【論理的美学、広告の新機軸】【17卒】シンクスデザイニングプロの本選考体験記 No.2388（名古屋市立大学/）（2017/6/13公開）

2日間のインターン

2日間のインターン実習があった。実習では、企業が実際に制作した洗剤広告について、同条件で企画・制作を試みるというもの。途中で社員さんにアドバイスをもらいながら、最終的には社長も含め社員の前でプレゼンテーションを行った。

意見そのものだけではなく、なぜそう思うのかということは重視されていたように思う。また、他の会社の選考状況なども聞かれた。会社に合えば採用するが、内定辞退などのことも気にして選考を進めているようだった。他の状況については、私は包み隠さず答えた。他も受けているしよく考えて決めたい、と話したが、それでも内定まで行けたので、信念を見てくれる会社だと感じた。

小規模な会社で、社長が採用活動を一任しているため、いきなり社長面接だった。正直緊張もしたが、社長は気さくな方で、雑談も交えながら進めてくださたのでありがたかった。

アルバイトの経験から、入社後活かせると思うことがあればお聞かせください。

「私は、アルバイトで飲食店の接客業をしていました。その中で、誠実に対応することの大切さを学びました。人と話す仕事がしたいということで接客業に取り組み始めましたが、接客業は辛いことも当然あります。中でも辛いのは、私自身に不備がなくてもお客様に頭を下げねばいけないことがあることです。ある時、お客様に出したコーヒーが冷めていると苦情を受けたことがありました。コーヒーを淹れたのはわたしではないのですが、店の代表として謝り、新しいコーヒーをお持ちしました。その対応でお客様は許してくださり、再度来店される常連さんになってくれました。誠実な対応を心がけることは、御社に入社したとしても活かせると思います。」この話では、なるべく具体的なエピソードで説得力をだそうと意識しました。

当社の給与制度についてどうお考えですか。

この会社は、残業代込みの歩合制で給与を与えており、退職金などもありません。その代わり、通常月給が他社よりも高めというスタイルでした。私の回答は、「デザイン業界は残業がとくに多い業界であると思っています。そこで単純に残業代が出ればいい会社であるかといえばそうでもないと思います。時間対応だと、延々作業して多く残業代をもらうということもできてしまい、仕事の効率や社員のモチベーションは下がるということにもなりかねません。貴社のやり方は、仕事に対してねぎらいつつ、仕事を手早く済ませるための社員の気力維持もできるので納得できます。」というものです。根拠のある回答を心がけました。

ありがたい限りだったのが、自分の意思を尊重すると最後まで言ってくださったことです。面接の最後に、「内定を出すつもりではいますが、他の会社も受けていらっしゃるとのことはお聞きしていますので、よく考えて決断してください」と言われました。考えを重視するという会社の特徴が面接にも出ていました。結局内定は辞退することになりましたが、最後まで感謝しかありません。

課題提出やインターン実習も踏まえてからの面接だったので、面接官の社員の人柄もある程度知って臨めたため緊張感はなかった。

尊敬するデザイナーはいますか。

「永井弘人さんという、ブランディングを中心に活躍されているデザイナーさんに憧れています。アトオシという会社を立ち上げて活動されていますが、その由来が、デザインによる目的を形にする力で人の夢を後押ししたいということからついているそうで、その思いに共感しています。また、デザインの仕事自体にも遊び心があるのに無駄はないすっきりさがあるので憧れています。」回答では、ちょっと王道を外した回答をしました。有名デザイナーすぎて誰でも答えられる回答では印象を残せないかと思ったのでそうしました。ただ、面接官にも知らないデザイナーだと言われてしまったので、通じにくすぎたかもしれません。

インターン実習で、もっとこういう実習にしてほしいと思う部分はありましたか。

「実習では、実際にお仕事で取り扱っている案件について取り組ませていただけたので、仕事内容のイメージがつかめてありがたかったです。ただ、どうしても指導担当の社員さん中心にしか関わることができなかったので、その点は少し残念かなと思います。せっかく社内にお邪魔できる機会だったので、他の社員さんともお話してみたかったです。」相手のダメ出しを求められるというのはハッキリ言いづらいのですが、前向きな印象が残るような回答を心がけました。