18卒 本選考ES
技術職
18卒 | 東北大学大学院 | 男性
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Q.
研究概要,初めて聞く人を想定して,わかりやすく簡潔に
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A.
私は東インド洋で不定期に見られる正のインド洋ダイポールモード(pIOD)と呼ばれる気象現象について研究しています.特にその発生メカニズムや温暖化によるpIODの変化について解明することを目的としています.pIODは熱帯インド洋での異常気象の原因の一つで,東インド洋周辺では急激な海水温低下による強い干魃,西インド洋では海水温上昇による豪雨や洪水といった異常気象を誘発しています.これにより熱帯インド洋周辺諸国は深刻な社会経済的ダメージを被ることが指摘されています.これらを踏まえるとpIODに関する調査は社会的貢献度の高い研究だと言えます.しかし気象衛星による連続的かつ高解像度の気象データは1980年代以降しか存在しないため,数十年以上での長期解析が困難な状況です.そこで海水温などの海洋環境指標としてサンゴ骨格の化学組成が広く用いられてきました.私の研究ではスマトラ島西岸のサンゴ骨格から海洋環境指標を1ヶ月単位で約200年間分測定しました.現在は測定した指標と他の気候システムとの関連も調べています. 続きを読む
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Q.
どのような目的をもって現在の学科,研究を選択したか,またそれについて今感じていること
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A.
私が地球科学系を選択した目的は,とにかく鉱物に関係する学問を学びたい思いからです.結果として鉱物に関係する学問は結晶方位程度しか学ばず,地球科学系の中でも地質学分野を主に研究している地圏環境科学科へ進みました.これは,私が所属していた地学ゼミナールで鉱物採集を頻繁に行っていたため,そこで満足したことと,地圏環境科学科で行われている研究,特に古環境復元分野の「自分が生きていない時代の環境を推測する」ということにロマンを感じ,その分野を学びたいと考えたことが背景にありました.卒論・修論のテーマとしてサンゴを用いた研究を選んだ理由は,サンゴが高時間解像度で海水温を記録し,さらに数百年近く連続で記録していることに対して感動を覚えたからです. 地圏環境科学科に入り,サンゴを用いた海洋環境変動復元の研究を行ったことについて,現在感じていることは,今までの選択は正解だったということです.それはとても充実した学生生活を送ってきたからです.特に講義や実習の一環で地質調査や地質図の作成を行えたことがあります.さらに研究に関しては楽しいだけではなく,測定機械の調子が数ヶ月も良くない日が続き,思うような結果が出ないなどの辛いことも多くありましたが,その中でどう対処すべきか,自分の焦る気持ちとどう折り合いを付けるかを学ぶことが出来ました. 続きを読む
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Q.
自分の強み,それが生活に与えてきた影響
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A.
私の強みはリーダーシップをとりチームで仕事を進められること,また環境改善を積極的に行えることです.大学のオープンキャンパスでは研究室単位での展示企画を取りまとめました.研究室の院生や学部生に対し,展示内容の企画立案及びポスター作成の割り振りを行い,ポスター作成の進捗管理やオープンキャンパス当日の担当シフト管理などの企画管理を行いました.院生と学部生の班を3,4人で4組作り,学部生は文章や図の作成,院生はその監修,といった分担をすることで個人への負担を減らし,作業効率化を図りました.また高校生対象模試の採点で,化学部門の採点グループでリーダーを務めました.模試採点は20人程度で数万枚の答案を2週間近くで採点する必要があり,進捗管理や採点担当問題の割り振りといった業務管理は大変でした.そこでミスの少ない人を正否の判断が難しい問題の担当にし,採点ペースの速い人を枚数の多い問題の担当にする人材配置の工夫や,新人が即戦力になるように,採点時のノウハウを文書化して配布する技術継承も積極的に行いました. 続きを読む
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Q.
入社してどのように貢献したいか,どのような役割を果たしたいか
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A.
これまで培ったリーダーシップを活かし,大きなプロジェクトを率いて石油や天然ガスといった地下資源の開発に挑戦したいと考えています.これらの地下資源は,地質学や地球物理学を応用した調査に始まり,油層工学によるモデリング,エンジニアリングによる掘削といった幅広い学術分野の技術を結集して初めて開発することができます.一つのプロジェクトには幅広い分野の技術者との連携が必要となります.私は大学で地質学の研究だけでなく,リーダーとしてチームを先導してプロジェクトを実現する事の重要性も学びました.貴社に入社した暁には地質技術者として貴社に所属する海外現場や大勢の技術者を見て地下資源開発には今までに加えてどのような知識が必要かを学び,それを活かしてプロジェクトを率いて石油開発に挑戦していき,世界のエネルギー生産を支える人間として活躍したいです. 続きを読む
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Q.
「働く」とはどういうことか
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A.
私にとって働くとは人生設計を実現する手段です.私は将来的に家庭を持ち,自分の子供に見識を広めて欲しいと考えています.私は大学院へ進学し,研究を行う過程で幼い頃からの自分の知的好奇心を満たすことが出来,有意義な研究生活を行うことができたと感じました.しかしそれを実現するためには奨学金を借りなければいけませんでした.自分の子供にはなるべくお金の面で心配がないように,思う存分研究や勉強に打ち込める環境にしたいです.そのためには幅広い経験のできる企業で働くこと,長く続けられる仕事に就くことの2点が大切だと考えます.従って海外駐在など慣れない環境に順応する経験ができるほか,自分の専攻や興味のある分野の職業であれば長く勤めることもでき,自分の描く人生設計が実現できると考えています. 続きを読む