20卒 本選考ES
記者
20卒 | 東京外国語大学 | 男性
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Q.
これまで力を入れてきたことは何ですか。あなたのアピールポイントを自由に書いてください
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A.
<粘り強く溶け込む> インドネシア留学中、ソロ―ル島という離島を一人で訪れた。島の伝統的な捕鯨や独特な文化に興味を持ったからだ。首都から丸2日かけ島に到着したものの、島民に話しかけると怪訝な顔をされろくに話を聞いてもらえなかった。 元々、外部との接触の少ない島文化。私を警戒するも当然だ。何とか島民に溶け込みたいと思ううち、強面の漁師が屋台で談笑している姿が目に入った。食事の場を共にしようと決めた。迷惑そうな表情を浮かべる人もいたが彼らの話を真剣に聞かせてもらい、リアクションを少し大げさにとった。次第に、自分の話すインドネシア語が気になった。漁師たちの間で飛び交う島言葉の中で何だかよそよそしさを感じるのだ。漁師の口調を真似、島言葉を話すよう努めた。 こうして過ごすこと2日、家に泊めてくれた漁師の○○さんが漁に誘ってくれた。船の中で捕鯨漁について聞いていくうち、「捕鯨の伝統を守りたいが、漁の残虐さから国際的な非難を浴びている。漁獲制限もされそうだ」と知った。島の捕鯨文化が脅かされている事にも驚いたが、よそ者だった私に本音を話してくれた事が嬉しかった。このように持ち前の粘り強さと人に溶け込む力を活かし、相手の懐に入れる記者になりたい。 続きを読む
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Q.
読売新聞の記者として取り組みたいことは何ですか。
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A.
読者に新しい見方を提示し、世の中を変えるきっかけを作りたい。そう思うようになったのは、インドネシアの「○○新聞」で記者としてインターンをした際に書いた「○○」という1本の記事で読者から反響を得たからだ。 インドネシアではしばしばデモが暴徒化する。17年5月のメーデーデモでは爆竹やカラーボールが投げ込まれ国家警察が出動する事態となった。現地で知り合った日系企業の経営者は「日本以上に労使関係に気を遣う。不満がたまれば過激なデモにつながるかも」と恐怖心を隠さない。メーデーデモ以降、労使関係に興味を持ち取材を進めると、労使双方が自身の経験から労使対話の重要性を説く講演会があると知った。講演会後に行われた意見交換で、感情と暴力に訴えるデモではなく、地味ながらも歩み寄ろうと努める両者の様子を丁寧に伝えた。記事を読んだ経営者から「こんな関係もあるのか、見直すきっかけになった」と感想をもらった。 デモなどの目立った出来事に接すると情報の受け手は不安を抱いてしまうが、それは事実の一部に過ぎない。私は社会部記者として問題を取り上げるだけではなく、その解決に向けた取り組みまで責任をもって伝えたい。記者トークやOB記者のイベントに参加する中で、読売新聞は単に問題を批判するだけでなく現実的な報道姿勢を大切にしていると知り志望している。 続きを読む
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Q.
最近印象に残った読売新聞の記事、あなたに影響を与えた記事を教えてください。理由も書いてください
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A.
12月9日付社会面の『かすむ理念、「国際貢献」より「労働力確保」』だ。記事で受け入れ業者の声を知り、形骸化する技能実習制度に危機感を覚えた。本来の制度の目的を達成するにはどうすればいいか考えたいと、宮城県石巻市で漁の担い手に東南アジア出身の実習生を受け入れているNPO石巻漁業実習協議会の○○さん(〇〇)を訪れた。 石巻ではほとんどの漁船で外国人が働き、道具の手入れのほか、捕れた魚を種類ごとに分ける単純労働に従事している。技能実習制度の目的はどの日本人の船主も理解しているが「漁業の技術を教えたところで母国のボロボロの設備じゃそれも生かせない」という。単純労働をさせる背景にはどうせ活かせない技術なら教えても意味がないという「あきらめ」があるのかもしれない。引き続き受け入れ現場の声を聞いていきたい。 続きを読む