20卒 本選考ES
理系総合職
20卒 | 奈良先端科学技術大学院大学大学院 | 男性
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Q.
志望理由
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A.
私は世界に影響を与える,材料開発に関する仕事がしたいと思っていた.半導体分野に興味をもったのは,カメラ機能付きコンタクトレンズに関するニュースがきっかけだった.そして,現在の半導体に関わる大学院生活に至る.また,半導体プロセスの勉強中に,シリコンウェーハ業界で世界シェア3割を誇る貴社に興味をもった.シリコンウェーハ事業を注力的に成長させ続けている貴社では,様々な事業を展開している企業と比較して,シリコンウェーハ事業の中でも,様々な方向からアプローチできるのが強みだと思う.今後のより高性能な半導体デバイスには,より高品質基板が不可欠になると私は思っている.よって私は,貴社こそ世界中に影響を与え続けるポテンシャルをもっていると確信しており,貴社で世界一と呼ばれ続ける技術開発にチャレンジしていきたい. 続きを読む
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Q.
3.研究テーマ(研究室に所属していない方、研究テーマがまだ決まってない方は、力を入れた講義についてご記入ください)
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A.
AlGaN(Aluminum Gallium Nitride)/GaN(Gallium Nitride)-High Electron Mobility Transistor (HEMT) の保護膜,および絶縁膜の堆積プロセスの最適化 まず本研究は,三菱電機株式会社と奈良先端科学技術大学院大学 情報機能素子科学研究室の共同研究の一環として行われ,契約で,「研究成果を第三者に開示する場合,30日前までの通知が必要」と定められています.また,貴社の2020年度,新卒採用の選考案内を頂いてから,私が本研究テーマ内容のレジュメを作成し,情報開示の許可を経てから,本書類の提出までの期間が足りず,現在までの成果の全てを省略することを陳謝します.従って,本レジュメでは研究成果を除く,研究の背景および,アプローチの概要を説明します. 最初に,本テーマの背景は情報技術における,扱うデータ量の増大にある.図1に示すようにInternational Data Corporation の報告[1]によると,情報化社会の成長に伴い使用されるデータ量も年々増加の傾向をたどり2020年には扱うデータ量がおよそ40×1021 Byte (40ZB) まで上ると予想されている.またこれに伴い,従来の通信の回線 (4G) では通信の混雑化が必然となり,新たな周波帯,そして新たな高周波デバイスの開発が要求される. 図2に,電気情報通信学会が公表しているデータ[2]を基に作成した,電波の周波数とその大気中における減衰量(海抜高度から天頂方向)の関係,および現在利用されている周波数帯,および本研究の目指す周波数帯のカラーマップを示す. 図1 累積データ量の予想 図2 電波の周波数と減衰 現在,スマートフォンやパソコンは図2の黄色のパートで示す3.5 GHz 程度の4G回線と呼ばれる周波数帯を使用している.また,既存のデバイスでは,三菱電機株式会社のGaN-HEMT系の高周波デバイス(ME-GaN-HF device)の”MGFG5H3001”が最も高い周波数で動作するデバイスの1つであり,図2中では,緑の30 GHz 付近の領域を占めている. また図2から,従来の4G 回線の場合と比較して,30 GHz を超える赤の領域(Future)の周波数帯の電波は大気中で大幅に減衰することもわかる.よって,高周波デバイスを開発する上で,デバイスの高周波動作の他,デバイスの高出力化が要求されることがいえる. そのデバイスの高周波動作,および高い出力を可能にする材料として注目されているのが,GaNである.このGaNはAlGaNとの接合界面に二次元電子ガスと呼ばれる電子の層を誘引する.この二次元電子ガスが高い移動度 ( =電子の動きやすさを示す物理量 : 2,000 cm2/(V.s))[3],および高い飽和速度 (=電子が早く移動できるかを示す物理量 : 2×107 cm/s)[3]をもつことから,高周波動作が可能である.また,GaN自身が高いバンドギャップ ( =材料の電気的な強度を示す物理量 : 3.4 eV)[3]を持つことから,GaNは特に,高出力の高周波デバイスへの応用がされている.また,このGaN高周波デバイスの開発にあたって,デバイスの高寿命化,および高出力化のために,優れた保護膜,絶縁膜の堆積が必要になる.そこで私は保護膜,絶縁膜として高いバンドギャップ,誘電率をもつアルミナ (非晶質Al2O3)[4] と呼ばれる材料に注目した. また,一般的な化学的,または物理的堆積手法と比較して良好な膜質を得ることが可能なALD(Atomic Layer Deposition)と呼ばれるプロセスがある.しかし,優れた膜質を得られる反面,ALDでAl2O3を堆積する場合,原料となるTMA(Tri-Methyl-Aluminum) と呼ばれる材料には炭素が含まれ,これがプロセス中に,酸化・還元される過程で炭素イオンになり得る.炭素イオンは電子輸送の担い手となり,膜中での電流リークの原因となる.この電流リークはデバイス動作時にノイズを生むため,望ましくない現象だ. そこで,私は,従来のALD-Al2O3堆積プロセスの一部を改定することで,プロセス中の炭素混入が軽減できると期待し,現在はAl2O3を絶縁膜として利用した場合のデバイス動作を,従来通りと新プロセスの間で比較し,新プロセスの評価・最適化を行っている.絶縁膜としての評価を今年度中に完了する予定で,成果がまとまり次第,来年度は保護膜としてのALD-Al2O3堆積プロセスの評価を行う予定だ. 参考文献 [1] J. Gantz, D. Reinsel, “IDC's Digital Universe Study”,EMC,2012 [2]今井哲朗,” 電子情報通信学会『知識の森』”, 2013 [3]B.Gil,”OXFORD SCIENCE PUBLICATIONS Ⅲ-Nitride Semiconductors and their Modern Devices,2013” [4]T.Kimoto,J.A.Cooper,”Fundamentals of Silicon Carbide Technology : Growth , Characterization , Devices , and Applications”, 2014 続きを読む
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Q.
自己PR
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A.
私が最も意識していること,および私の強み 私が大学院生活で最も意識していることは,基礎を強固にすることに妥協しないことであり,私の強みは,自ら進んで新しいことを取り入れ,チャレンジ精神および忍耐力を持ち続けることで様々なことを吸収できる点である. これらは,私の研究への取り組みにも表れている. 私の取り組んでいる研究は一言で説明すると,半導体基板の表面に絶縁膜を様々な条件で堆積して,そのプロセスの評価をするという内容だが,特に以下の点に気を付けた. 「絶縁膜堆積プロセスの評価を行う前に,半導体基板上に電極のみを堆積して,最もシンプルな構造で基板,および電極のみの評価を深く行った.」ことだ. これらの評価は,プロセスの最適化を目的とする私の研究の本質とは異なる内容ではあるが,半導体と金属の接触などの基礎的なことは,純粋なプロセスの評価を行うために,重要視すべきだと私は考えている.そのため,先行研究を参考に,実際に自分で実験し,使用する基板に最適な電極の堆積条件を定めた. この電極堆積プロセスのような,ある程度研究が行われている内容は,私にとって地味な内容であるが,基礎を一段ずつ固めていくことは,困難に直面した際に,強力な手助けをしてくれる.実際に,私が困難に直面した場合も,基板,および電極の評価を行っていたことで,それらに関する不安を完全に払拭することができ,その他の実験からヒントを得ることで,新しい解決策を考え付くことができた. また,私にとって地味なことを続けられているのは,私自身が,半導体プロセスに関する研究を行う上で,基礎を大事にしていることが一つの要因であるが,私のチャレンジ精神,または忍耐力がそれを実現していると感じている. 私が高専時代に必要性を感じて,自ら習得したプログラミングの技術は,現在の研究でデータ整理に費やす時間を削減する点で役立ち,その空いた時間を使って,自分の考察をまとめたり,関連する先行研究について知見を深めたりすることができている. この基礎を強固にすることに妥協しない私の取り組みや,チャレンジ精神,および忍耐力を活かして,私はシリコンウェーハ業界の限界に挑戦し,技術で世界一であり続ける貴社と共に,世界に影響を与える仕事をしていきたいと考えている. 続きを読む
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Q.
保有資格
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A.
(1)語学能力[TOEIC( 725 点)、TOEFL( 点)、実用英語検定( 級)、その他( )] "・日本技術者教育認定機構(JABEE),「環境創造工学」プログラム, 平成30年3月 修了 ・一般社団法人日本ボイラ協会 二級ボイラー技士, 平成25年9月 免許試験合格 ・普通自動車第一種運転免許(AT限定), 平成26年8月 取得" 続きを読む
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Q.
部・サークル活動、趣味など学業以外で力を注いだこと
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A.
自分と異なる専門分野を持つ学生と,ビジネスコンテストに参加した.そして私のチームでは,高齢者を見守るデバイス,サービスを提供するビジネスを設計した.そこで私は「客層のニーズを捉えるためのアイデア,デバイス仕様の提案」をした.自分の詳しくない分野の技術に関しては他の学生から積極的に学ぶことができた.その上で,さらに私はビジネス実現に必要なすべてのコストを調べ,利益を出すための方法をチームで議論した.そのコンテストでは,デバイス・システムの有用性などが評価され,企業賞を頂いた. 続きを読む
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Q.
その他特記事項
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A.
貴社の職務規定に従います. 続きを読む