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20卒 本選考ES
編集(記者)
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Q.
あなたが日経で挑戦したいこと、やってみたい仕事を具体的にお書きください。(350)
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A.
<伝えることで、先端技術を「使える」ものに> つまらなそうに一日中テレビを眺める祖父の小さい背中が忘れられない。昨年、石川県に住む祖父が50年間続けたカボチャ農家を辞めた。新しい技術はすぐに取り入れ、化学肥料やトラクターも町でいち早く導入する挑戦好きな農家だった。そんな祖父も老いて足腰が弱くなり、土を耕したり、重いカボチャを一人で収穫することが難しくなった。毎年厳しくなる猛暑で収穫量が落ちたことも追い打ちをかけた。 AIやloTを活用する農業のスマート化が広まれば祖父は生きがいの農業をまだ続けられたかもしれない。しかし、祖父は先端技術を使いこなせるほどITの知識はなく、資金にも限界があった。私は記者として、現場に先端技術を広めるためにはどうすればいいのか、企業の取り組みを取材したい。 続きを読む
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Q.
仕事で生かせると思うあなたの強みは何ですか。実体験を含めてお書きください。(500)
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A.
<粘り強く溶け込む> インドネシア留学中、ソロ―ルという離島を一人で訪れた。世界でも数少ないモリを使った島の伝統的な捕鯨に興味を持ったからだ。首都から丸2日かけ島に到着したが、島民に話しかけると怪訝な顔をされろくに話を聞いてもらえなかった。 元々、外部との接触が少ない島文化。私を警戒するのも当然だ。何とか島民に溶け込みたいと思ううち、強面の漁師が屋台で談笑している姿を見た。食事の場を共にしようと決めた。迷惑そうな表情を浮かべる人もいたが彼らの話を真剣に聞いた。次第に、自分が話すインドネシア語が気になった。漁師たちの間で飛び交う島言葉の中で何だかよそよそしさを感じるのだ。漁師の口調を真似、島言葉を話すよう努めた。 2日後、家に泊めてくれた漁師が漁に誘ってくれた。船の上で捕鯨について聞くうち、「捕鯨の伝統を守りたい。しかし、漁の残虐さから国際的な非難を浴びた政府が、我々から捕鯨を取り上げようとしている」と聞いた。島の捕鯨文化が脅かされている事にも驚いたが、よそ者だった私に本音を話してくれた事が嬉しかった。このように持ち前の粘り強さと人に溶け込む力を活かし、相手の懐に入れる記者になりたい。 続きを読む
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Q.
あなたの「取扱説明書」を作るとしたら、「取り扱い上の注意」は何になるかお書きください。(350)
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A.
<考える前に飛ぶ>見切り発車をする時がある。昨年注目された外国人労働者の実態に関心を持った。新聞記事で石巻市の漁業が外国人に支えられていると知り、記事で紹介されていた受け入れ団体、石巻漁業実習協議会にすぐ電話をかけた。約束を取り付けたのは12月1、2日。3日にゼミの研究発表があったが何とかなると思った。 石巻では漁師の○○さんにお願いし、実習生の仕事を一日体験した。気温が氷点下の中、午前2時から日暮れまで獲れた魚を仕分ける実習生の仕事の過酷さを痛感した。実習生の手は皆、霜焼で赤黒く腫れていた。一方で、震災以降若者が市外に出ていき、漁の担い手不足が益々深刻になっているという石巻の漁業の実情も知れた。しかし、取材に没頭するあまり、ゼミの発表準備に当てる時間はとれず帰りの夜行バスで夜通し仕上げた。 続きを読む