20卒 夏インターン
午前: オリエンテーション。今回のインターンを主催する部長の挨拶・自己紹介。その後、参加者の自己紹介。そして課題説明。 午後: まず、振動に関する簡単な講義を受けた。振動には曲げやねじれのモードがあり、質量mと剛性kによって固有振動数f=√(k/m)/2πが求まるとか、物体にデルタ関数的に瞬時に振動を与えるとあらゆる固有周波数の振動モードが励起できる(フーリエ変換すればわかる)とかいう内容だった。その後、振動実験。輪ゴムと糸で吊るしたHDDケースに加速度センサを取り付け、小さいハンマーでHDDケースの特定の箇所を叩く。加速度の測定値の時間変化のデータをコンピュータで読み込むとフーリエ変換によって自動的に横軸fのグラフが作成され、固有周波数が分かるようになっている。簡単そうに見えて難しく、ハンマーをうまくケースに当てないとデルタ関数的な加振にならないので結構やり直す羽目になった。加速度センサの位置を3箇所ほど変えて実験をした(実際はもっと多くの測定点が必要なので、予め講師が実験して得たデータをこれ以降使う)。結果、HDDケースは固有周波数166Hzの振動モードを持つことがわかった。午前: 前日の講義に続き、簡単な講義。強制振動とか共振とかを学び、加振の周波数(ここではHDDの回転数)と伝達系(HDDケース)の固有周波数が一致する時に共振によって異常振動が発生することを理解した。さらに、解析モデルを作成する時に必要になる有限要素法の基礎知識を勉強した(実装は講師の方でやってくれた)。 次に、HDDケースを模擬した有限要素モデル(講師が作成した)の上で加振実験をシミュレーションした様子を見たところ、固有周波数は220Hzとなり、実験結果と一致しない。そこで、グループワークとして、モデルが実物と一致していない点を探し出し、修正案を講師に提示した。答え合わせをしたところ、かなり当たっていたので嬉しかった。 午後: HDDケースの固有周波数を変える方法を3グループに分かれて議論した。動作回転数は起動時には0Hzで次第に166Hzまで増加するため、固有周波数を166Hzより増やす必要がある。自分のグループではHDDケースの板厚を大きくする方法とHDDケースの開口部を補強する方法を提案した。板厚を大きくする場合、剛性も質量も増加するため、√(k/m)に比例するfが増加するかどうかは自明ではないが、剛性の増加がよく効くだろうと想定した。講師に有限要素モデルを組んでもらって固有周波数をシミュレーションしてもらった。 最後に、1時間ほど現場の社員と座談会。午前: 講師にシミュレーションしてもらった結果を受け取った。結果、板厚を大きくする方法では固有周波数は200Hzに、開口部を補強する方法では168Hzになった。前者は異常振動対策に有効だが、後者はあまり有効でないということになった。 午後: 顧客相手に対策案提示のプレゼンをするためのパワポ資料作成。作り慣れてるので速く作れた。その後、顧客役の社員相手に各グループ20分間のプレゼン。顧客役の社員側もどういう前提で対策を依頼したのかを分かってなくて面白かった。特に炎上することもなく発表できた。最後にアンケートを書いて終了。
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