21卒 本選考ES
研究職
21卒 | 東京工業大学大学院 | 男性
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Q.
学生時代にやり遂げたことはなんですか。その時にあなたの役割はなんでしたか。
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A.
私は、小学校から大学までハンドボールをやり遂げました。高校では主将を務め、自ら調べながら考え、中心となって強くなるための練習の組み立てを行いました。それは、私が中学時に優勝を経験したり、県の選抜チームでプレーをしたりする中で、チームが強くなることで相手に勝つことの楽しさを感じており、高校でももっと強くなりたいと考えていたためです。しかし、進学校であったため部活に力を入れている人は少なく、結果として自分の厳しいやり方がチームの分裂を招いてしまいました。この苦い経験から、「部活だから勝つために全力を尽くすことが正義」と決めつけていたことは自己中心的な考えであり、そのような考え方では自分も含めて誰も得しないということを痛感しました。組織をよりよくするためには、本質的なことだけでなく、メンバーそれぞれの意志を尊重する気持ちを持つことや伝え方を工夫することなど人とのコミュニケーションがとても重要であると考えるに至りました。大学ではこの手法を学びたいと考え、競技や人との関わり方を実践的に学びました。厳しい練習やコーチングの勉強に取り組むかたわら、運営面のリーダーを務めました。それまでの経験を生かし、メンバーの意見を尊重することを念頭に、チームを強くするための施策を実行しました。チームには、様々な専門の多様な価値観を持つ選手が所属していたため、全体の協力を仰ぐことに苦労しましたが、私はただ指示をするだけでなく自ら率先して動くことを意識しました。それは、実際に仕事を行う部員の気持ちを理解し、適切な役割分担と声かけを講じることにより皆が気持ちよく円滑に仕事を行うことができると考えたためです。現在は、高校と大学での経験を生かし、休日にコーチとして指導に取り組んでいます。 続きを読む
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Q.
あなたの持っている農薬のイメージを教えてください。
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A.
私には、農薬は近年の公務員と似ているというイメージがあります。すなわち、非常に多くの人に対して貢献しており、なくてはならないものであるにもかかわらず、その必要性や貢献度が一般の方から理解されないために風当たりが強いというイメージです。農薬は、食料を安定的に大量に供給すること、農業に従事する人の労力を減らすこと、かつて農業に割かなければならなかった人員を他産業に当てることができるようしたことなどから文明の発展に大きく貢献しており、今農薬を全廃すれば恐らく、公務員の全廃もそうであるように、社会は回らなくなると思います。しかし、農薬はどこか危ないというイメージが広がり、無農薬栽培が好まれる傾向があるのも事実であり、それは得体の知れない物への恐怖からくるイメージだと考えています。このギャップを埋めるためには、農薬を作る側・使う側が事情を知らない消費者に歩み寄り、一般消費者対して安全性をはじめとしたメリット・デメリットを分かりやすく伝えていくべきだと思います。一方で、農薬はこれから世界で需要が高まる産業であるというイメージも持っています。これから世界の人口増加が予想される中、食料危機は必ず訪れる問題であり、その解決に対する農薬の役割は非常に大きいと考えているためです。 続きを読む
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Q.
その他
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A.
私は研究において、実験データを尊重した素早い仮説立案と検証を行うことを意識しています。有機合成化学においては、常に実験を元に研究を進めることが大切であると考えているためです。したがって、机上の考えだけで可能不可能を判断せず、少しでも可能性があれば実際に実験で試してみるというアプローチを取っています。具体的には、前任者が確立した原料合成ルートにおいて、再現をとることやスケラビリティの確立に行き詰まった際、前任者が考えてきた仮説をまずは懐疑的に捉え、実験的に検証を試みました。その結果、副反応や基質の分解が懸念されていた反応条件や単離手法でも、意外にも大スケールで再現よく所望の化合物が得られることもあり、シンプルな条件を見逃さずに合成を簡便化することができました。一方、予想通りうまくいかないときは、その副生成物の構造と生成機構を詳細に解析することにより、新たな仮説を立案し、根気強く実験と解析を繰り返すことで解決することができました。このアプローチは、最もシンプルな方法を見逃さないという点、ネガティブデータの収集により少しずつでも研究を前進させられる点において優れていると考えております。今後の修士論文研究においてこのアプローチの速さと正確さに磨きをかけ、貴社における合成研究に生かし、新たな価値の創造に貢献します。 続きを読む