一人ひとりの体質や気分、体調など、その人に関わる全ての事項を鑑みて、その人のその時に最適な製品を提供するトータルサービスをお届けしたいです。今後、人々の生活を豊かにし、人に喜びを与えるには、一人ひとりに合わせた価値創造、つまりこれまでのように人がモノに合わせるのではなく、モノが人に合わせ変化するテクノロジーが求められます。貴社が開発した「Optune」は、究極のパーソナライゼーションとして、一人ひとり、その時どきの肌や環境に合わせてスキンケアが変わるという新しい価値を提供しています。このように、最先端のデジタル技術と貴社の培ってきたデータ・研究技術を組み合わせ、究極のパーソナライズ化を目指す貴社において、私は2面から貢献したいと思います。
1点目は原料選定技術です。大学院での研究においては、結晶のコスト削減を目的として、原料検討を行いました。方法としては、従来原料と異なる組成比の原料を20通り以上熱力学解析により判定し、中でも有望な組成比の原料に対し実験を行い、計算値と理論値のズレを修正したのち、最も再現性のある原料を新規原料として決定しました。さらに原料の供給方法や化学反応状態を解析し、副生成物の可能性を削除し計算値との誤差を減らしていきました。このように、原料の理論解析や、原子レベルでの理論解析経験を活かして、原料が異なるにもかかわらず同じ効能を持つ製品や、その場で混ぜ合わせることで新しい機能を発現する製品といったバルク開発に貢献したいです。
二点目は分析技術です。共焦点レーザー顕微鏡や電子顕微鏡を用いてナノオーダーで結晶の表面や内部状態を観察した経験を活かし、シミやニキビ、クマといった肌の悩みが顕在化する前に発見する分析技術を確立したいです。そして、これらの肌トラブルの予兆を毎日の測定で判断し、測定結果を基に必要なスキンケアを処方するサービス提供を目指したいと考えています。
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