【未知なる商社の舞台裏】【23卒】岡谷鋼機の冬インターン体験記（文系/1DAY 商社ビジネス体験セミナー）No.26020（非公開/女性）（2022/5/18公開）

商社営業の実態を知りたかったから。商社の仕事は他業界と比べて特にベールにつつまれており、ホームページや説明会だけでは把握できない部分が多かった。そのため、営業同行を行っており、なおかつ自分の大学の卒業生も活躍している商社を選んだ結果、たまたま応募したのが岡谷鋼機だった。

ESは先輩やキャリアセンターの人、ゼミの先生などに何度も読んでもらい、推敲を重ねていった。面接も部長面接と聞いていたため、練習には特に力を入れた。IRやホームページを読み込みできる企業研究は欠かさず行った。

面接での準備力。インターンシップの面接で部長レベルが出てきてくださる企業は珍しいため、緊張しないように練習した。

営業同行メインのプログラム
1日目商社業界・社会人マナーについての講義、2日目営業同行、3日目最終プレゼン

1日目は商社業界・社会人マナーについての講義と自己紹介で終わる。自己紹介をかなり長い時間かけて行うためお互いのことをよく知れる。2日目営業同行で半日ある部署に配属され、そこの営業社員の方に同行する。この日に報告書の提出を済ませる必要があり、また次の日のプレゼン準備の時間もプログラムの中には含まれていないので、ほぼ徹夜で準備した。3日目は最終プレゼンと社員の方からのフィードバック。最後は懇親会があり、ご飯を食べたりお酒を飲みながら人事部の方とざっくばらんに会話する。

商社営業の商談のあり方、商社業界の仕事内容、資料の作り方、報告書の作成方法、基本的な社会人マナー

2030年における岡谷鋼機の中核ビジネスを起案せよ、5年後・10年後の自分についてプレゼンせよ

1日目にやったこと

商社業界・社会人マナーについての講義がある。また、表示された絵が車か車ではないかを定義付けるというワークでは、前提の立て方で議論の方向性が全く変わるということを学べて面白かった。この日の講義ではプレゼンの方法や社会人としての基礎的なマナーも学べるため、最終日のプレゼンの際にとても役立った。

2日目にやったこと

営業同行。半日ある部署に配属され、そこの営業社員の方に同行する。どの部署でも商談に同行できる。自分で何かタスクをやるということはなく、営業社員の方の働きぶりを見ながら気づいたことや疑問点などをぶつけていく。それに対してフィードバックをもらい、商社営業に対する理解を深めていく。また、ミーティングに参加した際には意見を求められる場面もありとても緊張した。各部署一人の配属なので自分のことを非常によく見て貰えるし、社員の方とも仲良くなれた。

3日目にやったこと

朝から最終発表に向けての準備と他グループとの情報交換を行った。午後にインターンシップの時にお世話になった各部署の営業社員の方や、人事部長、人事課長、参加学生の前で発表があり、細かなフィードバックをもらった。

各部署の営業社員 人事部長

なし

商社営業は顧客に最適な処方箋を処方するお医者さんのような役割であるというフィードバックが印象的だった。最終日のプレゼンを考える際も、自分のやりたいことやDXなどの手段が先行するのではなく、サプライヤーさんとお客様それぞれにとっての価値を最大化できるような施策を考えてこそ、商社として長期的な利益が取れるビジネスになるということを教わった。商談などで実際にそれを実践されている姿も印象的で、各利害者の最適な落とし所を見つけていく商社の仕事はとても奥が深いと感じた。

最終日の発表に向けてチームメイト4人中2人が積極的に参加してくれず、2人だけでほぼ徹夜でプレゼンを完成させたことはとても辛かった。営業同行など中身の濃い内容でプログラムだけでも正直とても疲労感があるが、それに耐えてでも徹夜しないと間に合わないぐらいの量である。このようにとにかく時間制約が厳しいが、社会人になる前にその厳しさを体感できたのはとてもよかった。しかし、他の班では皆で協力・分担してレベルの高いプレゼンを行っていたため、正直協力的なメンバーがどれぐらいいるかというところにかなりかかっている気もした。

4～5人のグループに分かれてGDや最終プレゼンを行うため、関わりは非常に多い。最終日にはグループだけではなく個人プレゼンもあるのだが、その発表方法についてグループメンバーに相談したり連絡を密にとっていた。私は話が長くなりがちなのだが、メンバーの方々は分かりやすく簡潔な資料作りや説明力に長けており、自分の弱みを発見するのに役立った。反対に、グループメンバーから情報を調べるスピードや徹底力について賞賛を受け、自分では気づいていなかった得意分野について知ることができた。

商社の営業同行が体験できたことは自分の就職活動において非常に学びになった。朝から夕方まで同行するため、どのようなスケジュール感で動いているのか、商談では誰を相手にどんな会話をするのかといった細かい働き方の部分まで知ることが出来る。個人的に驚いたのは、商談はもっと堅い雰囲気で進むのかと思ったが、半分以上の時間が雑談だったことだ。定型的な話よりも、相手との人対人のコミュニケーションの中で相手の本音をできるだけ聞き出すことが商社営業として大切なのだと学んだ。

中期経営計画をもっと読みこむべきだった。最終日のプレゼン発表は10年後の岡谷鋼機の中核となるビジネスを考案するという内容であったため、中期経営計画に記載されている売上や営業利益の目標値から予めどのぐらいの規模のビジネスを考案すべきか基準を決めておくべきだったと思う。

営業同行を1日行うため、岡谷鋼機の営業職として働くとどのような顧客を相手にどんなスケジュールで仕事を進めていくのかを目で見て体感できる。また、同時にどれぐらいの案件やプロジェクトを抱えていらっしゃるのかも把握出来る。また、オンラインでも会社の中を映してもらえるので、社内の雰囲気や会議室の雰囲気も掴むことが出来る。

参加学生のレベルがとても高かったから。特に理系の人や大学院が半数以上いたため、商材に対する知識量や数値の扱いでは到底敵わないと感じた。また、文系の人も皆プレゼン能力や人間力が高く、在り来りな質問をするような人はほとんどいなかった。これらのことから、自身はいつもより相当背伸びしてようやく議論についていけるレベルで、相当な努力量がないと彼らには敵わないと感じた。

社員の方が学生の疑問にとことん向き合って下さる姿勢がとても良く、このような人たちと働けたらとてもモチベーションが上がりそうだと感じた。また他の参加学生も人間的にとても尊敬できる方が多く、人柄も良くて、全体的に人の雰囲気が自分の性格と合っていると感じた。自分のレベルが追いつけないときはしんどかったが、こんな人達と一緒に働きたいと心から思えたので、志望度はとても高まった。

インターン参加者のみのイベントに招待された。そこでの取り組み態度がまた確認され、その後複数回の面談があり、志望動機や他社の選考状況を確認される。また、早期選考のような形で面接を一ヶ月ほど早くスタートでき、本選考のGDと一次面接が免除される。

商社業界を志望していた。私は売る商材に特にこだわりがなく、ただ相手や世の中にとって本当に必要なものを売る営業がしたいという目標があった。これを達成できるのは、商材のしがらみなく、サプライヤーと顧客の間で適切にビジネスを展開させていく商社営業しかないと感じ志望していた。この軸からメーカー商社ではなく、独立系の専門商社を志望しており、他には阪和興業、岩谷産業、長瀬産業などを志望していた。

とても堅いイメージがあったが、一人一人の社員に対してとても裁量権があり、逆に自分にしっかりとした意思や意見がないと仕事が進まないと感じた。私が同行させていただいた部署では、新規ビジネスの提案に対してプロジェクトを自分たち発信で立ち上げており、先輩社員が時間をとってフィードバックをしていらっしゃった。若者の意見を積極的に採用し、推進しようとする姿勢がとてもいいなと感じた。