20卒 本選考ES
技術職
20卒 | 九州大学大学院 | 男性
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Q.
当社を志望する理由を教えてください。
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A.
御社を志望した理由は、「地球の持続可能な発展に取り組む」と言う経営理念から、シーズ研究への尊びを感じたからです。 私は、持続可能な発展の裏にはニーズに対応した研究だけでなく、10年後、100年後にニーズがあるような、シーズの研究が必要不可欠だと感じています。そこで、安定的なニーズを持ちつつニーズにも注力している御社で研究し、貢献していきたいと感じ、志望いたしました。 続きを読む
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Q.
現在行っている研究概要を簡潔に記述してください。
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A.
人工光合成と呼ばれる研究分野における、水からの水素生成反応に関する研究に関連して、私は、「白金錯体を触媒とした水からの水素生成反応の機構解明に関する研究」を行っている。 最近様々な場面で耳にする水素。エネルギーへの変換過程で水しか生成しないクリーンなエネルギー源であることから、化石燃料に代わる新たなエネルギー源としても注目を集めている。日本は、一般向けの燃料電池車の販売など、先駆的な水素の利活用を推し進めてはいるものの、未だに水素製造法の実現可能性や持続可能性などには多くの課題が残っている。それに対し当研究室では、人工光合成と呼ばれる、太陽光を用いた水からの水素生成反応に着目し、この反応を駆動する分子触媒の研究開発を展開してきた。約40年間に渡る研究の中で、水素生成反応を触媒する様々な白金錯体が報告されてきたが、その反応機構に関しては依然不明瞭なままであった。触媒反応の機構解明に関する研究は、新たな触媒開発の次なる一手につながる研究と言われており、理学的・工学的に高い重要性を孕んでいる。そこで私は「水素生成反応機構の解明」を目的とし、白金錯体を触媒とした水素生成反応の触媒機構の実験的解明を試みた。その結果、長年未解明であった反応機構を初めて実験的に解明することに成功した。研究結果は、数年間に渡って綿密な機構解明を行ったことを評価していただき、国内・国際学会で複数の発表賞をいただいた。 続きを読む
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Q.
上記の研究に取り組むうえで、あなた自身が考えて行った解決手段と、解決手段に至った背景(発想)について記述してください。
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A.
私自身が考え行った手段の一つとして、「一つの反応条件での機構解明で終わるのではなく、”触媒反応条件の変化”に伴う”触媒機構の変化”を観察することによって、より深い反応機構の解明試みたこと」が挙げられます。 私が研究室に配属され、最初にいただいた研究は「水素生成触媒機構の全貌の解明」でした。初めは、指導教員の判断で、当研究室でよく用いられていた”熱力学的”な水素生成反応の機構解明を行ったのですが、その研究だけでは、あくまで”熱力学的”な水素生成反応の機構解明という、限定的な反応条件でのみを解明したに過ぎませんでした。機構解析を応用した新たな触媒の研究開発を行うためには、様々な反応条件に即した分子設計を行う必要があるため、”反応条件の変化”による”反応機構の変化”を追求することで包括的な解析を行うべきだと考えました。そこで、私は、構造の異なる触媒を用いた機構解析や、他の研究室で広く用いられている”電気化学的”な水素生成反応の機構解析も行い、反応条件の異なる様々な視点から反応機構を観察することで、水素生成触媒機構の全貌解明を試みました。その結果、それらの綿密な検討を評価していただき、パリ第七大学への研究留学の機会や、学会で多くの発表賞をいただきました。 続きを読む
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Q.
学生時代に課外活動で挑戦したことを通じて、あなたを自由に自己PRしてください。
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A.
学生時代に課外活動で挑戦したことは、子どもの科学リテラシーの涵養を目的とした株式会社を起業し、小学校や地域で体験型の理科教育を行ったことです。設立の動機は、私の子どもの頃恵まれていた地域の理科教室や野外学習などの経験的な学習が、近年は、地域の都市化や情報化等によって体験型教育が減少傾向にあるという話を耳にし、どうにか恩返しをしたいと考えたことです。この理科離れの影響を食い止めるには、もっと体験型の理科教育通じて理科の面白さを広めていく必要があると感じ、当学の同期三人と一緒に起業しました。その活動の中で、小学校で理科実験教室を開催したり、地域の山や川で生き物調査を行ったり等、積極的な体験型教育に取り組みました。この会社は博士後期課程への進学を機に手放してしまいましたが、この経験を通して、企業家精神そのものに加え、会社設立から資金調達、そして会社経営の浮き沈みを学び、経験することができました。また、経営のこの沈みを直に経験することで、事業のリスク分析の重要性も学ぶことができました。「こういう事業をしたい」と夢は持ちつつも、事前にリスクの影響度と発生確率を分析しておくことで、リスク回避や細かな軌道修正が可能になるということを学べたことはこれからの自分の人生にとって大きなものとなりました。これらの経験から得られた自走力とリスク分析の力を、御社での研究開発に生かしていきたいと考えています。 続きを読む
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Q.
ご自身が当社に貢献できると思うことを記載してください。また、その理由も教えてください。
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A.
私は、自身の専門の技術の深化はもちろん、技術分野の境界領域での新結合による研究開発分野の創出に貢献できると考えています。 在学中、所属していたコースのカリキュラムで、分野の異なる研究者組んだグループで、共同研究を行う機会がありました。研究内容を検討する際、自らの軸としての深い専門知識と、多様な分野の研究に対する幅広い知見によって研究分野の融合領域を明確化する必要があり、研究テーマ決定に長い時間を要しました。多くの研究室では学生が個人で研究を行っているのに対し、他分野の学生がグループで知識を集約し共同研究を行う機会は非常に少ないので、これらの経験が上記のような貢献に生きると考えています。 続きを読む