大学に入学する時からです。中学生の頃に祖父が糖尿病で食事制限でくるしんでいて健康なものは不味いと言って食べてくれないような状況がありました。からだにいいわるい、食べてはいけないという基準がその時の私にはわからなくて、ネットや本で調べても何が正しいかわからなくて、自分の頭で判断できるようになりたいと考えて農学部に決めました。
そういう視点を活かして、おいしくて健康で安全で、というすべてがそろった食品をつくりだしていきたいという気持ちで、その頃は食品の素材や添加物、BtoCのメーカーも全部だったんですけれど、食品メーカーに志望したいと考えるようになりました。そのために大学院で研究の経験を積んでおきたいと考えておりました。
・深堀1
→今やっておられる研究を、素人がきいてもわかるように、何を目的にどういうことをやっているかというのを簡単に説明していただけますか。
・回答1
現在は、人の体の中にある酵素についての研究をしています。研究対象としているのはシトクロムP450といって薬や食品の成分の代謝に関わる酵素です。この酵素が人によって遺伝子が少しずつ異なる事で薬や食品の効果に個人差が生じます。そうすると薬の副作用であったり、このひとには薬が効きすぎてしまう、このひとは同じ量をのんでも薬がきかないといった個人差による問題が生じます。この個人差を事前に推測できる範囲をひろげることを目的に研究を行っております。
・深堀り2
→そういう方面の研究、ご家族の健康、将来そういうことに携わりたい、よくわかるが、
結果的に食品素材、添加物ってなったのはいつくらいから、より特化するようになった?
・回答2
→就職活動のなかで明確になっていきました。はじめは美味しさと健康を最前線で、という食品メーカーにも興味があったのですが、食品メーカーだとその会社の商品には貢献できると思うのですが、素材や添加物のメーカーですとたくさんの会社の製品に貢献していけるという点にすごく魅力を感じました。また、安全性や機能性という面では特に、製品だけでなく、添加物や素材など、根本から変えていく必要があると考えました。
・深堀3
→食品添加物に対してのイメージは?添加物を悪者にするようなニュースもあるがご自分の中ではどう思っている?
・回答3
→実は幼い頃から、母が添加物を嫌う人でした。無添加がいいというのを言っていて、それは本当なのかなと疑問に思っていました。大学に入学してから、食品について調べたり、就職活動をとおして素材や添加物の会社のお話を聞いていくなかで、安全性に問題がないという点を凄く理解することができて、そのような考えを、いま誤解している人達にも知ってほしいと考えております。
・深堀4
→お母さんには添加物メーカーを受けていることはお話されてます?笑
どうしてもそのあたりはなかなか行かせてもらえないケースがありますんで、そのあたりは大丈夫ってことですかね。
・回答4
→はい、問題ないです。最初はなかなか受け入れてもらえなかったんですが、この面接に参る前に、話してきました。私が勉強してきた事も信頼してくれているので、私が言うんだったらと、現在は納得してくれています。
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