CREATED ON 2026.05.12 | UPDATED ON 2026.05.28

メーカーの志望動機の書き方|大手メーカー内定者の回答26選付き

書類選考
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ものづくりが好きだけでは弱い?メーカの志望動機

こんにちは。就活会議編集部の飯塚です。 メーカーの志望動機で「ものづくりに興味がある」を出発点にする学生は少なくありません。ただ、それだけでは差がつきにくいもの。食品・自動車・化学など業種が幅広いぶん、「なぜその業種なのか」まで踏み込めなければ、面接で深掘りされたときに答えに詰まることもあります。 そこで今回は、就活会議に寄せられた内定者の口コミ2,652件を分析。業種・職種ごとの傾向と大手内定者の回答26選をもとに、志望動機の書き方を解説します。自分に合った切り口を見つける参考にしてみてください。

この記事は、就活会議の会員が投稿した体験記にもとづいて作成・編集をしています。就活会議の会員は現役の学生であることを確認しています。

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メーカーの志望動機を書くなら押さえておきたい基礎知識

メーカーは「原材料を加工して製品をつくり、販売する企業」の総称です。ただし、扱う製品によって事業の特徴は大きく異なります。たとえば食品メーカーは消費者の食卓に届く製品を扱いますが、素材メーカーの顧客は企業が中心で、ビジネスの構造そのものが別物です。

こうした違いを理解しないまま志望動機を書くと、「どのメーカーにも当てはまる内容」になってしまいます。まずは業種と職種の全体像をつかんでおきましょう。

メーカーの業種分類

業種 代表的な製品・領域 代表企業の例
食品 飲料・加工食品・調味料 サントリー、味の素
自動車・輸送機器 自動車・二輪・部品 トヨタ自動車、デンソー
化学・素材 樹脂・繊維・フィルム 三菱ケミカル、富士フイルム
医薬品・化粧品 医薬品・日用品・化粧品 資生堂、第一三共
機械・電気・電子 重電・家電・半導体 三菱電機、村田製作所
鉄鋼・非鉄 鉄鋼・アルミ・銅 日本製鉄、古河電気工業
その他製造 文具・住宅設備・日用雑貨 コクヨ、アイリスオーヤマ

同じメーカーでも、食品メーカーと素材メーカーでは顧客もビジネスモデルもまったく違います。志望動機を書くときには「メーカー全体」ではなく、自分が興味を持った業種の特徴まで落とし込むことがポイントになります

メーカーの主な職種

メーカーの職種は、研究開発や生産技術など製品・製造に直接かかわる「技術系」と、営業やマーケティングなど顧客との接点が多い「事務系」に大きく分かれます。

企業によっては「ビジネス部門」「生産研究部門」のように独自の区分を設けているケースもありますが、大枠としてはこの2つに分かれると考えておけば問題ありません。

職種 おもな仕事内容
研究開発 新素材や新製品の研究・開発
生産技術 製造工程の設計・改善
品質管理 製品の検査・品質基準の維持
営業 法人顧客への提案・販売
マーケティング 市場調査・販売戦略の立案
調達・購買 原材料や部品の仕入れ・交渉

志望動機を書く際には、この中から自分が携わりたい職種を明確にしておくことが重要です。「どの職種で、具体的に何をしたいか」まで書けると、入社後のイメージが採用担当者に伝わりやすくなります。

メーカー内定者2,652人の志望動機を分析して見えた傾向

今回、キャリタス就活が2027年卒の学生を対象に実施した「就職希望企業ランキング」のメーカー上位企業をピックアップし、それらの企業の内定者から就活会議に寄せられた口コミ2,652件を独自に集計・分析したところ、業種や職種によって志望動機に盛り込まれるキーワードに明確な偏りがあることがわかってきたのです。

ここからは、全体の傾向、業種別、職種別という3つの視点から、メーカーの志望動機におけるキーワードについて解説します。

全業種に共通する頻出ワードは「ものづくり」と「グローバル」

内定者の志望動機に含まれるキーワードを集計した結果、上位5つは以下のとおりでした。

順位 キーワード
1位 製品・ものづくり
2位 グローバル
3位 環境・サステナブル
4位 生活・暮らし
5位 人・社風

「ものづくり」というワードがかなり多くの内定者に使われていることがわかりました。そうなると、「ものづくり」は定番である一方、これだけでは差別化が難しいのも事実。志望動機では、2位以下のキーワードと組み合わせながら独自性を高めることを意識してみましょう。

業種別の最多ワードは食品が「生活」で鉄鋼が「ものづくり」

同じメーカーでも、業種によって志望動機で使われるキーワードの傾向はまったく異なります。そこで今度は業種ごとの最多キーワードと特徴的なワードを表にまとめてみました。

業種 最多キーワード 傾向
食品 生活・暮らし 「ものづくり」は他業種より低め
自動車・輸送機器 グローバル 「安全」も頻出
化学・素材 環境 「研究開発」も頻出
医薬品・化粧品 グローバル 「研究開発」も頻出
機械・電気・電子 製品 「社会貢献」・「環境」も頻出
鉄鋼・非鉄 ものづくり 全業種トップの出現率

たとえば食品メーカーなら「ものづくり」よりも「暮らしを支えたい」という切り口のほうが内定者の傾向に近く、自動車メーカーでは「グローバル」や「安全」が響きやすい傾向にあります。

ただし、頻出キーワードはあくまで傾向を示す参考値です。同じワードを使っていても、その裏にある原体験や企業研究の深さで評価は大きく変わります。自分の体験と結びつけて書くことを意識してみてください

事務系の頻出ワードは「生活・社風」で技術系は「研究開発・技術力」

職種の系統によっても、志望動機で重視されるポイントは変わります。事務系と技術系の頻出キーワードを比較すると、以下のような違いが見えてきました。

順位 事務系頻出ワード
1位 生活・暮らし
2位 人・社風
3位 技術力
4位 研究開発
順位 技術系頻出ワード
1位 技術力
2位 研究開発
3位 生活・暮らし
4位 人・社風

事務系では「生活」「社会」「理念」など、製品が届く先や企業の考え方を軸にした志望動機が目立ちます。文系の学生で「技術的なことは書けない」と不安に感じる人もいるかもしれませんが、事務系の内定者はこうした切り口で十分に評価されています。自分なりの視点を持って書いてみましょう

メーカーの志望動機の書き方3ステップ

メーカーの志望動機は「なぜメーカーか」「なぜその業種か」「入社後に何をしたいか」の3段階で絞り込んでいくと、説得力のある内容に仕上がります。ステップごとに内定者の志望動機も紹介するので、自分の書き方と見比べながら読んでみてください。

志望動機の構成や書き出しについては、以下の記事でも詳しく解説しています。併せて確認してみてください。

志望動機の基本の構成|大手内定者が実際に伝えた志望動機も紹介志望動機の「書き出し」5つの型|内定者ESから差がつくコツを解説

①「なぜメーカーか」を自分の体験から言語化する

最初のステップは、「そもそもなぜメーカーを志望するのか」を自分の言葉にすることです。メーカーの特徴は、自社で製品を企画・開発・製造し、形あるものとして届けられる点にあります。

商社は製品を「つなぐ」、IT企業はサービスを「提供する」のが主軸ですが、メーカーは「つくる」ところから携われるのが大きな違いです。この違いに対して、自分のどんな体験や価値観が結びつくのかを考えてみましょう

実際の内定者は、身近な製品との接点を起点に志望理由を組み立てています。

リンナイ内定者の回答

私が御社を志望した理由は、常にお客様のニーズに寄り添う製品開発力の強さに惹かれたからです。

ガス機器のトップシェアを誇るにもかかわらず、さらなる成長のために挑戦をし続ける姿勢に感銘を受け、"限界を決めずに目の前にあるモノを更に良くしようと追求する"という私の強みを発揮できる環境が御社にあると感じ、志望しました。また、御社の商品を私の祖父母が使っており、「リモコンのボタンが大きくて見やすい」と言っていました。この点からも御社の消費者目線が感じられ、安心を届けたいという私の想いを実現できると思いました。

そして、御社に入社することができたとしたら、商品だけでなく、記憶に残る思い出も提供できる営業職として貢献したいと考えています。

私は "出会った人と良い思い出を共有するために、記憶に残る工夫を追求する"という価値観を大切にしています。御社ではBtoBという、消費者ではなく、販売店や代理店の方々を相手に営業するという形をとられています。長期間に渡って関わるという部分から、他社よりも人とのご縁を大切にする営業という仕事ができると考えました。

このようにお客様を幸せにするという付加価値を常に考え続け、リンナイを長く愛していただくことに貢献します。 (2022年卒 立教大学 リンナイ 事務営業職 内定)

この志望動機では、祖父母がリンナイ製品を使っていたという身近な体験から「消費者目線のものづくりに携わりたい」という動機を導いています。製品に触れた実体験があるぶん、志望理由に具体性が生まれている点が印象的です。

②「なぜその業種か」を業種の特徴で絞り込む

「なぜメーカーか」が固まったら、次は業種レベルまで絞り込みます。

食品なら「暮らしへの貢献」、自動車なら「グローバル」や「安全」など、業種ごとに志望動機で響きやすいテーマは異なります。志望する業種が社会にどんな価値を提供しているのかを調べたうえで、自分が共感するポイントを一つ選び、自分なりの軸を定めましょう

たとえば以下の内定者は、日用品業界ならではの価値に着目し、「なぜこの業種・この企業なのか」を明確にしています。

ユニ・チャーム内定者の回答

私は人々の生活に密着した日用品を通して、「世界中の日常から不快を取り除く、新しい当たり前を創造したい」と思い貴社を志望しました。

快に快をプラスする日用品ではなく、「不快」から快にまで座標軸を渡らせる日用品に最も注力する貴社でこそ、より多くの人の当たり前の快い日常を創造できると考えています。

また、中国市場で純日本製が求められるとあれば、現地販売から越境ECの強化に迅速にシフトし、インドなどで紙おむつの使用率が1割に満たないとあれば、産病院向けに販売を強化し継続使用を狙うなど、貴社は様々に戦略を打ち出しています。

このように商機を見るに敏な貴社でこそ、私の強みである戦略性を活かし、世界中の不快を快に変えられると確信しています。インターンシップなどで感じた情熱や若手の裁量、営業の考え方を統合的に見て、やはり貴社でしか、自分の人生を全力で仕事にぶつけられる充実した働き方は実現しえないと考えています。 (2018年卒 京都府立大学 ユニ・チャーム 営業職 内定)

この志望動機は、「不快を快に変える」という業種特有の価値に着目し、ほかの日用品メーカーとの違いまで踏み込んでいます。海外市場での戦略にも触れることで、企業研究の深さが伝わる内容です。

③入社後にやりたいことを職種と結びつける

最後のステップでは、入社後に自分がどんな仕事をしたいのかを職種レベルで具体的に語ります。

「研究開発で新素材を生み出したい」「営業として製品の価値を届けたい」など、職種を明示すると採用担当者は入社後の姿をイメージしやすくなります。大学での専攻やインターンシップでの経験と結びつけて書くのも効果的です。

以下の内定者は、技術系の志望動機の中で「なぜこの環境で働きたいか」を職種の視点から具体的に述べています。

花王内定者の回答

大きなやりがいを感じながら、自分らしく働ける環境であると思うからです。特に次の2つを魅力的に感じています。

ひとつは、素材を含む多様な製品を扱っていることです。日用品に限らずBtoB製品までも幅広く手がけるからこそ得られる広い技術や知見は、大きな強みといえます。それぞれの研究成果を共有し異なる分野で活かせることから、貴社でなら他のどの企業よりもハイレベルなものづくりに携われると考えました。

もうひとつは、社員の方が誇りを持って生き生きとお仕事をされていることです。インターンシップにて、どんな人もやりたいことに挑戦できる会社だと社員さんが熱く語ってくださったことがとても印象に残っています。

また、真面目で愚直に、堅実にものづくりに取り組む貴社の雰囲気はコツコツ努力することが好きな私に合っていると思います。これからは思い切って新しいことにも挑戦するなど、共に成長し続けたいです。 (2020年卒 横浜国立大学大学院 花王 技術系 内定)

この志望動機は、花王の技術系職種に絞ったうえで、「多様な製品を扱う環境での研究」と「挑戦を後押しする社風」の2軸で入社後のビジョンを描いています。インターンシップで得た実感が根拠になっている点も、採用担当者の納得感につながるでしょう。

【企業別】メーカー内定者の志望動機14選

ここからは、メーカーの大手企業に内定した学生の志望動機を企業別に紹介します。すべてに目を通す必要はないので、気になる企業や業種から読んでみてください。

サントリーホールディングス(食品)

サントリーホールディングスは、飲料を軸に食品・酒類まで幅広い事業を展開する食品メーカーです。

「やってみなはれ」の企業精神でも知られるこの企業に、内定者はどのような志望動機を書いていたのか見てみましょう。

内定者の回答(関西学院大学・サントリーホールディングス)

私は、持ち前の「何事にも物怖じせず、粘り強く挑戦をし続ける姿勢」を活かし、「人々の生活を彩るような日本製品で、世界中の人々の幸せな時間を創出する」という夢を実現したい、そして、御社の目標である「世界シェアno1」という歴史的瞬間に携わりたい、貢献したいと強く感じたため志望します。

私は、小さい頃から、御社サントリーの製品が大好きで、サントリー製品には人々を笑顔にし、人と人を繋げる大きな力があると思います。人々に欠かせない飲料という製品を取り扱っている御社では、幅広い層、そして世界中というフィールドを舞台に、お客様の毎日の幸せに貢献できる点に大変魅力を感じました。

また、何より「やってみなはれ」の精神に共感しました。私のこれまでの生き方や性格にこれほどマッチし、魅了を感じる企業は他にありませんでした。

学内・御社のセミナーで「ここしかない!」と衝動が走るほど、「一緒に働きたい!」と心から思えるイキイキした先輩社員が多かった御社で、サントリー製品の魅力を世界中に発信していきたいです。 (2019年卒 関西学院大学 サントリーホールディングス 総合職 内定)

この志望動機では、幼少期からサントリー製品に触れてきた実体験が出発点になっています。セミナーで感じた社員の熱量にも触れており、企業との接点が複数あるぶん、志望度の高さが自然に伝わる内容です。

内定者の回答(九州大学大学院・サントリーホールディングス)

「飲料を通して人々を健康、笑顔にして幸せを届けたい」という夢を御社でなら実現できると考えるからだ。

震災の経験から飲料の大切さを実感し、家族の病気がきっかけで普段口に入れるもので健康を支えたいという想いから飲料メーカーを見ている。そしてその中でも御社を第一志望としている理由は、一番はモノづくりへの執念と常に挑戦し続けている会社だからである。

私自身これまでの人生を振り返ったときに常に挑戦をし続け、成長してきて今の自分がいることを認識した。サントリーは他社にはない「やってみなはれ」精神を掲げ、これが売り文句ではなく、実際に多くの社員の方々に根付いて、挑戦をし続け、世の中に新たな価値を生み出してきた。

だからこそ御社であれば私の「周囲を巻き込み熱意を持って挑戦し続ける力」を最大限発揮して、人々に笑顔と感動を届ける新たな商品を開発できる、すなわち私の夢を叶えることができると考え、御社を第一志望としている。 (2021年卒 九州大学大学院 サントリーホールディングス 生産研究部門 内定)

この志望動機は、震災や家族の病気という個人的な体験から「なぜ飲料メーカーなのか」を語っています。経験がそのまま志望理由の根拠になっているため、面接で深掘りされても一貫して答えられるところが強みです。

2人とも「やってみなはれ」に触れていますが、その手前で「なぜ飲料なのか」を自分の原体験から語っている点が印象的です。企業理念への共感だけで終わらせず、自分の体験を起点に書くことで差がつきやすくなります。

トヨタ自動車(自動車・輸送機器)

トヨタ自動車は、販売台数世界トップクラスの自動車メーカーです。

安全技術やグローバル展開など切り口の選択肢が多いため、「自分はどの角度からトヨタを志望するのか」を明確にすることが重要になります。

内定者の回答(同志社大学・トヨタ自動車)

私は幼少期に家族でドライブ中に交通事故に遭いました。

ディーラーで働くほど車や運転が好きであった母は、この事故以来、運転を拒絶しています。このような例は私の母だけに限ることではないと考えています。よって、これがきっかけとなり、運転や車が好きな人が運転がトラウマとなってしまう悲惨な交通事故を世界から無くしたいと思うようになりました。これが私の夢です。

貴社は統合安全コンセプトを追求し、プリクラッシュセーフティシステムを業界で初めて導入するなど実安全に最も挑戦しています。また、販売台数が世界一である点から、すでに貴社が積み上げてきた実績を活かし、高度な安全技術を世界中に届けられると考えました。

このことから、私の夢を達成できるのは貴社であると考えたため、貴社を志望します。その中で、私は情報工学の知識を駆使し予防安全性を向上する制御システムを設計し世界中の車に搭載したいです。例えば、交通事故の原因の一つである運転者の心理状態の乱れを生体情報センサーで監視し、状況に応じて自動車の制御や警告の発動を行うシステムなどです。

時代とともに発展するIT技術を駆使し、今までは防げなかったような事故を未然に防ぐ社会の実現にチャレンジします。 (2018年卒 同志社大学 トヨタ自動車 技術職 内定)

この志望動機では、自身の交通事故体験から「安全技術で事故をなくしたい」という目標を掲げています。「生体情報センサーで心理状態を監視するシステム」と、入社後にやりたいことを技術レベルまで具体化しているため、採用担当者も入社後のイメージを描きやすい内容です。

内定者の回答(慶応義塾大学・トヨタ自動車)

私は御社で海外営業に携わることで、多様な文化を受け入れ、現地のニーズをモノづくりに反映することで、社会の発展に貢献したいと思っています。

私はこれまで様々な場所に移り住んだ経験から、「人との繋がりを大切にしたい」という想いがあり、製品を通して自分と社会やお客様との繋がりが目に見える仕事にやりがいを感じると考えメーカーを志望しています。

なかでもクルマという商材の社会性や公共性の大きさ、そして地域によってニーズや使われ方が全く異なるという特徴を持っている点に興味を持ち、これまで様々な文化を受け入れてきた経験から、私は地域の一番の理解者となって人々の生活を支えたいと思うようになりました。

自動車業界の中でも私は御社の「町一番の会社」を目指す姿勢に共感しました。御社の多様なニーズに対応するためにお客様やディーラーの方々との関係性を大切にする姿勢は私が行ってきた周囲の人々の関係性づくりと合致していると考えます。 (2020年卒 慶應義塾大学 トヨタ自動車 事務職 海外営業 内定)

この志望動機は、転居を繰り返した経験から「多様な文化への理解」を自分の強みとして活かそうとしています。「クルマは地域によって使われ方が違う」という視点で業界特性を捉えており、なぜ自動車なのかの説明に説得力がある内容です。

技術系は「安全」、事務系は「グローバル」と切り口は異なりますが、どちらも「なぜ自動車業界なのか」を自分の体験から語っています。自動車メーカーの志望動機では「グローバル」と「安全」が軸になりやすいため、この2つは有力な切り口として覚えておきましょう。

三菱ケミカル(化学・素材)

三菱ケミカルは、樹脂・フィルム・炭素繊維など多様な素材を手がける化学メーカーです。

BtoB中心の事業構造であるため、「なぜ素材メーカーなのか」を語れるかどうかが志望動機の差になりやすい企業でもあります。

内定者の回答(北海道大学大学院・三菱ケミカル)

私は就職活動の軸として、仕事を通じて将来に豊かな自然環境を残したいという想いがあります。

これは幼い頃から自然に多く触れ成長する中で、山や川に捨てられたプラスチック容器を見て心を痛め、強く環境保護の意識を持つようになったことがきっかけです。また自然学校ボランティアとして、子供たちに自然と触れあう楽しさを伝えていく中で一層この思いが強まりました。

そこで、化学技術は環境問題を生み出した一方、環境問題に対して広くソリューションを提供出来るのも科学技術であると考え、化学業界に興味を持ちました。

特に三菱ケミカルはKAITEKIの精神を掲げ、それを体現する生分解性樹脂 をはじめとするソリューションとなる製品を提供し、社会や環境問題解決に対して貢献していると理解しています。そこで、私の想いを実現できるフィールドがあると考え、三菱ケミカルを志望しました。

三菱ケミカルに入社した際には研究や講義で培った化学工学やプロセス設計の知識を活かした製造技術職として、環境に優しいプロセスや製造設備改善に取り組みたいと考えます。そして製品とプロセスの両面で自らの想いである環境負荷軽減を実現したいです。 (2022年卒 北海道大学大学院 三菱ケミカル 技術系 プロセスエンジニア 内定)

この志望動機では、「化学技術が環境問題を生んだ一方で、解決できるのも化学技術だ」という視点が光っています。ボランティア経験から芽生えた環境への思いと、大学で学んだ化学工学がつながっており、志望理由に一貫性がある内容です。

内定者の回答(慶応義塾大学・三菱ケミカル)

私が貴社を志望する理由は2点あります。

1点目は素材を進化させることで完成品に影響を与えることができるからです。化学業界のメーカーはあらゆる産業を下支えできるため、私自身の裏方として組織を支える性格にマッチすると考えました。これまでの経験を踏まえあらゆる産業に関わるような仕事ができる化学メーカーに興味を持ちました。

2点目は貴社がグローバルに事業展開している点です。貴社の環境なら海外で活躍する社会人になるという目標達成のために自己成長できると感じたため貴社を志望します。

私はこれまで海外留学経験があり、今後仕事においても英語を使ったり海外に赴任したいという意欲があるのでそれを満たすことができる御社に興味を持ちました。 (2018年卒 慶應義塾大学 三菱ケミカル 総合職 内定)

この志望動機は、「裏方として支える性格」と化学素材の産業構造を結びつけている点がユニークです。BtoB中心の化学メーカーだからこそ響く自己PRの切り口で、事務系志望の学生が参考にしやすい内容です。

化学・素材メーカーはBtoB製品が多く、消費者から見えにくい業種です。だからこそ「なぜ完成品メーカーではなく素材なのか」を語れると、志望動機として強くなります

資生堂(医薬品・化粧品)

資生堂は、化粧品を中心にグローバルに事業を展開するメーカーです。

「美」を通じた社会貢献という独自の軸があり、マーケティング職とR&D職では志望動機の書き方も大きく異なるのが特徴です。

内定者の回答(慶応義塾大学・資生堂)

私が資生堂株式会社を志望した理由は、美の力によって人が一歩踏み出す勇気を創出し、人々が笑顔になる社会を創り出したいからです。

インターンを通じて、御社の商品が世界中の人々の心に勇気を創り出し、物事に取り組む力を与えられる商品であること、そして私の強みであるリーダーシップが実際の業務内で応用できることを学びました。また、OB訪問を通じて、人柄や挑戦できる社風に対して私の志向がマッチしていたため、志望しました。

私は営業職として、クライアントの方々の課題を発見し、実際に社内に還元してマーケティング職など社内の方々とチームワークを発揮し、自社の商品を用いたソリューションを提供したいと考えています。

この活動を経ることで、クライアントの方々との信頼関係構築に繋がり、より多くの消費者の方々に商品を手に取っていただくチャンスになると考えています。 (2021年卒 慶應義塾大学 資生堂 カスタマーマーケティング 内定)

この志望動機は、インターンとOB訪問の両方を通じて志望度を固めている点が特徴です。「営業→社内還元→マーケティングとの連携」と、入社後の仕事の流れを具体的に描けているため、職種理解の深さも伝わります。

内定者の回答(東京工業大学大学院・資生堂)

私が資生堂を志望する理由は大きく二点あります。

一つ目は、化粧品という生活者に身近な商品を通じて人々の笑顔に貢献したいと考えるからです。私自身肌トラブルに悩まされやすい肌質ですが、化粧品を利用して肌トラブルが改善されると笑顔や自信に繋がります。このように、化粧品には人々に自信を与え、生活をより豊かにしてくれる力があると考えます。

二つ目は、資生堂の研究職とお客様との距離の近さです。多くの企業で、研究職はお客様と距離が遠いと感じますが、資生堂ではS/PARKのように研究員とお客様が交流する場があります。

このようにお客様に近い距離で接しながら研究活動することができれば、生活者のニーズも掴みやすく、結果として今までにない商品価値を生み出せると考えています。 (2022年卒 東京工業大学大学院 資生堂 R&D 内定)

この志望動機は、自身の肌トラブルという実体験から化粧品への関心を語りつつ、「S/PARKで研究員と顧客が交流できる」という資生堂ならではの仕組みに着目しています。企業独自の取り組みまで調べているぶん、他社との差別化がしっかりできている内容です。

2人に共通するのは、化粧品が持つ「人に自信や勇気を与える力」を志望理由の中心に据えている点です。医薬品・化粧品メーカーでは、製品が人の感情や生活にどう影響するかを自分の言葉で語れると、志望動機に深みが出ます

三菱電機(機械・電気・電子)

三菱電機は、家電から社会インフラ、宇宙関連まで幅広い領域をカバーする総合電機メーカーです。

事業領域が広いぶん、「どの分野で何をしたいか」まで絞り込んだ志望動機が求められる傾向にあります。

内定者の回答(大阪大学・三菱電機)

私は日本のモノづくりを通して、特にインドのような新興国の人々に幸せで快適な暮らしを届けたいという思いから、御社を志望しております。

御社は空調や家電などの私たちの生活に身近なものから、社会インフラ、さらには情報通信システムに至るまで、幅広く事業を展開しそのどれもで高い技術力を誇っておられます。そんな御社だからこそ、新興国が抱えている「大気汚染」や「脆弱なインフラ」という様々な課題に対し、最も効果的なソリューションを提供できると考えます。

入社できた暁には、インド留学で培った多様性理解や人間関係構築力を生かし、地域の潜在的な課題を発見し解決するとともに、御社のグローバル展開に貢献させて頂きたいと考えております。 (2023年卒 大阪大学 三菱電機 事務系総合職 内定)

この志望動機は、インド留学の経験から「新興国のインフラ課題を解決したい」という明確な目標を打ち出しています。三菱電機の事業の幅広さと新興国の課題をつなげる視点が具体的で、「なぜ三菱電機なのか」への回答として説得力があります。

内定者の回答(高知工科大学・三菱電機)

私は夜景が好きです。特に日本三大夜景のひとつ、地元兵庫の摩耶山から見る神戸の夜景が一番好きです。夜の街を彩る無数の光に魅了され、何時間でも見続けることができます。

その光は発電プラントの電気エネルギーが支えています。私も発電プラントに携わり、夜景を支え、人々の生活も支えたいという思いがあります。そのため、貴社でプラント監視制御システムの開発・設計を志望します。

開発・設計を行う上で、私が大学で学習してきた電子回路、半導体工学、光学やCAD等の幅広い知識を活かしていきたいです。

そして、監視制御システムを通して、発電プラントの安全性と安定性を向上させ、夜景を灯し、人々の温かい心も灯し続けたいと考えています。 (2019年卒 高知工科大学 三菱電機 技術系総合職 内定)

この志望動機は、「夜景が好き」という身近な感情から発電プラントへの関心を語る書き出しが印象的です。好きなものと仕事を自然に結びつけることで、志望理由に無理がなく、読み手の記憶にも残りやすい内容になっています。

機械・電気・電子メーカーは事業領域が広いぶん、「その中でどの分野に携わりたいか」まで絞り込むことが重要です。2人のように、自分の体験や関心から特定の分野を選んだ理由を示せると、志望動機の焦点が定まります。

日本製鉄(鉄鋼・非鉄)

日本製鉄は、粗鋼生産量で国内トップの鉄鋼メーカーです。

製鉄所のスケールや「産業の基盤を支える」という使命感に惹かれて志望する学生が多くいますが、実際に内定者はどんな志望動機を伝えたのでしょうか。ここでは、技術系の内定者2人の志望動機を見てみましょう。

内定者の回答(京都大学大学院・日本製鉄)

私が貴社を志望する理由は、それは「多くの産業を支える鉄という素材の開発・供給に携わることで、多くの人を支える社会貢献というやりがいを持った仕事を行いたい」という思いと、学部・院生で培った理系的な知識、培う過程で身につけた自分にとって未知の分野の知識を素早く吸収する力を活用できるという考えからです。

1つ目に関しては、OBOG訪問を通して、操業・品質管理・研究のそれぞれ技術職の社員の方々から具体的な仕事内容等をお聞きすることで、社員一人一人が世界トップレベルの鉄鋼会社に勤めて産業を支えているという誇りとやりがいをもっていることが伝わり、私の思いが叶う会社であると考えました。

2つ目に関しては、貴社で今後生み出されていく新しい技術知識にも素早く適応し、例えば自身が学んできた環境系の知識を活かして、環境にも配慮した製鉄工程・設備の提案等を積極的に行うことで貴社の業務に貢献したい考えています。 (2021年卒 京都大学大学院 日本製鉄 技術系 内定)

この志望動機では、OB・OG訪問で感じた社員の誇りややりがいに触れつつ、「環境に配慮した製鉄工程の提案」と入社後の具体的な貢献イメージまで描けています。企業研究を対面での情報収集まで広げている点は、志望度を示すうえで効果的です。

内定者の回答(長崎大学病院・日本製鉄)

原子力発電所の見学から、人々の生活の基盤を支える仕事をしたいという思いを小さいころから持っており志望しました。

特に、長崎大学に会社説明会に貴社が来られた際に、鉄を作るという電気と同様に生活の基盤を支える企業、また壮大な工場を持っているということから、自分の働きたい企業とする「軸」を満たしている企業なのではないかと思い、説明会を聞きに行ったことが志望するきっかけとなりました。

そこで、オーナーズエンジのお話を聞き、「あんな壮大な工場に設備を一から設計することができる仕事ができるのか」とより興味を持ち、夏のインターンシップに2週間参加させていただきました。

そこでは、設備技術のことではなく、操業技術のことについて実習を行ったのですが、その2週間を通して操業技術の様々な人とかかわりあいながら、製品と作り上げていくところを直で感じ、操業技術部門にもとても興味を持ちました。貴社に入社したいという気持ちがより高まりました。 (2019年卒 長崎大学大学院 日本製鉄 技術系 内定)

この志望動機は、説明会→インターンシップと段階的に志望度が高まった過程をそのまま語っています。インターンで当初想定と違う部門に触れたことで興味が広がったという率直な描写が、リアルな志望理由として伝わる内容です。

鉄鋼メーカーは「ものづくり」を軸にした志望動機が多い業種ですが、2人の志望動機はそこにとどまらず、「社員の誇り」や「工場のスケール」など、実際に足を運んで得た実感を根拠にしています。企業訪問やインターンで感じたことは、自分だけの志望動機をつくる有力な材料になります。

コクヨ(その他メーカー)

コクヨは、文具からオフィス家具まで「はたらく」「まなぶ」を支える製品を手がけるメーカーです。

身近な製品を扱う企業だからこそ、「好き」の先にある仕事観をどう伝えるかが問われます。

内定者の回答(上智大学大学院・コクヨ)

学ぶこと、働くことは人の成長に直結していると考えております。

これまで私は学ぶとき、自身の考えをまとめるときに「書く」ということを大切にしてきました。頭で考えるだけでなく、書くことで記憶力や想像力を働かせてより鮮明に自分のものにできると思っています。そういった点から昔から文房具が好きで、その好きなものを通して人の成長に寄与する、人の役に立つ仕事がしたいと考えております。

その中で御社は、商品を通じて世の中の役に立つという理念を持って、時代によって変化するお客様のニーズ・課題に、柔軟に、よりお客様目線で応え、役に立とうとする真摯なモノづくりをしていると感じました。

御社であれば私のこの想いを実現できると考えます。それから人事面談、そして私と同じ大学院卒の方・営業職の年次の近い方との面談の場を設けていただきまして、まずその親切さはもちろん、そしてお話しさせて頂いた皆様が明るく親切で、また日々の業務にやりがいを持っておられるのだなと感じ、社員の方々に魅力を感じました。

私もこの方々とこの環境で働きたいと強く思いました。以上の理由から御社を志望しております。 (2018年卒 上智大学大学院 コクヨ 総合職(事務系) 内定)

この志望動機では、「書く」という日常的な行為と文房具への愛着を結びつけ、そこから「人の成長に寄与したい」という仕事観へ展開しています。面談で出会った社員の人柄にも触れており、企業理解が製品・理念・人の3方向から深まっている点が参考になります。

内定者の回答(上智大学・コクヨ)

私は、ステーショナリー事業に、職種の中では商品企画に挑戦したいと考えています。大好きな文房具売り場に、自分の力で生み出した商品が店頭に並んでいる様子は見ているだけでワクワクします。

ただ、商品を企画する前に、まずは生産や営業の仕事をして、貴社の商品理解を十分に深めたいと考えています。顧客の真のニーズは、実際に自分の足を運び目で見て耳で聞かなくてはわからないと思うからです。

「実はこういうものを求めていたんだよ。」、そういってもらえるような革新的でアイデア力のある商品を作ることが私の夢です。

自分が関わった商品やサービスを通して価値を届け、人々の生活をさらに良いものにできるようにしたいと思っています。 (2019年卒 上智大学 コクヨ 総合職 内定)

この志望動機は、「商品企画をしたいが、まずは現場を知りたい」と入社後のステップまで考えている点が印象的です。最初から希望の職種に就こうとするのではなく、段階的にキャリアを築く姿勢は、採用担当者にとっても好印象につながりやすいアプローチです。

2人とも「文房具が好き」を出発点にしていますが、一方は企業理念や社員の人柄、もう一方はキャリアの描き方で個性を出しています。「製品が好き」だけで終わらせず、その先に何をつなげるかを考えてみましょう

【業種別】メーカー内定者の志望動機5選

ここからは業種ごとに、さまざまな企業の内定者の志望動機を取り上げます。

業種によって志望動機で重視されるポイントは異なるため、自分が志望する業種ではどんな切り口が使われているのか、参考にしてみてください。

食品メーカー

食品メーカーでは、製品への愛着や「食を届ける」という使命感を軸にした志望動機が多い傾向にあります。消費者との距離が近い業種だからこそ、自分自身の食体験を起点にすると説得力が生まれやすくなります

内定者の回答(中央大学・山崎製パン)

志望理由は3つあります。

1つめは製品の安全性や品質に責任を持ち、食を通して人を笑顔にしたいと考えるためです。子供のころから食べることが好きで、私にとって食は活力の源です。特に御社の菓子パンには幼い頃から好きで食べ続けているものがあり、それが多くのコンビニやスーパーの棚に並んでいることを見ると、より多くの人に美味しさを届けたいと感じます。

2つめは、御社が食品業界のリーディングカンパニーであり、幅広い製品カテゴリを扱っている点に魅力を感じたためです。

3つめは、御社はスピード感のある職場環境だと聞いており、若いうちから裁量を持って働ける環境であると感じたためです。入社後は、営業職として小売店様の売上向上に貢献したいと考えています。特に、日々の消費者動向を捉えた売場づくりの提案を通じて、製品がより多くの方の手に届く仕組みを営業として作りたいです。

もし営業以外であっても、どの部署に配属されても全力で取り組み、さまざまな経験を通して御社に貢献してまいります。 (2022年卒 中央大学 山崎製パン 総合職 内定)

この志望動機は、幼少期から食べ続けてきた製品への愛着を起点に、業界のリーディングカンパニーとしての魅力、裁量のある働き方と3つの理由を整理しています。「営業以外でも全力で取り組む」という柔軟さも、採用担当者にとっては安心材料になるでしょう。

自動車・輸送機器メーカー

自動車メーカーの志望動機では、モビリティの社会的意義や安全技術への関心を入り口にするケースが目立ちます。「車離れ」や「環境対応」など業界特有の課題に触れると、業界理解の深さを示すことができます

内定者の回答(熊本大学大学院・マツダ)

私は御社で「自動車に関心の無い人に、カーライフを届ける」という夢を実現したいと考えています。

現状、免許をとっても運転しない人が多く、都市エリアでは特に若者の車離れが深刻です。さらに高齢者やペーパードライバーの中には、恐怖心により運転できない人がいます。

御社の自動車は安全性能の基準が高い上、外装のデザインに注力しており、自動車に関心のない人でも目を引くものだと感じています。また自動運転技術や安全性能の向上により、恐怖心のある人にも運転意欲が生まれると思います。

私は貴社の安全性やデザイン性の高さを武器に、最新技術を搭載した自動車を作り、人生を豊かにしてくれる自動車をより多くの人に届けたいと思っています。 (2022年卒 熊本大学大学院 マツダ 総合職技術系 内定)

この志望動機は、「車離れ」という社会課題を起点にしている点が強いフックとなっています。課題に対してマツダの安全性能やデザインがどう解決につながるかを具体的に述べており、業界全体ではなく「なぜこの企業か」まで踏み込めている内容です。

化学・素材メーカー

化学・素材メーカーは完成品を扱わないぶん、研究環境や技術の応用範囲に魅力を感じたという切り口が有効です。「なぜ完成品メーカーではなく素材なのか」まで踏み込めると、志望動機としての独自性が高まります

内定者の回答(京都大学大学院・富士フイルム)

志望動機は大きく二つあります。

一つ目は、技術や研究、製品の品質に対して真摯に向き合い、こだわり抜いていく環境が魅力に感じたからです。起こっている現象に対して「なぜ?」という姿勢を大切にして原理解明とその説明を重視したり、「世界初」「世界最高」といった尖った性能を求め続けていったりする社風で働きたいと思いました。

二つ目は、様々な分野の技術を組み合わせ、その恩恵を受けて研究開発を行い、個人としてもスキルアップできる環境が魅力に感じたからです。

機械系の私でも、化学系や生物系などの他分野の専門家とフランクに接する機会が多いため、課題解決までの時間が早く、アウトプットの質も高めることができると考えました。 (2022年卒 京都大学大学院 富士フイルム 技術系総合職 内定)

この志望動機は、「なぜ?」を重視する社風や異分野との連携など、企業の研究環境に踏み込んだ内容になっています。機械系の学生が化学メーカーを志望する理由として、分野を越えた協業環境を挙げている点は、異分野からの応募を考えている学生にも参考になります。

機械・電気・電子メーカー

事業領域が広い機械・電気・電子メーカーでは、製品を通じた社会への影響力を志望理由に挙げる内定者が多く見られます。そのぶん「どの事業領域に関心があるのか」まで絞り込むと、焦点の定まった志望動機に仕上がります

内定者の回答(国際基督教大学・ソニーグループ)

志望する理由は、モノづくりを通して喜びや感動を伝えたいという想いがあるからです。

私はこれまで、部活動で中心的な役割を務め、周囲からの「期待」と「信頼」が原動力となって課題解決に取り組んできました。こうした経験から、多くの人の役に立ち、人々に感動を届けることが自分にとってのやりがいだと気付き、社会人としても大きな影響を与えられるようになりたいと考えています。

その中で、「感動」を造り、世界中にその感動を届けることを追求し続ける御社に強く惹かれており、私の想いを実現できると考えています。これまでの経験で培った「対話力」を活かして様々な分野の人々と協力し、豊かな社会に貢献したいと考え、志望しています。 (2022年卒 国際基督教大学 ソニーグループ セールス&マーケティング 内定)

この志望動機は、部活動での経験から見つけた「人の役に立ちたい」というやりがいと、ソニーの「感動を届ける」という企業姿勢を重ね合わせています。文系からメーカーを志望する学生にとって、自分の強みと企業の方向性をつなげるお手本になる内容です。

ソニーへの就職を考えている人は以下の記事がおすすめです。

ソニー就職ガイド|採用大学・頻出質問・内定者の回答付き

医薬品・化粧品メーカー

医薬品メーカーの志望動機では、研究体制やグローバル展開など、企業ごとの特徴に踏み込んだ内容が評価されやすい傾向にあります。製品が人の健康や生活の質に直結する業種なので、「なぜこの分野で貢献したいのか」を自分の経験と結びつけて書くのがおすすめです

内定者の回答(京都大学大学院・アステラス製薬)

私が、アステラス製薬を志望する理由は大きく3つあります。まずは、海外展開です。他社と比べ海外売り上げ比率が高く、実際にMRの方が世界中にいることは強みだと思いました。自分の携わった研究が直接海外で使われ、世界中の医療に貢献できることはやりがいにつながると感じました。

次に、DDS研究が部署としてある点です。新薬創出が難しくなっている現状では、新しい考え方が必要であると感じます。製薬技術から積極的に探索研究に関わることができることも志望する大きな理由です。

最後に、社員の方の人柄の良さに惹かれました。理論的に話されており、面接などで指摘されることも核心をついていたため、優秀な方が多いと感じました。 (2020年卒 京都大学大学院 アステラス製薬 製薬技術部門 内定)

この志望動機は、海外展開・DDS研究・社員の人柄と3つの理由が整理されています。特に「DDS研究が部署としてある」という企業の研究体制にまで踏み込んだ言及は、企業研究の深さをアピールするうえで効果的です。

【職種別】メーカー内定者の志望動機4選

メーカーの志望動機では「どの職種で何をしたいか」まで書けると説得力が増します。同じ企業でも営業と研究開発では求められる人物像がまったく異なるため、職種への理解を示すことは「入社後に活躍できそうだ」という印象につながります。

ここからは4つの職種別に内定者の志望動機を紹介します。

営業職

営業職の志望動機では、「製品の魅力をどう届けたいか」という視点が軸になります。メーカーの営業は法人向けが中心の場合も多いため、顧客との関係構築や課題解決にどう取り組みたいかまで触れられると好印象です

内定者の回答(青山学院大学・伊藤園)

私は学生時代に海外留学をした際に、その国の食文化は人柄や国柄を形成しているということに気づき、自分の国である日本の食文化作りに携わりたいと思いました。

また、私自身が茶道を習っていたため、お茶の魅力や伝統を人一倍理解していると考えています。私の知るお茶を日本、そして世界に広めたいと思っています。

御社は世界のティーカンパニーとして、日本国内だけではなく、世界に向けてお茶の魅力を発信している点で、より多くの人に自身の好きなお茶を広めることができると考えています。

一言でお茶といっても何種類もあるお茶のラインナップを持つ御社で、ペットボトルという身近な形で人々に魅力を伝えたいと考え、御社を志望しております。 (2020年卒 青山学院大学 伊藤園 営業職 内定)

この志望動機は、留学経験と茶道という2つの体験を組み合わせて「お茶を世界に広めたい」という志望理由を導いています。自分ならではの体験から製品への思い入れを語れると、営業職の志望動機として説得力が出ます。

事務系総合職

事務系総合職では、企業の事業全体を俯瞰した視点や、変化に対する自分の考えが問われやすい傾向にあります。業界の構造変化や新規事業への関心など、一歩引いた視点から企業を捉えている姿勢を見せるのがおすすめです

内定者の回答(慶応義塾大学・キヤノン)

貴社は「カメラ=キヤノン」という消費者のTOMを既に取っておられます。

ですが、スマートフォンのカメラ性能の大幅な向上により、技術的な差別化が次第に難しくなっている現状です。加えて、第4次産業革命によって既存の先導商品だけに頼るのはリスクがあると考えられる中、貴社では戦略的大転換の一環として新規事業の展開にも挑戦されております。

私はいつの時代にも変わらず普遍的なものとしてあり続ける「健康」に価値を見出しており、特にメディカル事業に魅力を感じています。

既にカメラで一般消費者のTOMを獲得されたので、持ち前の優れた技術を生かして、長期的には医療業界でも貴社製品がTOMになるよう実現させる事が私の夢です。 (2021年卒 慶應義塾大学 キヤノン 事務系 内定)

この志望動機は、カメラ市場の現状分析からメディカル事業への関心を導くという、業界の構造変化を踏まえた内容になっています。「既存事業の強みを新領域に展開する」という視点は、事務系志望の学生が企業研究の深さを見せるときに使いやすいアプローチです。

研究開発職

研究開発職では、自分の専門性と企業の技術領域をどう結びつけるかが問われます。大学での研究テーマと企業の開発分野の接点を具体的に示すことで、「なぜこの企業の研究環境で働きたいのか」が伝わりやすくなります

内定者の回答(明治大学・日立製作所)

「デジタル化による豊かさが行き届いていない領域に対し、ITで寄り添いたい」という私の思いを貴社で実現したいからです。特に、設計開発として社会課題解決に貢献したいです。

私が注目している製造・農業現場では、過剰生産や人手不足、国内におけるデジタル化の遅れなどの課題があります。

実際に、大学の農場実習を通して、農業現場における社会課題の深刻さを肌で感じてきました。

このような課題に対し、製造現場の品質情報や進捗などの一元的な管理を可能にするIoTコンパスといった貴社の技術はもちろん、私の持つものづくりの知識や技術を組み合わせることで、労働現場の省人化や遠隔支援を実現できる仕組みの基盤を生み出したいです。 (2023年卒 明治大学 日立製作所 設計開発職 内定)

この志望動機は、農場実習という実体験から「デジタル化が届いていない領域」に目を向けている点がユニークです。企業の具体的な製品名(IoTコンパス)まで挙げており、「自分の経験×企業の技術」で何を実現したいかが明確に伝わります。

生産技術職

生産技術職は、製品そのものよりも「つくる仕組み」を設計・改善する職種です。製造工程や品質管理に関心がある学生に向いており、「現場で何を実現したいか」まで書けると志望動機に具体性が出ます

内定者の回答(関西大学・本田技研工業)

「人々の生活を豊かにするものづくりを支える土台作りに貢献すること」だ。

というのも、祖父も製造業に従事しており、ものづくりを趣味としていたことから私自身も自宅で簡単な家具などのものづくりを行っていた。そこで、自分の作ったものが家族に喜ばれるという経験をしたことで、今度はより多くの人の生活に良い影響を与えるものづくりを支えたいと考えたからだ。

中でも貴社は、子育て世代など社会のニーズに寄り添ったミニバンなどの商品を得意とする一方で、厳しい排気ガス規制や安全基準の中でもS660やNSXなど走りを愉しさを追求する挑戦的かつ縁の下の力持ち企業であると理解している。

事務職は直接ものづくりに携わることの少ない立場ではあるが、協力会社様との調整や、お客様の声を社内に反映させる重要な役割を担っていると考えた。

貴社では傾聴力を生かし、お客様や利用者様の「あって良かった」を形にする橋渡しとして活躍を目標に尽力する。 (2024年卒 関西大学 本田技研工業 生産管理・物流 内定)

この志望動機は、祖父の影響で始めたものづくりの原体験を出発点にしています。「直接つくる」側ではなく「つくる仕組みを支える」立場に自分の役割を見出しており、生産管理という職種への理解と覚悟が伝わる内容です。

【志望理由別】メーカー内定者の志望動機3選

同じメーカーでも、志望動機の「入り口」は人によって異なります。「ものづくりへの関心」「社会課題への意識」「企業の考え方への共感」など、メーカーに惹かれたきっかけはさまざまあるでしょう。

そこで、志望理由別に例文を3つ紹介します。切り口が決まったら、文字数の制限にあわせて情報を絞り込む作業も必要になります。200字で書く場合のコツはこちらで解説しています。

200字で志望動機を伝えきる方法|内定者の回答15選付きで解説

ものづくり・技術力に惹かれた

メーカー志望の王道ともいえる「ものづくり」を軸にする場合は、なぜものづくりに関心を持ったのかの原体験が問われます。「好きだから」で終わらず、どんな経験がきっかけでものづくりに惹かれたのかを具体的に書くと、他の学生との差が生まれやすくなります

内定者の回答(大阪大学大学院・住友電気工業)

私が貴社を志望する理由は以下の2点です。

・人々の生活に必要不可欠なインフラ事業のためのものづくりに携わりたいため ・世界をまたにかけて事業を行う貴社がとても魅力的だと感じたため

大阪北部地震により、普段から使えて当たり前だったライフラインが使えず不便な思いをした経験から人々が安心して生活できるという当たり前な環境の重要性を強く感じました。

また、インターンシップを通して、貴社の事業は国の産業や生活環境を大きく変える力があり大変魅力的だと感じました。

私は、貴社の夏季インターンシップで扱った超電導ケーブルに強い興味を持ち、将来貴社で働く時は研究開発に携わり、世界で活躍できる技術者になりたいと考えています。 (2021年卒 大阪大学大学院 住友電気工業 技術系 内定)

この志望動機は、大阪北部地震でライフラインの重要性を実感したという体験が起点になっています。「ものづくりが好き」という漠然とした言葉ではなく、インフラを支える技術への具体的な関心として語られている点が参考になります。

社会課題を解決したい

社会課題への関心を軸にする場合は、「なぜその課題に取り組みたいのか」を自分の体験と結びつけることが重要です。ニュースで見た知識よりも、自分自身が感じた不便さや危機感のほうが読み手に伝わりやすいため、一次体験を掘り起こしてみてください

内定者の回答(新潟大学・古河電気工業)

当たり前の生活を支える、また発展させていく仕事がしたいと考え、御社を志望しました。

私は小学六年生の際に東日本大震災で被災し、震度6強の地震と4日間の停電に見舞われました。その際に、「4日間電気が使えないだけでこんなに不便になるのか」と当たり前の生活を送れることのありがたさを痛感しました。そこで、人々の当たり前の生活を支える・発展させていける仕事がしたいと考えるようになりました。

御社では、エネルギーや情報通信・自動車や電子部品と生活に必要不可欠な製品を多く輩出しており、私の思い描いている仕事ができると考えました。

御社への入社が叶いましたら、営業職に携わりたいと考えています。その理由は、部活動でのリーダー経験を活かせると考えたからです。

部活動の主将として部員の立場を理解し全体を統括してきたという経験を活かし、顧客に寄り添い、技術系の方々との連携を取りながら相手の課題を解決していけるような営業になれるように努力します。 (2021年卒 新潟大学 古河電気工業 総合職 内定)

この志望動機は、東日本大震災で被災した実体験から「当たり前の生活を支えたい」という明確な動機を打ち出しています。社会課題を語るとき、ニュースや書籍の知識だけでなく自分自身が感じた不便さや危機感を書くと、読み手にも切実さが伝わりやすくなります。

企業理念・社風に共感した

企業理念や社風を軸にする場合は、「共感した」で終わらず、なぜ自分がそこに惹かれたのかまで書くのがポイントです。説明会やOB・OG訪問で社員と話した実感を添えると、HPの文言をなぞっただけの志望動機とは一線を画すことができます。

内定者の回答(法政大学・エイザイ)

私は将来「バリバリ働く、キャリアウーマン」になりたいと考えています。そのために、女性も生き生きと働くことができる環境、自己成長できる環境、自分の仕事に対し誇りや意味を見出せる環境を重視して就職活動を行っていますが、製薬業界は文系でも医療関係者として患者様を通じて社会貢献し、その結果自己成長に繋がると感じたこと、加えて多くの女性が活躍していることを知り、志望するようになりました。

その中でも貴社の企業理念、そしてそれを徹底して遂行する姿に私は最も魅力を感じました。説明会に参加した際にhhcが全てということを何度も耳にし、実際に複数の社員の方に質問をしましたが、全員の方が「やっぱりhhcのためかな」と口を揃えてお話しされている姿を見て、ここまで一人一人が理念を理解し、実践している企業は貴社だけだと感じました。

一つの目標に全員が向かって課題に取り組む時の楽しさや強さは誰よりも知っている自信があります。私自身も貴社の一員として理念に則った行動から、社会貢献そして自己成長しどんな場所にいても輝くことのできるキャリアウーマンになりたいと考え貴社を志望します。 (2020年卒 法政大学 エーザイ MR職 内定)

この志望動機は、説明会で複数の社員に質問して「全員がhhcと答えた」という具体的なエピソードで理念への共感を裏付けています。企業理念を志望動機にするとき、HPの言葉をなぞるだけでなく、実際に社員と話して感じたことを盛り込むと説得力が格段に上がります。

メーカー業界でやりがちな3つのNG志望動機

ここまで内定者の志望動機を紹介してきましたが、反対に「こう書くと評価されにくい」というパターンも存在します。

内定者の志望動機と見比べてみると、評価される志望動機には「自分の体験」「業種・企業の特徴」「入社後にやりたいこと」の3要素がそろっていました。逆に言えば、このいずれかが欠けていると説得力が弱まりやすくなります。

ここからはメーカー志望の学生が陥りやすい3つの失敗を取り上げるので、自分の志望動機に当てはまっていないか確認してみてください。

①「製品のファン」で終わっている

「御社の製品が好きで愛用しています」だけでは、志望動機としては不十分です。消費者としての好意と、そこで働きたい理由は別のものだからです。

採用担当者が知りたいのは「なぜファンなのか」よりも「入社して何をしたいのか」のほうです。具体的にどう改善できるか、例を見てみましょう。

御社の製品を愛用しており、魅力を広めたいです
愛用する中で品質へのこだわりを実感し、営業として小売店への提案を通じてその価値を届けたいです

御社のお菓子が好きで、食を届ける仕事がしたいです
御社のお菓子に幼少期から親しんできた経験から、商品開発の現場で新しい食体験をつくる側に回りたいと考えています

製品への愛着を出発点にしつつ、「自分はこの会社で何を実現したいか」まで踏み込んで書いてみましょう。

②どのメーカーにも使い回せる内容になっている

「ものづくりを通じて社会に貢献したい」「グローバルに活躍したい」といった表現は汎用性が高いぶん、それだけでは差別化になりません。企業名を他社に入れ替えても成立する志望動機は、評価されにくい傾向にあります。

業種固有のテーマを一つ加えるだけで印象は大きく変わります。

ものづくりを通じて社会に貢献したいです
化学素材の力で環境負荷を減らすものづくりに携わりたいです

グローバルに活躍できる御社に魅力を感じました
自動車の安全技術を世界中に届けられる御社の販売規模に魅力を感じました

技術力の高さに惹かれ、志望します
生分解性樹脂の開発で業界をリードする御社の技術力に惹かれ、志望します

志望動機を書き終えたら、企業名を別の会社に入れ替えてチェックしてみてください。それでも成り立ってしまう場合、抽象的な志望動機になっている可能性があります。業種や企業の特徴をもう一段掘り下げ、「その企業だから」が伝わる形に修正してみましょう。

③「なぜメーカーか」の答えが抜けている

「なぜその企業か」は書けていても、「そもそもなぜメーカーなのか」が抜けている志望動機は、面接で突っ込まれやすいポイントです。商社やIT企業でも「グローバルに働きたい」「社会課題を解決したい」は実現できるため、メーカーを選ぶ理由が書かれていないと対応に困ってしまいます。

ひと言添えるだけで印象が変わるので、以下の例を参考にしてみてください。

グローバルに活躍したいため御社を志望します
自社で製品を開発・製造できるメーカーだからこそ、現地のニーズを形にできると考え志望します

社会課題の解決に取り組みたいです
素材の開発段階から社会課題にアプローチできるメーカーで、環境負荷の低い製品づくりに携わりたいです

メーカーは製品の企画・開発・製造を自社でおこなえるのが大きな特徴です。「"つくる"ところから携われる」という点に自分がどう魅力を感じたのかをひと言でも添えておきましょう。

「なぜメーカーか」は面接でも頻出の質問です。話し方や時間配分まで対策したい方は、こちらの記事もチェックしてみてください。

面接の志望動機の適切な長さ|ベストな時間配分と内定者の回答付き

メーカーの志望動機でよくある質問

メーカーの志望動機を書いていると、「文系でも大丈夫?」「ものづくりが好きって書いていい?」など、細かな疑問が出てくることがあるかもしれません。

ここからはよく寄せられる4つの質問に回答するので、気になるものがあれば確認してみてください。

Q:文系でもメーカーの志望動機は書ける?

文系の学生でもメーカーの志望動機は十分に書けます。実際に事務系の内定者は「生活・暮らし」「人・社風」など、技術的な内容に頼らない切り口で志望動機を構成しているケースが多く見られました。

「製品がどんな価値を届けているか」「その企業の理念や社風のどこに共感したか」を軸にすれば、専門知識がなくても説得力のある志望動機は書けます。

営業やマーケティングなど事務系の職種であれば、自分の強みや経験をどう活かしたいかを具体的に書くことを意識してみてください

Q:「メーカーでなければならない理由」はどう答える?

面接で「メーカーでなければならない理由」を聞かれた場合は、他業界との違いを明確にして答えるのがポイントです

メーカーは製品の企画・開発・製造を自社でおこなうため、「つくる」工程から携われる点が商社やIT企業との大きな違いになります。

たとえば「自分のアイデアが形ある製品になり、消費者に届くまでの過程にかかわれることに魅力を感じた」のように、メーカーならではの特徴と自分の志向を結びつけて答えてみましょう。

Q:「ものづくりが好き」は志望動機に使ってもいい?

「ものづくりが好き」という表現自体は、志望動機に使っても問題ありません。実際に内定者の志望動機でも約42%に「ものづくり」が含まれており、メーカー志望の動機としては王道の切り口です。

ただし、それだけで終わるとほかの学生と差がつきにくくなります。「なぜものづくりに惹かれたのか」を自分の体験から説明し、「その中でもなぜこの業種・この企業なのか」まで絞り込むと、ありきたりな印象を避けられます。

Q:志望動機で具体的な製品名を出してもいい?

志望動機の中で特定の製品名に触れること自体は、企業研究の深さを示すうえで有効です。内定者の志望動機でも、製品やブランドに言及しているケースは多く見られました。

ただし「その製品のどこに惹かれ、自分はどうかかわりたいか」まで書けることが重要です。「この製品の〇〇という技術に関心を持ち、次世代の開発に携わりたい」のように、仕事への接続を意識してみてください。

メーカーの志望動機は業種ごとの特徴をつかんで書こう

メーカーの志望動機で大切なのは、「ものづくりが好き」で止まらず、業種・企業・職種のレベルまで絞り込むことです。同じメーカーでも食品と素材では響くポイントが違い、営業と研究開発でも伝えるべき内容は変わります。

「なぜメーカーか」「なぜその業種か」「入社後に何をしたいか」の3つを整理するところから始めてみてください。最初から完璧に書く必要はないので、まずは自分がその業種に興味を持ったきっかけを振り返ることからで十分です。

今回紹介した内定者の志望動機も、特別な経験ばかりではありませんでした。身近な製品との接点や大学での学びなど、日常の体験を丁寧に言語化している人がほとんどです。自分の体験や価値観と結びつけながら、あなたらしい志望動機を仕上げていきましょう。

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この記事の編集担当者

飯塚 千弘

横浜市立大学国際教養学部卒。新卒で介護・保育領域の人材紹介会社に入社。人材コンサルタントとして従事したのちに、経営企画部にて集客及び登録者データの分析を担当。記事のチェックや訴求内容の提案等を行う中で記事制作に関心を持ち、ライターへと転身。現在は就活会議の編集ディレクターを務めている。

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編集責任者

江副 裕斗

大学卒業後、2018年にパーソルキャリアに入社。中途人材紹介事業において、4,000名以上の求職者と100社以上の企業を支援。2022年に就活会議のグループ会社であるポートに入社。キャリアアドバイザーとして学生の就活支援に従事し、新規事業である就活会議エージェントの立ち上げにも参画。現在は約100名規模となるキャリアアドバイザーグループの責任者を務める

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