【ガクチカ】学業をテーマにした例文15選|評価されにくいケースも紹介
こんにちは。就活会議編集部の飯塚です。 「ガクチカに使えるのが学業くらいしかない」「学業は地味で評価されにくそう」と不安に感じている人も多いのではないでしょうか。 しかし、就活会議の内定者データを見ると、ゼミ・研究・授業・資格取得など、学業系のエピソードをガクチカとして伝え、内定を獲得している学生は多くいます。 この記事では、学業のガクチカが評価されるケースや効果的な書き方を解説したうえで、ゼミ・研究・授業・GPA・資格取得などのエピソード別に内定者の回答15選を紹介します。
この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。
記事の制作方針ページを見る
どこから読み始めますか?(リンクを押して飛ぶ)
・学業のガクチカが評価されるケースを知りたい
・学業のガクチカの書き方を知りたい
・内定者が伝えた学業のガクチカが読みたい
・学業のガクチカを伝えるときの注意点を知りたい
学業のガクチカは評価される? 内定者データで検証
「学業のガクチカは弱い」という声を耳にすると、テーマ選びの段階で不安になるものです。
そこで就活会議編集部では、マイナビの「業界地図」をもとに各業界の主要企業をピックアップし、それらの企業に内定した学生が投稿した選考体験記のうち、ガクチカを聞かれた際の回答1,332件を抽出してテーマ別に分類しました。結果は以下のとおりです。
- 部活・サークル:31.9%
- 学業:31.4%
- アルバイト:26.4%
- インターンシップ:6.2%
- その他(留学・ボランティアなど):4.1%
このように、「学業」系のテーマは部活・サークルとほぼ同率の2番手で、アルバイトを上回っています。学業でも十分に内定を獲得できるテーマです。ただし、同じ学業テーマでも評価されやすいケースとそうでないケースがあるため、その違いも押さえておきましょう。
なお、部活やアルバイトをテーマとしたガクチカの作成も考えている場合は以下の記事を参考にしてみてください。
「部活のガクチカ」例文40選|内定者の回答を部活・役割・強み別に紹介ガクチカ「飲食店アルバイト」例文25選|内定者回答を役職別・エピソード別に紹介評価されるケース
評価されている学業のガクチカには、ある共通点があります。それは取り組みの過程が具体的に描かれているという点です。
たとえば「成績を上げた」という同じ結果でも、どんな壁にぶつかり、何を考えて行動を変えたのかまで伝えている回答なら、読み手にその人の人柄や思考の癖まで伝わります。過程が丁寧に描かれていると、入社後の仕事ぶりまでイメージしやすくなるためです。
つまり「学業」のガクチカは、その難易度や成績の高さそのものよりも、「どう取り組んだか」のプロセスが評価を左右していると言えます。
評価されにくいケース
「GPAが〇〇でした」「授業を休まず出席しました」のように、結果や事実の報告だけで終わっている回答は評価につながりにくい傾向が見られました。
こうした回答では、読み手がその人の考え方や行動パターンを判断する材料がありません。「コツコツ頑張りました」のように取り組みに触れていても、表現が抽象的だと同様に伝わりにくくなります。
学業テーマだから弱いのではなく、伝え方に原因があるケースが多いということ。伝え方を変えるだけで同じ経験でも印象は大きく変わります。
学業のガクチカが「ダメ」と言われがちな理由|対策付き
就活会議に寄せられた体験記を見た限り、学業テーマをガクチカに採用して内定を獲得した人は少なくありません。それでも「学業のガクチカは弱い」と言われがちなのには、いくつかの理由があります。
ここからは、学業のガクチカがネガティブに見られやすい3つの原因と、それぞれの対策を解説します。「ダメ」と言われやすい原因を知り、学業テーマの弱点を克服するためのヒントにしてください。
①「当たり前のことをしただけ」と思われやすい
学生にとって勉強は本業です。そのため「授業を受けて良い成績を取りました」だけでは、やるべきことをやっただけという印象になりかねません。
対策としては、なぜその学業に力を入れたのか、自分なりの動機や目標設定を明確に伝えることが効果的です。
- なぜそのテーマに興味を持ったのか
- どのような目標を設定し、どこに難しさを感じたか
- 同じ授業を受けたほかの学生と何が違ったのか
「必修だったから」ではなく、自分なりの問題意識やこだわりが見えるだけで、「当たり前の行動」から「主体的な挑戦」に印象が変わります。
②個人で完結するエピソードになりがち
学業は一人で机に向かう時間が長いため、ガクチカに書くとどうしても個人作業の話に閉じてしまいやすい傾向があります。採用担当者は、チームのなかでどのように振る舞う人なのかも見ているため、一人で黙々と取り組んだ話だけでは評価が伸びにくくなります。
ここで意識したいのが、学業のなかで周囲とかかわった場面を盛り込むことです。
- ゼミのグループ発表でメンバーと役割分担した経験
- 研究室で後輩に実験手法を教えた経験
- 勉強仲間と問題を教え合い、理解を深めた経験
一人で取り組んだ学業でも、教授への相談や友人との議論など、周囲との接点は必ずあるはずです。そういったエピソードを盛り込むことで、実際の業務でどのように活かせるかが明確になり、相手に好印象を残せるようになります。
③受け身の姿勢に見えやすい
「教授に指導された」「カリキュラムに沿って履修した」など、与えられた環境のなかで動いた話が中心になると、受け身な印象を与えてしまいます。
採用担当者は、指示がなくても自分で考えて動ける人かどうかを見ています。自分から起こした行動を掘り下げ、具体的に書くよう意識してみましょう。
- 研究テーマを自分で提案した
- 授業外で関連書籍や論文を読み、独自の視点を加えた
- 学会発表やコンテストに自主的にエントリーした
「言われたからやった」ではなく「自分で決めて動いた」という要素を一つでも取り入れることで、主体性が伝わる魅力的なガクチカに仕上がります。
学業のガクチカに使えるエピソード一覧と選び方
学業のガクチカといっても、扱えるテーマはさまざまです。自分の経験のなかからどれを選ぶかで、伝わる強みや印象も変わります。
ここからは、学業のガクチカに使える5つのテーマを紹介します。それぞれの特徴を押さえたうえで、自分の経験に最も合うテーマを選びましょう。
①ゼミ活動
ゼミ活動は、グループでの議論や共同研究など、チームで動いた経験を盛り込みやすいテーマです。採用担当者が学業のガクチカで判断しにくいとされる「協調性」や「リーダーシップ」を自然にアピールできる点も強みといえます。
ゼミについて書く際には、取り組んだテーマそのものよりも、「活動のなかでどんな工夫をしたか」を中心に語った方が、ガクチカとして伝わりやすくなります。
発表に向けた準備の過程や、メンバー間で意見が割れたときの対応など、チームのなかでの自分の役割を具体的に伝えましょう。
②研究・卒論
研究や卒論では、仮説を立てて検証し、結果を考察するという流れを経験します。このプロセスは社会人の課題解決とも重なるため、ガクチカのテーマとして相性が良いと言えます。理系の実験に限らず、文系のフィールドワークや文献調査でも同様です。
ガクチカとして書く際は、研究の専門的な内容を細かく説明する必要はありません。なぜそのテーマを選んだのか、壁にぶつかったときにどう対処したのかを軸にすると、読み手に伝わりやすくなります。
取り組みのなかでの試行錯誤を丁寧に描いて、分野を問わず評価されるガクチカに仕上げましょう。
③授業
特定のゼミや研究室に所属していなくても使えるのが、授業をテーマにしたガクチカです。
ポイントは、ただ「授業を受けた」で終わらせず、自分から何かアクションを起こしたエピソードを添えることです。たとえば、理解が追いつかない科目で教授に質問に通った経験や、関連する本を自主的に読んだ経験などが挙げられます。
「授業」のガクチカは一見華やかさには欠けますが、地道な取り組みのなかに自分の姿勢が表れていれば十分に評価されるもの。まずは、普段の授業で感じた疑問や工夫を振り返るところから始めてみてください。
④GPA・成績
GPAや成績は、努力の成果を数字で示せる点がメリットです。特に高い水準を維持した経験は、継続力や計画性のアピールにつながります。
ただし、数字だけを伝えても採用担当者には響きません。「GPA3.8を取りました」ではなく、なぜその水準を目指したのか、どのように時間を管理し勉強を続けたのかといったプロセスをセットで語る必要があります。
GPAが突出して高くなくても、低い状態から改善した過程を伝えればガクチカとして成立します。数字の大小よりも、そこに至る行動と考え方が評価のポイントです。成績の裏にある自分なりの工夫を掘り起こしてみましょう。
⑤資格取得
資格取得は、合格や目標スコアの達成といった明確なゴールがあるぶん、計画的に努力した経験を伝えやすいテーマです。合格という結果がわかりやすいぶん、読み手にも取り組みの規模感が伝わります。
ガクチカとして書く際は、資格の名前や難易度の説明に文字数を使いすぎないように気をつけましょう。採用担当者が知りたいのは資格そのものではなく、取得までにどんな計画を立て、どこでつまずき、どう乗り越えたかという過程だからです。
志望企業の業務と関連する資格であれば、志望動機と結びつけて語れる点も強みの一つ。取得までの道のりを自分の言葉で整理してみてください。
学業のガクチカの回答構成
テーマが決まったら、次はどんな順番で書くかを考えましょう。学業のガクチカは、上記の4ステップで組み立てると読み手に伝わりやすくなります。
構成を意識するだけで、同じエピソードでも伝わり方は大きく変わります。一つずつ確認しながら、自分の経験に当てはめてみてください。
ガクチカの構成についてより詳しく知りたい人は、下の記事もあわせて参考にしてみましょう。
王道のガクチカ構成|深みを出すポイント・内定者の例文10選付き①結論:取り組んだ内容を一文で伝える
まずは、学業のなかで何に取り組んだのかを一文で簡潔に伝えます。「私が学生時代に力を入れたことは〇〇です」のようなイメージです。
研究テーマやゼミの活動内容を詳しく書きたくなるかもしれませんが、冒頭で長々と説明を始めると、読み手は全体像をつかめないまま先に進むことになります。詳細はこのあとで伝えれば十分なので、冒頭は概要だけに絞りましょう。
「ゼミの共同研究で〇〇に取り組んだ」「苦手だった統計学の克服に注力した」のように、テーマと方向性が一文で伝わる書き出しを意識してみてください。
②背景と課題:力を入れた動機を明確にする
次に、なぜその学業に力を入れたのかの背景と、取り組みのなかで直面した課題を伝えましょう。
学業のガクチカで最も差がつきやすいのがこの部分です。「必修だったから」「単位が必要だったから」では動機として弱く、読み手の関心を引くことができません。一方、「将来〇〇の仕事に就きたいと考えていた」「授業で触れた〇〇の分野に疑問を持った」など、自分なりの理由を添えるだけで説得力が増します。
動機と課題がはっきりしていれば、そのあとの行動に必然性が生まれ、回答全体に一本の筋が通ります。「なぜ自分はこの学業に本気になったのか」を一度じっくり振り返ってみてください。
③行動:「勉強しました」で終わらせず取り組み方を掘り下げる
回答のなかで最もボリュームを持たせるべきなのが、この行動の部分です。
「教授にアドバイスをもらいながら研究を進めました」「参考文献を幅広く読み込みました」のような書き方は、一見すると行動に触れているように見えますが、採用担当者にはどの学生にも当てはまる説明に映ってしまいます。どんな工夫をしたか、なぜその方法を選んだかという判断の過程まで踏込むことが大切です。
行動は2つ程度に絞り、それぞれについて「どんな観点でアドバイスを求めに行ったのか」「文献をどう整理して自分の研究に落とし込んだのか」のように掘り下げて伝えましょう。
④結果と学び:成績の数字だけでなく仕事での再現性まで語る
締めくくりでは、取り組みの結果と、そこから得た学びをまとめます。
成績やGPAの数値を示せる場合は積極的に使いましょう。ポイントは、数字を出して終わりにせず、その経験を通じて身に付いた力や考え方まで言及すること。企業は「この学生が入社後にどう活躍するか」を想像しながら読んでいるため、学びを仕事に結びつけて語れているガクチカに対して良い印象を抱きます。
たとえば「粘り強く仮説検証を繰り返した経験は、データをもとに改善策を考える業務にも活かせる」のように、学業で得た力がどんな場面で再現できるかを一文添えて、回答全体の説得力を高めましょう。
エピソード別|内定者が伝えた学業のガクチカ回答15選
ここからは、実際に大手企業の内定を獲得した学生がどのような学業のガクチカを伝えていたのかを紹介します。ゼミ・研究・授業・GPA・資格取得の5つのエピソードに分けて、計15件の実回答を掲載しました。
自分の経験と近いテーマの回答を参考に、ガクチカの仕上げに役立ててみてください。学業以外のテーマも含めた例文を見たい人は、以下のの記事も参考にしてみましょう。
ガクチカ例文45選|エピソード別に内定者のガクチカ回答を公開!ゼミ活動の例文
まずは、ゼミでの活動をガクチカに取り上げた内定者の回答を3つ紹介します。チームのなかで自分がどんな役割を担い、どう動いたかに注目しながら読んでみてください。
内定者の回答(上智大学・丸紅)
2年生から所属している社会学◯◯専攻ゼミで2年間尽力しました。(中略)知識量を増やすため、私は二つのことを実施しました。一つ目は履修できる上限の30単位すべてを履修することで授業による知識量を増やすことです。ただ履修するだけでなく、テーマ決めに参考になる科目の履修を組み、そして30単位全てAをもらえる程度の知識を身につける事を目標にテストやレポートに取り組みました。自分が苦手な科目の授業に関しては、授業内容を録音する事で復習材料を自ら作りあげ、カバーしました。(中略)
そしてゼミ生で最多の2万字の論文を完成させ、教授からは「よくできていた」と言われる論文執筆に成功しゼミ内での最高評価であるAを獲得しました。更に授業においても、GPA3.8という成績を残すことができました。
この経験から、課題達成の為、原因を考え緻密に取り組む事の大切さを学びました。社会に出てからも、この課題解決に向け努力する姿勢は大切にしたいです。 (2018卒 上智大学 丸紅 一般職 内定)
内定者の回答(慶應義塾大学・NEXCO東日本)
ゼミで学んでいる文化人類学です。特定の地域や集団の「文化」について、フィールドワーク調査の実践や文献購読を通して学んでいます。3人で行ったグループ研究では、「学生演劇における観客の役割」をテーマとし、2週間の公演期間に毎日劇場まで足を運んで観察・分析を行いました。
当初は初めて行く環境に慣れることで精一杯でしたが、地道に足を運び続けたことで、「観客の反応によって演者の演技の質が変わる」という文化を発見できました。
私自身は学生演劇への知識が少なかったため、演劇サークルに所属するメンバーに積極的に質問することで理解を深めました。また一方で、演劇公演や部活動で忙しいメンバーのために、発表資料の作成を自主的に担当することで、発表の質向上に繋げていきました。
このグループ研究の経験を通して学んだことは、「得意なことを活かし苦手なことは助けてもらうことで、グループとしてより良い結果を追求できる」ということです。
事務系総合職として働く際は、技術系やグループ会社、地域の方々など多くの方と関わりながら仕事を進めることになると思いますが、それぞれの立場の方が持つ視点や知識を尊重しながら、自分の立場でするべきことを考え、柔軟に行動したいです。
そして文化人類学の基盤には、自分の目で見て考える「フィールドワーク調査」があります。仕事においても、机上で仕事を終わらせるのではなく、現場を知る姿勢を大切にしたいです。 (2021卒 慶應義塾大学 NEXCO東日本 事務系 事務 内定)
内定者の回答(アビームコンサルティング)
地方創生ゼミナールにて、〇〇町のおさんぽmapを作成し、住民に配布した経験がある。
私は、この地区が住民数の増加に反比例して商店街の売上額が減少し、コミュニティが薄れてしまっていることを知り、まずはその原因の分析を行った。ヒアリングや分析の結果、地域住民で最も高い比率を占める子育て層に、町への無関心が存在していることが判明した。それは、都心部へのアクセスが良い〇〇町において、商店街で食事や買い物を済ませることは重要では無いこと、町に多くあるファミリースポットを認識していないことが原因であった。
そこで私たちは、地区のファミリースポットなどを調査し、それらをマップに落とし込んで住民に対して電子媒体、紙媒体で配布した。マップには、道幅や休憩所、習い事に至るまで、子育て層に需要の高いものを掲載し、まち歩きを推奨した。
この取り組みの結果、掲載したスポーツクラブで新規入会の申し込みが前月の4倍に至り、カフェでは売上が向上するなど、コミュニティの復興や商店街の復興を少しずつ実感できるようになった。この経験から、現状分析能力や仮説設定能力を身につけることが出来た。 (2026卒 アビームコンサルティング コンサルタント職 内定)
3つとも、壁にぶつかったときの粘り強さが印象に残る回答です。自分の得意分野でチームに貢献した回答や徹底的な現状分析から課題解決に導いた回答など、ゼミならではのリアルなエピソードが説得力を生んでいます。
周囲との協力が自然に描かれている点も、読み手に好印象を与えるポイントです。
研究・卒論の例文
続いて、研究や卒論をテーマにした3つの回答です。専門的な内容をどこまで説明し、どこから自分の行動や工夫にフォーカスしているかを意識して読むと参考になります。
内定者の回答(トヨタ自動車)
研究チームのデータ分析手法を改善し、研究の効率化を実現したことです。
従来の手法は、時間的に非効率なものであり、チームの研究意欲を低下させる原因となっていました。そこで私はデータ分析の自動化プログラムを開発することで解決を図りました。研究関係者と従来手法への課題意識を共有し、手法改善の提案をすること、プログラムを1から開発することについては苦労しましたが、周囲を巻き込んで手法改善を推進しました。
結果、1時間を要していた処理を1分で再現できるプログラムが完成しました。 (2023卒 トヨタ自動車 技術職 内定)
内定者の回答(三菱総合研究所)
大学ではリポソームの研究を行っており、具体的には〇〇を行っている。
近年患者数が増加している〇〇は、早期の薬物治療によって死亡率を大幅に低減できるが、使用される薬剤は副作用リスクが高い。この問題を解決するために、薬剤を内包したリポソームを投与し、〇〇のみで薬剤が放出されて効果が発揮されるようにすることで、〇〇が存在しない箇所での〇〇を抑えて、副作用を低減することを構想した。
(中略)実験が上手くいかないことも多いが、実験条件の検討・改善を繰り返しながら、着実に研究を進めるように意識している。また、最近は〇〇の学生と議論を交わしながら研究を進めている。論文を読んで得られる情報には限界があるため、似た領域の研究を行っている学生と研究内容について話し合い、自身の足りない知識を補うとともに、異なる視点からアドバイスをいただくことで、多面的に物事を視て、様々な角度から考えを巡らせながら研究を進めるようにしている。
本研究の社会的意義は、〇〇で苦しむ患者様に対して、治療薬の効果を高められるうえに、副作用を低減することで安心感を与えられるようになることだ。また、〇〇を含むその他の炎症性疾患に対しても、Drug Delivery System (DDS)を用いた治療法の確立に繋げられる可能性がある。
すなわち、〇〇の患者様についても、薬剤の効果が得られていない方や、副作用に苦しむ方の悩みを解決することにも貢献できると考えている。 (2026卒 三菱総合研究所 研究員・コンサルタント 内定)
内定者の回答(法政大学大学院・東京電力ホールディングス)
私が学生時代最も打ち込んだことは聞く人の視点を意識した発表を行うことです。
大学の研究室では月に1回進捗報告会がありますが、私の研究は大学の先生の分野外であり、内容をあまり理解してもらえませんでした。そこで、わかりやすい発表にするために、実験結果を示す前に基本的な理論から説明を始めるスライドづくりを意識し、2日前には完成させ先輩にフィードバックをしてもらうこと、前日には発表練習と想定質問への準備をすること、発表後に感じた修正点を来月以降に活かすことに取り組みました。
それを1年以上繰り返し続けた結果、先生や先輩からの質問や助言も増え、自分の研究に活かすことができるようになりました。同じ1回の発表でも、事前準備を細かい点まで行うことで、相手に伝わる発表となり、様々な視点で考えることができるようになると実感しました。
この経験で得た説明力は、学会での質疑応答で活かせました。 (2020卒 法政大学大学院 東京電力ホールディングス 技術職 内定)
3つとも、研究を通じて「自分で考えて動く力」が身に付いた過程がよく伝わる回答です。
データ分析の効率化を自ら提案した回答、前例のない研究テーマに一から挑んだ回答、発表の質を地道に改善し続けた回答と、アプローチはさまざまですが、いずれも壁を自力で乗り越えた経験が具体的に描かれています。
授業の例文
続いては、授業をテーマにした3つの回答を紹介します。「授業を受けた」という、一見受け身に取られかねない経験を、どのように主体的な取り組みとして伝えているかがポイントです。
内定者の回答(大阪大学・東邦ガス)
私は人文地理学教室での授業や実習などの活動に特に熱心に取り組んでおり、具体的な取り組みとしては、〇〇町での地域調査実習の実施や、地域調査士の資格取得のための授業参加が挙げられます。
卒業論文執筆のための実践練習として地域調査実習が行われました。調査計画の設定・取材先のアポイントメントから報告書執筆までを一貫して取り組みました。
また、その経験を活かして、今春、地域調査士の資格を取得することを目指しています。地域調査実習の中で、前もって準備することの大切さと、時には飛び込みで調査を行う実行力、そして対話の中で相手の気分を害することなく情報を引き出すコミュニケーション能力が重要であると学びました。 (2024卒 大阪大学 東邦ガス 総合職 内定)
内定者の回答(NEXCO東日本)
教養科目として学んでいた地理学に力を入れました。特に、〇〇教授の「交通計画」や「都市計画」の講義に力を入れて学びました。
講義では、高速道路をはじめとする交通インフラが地域経済や住民の暮らし、都市の発展に大きな影響を与えることを学びました。中でも、高速道路が整備された地域で物流や観光が活性化した事例を通じて、道路は単なる移動手段ではなく、地域社会の未来を左右する重要な基盤であると理解しました。
また、GISや統計データを用いた空間分析も経験し、地域特性を読み解く力を養いました。こうした地理学的視点や分析力を活かし、地域ごとに異なる課題に丁寧に向き合いながら、安全で持続可能な高速道路ネットワークの運営に貢献したいと考えています。 (2026卒 NEXCO東日本 事務系 事務 内定)
内定者の回答(JCB)
2年の秋に受講した〇〇の授業で、2、3年生5人のグループワークでリーダーを務めた。グループワークのテーマは「〇〇」で、授業で用意されたデータセットを用いて自由にデータ分析を行い、その内容をもとに考察を行うというものである。
準備期間は約2週間しかないのに対し、就活や部活などの都合で予定が合わず、全員が対面で集まる機会がとれないことが課題であった。そこで私は、あらかじめそれぞれの担当を割り振って、オンラインのメモ共有機能を用いて進捗確認をおこなった。役割分担は、メンバーの得意不得意やスケジュールに応じて業務内容や量を調整した。その後、zoomで会議を開き、各々が気づいたことを話し合って考察作業を行った。
このように明確な役割分担と進捗管理によって、短い準備期間だったが20チーム中5チームの優秀チームとして選出された。 (2026卒 JCB 総合職群 内定)
ゼミや研究室に所属していなくても、授業のなかで力を入れた経験はガクチカとして成立します。
地域調査実習で現場に飛び込んだ経験や、授業で学んだ知識と志望企業の事業を結びつけている回答など、「ただ授業を受けた」で終わらない主体的な姿勢が伝わる内容です。
なお、資格取得をアピールしたガクチカの内定者回答は以下の記事でも確認できます。資格別に14例文紹介しているので参考にしてみてください。
ガクチカで「資格取得」を伝える例文14選|内定者回答を資格別に紹介GPA・成績の例文
GPAや成績を軸にしたガクチカで内定を獲得した3つの回答です。数字そのものよりも、その裏にある動機や工夫がどう語られているかに着目してみてください。
内定者の回答(東邦ガス)
学生時代から大学院進学を目指し、着実に計画を立てて勉学に取り組んでいました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響で授業形態がオンデマンド型に変更となり、計画的な学習が一時期難しくなりました。
そこで仲間と協力し、みんなで時間割を作成することで規則正しい生活リズムを取り戻しました。結果として、優秀な成績を修め、大学院推薦を獲得することができました。
この経験を通して、目標達成には綿密な計画と仲間との協力が不可欠であることを学びました。 (2025卒 東邦ガス 総合職 内定)
内定者の回答(ベイカレント)
私は理科の教員免許の取得に挑戦し、ほとんどの授業で「秀」や「優」を取得、トップ層の成績を収めてきました。
高校時代、化粧品の研究開発を目指して理系学部を志しましたが第一志望進学は叶わず、教育学部に入学しました。理科を専門に学べるコースに進んだものの、学びたい内容とのギャップから学びへのモチベーションが低下しました。
この課題は「教育」への学びを深める中で解決に向かいました。児童体験型施設のボランティアを通じ、教育とは学校を超えた場所で人々の成長を支援するものであると気づきました。教育が生涯にわたるプロセスであることを認識し、教育者としての資質が将来に活かせるのではないかと考え、理科教員免許取得を目標に定めました。
物理・化学・生物・地学の知識や実験スキル、学級運営などのスキルを習得するために努力を重ね、授業で「秀」や「優」を取得しました。 (2026卒 ベイカレント コンサルタントサポート 内定)
内定者の回答(トヨタファイナンス)
大学での成績を維持することです。工夫した点はすきま時間の使い方と友達との協力です。大学までの通学時間が長いのでその間に授業資料に目を通し予習をしたり、同じ授業を履修している友達とレポートの締切期限近くには必ずアナウンスし合うように協力しておりました。
その結果大学1年から現在まで単位を1つも落とすことなくGPAは3.0以上をキープし続けております。 (2025卒 トヨタファイナンス 業務職 内定)
成績結果だけでなく、その裏側にあるストーリーが読み手の心に残る回答です。
コロナ禍で学習環境が変わるなか仲間と工夫して乗り越えた経験や、志望学部に入れなかった悔しさをバネに成績トップ層まで上り詰めた経験など、困難を乗り越えた過程に説得力があります。
資格取得の例文
最後に、資格取得をテーマにした3つの回答を紹介します。不合格や壁にぶつかった経験を、どのように乗り越え、プロセスとして描いているかを参考にしてみてください。
内定者の回答(大東建託)
私が学生時代に力を入れたことは簿記二級の資格取得である。
就職活動の企業研究の際、財務諸表を見る機会があった。当初は勘定科目の意味や見るべき場所が分からなかった。また、会計の知識は社会に出ても役立つスキルだと考え、資格取得を目指した。
結果的に合格できたが、一度目は不合格だった。その原因分析から次の2点を実行した。まず、目標から逆算して学習の計画を立てた。次に、ToDoリストによるタスク達成の動機付けを行った。よって、二度目にして合格することができた。
以上より、ここで得られた逆算して計画する能力とタスクをこなす継続力・実行力は、入社後の業務にも活用でき、顧客の期待を超える提案にも繋がると考える。 (2026卒 大東建託 設計職 内定)
内定者の回答(九州旅客鉄道)
挫けそうになっても諦めず、粘り強く挑戦を続けて宅地建物取引士試験に合格したことである。
大学2年生になり、宅地建物取引士の習得を目標に勉強を始めたが、授業やアルバイトで忙しく、十分な学習時間を確保できなかった。その結果、試験に不合格となり、強い挫折感を味わった。特に、同じ問題で何度も間違えることが続き、自信を失いかけた。
しかし、ここで諦めたくないという思いから、勉強方法を見直すことを決意した。まず、スマホ学習を取り入れ、通学時間や休憩時間などのスキマ時間を活用して勉強時間を確保した。さらに、動画解説を活用し、テキストだけでは理解しにくかった複雑な計算や宅建業法の概念を視覚的に学ぶことで、効率的に知識を定着させる工夫をした。また、短時間でも集中して学習できるように、目標を「1日3問解く」など具体的に設定し、継続しやすい環境を整えた。
その結果、2度目の試験で合格を達成し、自分に合った学習方法を見つける重要性を学んだ。この経験を通じて、失敗を糧に改善を続ける力と、諦めずに挑戦し続ける粘り強さを身につけることができた。 (2026卒 九州旅客鉄道 事務系 内定)
内定者の回答(JR東日本)
私は大学1回生の1月から2回生の10月まで国内旅行業務取扱管理者の試験、また3回生である今年の5月にMOSのwordの試験と、いくつかの資格試験の取得に取り組んでいました。
今までの試験で1番難しかったのは、国内旅行業務取扱管理者の試験です。この試験では覚えることが多く、特に観光地等の分野に手間取りました。しかし、私は都道府県ごとの白地図を印刷し、そこに特産品、山、川、地域などの情報を記入し覚えるなど対策を色々行ったことにより見事合格することができました。
このように試験ごとに色々な対策を行い、見事全ての試験において合格することができました。私はこれらの経験を通じて、限られた時間の中での結果の出し方を学ぶことができました。この経験を仕事でも生かしていきたいと考えています。 (2024卒 JR東日本 エリア職 内定)
3つとも、一度の不合格や苦手分野にぶつかりながらも諦めずに工夫を重ねた過程が描かれています。
白地図を自作して暗記に取り組んだ回答や、スマホ学習で通学時間を活用した回答など、自分に合った勉強法を見つけるまでの試行錯誤がリアルに伝わる内容です。
学業のガクチカを書くときの3つの注意点
書き方やテーマが固まっても、細かな伝え方で損をしてしまうケースは少なくありません。内容は良いのに「読みにくい」「伝わりにくい」と感じさせてしまうと、もったいない結果につながってしまいます。
ここからは、提出前に確認しておきたい3つの注意点を紹介します。仕上げの段階でぜひチェックしてみてください。
①専門用語をそのまま使わない
研究やゼミの内容を書くとき、つい専門用語をそのまま使ってしまうことがあります。しかし、エントリーシート(ES)の読み手となる採用担当者が、あなたの専攻に詳しいとは限りません。
たとえば「回帰分析を用いて変数間の因果関係を検証した」と書いても、統計学になじみのない人にはピンと来ません。「データの傾向を数値で裏付けるために、統計的な分析手法を用いた」のように、誰が読んでも内容が想像できる表現に置き換えましょう。
専門性の高さをアピールしたい気持ちはわかりますが、伝わらなければ評価の対象になりません。「この分野を知らない友人に説明しても通じるか」を目安に内容を見直しましょう。
②志望企業とのつながりや関連性を忘れない
学業のガクチカは、自分が取り組んだ内容の説明に終始してしまいやすい傾向があります。研究の背景や実験の手順を丁寧に書くほど、文字数の大半がそこに使われてしまうためです。
しかし、採用担当者が最終的に知りたいのは、あなたがその経験を入社後にどう活かせるかという点です。たとえば「データ分析を通じて仮説検証を繰り返した経験は、貴社の商品企画における市場調査にも活かせると考えています」のように、学業で得た力と志望企業の業務を結びつける一文を加えるだけで、回答全体の印象が変わります。
文字数に余裕がない場合でも、最後の1~2文で志望企業への接続を意識してみてください。
③「頑張った」だけで終わらせない
「勉強を頑張りました」「努力しました」だけで終わってしまうガクチカでは、読み手に具体像が伝わりません。どれだけ本人が力を入れていたとしても、行動が言語化されていなければ評価のしようがないためです。
ガクチカに使うときには、まず自分の「頑張った」を分解して考えてみましょう。毎日何時間取り組んだのか、どんな方法を試したのか、うまくいかなかったときに何を変えたのか……こういった具体的な行動を書き出してみると、「頑張った」の中身が見えてきます。
抽象的な表現に頼らず、行動と工夫を一つひとつ言葉にしてみましょう。それだけで説得力のあるガクチカに仕上がります。
学業のガクチカでよくある疑問
最後に、学業にかんするガクチカを考えている学生からよく寄せられる質問に回答します。「あれ?」と思ったときに読み返し、疑問を解消してから続きを書きましょう。
Q:GPAが低くても学業をガクチカにして大丈夫?
GPAの数字が高くなくても、学業をガクチカにすることに問題はありません。企業が見ているのは成績そのものではなく、どのような姿勢で学業に取り組んだかという過程だからです。
たとえば、苦手科目を克服するために自分なりの勉強法を工夫した経験や、成績が低い状態から改善に向けて努力した過程は、十分にガクチカとして評価されます。GPAの高さよりも、課題に向き合う姿勢や行動力が伝わるかどうかが重要です。
Q:ゼミや研究室に所属していなくても書ける?
ゼミや研究室以外のテーマでも、学業に関するガクチカは書けます。授業で取り組んだ課題やレポート、資格取得に向けた勉強など、自分の努力や成長を伝えられる素材は豊富にあるからです。
ポイントは、自分が主体的に動いたエピソードを選ぶことです。「授業を受けた」だけでは受け身の印象になりますが、「授業で興味を持ったテーマを自分でさらに調べた」「グループワークで役割を率先して引き受けた」のように、自ら動いた場面を軸に書くとガクチカとして成立します。
Q:学業のガクチカは文系でも評価される?
学業テーマのガクチカは、文系の内容でも問題なく評価されます。実際に就活会議のデータでも、文系学生がゼミ活動や授業をテーマにしたガクチカで内定を獲得しているケースは多く見られました。
理系の研究に比べて成果が数値化しにくい点は気になるかもしれませんが、文系ならではの強みもあります。文献調査やフィールドワーク、グループでの議論を通じて培った「情報を整理して伝える力」や「多様な視点を取り入れる力」は、企業から評価されやすいスキルです。
Q:学業のガクチカと自己PRがかぶっても問題ない?
同じエピソードを使うこと自体は問題ありません。ただし、ガクチカと自己PRでは聞かれているポイントが異なるため、伝え方を変える必要があります。
ガクチカでは「何に取り組み、どう行動し、何を得たか」というプロセスが中心です。一方、自己PRでは「自分の強みは何か、それをどう発揮したか」が軸になります。同じゼミ活動のエピソードでも、ガクチカでは取り組みの過程を詳しく語り、自己PRでは発揮した強みにフォーカスするなど、重点の置き方を変えれば問題ありません。
学業を効果的にアピールして自分だけのガクチカに仕上げよう
学業のガクチカは、書き方次第で十分に評価されるテーマです。内定者の選考体験記を見ても、学業系のエピソードで内定を獲得した人は部活やアルバイトと同程度おり、テーマとして劣っているわけではありません。
大切なのは、「何を学んだか」ではなく「どう取り組んだか」を具体的に伝えることです。自分なりの動機や目標設定、壁にぶつかったときの工夫、周囲とのかかわりを丁寧に言語化すれば、あなただけのガクチカが完成します。
この記事で紹介した内定者の回答や書き方のステップを参考に、自信を持って提出できるガクチカを仕上げてみてください。
就活会議編集部
就活会議の編集チームです。就活生の皆さんの役に立つ「企業と面接のリアルな情報」を発信しています。体験記・ESは 会員登録すれば見放題! YouTubeチャンネルも配信中です!編集部についての詳細は 記事コンテンツの制作方針をご確認ください。

この記事の編集担当者
飯塚 千弘
横浜市立大学国際教養学部卒。新卒で介護・保育領域の人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして従事したのちに、経営企画部にて集客及び登録者データの分析を担当。記事のチェックや訴求内容の提案等を行う中で記事制作に関心を持ち、ライターへと転身。現在は就活会議の編集ディレクターを務めている。
大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める