18卒 本選考ES
研究開発職
18卒 | 北海道大学大学院 | 男性
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Q.
学業、ゼミ、研究室などで取り組んだ内容のうち、自分自身で最も成果が上がったと思うこと (80~400)
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A.
大腸菌における遺伝子組み換えタンパク質の作製、精製について挙げさせて頂きます。私が作ろうとしていたタンパク質は構造が複雑で、定法では0.1%程度しか可溶化できず、必要量を得る事が出来ませんでした。文献調査や他研究室の専門家に話を聞いてうまくいかなかった原因を分析した結果、目的タンパク質をコードする遺伝子配列、タンパク誘導法、菌体破砕法の3つに問題が有った事が分かりました。遺伝子配列や誘導法は大腸菌に最適化した上で試行錯誤を繰り返して正確に折り畳まれた機能的なタンパク質が得られるようにしました。菌体破砕法は他研究室のより高性能な装置を借りる事で改善しました。これらを行った結果、可溶化効率は当初の10倍以上に向上し、更に機能的なタンパク質を大量に精製する事に成功致しました。 続きを読む
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Q.
あなたがこれまでに経験した失敗から学んだ最も大切なこと(80~400)
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A.
失敗経験として、膜タンパク質に対するモノクローナル抗体の作製について挙げさせて頂きます。当初は細胞膜の外に出ている領域を新規に作製して動物に免疫していたのですが、目的の抗体は得られませんでした。そこで、目的のタンパク質を発現した細胞を免疫するという方法を考案し、アッセイ系も改良した結果、免疫した細胞に対するモノクローナル抗体を得る事に成功致しました。しかしながら、何度確かめてみてもその抗体は目的のタンパク質を認識する事はありませんでした。よく調べてみれば目的のタンパク質は膜タンパク質ではないことが判明しました。膜タンパク質に対する抗体を作る為に試行錯誤した訳ですが、上手くいかない時に闇雲に突き進むのではなく前提自体を批判的に考える必要があると学びました。 続きを読む