JICAは日本の政府開発援助(ODA)の一元的な実施機関として、「信頼で世界をつなぐ」のビジョンのもと、開発途上国の抱える多様な課題の解決に取り組んでいます。
途上国の抱える課題は、教育、保健医療、都市開発、インフラ、環境、農業など多岐に渡り、中には国境を超える課題 - 気候変動、感染症、テロなど - も含まれ、国際社会の一員である日本の課題解決に向けた貢献が期待されています。
JICAは世界各国に約90ヶ所の拠点を持ち、その協力対象は150を超える国・地域に及びます。
JICAの事業内容は、途上国の人材育成や制度構築のための技術協力、空港や鉄道、橋梁等の大規模なインフラ整備のための投融資(円借款)、学校・病院・給水設備など基礎インフラ整備等のための無償資金協力、災害発生時の国際緊急援助、青年海外協力隊等のボランティア派遣など、多岐に渡ります。
相手国のニーズを捉え、日本国政府はもちろん、民間企業や地方自治体、大学・研究機関等とも連携しつつ、政策から現場レベルまで様々な角度から課題解決に取り組んでいます。
公的機関・政府系機関であることから、短期的な利益に左右されず、真に求められる国の基盤づくりに取り組むことができることも、JICAの大きな特徴と言えます。
・当社の強み
途上国開発・国際協力の多様な協力手法
JICAは、途上国に協力するにあたり、技術協力、融資、民間企業との連携事業、自治体・NGO・大学との連携事業、青年海外協力隊等のボランティア事業、災害からの復旧を支援する国際緊急援助隊など、多岐に渡る協力手法を有しています。これらの協力手法は、他の類似機関(国際機関や、他国のJICAのような組織)と比較しても、多様かつ豊富なものとなっています。途上国の開発課題や状況に応じて、これらの多様な協力メニューを元に、柔軟な事業提案・実施が可能です。
「社会課題解決のプロフェッショナル」への多様な成長機会
職員全員が、「社会課題解決のプロフェッショナル」として成長するために、業務に必要な知識や専門性を高めるさまざまな研修制度があります。JICA職員としての基本を習得する導入研修の他、マクロ経済や財務分析・プロジェクトマネジメントなどの専門研修、英語・仏語・西語などの語学研修、海外の大学院への留学支援制度、JICA外の組織への出向制度(国連や世界銀行等の国際機関、日本の省庁や大学、民間企業等)などがあります。また、入構1年目の新人職員全員を対象にした「海外OJT」(各国1~2名程度に分かれて途上国での現場経験を積む研修)や、入構5年目での海外赴任など、早期に海外の現場での実務経験を積む機会も提供しています。様々な機会を活用して成長していくことが可能です。
メンター制度
一定経験を積んだ職員を対象に、メンターと中・長期的なキャリア開発について相談を行う制度があります。将来に向けたキャリア・専門性の構築等について相談する「キャリアメンター・知識メンター」と、ライフイベント等と仕事の両立について相談する「ワークライフバランスメンター」がおり、様々な角度から相談することができます。新入職員については、全員に対し日常指導係としてメンターがつきます。
・当社の課題
途上国開発への更なるイノベーションの推進・パートナーの拡大
途上国の抱える課題は多様化・複雑化しており、中には、日本も同様に抱える課題(少子高齢化など)に直面する国も増えてきています。また、最新の技術(AIやブロックチェーン、ドローンなど)を活用することで、さらに効果的な途上国への協力事業を実施することも可能と考えています。これらの多様な課題にJICAのみで取り組むことは困難です。現在も、民間連携事業の拡大など、様々なパートナーと協力した新たな協力事業を展開していますが、途上国開発のパートナーを一層拡大し、より効果的な事業展開を行っていくことが求められます。
・向いている人
JICA職員には、途上国の10年・20年先も見据えた長期的な目線で、課題解決に取り組むことが求められます。広い視野で課題解決の道筋を立てられる人、多様な価値観・立場の人々に共感・協力しながら物事を前に進めるリーダーシップ・コミュニケーションが取れる人、現状に満足せず常に新たな視点で物事に取り組める人・・・このような皆さんにJICAや途上国開発の舞台で活躍頂きたいと考えています。
・向いていない人
・海外での仕事、出張や赴任を伴う仕事や生活を望まない人。
・自己成長のみを求め、他者や組織への貢献に重きを置かない人(自己研鑽を積み成長していくことは非常に大事ですが、途上国への貢献・組織ミッションへの貢献と自己成長の両方の視野を持つ人の方が、長期的な成長が期待できると考えています)。
・特定の専門分野のみで経験を積んでいきたい人(JICA職員は、専門性の軸を持つことは求められますが、総合職として多様な国・業務に携わることが期待されます)。