イービーエムの本選考ES（エントリーシート）一覧（全2件）

私は環状ホスファチジン酸の新しい機能を見出すことで、本当に効果のある新たな化粧品の開発を目的とした研究をしています。 皮膚は表皮と真皮で構成され、角層は水分保持機能やバリア機能に重要な役割を果たしています 。 私は、環状ホスファチジン酸を扱っています。環状ホスファチジン酸は多くの生物に存在するリン脂質メディエーターで、ホスホリパーゼという酵素によってリゾホスファチジン酸に代謝されることが報告されています。環状ホスファチジン酸はリゾホスファチジン酸と構造が類似しているが、リゾホスファチジン酸とは異なる作用を持つことが知られています。リゾホスファチジン酸は細胞増殖促進、癌細胞の浸潤・転移促進作用 を示すが、環状ホスファチジン酸は細胞増殖抑制や、癌細胞の浸潤・転移の抑制作用を示します。さらに環状ホスファチジン酸の特徴的な生理活性として、神経細胞の生存・分化促進などが報告されています。また皮膚に関しては線維芽細胞においてのヒアルロン酸生成促進作用が報告されています。このように報告はありますが、皮膚においてはあまり報告がされていません。そのため、私は環状ホスファチジン酸をヒト表皮角化細胞およびヒト皮膚線維芽細胞に添加し、細胞毒性、抗酸化作用、コラーゲン・エラスチン量の測定等により、皮膚への影響を調査するという研究を行っています。このように、環状ホスファチジン酸の皮膚への新しい機能を見出す研究を通して、新規薬用化粧品の開発を目指し、日々研究を行っています。 続きを読む