
23卒 本選考ES
エンジニア職
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Q.
アピールしたい研究
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A.
テーマ:ロングDCアークを用いた水素と高付加価値炭素材料のコプロダクションシステム 概要:水素はエネルギーを取り出しても,二酸化炭素を排出しない新規のエネルギー源として注目されている.しかし現在の水素の主要な合成法である,天然ガスの水蒸気改質では,多くの二酸化炭素を放出してしまうこと,また高価な触媒を必要とすることといった欠点がある. そこで私は新規の水素合成手法として,熱プラズマによる炭化水素ガスの熱分解に着目した.熱プラズマは高温・高化学活性,急冷効果,雰囲気選択制などの特徴を有している.このため原料の自由度が高いことや従来では合成しにくい構造の材料の合成に有利といった利点がある.比較的安定な化合物である炭化水素をプラズマを用いて分解し,水素と固体の炭素を得る,二酸化炭素の排出や高価な触媒の必要ないプロセスの構築を目指す.一般に炭化水素の熱分解を行うとき,材料的に価値の低い煤が発生する.そこで私の研究ではこのプロセスの中でも,固体生成物に着目した.固体生成物をより付加価値の高い炭素材料を合成することを目的とした. 実験手法はアルゴンプラズマ中にメタンを導入・分解し,固体生成物と気体生成物を,ラマン分光法,XRD,電子顕微鏡,ガスクロマトグラフにより分析した. 結果,固体生成領域におけるsp3結合をもつラジカルが固体生成物の構造に影響を与えることを現段階で明らかとした. 2021年度は国内学会に2回参加し,2022年度8月の国際会議の要旨を提出した. 今後は,固体生成物の制御に注力していく予定である.具体的には固体生成領域の温度場の制御をプラズマ流に対して対抗流を加えて行ったり,回収用基板の挿入を行う. 続きを読む
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Q.
志望職種とそれを加味した志望動機
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A.
私が貴社を志望した理由は,「エンジニアの仕事を通して情報化社会の構築に貢献したい」と思ったからです. 私は大学院の講義でデータサイエンスにかかわる講義を履修しました.その講義の中では理系の研究が近い将来ビッグデータに基づき,機械の代わりに実験を行うものになっていくという話がありました.また共同研究先のメーカーの方のお話でも,新入社員研修を工場見学からデータサイエンスの基礎的な考え方からプログラミングに移行している話を伺いました.このようにデータサイエンスは社会的に急務であり,急速に拡大しています.しかし現実にデータサイエンスを実現していくには,大容量の情報を劣化なく保存する技術や大容量の情報をフレキシブルに取り出せるような技術が必要であり,まだまだ壁があるという風に感じます. 私は化学工学専攻であり,現在はプラズマを使った新規のメタン改質プロセスの構築を行っています.このプロセスのなかでもPECVD法を用いた固体炭素材料の制御というところに注力しています.この経験を活かしてプロセスエンジニアとして開発と量産の両面,特に開発の面で貢献できると考えています.また研究の中で多角的な分析を行い,プロセスを改善してきた経験がテストエンジニアとして活かせると考えています. 研究で培った経験や思考プロセスを活かして,エンジニアの仕事を通して情報化社会の構築に貢献していきたいと思います. 続きを読む