAと組み合わせて新規事業を考えてください
回答1:○現状分析 高速道路のSAに期待されている役割は以下のものがあると思います
休みたい トイレに行きたい お土産を買いたい 飲食物を買いたい ガソリンの補給
○重要な課題の特定 最も大事なのは休みたいというニーズを満たすことだと考えるのでこのニーズを満たせる施策を考えます
○具体的な施策 ラグジュアリーな宿泊施設を含めたスーパー銭湯を都内近郊のSAに併設すること
○どんな利用客が想定されるか ①近隣住民 SAの近くに住む人が定期的な利用者となることで安定した基盤を作れる
②長期で旅行している人 高速から降りてホテルに泊まるという手間を省き、銭湯に入ってそのままそこで宿泊することができるというのも利点かと思った
③休日とかに都内の人が銭湯利用目的で来る 都内から近いところのSAにあると行きやすいので顧客を集めやすいのではないかと感じた (2023年卒 慶應義塾大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
サービスエリア(SA)を単なる「通過点」から、近隣住民も通う「目的地」へと再定義できています。
商社では、アイデアを「収益につなげる仕組み」に変換することが大切なため、この回答の一過性の観光客だけでなく、日常的なリピーターを確保して収益を安定させるリアリティは高く評価されるでしょう。
④受験をテーマにした新規事業の立案
内定者の回答
質問1:「受験」をテーマにした新規事業を考えてください
回答1:大学受験生向けに、直近の模試の結果や学習状況を入力すると、自分に合った参考書を自動で提案してくれるアプリを考えました。
生徒からは利用料を取らず、広告収入によって利益を生むビジネスモデルを提案しました。 (2024年卒 東京外国語大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
学生から無理に集金せず、「学生に売り込みたい企業」から大きなお金を取る仕組みにしている点がポイントです。
ターゲットである学生にとって利用しやすい設計にしながら、企業から収益を得るビジネスモデルとなっている点が評価されるでしょう。
この学生は、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
ディスカッション形式で深掘りされたため、以下例を記載します。
・「受験」というと、大学受験だけではなく司法試験やTOEICなども選択肢にあるはずだが、あえて大学受験に絞ったのはなぜか? →正直なところ、その視点は抜けていました。ただこのビジネスモデルに関しては、大学受験に限らず他の受験(司法試験など)にも適用できるものだと考えており、将来的にはターゲットを拡大して展開することもできると思います。
・競合として出版社や予備校などが想定されると思うが、どう対応するか? →競合というよりはパートナーになり得ると考えています。具体的には、ジョイントベンチャーを立ち上げ、共に事業を進めていくことができると思います。 (2024年卒 東京外国語大学 三菱商事 総合職 内定)
⑤ドラッグストア関連のビジネスの立案
このお題を答えた学生は、お題に対する考え方や、逆質問の内容を回答してくれました。
内定者の回答
質問1:ケース面接で、ドラッグストアと親和性のあるビジネスを考える、がお題であった。
回答1:ドラッグストアのアセットや商社としてどのようにビジネスに絡んでいけるかを意識した。
Where to playとhow to winを考える過程では強く意識し、ビジネスとしての実現可能性とインパクトの大きさをできるだけわかりやすく示すようにした。
また、議論ではどのように実現していくかをフローごとに整理することを求められた。さらに、定量的にどれくらいの売り上げが立つかや、ステークホルダーがどのようなものでありそれぞれのメリットデメリットを聞かれた。 (2024年卒 慶応義塾大学 三菱商事 総合職 内定)
⑥子ども好きな人向けの新規事業の立案
内定者の回答
質問1:子供好きな人向けの新規事業を立案するなら何を提案するか
回答1:子供好きな人々向けの新規事業として、「キッズクリエイティブワークショップ」を提案します。この事業では、子供たちが楽しみながら創造力を発揮できるワークショップを開催します。
アート、科学実験、手作りおもちゃ製作など、多様なプログラムを提供し、親子で参加できるイベントも企画します。また、オンラインでの参加も可能にし、幅広い地域の子供たちにアクセスできるようにします。
これにより、子供たちの成長をサポートすると同時に、子供好きな人々がその情熱を活かせる場を提供します。 (2025年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
教育の場にとどまらず、子供好きな人が情熱を活かせる機会を広げている点に、この事業の拡張性が表れています。
自分たちで動くのではなく、他者が動きたくなる仕組みを整えて収益を上げる、商社の「事業経営」の王道です。
⑦電気自動車の活用による新事業の立案
内定者の回答
質問1:電気自動車の活用により、既存事業をより発展できる事業・サービスを提案してください。
回答1:タクシー事業と観光サービスを紐づけた、プライベートを担保したタクシーガイド付き観光ビジネス。外国人観光客は、言語や運転免許の問題から個別の観光案内を望んでいると予想する。
その他、電気自動車によって環境面や経済面で効果を生み出せると考える。 (2025年卒 東京工業大学大学院 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
タクシーを「移動手段」から「多機能な観光プラットフォーム」へ進化させられています。
外国人観光客の細かな悩みを解決しつつ、EV導入で環境価値も高める、商社らしい複合的な戦略です。
また、この学生は下記のような深掘り質問をされたようです。
内定者の回答
・電気自動車である必要性は? ・環境面以外のメリットは? ・どのように収益化する? ・初期費用は?何にどのくらいかかる? ・最初の顧客ターゲットは? ・商社が関わるとしたら? (2025年卒 東京工業大学大学院 三菱商事 総合職 内定)
⑧塾の新規事業立案
内定者の回答
質問2:ケース:塾の新規事業立案
回答2:生徒学習状況を親と共有するシステム。
現状、親は基本的に塾に赴き面談という形で時間を取っている。しかし学習状況や日程変更は簡略化も可能で、校舎自体の稼働率を上げる事も出来るようになる。
仕事の都合で時間が取れにくい家庭や、子供が報告等を出来ない場合も多く、需要はあるだろう。 (2025年卒 東京工業大学大学院 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
「親の不便解消」だけでなく「塾側の経営効率化」という両面のメリットを捉えられています。
面談時間をデジタル化で削減し、校舎の空き枠を最大化させるという、収益化につなげる視点が評価につながるでしょう。
⑨トラックを使った新規ビジネスの立案
内定者の回答
質問2:トラックを使った新しいビジネスを考えてください。
回答2:トラックを活用したビジネスとして、「移動型コミュニティスペース」を提案する。
このビジネスは、トラックを改造し、地域住民が集まり交流できるスペースを提供するものである。特に、地方や過疎地域では、コミュニティのつながりが薄れがちであるため、このトラックを定期的に巡回させることで、住民同士の交流や情報共有の場を作ることを目的としている。
トラック内では、地元の特産品を使った料理教室やワークショップ、地域の課題に関する討論会など、多様なイベントを開催する。また、トラックは移動可能なため、参加者が利便性を感じられる場所に出向くことができ、参加者数の増加が期待できる。
このビジネスは、地域の活性化や住民同士の絆を深める効果があり、地域全体の成長にも寄与することが可能である。 (2025年卒 明治大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
店舗を構えるのではなく、需要がある場所へ自ら出向いて「客を作る」攻めの姿勢が見える回答です。
移動によってリスクを抑えつつ、現場で新たなニーズを拾い、次の商売につなげる商社の強みが見えています。
⑩コロナ後の地方観光業を活性化する方法
内定者の回答
回答1:ケース面接では「コロナ後の地方観光業を活性化させるにはどうすればいいか?」というテーマが出題されました。与えられた情報は限定的だったので、まずは「観光需要の変化」と「地域の課題」を仮定しながら論点を整理しました。
たとえば、コロナを経て“自然・体験型観光”のニーズが高まっている一方、地方では交通や宿泊インフラ、人材不足がボトルネックになっているという前提を立てました。
その上で、私は「商社が地域の農業や文化資源と都市部のニーズをつなぐ体験型観光事業」を提案しました。
具体的には、過疎地の空き家を活用した宿泊施設の整備と、地元農家と連携した収穫体験・食文化体験のセット化です。商社は資金・ノウハウ・物流・集客チャネルを持っているため、観光を通じて地域産業をまるごと支援できると考えました。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
金・モノ・情報という商社の全機能を施策に投入して、「地域産業の構造改革」を目指せています。
課題の特定から解決手段まで一貫して「商社にしかできない理由」を語る説得力が評価されたのでしょう。
また、下記のような深掘りをされたようです。それに対する回答も参考にしてみましょう。
内定者の回答
面接官からは「そのビジネスの収益構造は?」「リスクはどこにある?」といった深掘りもされ、収益源としては宿泊・体験・地域特産品の物販や越境ECなどを挙げました。
また、リスクとして“地域側の協力体制が弱いこと”を挙げ、それに対しては“自治体・地銀・観光協会と事前に調整する”ことが必要だと補足しました。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
内定者の回答
質問2:なぜその施策が現状行われていないと思う?
回答2:私が提案した「地域資源を活かした体験型観光」が現状あまり広がっていない背景には、主に3つの課題があると考えています。
1つ目は、地域側の人的リソースとノウハウの不足です。高齢化が進む地域では、新しい観光事業を企画・運営する担い手が不足しており、また、観光客を受け入れるための接客やマーケティングの知見がないケースも多いです。
2つ目は、初期投資と収益見通しの不透明さです。空き家の活用や体験型プログラムの整備には一定のコストがかかりますが、それに見合う収益が上がるかどうかの確信が得られず、着手しづらい現実があります。
3つ目は、地域のステークホルダー間の連携の難しさです。観光協会、農家、宿泊業者など、関係者が多岐にわたるため、方向性の合意形成や役割分担が難しく、構想はあっても実行に至らないケースが多いと感じます。
こうした課題に対してこそ、商社の「調整力」や「ネットワーク構築力」が生きると考えており、地域に入り込んで中長期的に伴走するパートナーとしての役割が重要だと思います。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
⑪東南アジアの共働き世帯向け事業立案
内定者の回答
回答1:テーマは選択 各社員から1題ずつテーマを提示され自分で選択できる。自分の専攻的にはAIが近いが、漠然かつ広範すぎるテーマで領域を限定するのが難しいと感じたため、「東南アジアの共働き世帯」を選択。
- シンキングタイム 3分与えられる。私はA4紙にペンで書き込む形で思考を整理した。
** 対象の限定 東南アジアの中でも自分が長く旅をした経験があり、共働きの割合が高いことを知っていたタイを対象にすることにした。
** 課題・ニーズの特定 共働きの世帯の課題として、育児との両立を考えた。背景として、タイの母親は屋台やレストランなどの職場に子どもを連れて、あやしながら仕事をしている、という問題意識を考えた。 その上で、
①託児施設 ②家で子供の面倒をみれるリモートワークの普及
という2点の方針を立て、交互に案を出していった。最後まで迷い①を選択した。
** ②でなく①を選択した理由 リモートワークを普及させるうえで、リモートワークできる仕事を普及させる必要がある。しかし、リモートワーク可能なホワイトカラーの仕事を新たに生み出す必要があると感じ、それが難しいと感じたため①を選択。
** 新たな託児施設の魅力 タイでは朝や夜まで働く母親も多いと考え(屋台をイメージしている)、フレキシブルに子どもを預けることができるという強みを考えた。実現のために、保育士にはシフト制を組んでもらう。
保育士として雇うのは子育て中の母親。子どもと一緒に託児施設に行くことで、自分の子供を見ながら、子育ての経験を活かし、他の子供の面倒も仕事としてみる。
英才教育などはあまり考えず、遊び道具を充実させ、子どもがのびのび自由に遊べる環境を構築するのに加え、従業員の負担を減らしリーズナブルな価格を実現。
高所得でない中所得世帯でも使えるサービスに。加えて出迎えバスを走らせ、施設まで通学させることが負担の家庭の子供も預かれるようにする。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
実体験に基づく鋭い課題設定に加え、利用者を「働き手」に変えることで人件費を抑え、価格競争力を生む仕組みがこの学生ならではの観点です。
現場のリアリティと収益性を両立させる商社的な経営感覚を持ち合わせていることが汲み取れます。
また、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
回答2:Q. どのようにこのアイデアを?
A. 上手く説明できなかったため、上記のように①と②のアイデアがあったことから順番に思考の過程を説明すると評価してもらえた。逆に、最初からそう説明してくれれば、ともアドバイスをもらった。
Q. 新規事業の実現可能性を調査するには? (三菱商事社員としてではなく、自分で新たな会社を立ち上げようとしている想定らしい。)
A. 同様の問題意識を持っている団体を探す。タイの共働きは一般的な問題なので、自分と同様に子育ての両立を支援させようとしてる支援団体が存在するかもしれない。そうした方々からデータを貰いに行く。
A. そうした統計データを基にした定量的なニーズの推定に加えて、実際に子育てをする共働き世帯の話を聞き込み実情や子育てへの価値観を抽出する。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
⑫留学生を対象とした新規事業の立案
内定者の回答
回答1:留学生を対象とした新規事業、サービスを選択。結論としては、海外からの留学生と日本の中小企業をマッチングさせるサービスの提案。
留学生を対象とした新しいサービスとして、「海外からの留学生と日本の中小企業をマッチングさせるプラットフォーム」を提案します。
日本で学んでいる留学生の中には、「せっかく日本で学んだのに、日本企業で働くチャンスが少ない」「大手企業ばかりに情報が集中して、中小企業の情報が届かない」といった課題を感じている人が多くいると自分は思っていて、一方で、日本の中小企業は人手不足やグローバル人材の採用に悩みがある。
そこで中小企業にとっては、言語スキルや海外経験を持つ優秀な若者との接点を持てるようにし、事業の海外展開や多様化にもつながる仕組みをつくりたいと考えました。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
「埋もれた優秀な人材」と「人手不足の企業」のミスマッチを解消し、採用支援を「企業の海外進出支援」という付加価値へつなげてられてます。
留学生と企業、両者の悩みを同時に解決し、新たな商流を生む商社的な発想です。
また、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
質問2:このサービスをさらにもう一段階より良いものにするためにはどうすればいい?
回答2:日本の中小企業の中には、留学生を採用したい気持ちはあっても、「就労ビザの手続きがよくわからない」「そもそも発行実績がない」といった理由で、採用に踏み切れない企業が多くあります。
そこで、このサービスでは、マッチングだけで終わらずに、就労ビザの発行に関する支援もワンパッケージで提供します。
そうすることで、ビザのハードルを下げ、より多くの中小企業が安心して留学生を受け入れられるようにしたらいいと思います。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
⑬日本食シナジーを生む事業の立案
内定者の回答
回答1:ハラール日本ラーメン世界展開を考えた。日本の伝統ラーメンを、イスラム教徒向けのハラール基準に適合させた食品として、世界に展開する事業。
三菱商事は、一蘭など信頼性の高い日本食ブランドとの提携を活かし、原材料の安定供給とグローバル物流ネットワーク、先進のDX技術を統合した一貫したサプライチェーンを構築できる。
世界のハラール食品市場の巨大な需要に応え、環境負荷低減と高品質な日本食の魅力を世界に届け、三菱商事の総合力を最大限に活かして、新たなグローバルブランドを確立していく。 (2026年卒 立教大学 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
「ハラール」という高い参入障壁を、商社の強みである調達・物流網で突破し、独自のサプライチェーンを築けることが予想できる例です。
上流から下流までを支配し、新たな市場を創り出す商社的野心が評価されます。
また、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
質問2:ステークホルダーを巻き込む際に訴求すべきポイントは?
回答2:まず品質保証。厳格なハラール認証と日本の技術に基づく品質管理体制を構築する必要がある。
そして市場成長のポテンシャル。世界のハラール食品市場は巨大で、成長が期待される市場において、日本食ラーメンという独自の価値を提供できる。
さらにグローバルなサプライチェーン。三菱商事の物流・調達ネットワークと金融支援を活かし、原材料調達から現地販売まで一貫した体制を作ることができる。
市場の大きさに対して、三菱商事のアセットを活かすことができると回答した。 (2026年卒 立教大学 三菱商事 総合職 内定)
⑭日本で燃料電池車を普及させるには
内定者の回答
質問1:現状、そもそも日本で燃料電池車が普及していない理由はどういうところにあると思いますか?(ケース面接お題:日本で燃料電池車を普及させるには?)
回答1:需要サイドと供給サイドの両面に課題があると思います。まず、需要サイドでは、消費者目線、やはりガソリン車よりも燃料電池車のほうがコストが高く、わざわざ燃料電池車を選ぶ動機づけがないという状況だと思います。
また、供給サイドでは、水素ステーションのようなインフラ面が挙げられると思います。消費者サイドで現状そこまで需要がないこともあり、インフラ事業者側としてもインフラを整備したとしても儲からないという状況であり、そのため充電インフラが整備されず、それも燃料電池車が普及しない原因だと考えています。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
普及を妨げている点を構造的に解明できています。
片方だけを直しても解決しない「需要と供給のミスマッチ」を特定する視点は、複層的な課題に仕組みで挑む商社ビジネスの基礎と言えるでしょう。
また、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
質問2:我々総合商社として、燃料電池車ビジネスを、しっかりと収益を確保する形でビジネスとして形にするにはどうする必要があると思いますか?
回答2:バリューチェーン全体に関与して収益を回収するポイントを増やすことが大切だと思います。
燃料電池車のバリューチェーンの中には、水素の製造、輸送、貯蔵、そして燃料電池車の部品を作るメーカー、水素ステーションなどを整備するインフラ事業者などが含まれていると考えています。総合商社の強みを活かし、バリューチェーン全体で事業投資を行うことが重要だと思います。
投資の結果、現状は本格的に実現には至っていない、水素の大量生産・大量輸送や、水素ステーションの十分な整備が進めば、それは燃料電池車自体の普及促進につながり、それは総合商社としても自動車部門の収益性も高まるという形になると考えます。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
⑮ドローン事業の立案
内定者の回答
回答1:ドローン事業をテーマに選んで、最終的には「小売店から消費者の自宅まで、購入した商品をドローンで配送するサービス」を提案しました。
特にスーパー等から重い荷物を買ったとき、特に高齢者にとって持ち帰るのが大変だという声をヒントに、ドローンが消費者を自動で追跡して上空から荷物を運ぶというアイデアを考えました。
これによって、買い物後の移動がかなり楽になると思い、消費者の負担を軽減する施策として発表しました。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
赤字部分が示すポイント
「ラストワンマイル」と呼ばれる物流の最終区間にある不便(今回の場合は「高齢者の重い荷物」)を特定し、ドローンを「店舗の付加価値」として組み込めています。
技術を生活インフラへ実装する商社的な視点が光る回答です。
また、下記のような深掘り質問もされたようです。
内定者の回答
質問2:このサービスをさらにもう一段階より良いものにするために何ができる?
回答2:このアイデアは、将来的にはBtoBにも展開できると考えています。
例えば、クロネコヤマトなどの宅配業者が使えば、ラストワンマイルの配送効率を上げられると思いました。かつ、物流問題の人材不足にも対応できそうです。
もちろん、天候や盗難といったリスクもありますが、荷物に専用のカバーをつけることである程度は対応できると考えています。
一番の課題は、ドローンが上空を飛ぶ際の法整備がまだ不十分な点で、ここが事業化に向けたボトルネックになると感じました。 (2026年卒 三菱商事 総合職 内定)
ケース面接のお題の傾向|過去のお題から紐解く
これまでで出題されたケース面接のお題を紹介しましたが、まったく同じお題が今後出題されるとは限りません。
ここで、就活会議に寄せられた三菱商事のケース面接のお題を独自に分析し、傾向を出しました。今後どのようなお題が課されるのか、この傾向をもとに予測してみてください。
特定のテーマに対する「新規事業立案」
「受験生」「子供好きな人」「東南アジアの共働き世帯」「留学生」など、特定の層に向けたビジネスを考えさせる型と、「高速道路のSA」「ドラッグストア」「塾」「コーヒーマシン」など、特定の場所やモノを起点にした新規事業を問われる型があることがわかりました。
さまざまなモノ・ことを「事業」と捉え、事業領域を拡大することが重要な商社だからこそのお題でしょう。
既存事業や社会課題に対する「解決施策」
経営難のビジネスをどう黒字化するか、あるいは普及していないものをどう広めるかという、既存の課題を解決するお題もありました。
商社は新規領域の開拓をすることもありますが、既存問題の改善も重要な業務です。課題を発展させられる姿勢が見られているのかもしれません。
技術とモビリティを融合した「実装・活用」
AIや新しい移動手段などを活用し、どのような価値を生み出せるかを問うテーマも頻出です。
商社は最新技術を、「自社の持つ膨大なリアル資産の価値を最大化するための武器」と捉えています。そのため、学生が最新技術へ関心を示せているかも注目したいポイントなのでしょう。
総合商社ならではの「グローバル視点」
海外展開や訪日外国人をターゲットにしたスケールの大きなお題もよく出題されます。
三菱商事は特定の地域にとどまらず、100を超える海外拠点を持っている企業です。さらなる海外展開のために、学生がどれほど海外への理解があるかを確認している可能性があります。
内定者が伝授する! ケース面接の対策方法
最後に、三菱商事の内定者が寄せた、ケース面接に対するアドバイスを紹介します。
どのような点を気を付けるべきか、注力して対策すべきかを押さえながら読んで見てください。
内定者のアドバイス
三菱商事のケース面接では、コンサルティングファームにおけるケース面接と同様で、論理的思考力が見られているのはもちろん、議論を楽しむ姿勢や面白いビジネスであるかを見られていると感じる。
特に後者の面白いビジネスを考えるためには、普段から様々なビジネスモデルについて知ることで、発想のストックを増やすことが有効であると感じる。
他の内定者を見ていると、決して論理的でない施策であっても、議論を楽しむ姿勢が評価されて通過している方もいる。 (2024年卒 慶應義塾大学 三菱商事 総合職 内定)
内定者のアドバイス
ケース面接。一次面接に比べ、雰囲気は若干堅い。笑顔はあるものの、回答に納得いかないときは表情が強張る。質問もかなり鋭いので落ち着いて回答する必要があった。
(中略)
思考時間は5分程度と比較的短い。アウトプットよりも、その後のディスカッションで論理的に答えられるか、考えをわかりやすく伝えられるかがポイントになるため、アウトプットは必要最低限で問題ない。商社がやる意義を聞いてくることもあるので、商社のビジネスモデル等の理解は必須。思考時間で、収益化や初期費用などの経済面についても考えられるとディスカッションで詰まることはないと思われる。質問に対する回答に困ったときは、1分程度時間をいただいて考えてもよい。 (2025年卒 東京工業大学大学院 三菱商事 総合職 内定)
内定者のアドバイス
ケース面接では、与えられたビジネスシナリオに対して迅速に分析し、解決策を提案する能力が試されるため、まずは問題の本質を正確に把握する必要がある。その上で、根拠に基づいた論理的な回答を展開し、実現可能性を示すことが重要である。 (2025年卒 明治大学 三菱商事 総合職 内定)
三菱商事のケース面接を理解して選考通過につなげよう
この記事では、三菱商事のケース面接について解説してきました。
三菱商事のケース面接は、論理的思考力だけでなく、「商社の一員としてビジネスを動かす当事者意識」が厳しく問われる場です。内定者の回答からもわかる通り、「いかに利益を生み、社会やグループ全体にインパクトを与える施策を提案できるかが、選考通過への鍵となります。
ここで紹介した過去問や内定者の思考プロセスを参考にし、入念な準備をしたうえで選考に臨んでみましょう。
【関連動画】三菱商事に関する動画を紹介
就活会議のYouTubeチャンネルでは、三菱商事に関する動画を公開しています。
企業選びや選考対策をする際に、ぜひ動画もあわせて活用してみてください。
就活会議編集部
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この記事の編集担当者
望月 晨生
新卒で寝具・家具メーカーに入社後、大手ECサイトの販売を担当。寝具や家具にまつわるオウンドメディアの立ち上げに携わる。自分で何かを作り上げることに魅力を感じ、ライター職に転職。現職では就活会議のコラム立ち上げに携わり、ライター・編集ディレクターを担当。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める