【農業愛を育む挑戦】【20卒】全国農業協同組合連合会の冬インターン体験記（理系/全国コース）No.7729（東京大学/男性）（2019/10/1公開）

自分自身が農学部であり、幼い頃から農業・畜産業が身近な存在であったことからその農業・畜産組織を纏める農業協同組合、その中でも実際に農家の方が作った農作物を直接扱う全農に興味を持ったため、インターンシップに応募した。

事前に事業内容を調べ、この組合のことを理解しようとした。その上でエントリーシートを書き、その整合性を見比べた。あとは他人に添削してもらった。

JAの業務理解

1日目にやったこと

JA全農の組織説明及び業務内容説明、レストランへの様々な注文をつけた食材の調達ゲーム、JAの業務を図式化するグループワーク、本選考に関する情報、その他のJA組織の説明

なし

社員の方が「常に農家の方のことを第一に考える必要がある」とおっしゃっていたのが印象的だった。通常の食品の商売だと買い手側が有利になり、農家は弱者になることが多いのでそれを守るのが仕事であることが重々わかった。

レストランに注文された食材を調達するグループワークではグループワーク中にレストランから別の要望があったり(安くてカレー向きの米が欲しい)、や天候情報(台風で新潟県産の米価格が高騰)など、イレギュラーな対応が迫られ、その都度適切なソリューションを提供するのは困難であった。

JA全農の業務内容や他のJAとの違いを学べた。全農は流通のみならず、加工産業も担っており、それはインターネットの情報だけではなかなか得られないと感じた。また、JAの中にもJA共済やJA全中など、様々な組織が存在する。それらの差別化ができた。

総合商社との違いを知るといいと感じた。自分自身、総合商社を志望していたので、差別化できると本選考で良い。

自分が好きな「農業」「食」について仕事にできることが良いと感じた。全農は日本最大の農業組織であり、そのネットワークを活かして農家のためにはもちろんのこと、消費者のニーズにあった食品を提供でき、より良い食生活を提供できることに魅力を感じた。社員の方も温厚で、自分の雰囲気に合っていると感じた。

自分には地元に農家が多いというバックグラウンドや学部が農学部であることもあり、志望理由がごく自然にできた。業務内容等も完璧に理解でき、面接での質問には困らないという予想がついた。また、説明会、インターンシップ、OB訪問を通じて社員の方の雰囲気もあっていた。ここの社員の方は温厚な方が多い印象が強い。

JAという組織自体の将来性について甚だ疑問を持った。数年前からのJAの株式会社化、JA解体論などはまだ収まっていない、という印象を受けた。さらに、市場が日本国内に限られるため、将来的に縮小する国内だけでやっていけるのか、ということに不安を感じる。

このインターンシップに参加したことによる面接スキップ等の優遇措置はないが、業務内容の説明を通常の合同説明会等よりはるかに深くやってくれるので、これにより面接で全農に関する質問をされても答えられる(私はされなかったが、友人はされたようである)。

総合商社、エネルギー、海運業界、食品メーカーなど、全く絞れない状態だった。物の上流と下流をつなげる仕事がしたいと思い、業種は様々な状態だった。正直、海外に行きたいという思いが強く、日本国内にとどまるような仕事はあまりしたくなかった。しかし、農業や食品自体には興味があったので、日本の農業の最大組織であるJA全農は見たいとおもった。

JA全農も海外展開しているということがわかり、JAに対する見方は変わった。また、食品メーカーのような仕事もすることができるため、様々な経験を積めるのでは、と思った。そのため、本選考でも受験したが、やはり日本を飛び出したビジネスというのがまだ難しい状況であるようなので、総合商社や海運業界の次の志望という見方に変化はなかった。