20卒 本選考ES
技術職
20卒 | 九州大学大学院 | 男性
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Q.
これまでチャレンジしたこと、そのチャレンジから学んだこと
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A.
これまでに「チャレンジ」したこととして、子どもの科学リテラシーの涵養を目的とした株式会社を起業し、小学校や地域で体験型の理科教育を行ったことが挙げられます。設立の動機は、私の子どもの頃は恵まれていた地域の理科教室や野外学習などの経験的な学習が、近年の地域の都市化や情報化等によって減少傾向にあるという話を耳にし、どうにかそれを食い止め、恩返しをしたいと考えたことがきっかけでした。この理科離れの影響を食い止めるには、もっと体験型の理科教育通じて理科の面白さを広めていく必要があると感じ、当学の同期三人と一緒に起業しました。その活動の中で、小学校で理科実験教室を開催したり、地域の山や川で生き物調査を行ったり等、積極的な体験型教育に取り組みました。この会社は博士後期課程への進学を機に手放してしまいましたが、このチャレンジを通して、企業家精神そのものに加え、会社設立から資金調達、そして会社経営の浮き沈みを学び、経験することができました。また、経営のこの沈みを直に経験することで、事業のリスク分析の重要性も学ぶことができました。「こういう事業をしたい」と夢は持ちつつも、事前にリスクの影響度と発生確率を分析しておくことで、リスク回避や細かな軌道修正が可能になるということを学べたことはこれからの自分の人生にとって大きなものとなりました。実際、経営学に暗い私たちの前に、資金運用の壁は何度も立ちはだかりましたが、そういう時は事前のリスク分析が心強いアドバイザーとなり、問題解決につながったことがありました。これらの経験から得られた自走力とリスク分析の力を、御社での研究開発に生かしていきたいと考えています。 続きを読む
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Q.
チームで活動した経験、そのチーム内での役割
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A.
在学中のチームで活動した経験としては、「錯体化学、化学生物学、光化学、プラズモンを専攻する、専攻分野の違う博士学生4人で”イムノアッセイの簡便化と疾患早期診断デバイスの構想”に関する共同研究を行ったこと」が挙げられます。この活動は、「共同研究による専門分野の拡大とチームマネジメント力の育成」を目的とし、私が所属しているリーディングプログラムと呼ばれるコースのカリキュラムの一環で行われました。この活動では、技術開発の他に、ニーズ・社会的価値の調査、知的財産権の調査、リスク分析解析の4分野に分かれ、その中で私は、チームリーダーを担いながら、技術開発として「技術の実現可能性の実証」、リスク分析として「研究開発から商品販売に至るまでに考えられるリスクの検証とその対策の考察」を担いました。この半年間にわたる共同研究は多忙を極め、チーム内のモチベーション格差等によるメンバー間の衝突もありました。その時私は、「長期的な目標に加え、短期的な”共通の目標”を持つことで統率が取れるようになる」と考え、目標設定の場を定期的に設けることにしました。その成果か、最後までモチベーションを保ったまま、統率が取れた研究展開を行えたと感じています。最終的には大学教員、VC、企業の研究員方の前で発表し、研究展開の革新性や商用化の可能性等の観点から評価していただきました。金銭的な問題で残念ながら特許申請とまではいきませんでしたが、研究開発から商品販売に見据えた、実証実験やニーズ調査を行った経験は今後の研究開発の企画発案の仕方・研究展開の仕方に大いに役立つと考えています。 続きを読む