株式会社WACK所属のロックアイドルの鑑賞とライブ参戦である。なぜなら、普通の女の子たちがアイドルとして日々成長し、ステージで輝く姿が魅力的であるとともに、彼女たちの魅力を最大限に引き出すWACKプロデューサー、渡辺淳之介氏の手腕に感銘を受けたからである。WACKとは、渡辺氏が手掛ける音楽プロダクションであり、現在、BiSH、BiS、GANG PARADE、EMPiREの4組のアイドルが所属している。中でも、私が現在最もハマっているBiSHについて、彼女たちの魅力と渡辺氏の施策を紹介したい。
まずそもそもアイドルというと、AKB48のような正統派な可愛い女の子たちがアイドルっぽい曲を歌ったり、乃木坂46のような綺麗系の女の子たちがいたりするイメージがあるかもしれない。彼女たちはいわば完成された典型的な「アイドル」で、常にアイドルらしい振る舞いと歌踊りを提供してくれる素敵な存在である。しかし、BiSHはそういったアイドルとは一線を画す。BiSHとは「新生クソアイドル (Brand new idol SHit)」であり、自分たちをクソと呼称し、ファンのことをクソを掃除する清掃員と呼ぶ。またメンバーの名前も特徴的であり、例えば、アイナ・ジ・エンドやモモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコなど、意味はわからないが興味をそそられる名が並ぶ。しかし、とりあえず目立ってばかりで実が無いグループかというとそうではない。楽曲は渡辺氏だけでなくメンバー自身が作詞したものも多く、そこに天才作曲家松隈ケンタのロックミュージックが合わさって、誰でもノれるパンクロックに仕上がっている。楽曲の振り付けはほぼすべてアイナが担当しており、そのダンスは全てメッセージ性が込められた見るものを魅了するダンスである。また、メンバーの歌唱力は年々成長してきており、特にアイナの特徴的ハスキーボイスと、最年少メンバーであるアユニ・Dの堂々とした成長ぶりには目を見張るものがある。他にも彼女たちの魅力は様々あるが、私が最も伝えたい魅力は、彼女たちが刺激的な日々を送ることによって、見るたび、会うたび、常に進化した姿を見せてくれることにある。これは、常に変化や新しいものを好むとともに、1つのものもハマると一気にのめりこむ私の性格ゆえに、大きく感じる魅力なのかもしれない。
その魅力を最大限に伸ばすのが、プロデューサー渡辺氏である。BiSHの企画においては、200km 駅伝や24時間ライブ、スクール水着でのダイブなど過酷なものから、道頓堀での超ゲリラライブや事前告知なしのシングルMV公開 & CD発売、逆参勤交代と称して地方をメンバーが歩き回るなど、ファンが喜ぶものまで様々である。これらは一貫して、アイドルにとっては良い刺激に、ファンにとっては話題性と希少性、身近さのバランスをうまくとった施策であると考える。アイドル自身を常に成長させ、新規の顧客を取り込み、アイドルファンの心を動かし、よりのめりこませるような中々考えつかない良い施策のように思う。
以上が、私が最近ハマっているものの紹介である。
続きを読む