【未知なる農業への挑戦】【21卒】全国農業協同組合連合会の冬インターン体験記（理系/全国コース）No.10639（東京大学大学院/男性）（2020/7/20公開）

農業や水産に関わる仕事がしたいと思い、真っ先に浮かんできた企業だったから。しかしその一方で、具体的にどのような業務を行っているのか、どのように農業に貢献しているのかが不明だったため、実際に体験してみたいと思い、参加に至った。

選考はESのみだったので、企業ホームページで最低限のことを勉強し、その上で何を知りたいのかということを語れるよう準備を行った。

移り変わる予算と天候条件の中で、提携先のレストランに提供するための米の品種と量を提案しなさい

1日目にやったこと

JA全農の理念や行っている業務を理解するための講義が午前中にあり、午後からは午前の理解度を確かめるような、JA全農を中心としたモノの流れを模造紙にまとめるグループワーク、提案型のグループワーク、模擬商談を行った。

社員は基本的に遠巻きに見ているだけで、基本的には学生間で審査し合う形式だった。

なし

「常に農業に貢献できることを考えた提案を行ってください」と言われたこと。表向きだけではなく、実際の商談でも農家を第一に考えた提案をしていくということで、それをインターンシップの中にもしっかりと反映させているということが印象的だった。

そこまで大変だったと思うことはなかったが、多方面へのコネクションを持つ企業なので、JA全農を中心としたモノの流れを模造紙にまとめるグループワークは難しかった。また、なかなか社員さんと話す機会がなく、4班に対して2人の社員さんがいただけだったので、なかなか企業としての雰囲気をつかみにくかった。

企業としての機能はもちろんのこと、それ以上に、JA全農が何を目指して活動しているのかということに対する理解を深めることができたことが良かったと思う。また、模擬商談は初めてだったので、どうしたら自分の提案を受け入れてもらうことができるのか、固執と譲歩の使い分けの難しさを感じることができた。

JA全農が周りとどのようなかかわりを持っているのかということはかなり複雑だったので、もっと自分で勉強していれば、グループワークでより理解を深めることができたのではないかと思う。

体験できた業務は全体のごく一部、それも学生間でのやり取りが中心だったため、実戦形式のままごと遊びのような感覚だった。もっと社員さんの声を聴きながら、実際にどのような仕事を手掛けたのか、何がやりがいなのかというお話を聞いていかないと、自分が働いていく姿が想像できないと思った。

一番大きな理由は、自分が働いている姿が想像できなかったから。将来何をしたいか、どういうキャリアを歩みたいかという問いに対して自分の中に明確な答えを持つことができないように感じた。また、比較的おとなしい人が多く、比較的活発だと思われることが多い自分は、雰囲気的にもミスマッチではないかと思った。

農業への貢献をしているという点では取り組みたいと思えることがあったのだが、周囲の雰囲気と自分の雰囲気のミスマッチは否めないと感じたことが一番大きい。サンプルセレクションバイアスの可能性もあるが、社員さんもあまり積極的に話しかけてくるような雰囲気もなく、あまり覇気を感じなかった。

全国各地でワンデーインターンシップを何度も行っており、トータルの参加人数はかなり多いように思うため。インターン参加者のための早期選考やセミナーに関しても、そういった存在の噂すら流れてこないため、おそらく選考に有利に働くことはないのだと思う。

農業や水産に関わる仕事がしたいと考えていたため、JA全農の他、カゴメ、マルハニチロ、日本水産、総合商社などの企業しか見ていなかった。しかし、総合商社は配属リスクがあり、一次産業に貢献というよりは海外でカネを生むためのビジネスを開拓していくようなビジネススタイルに感じ、農水産物を扱う食品メーカーを第一志望としていた。

模擬商談のグループワークが難しかった一方で、楽しさを感じた。やはり自分は人とコミュニケーションをとりながら、協力して目標に立ち向かっていく方が向いているのだと思った。なので、今までは目を向けていなかった食品メーカーの営業職を見るようになり、農水産物という商材に囚われない就職活動を行うようになった。なので、食品メーカー全般が第一志望となった。