
23卒 インターンES
研究員
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Q.
(1)インターンに期待する事 (2)インターンで取り組みたいテーマについて教えて下さい
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A.
【⾼度な専⾨性を持つ個が集まり解決策を導く、そのプロセスとは?】 私は、エネルギー資源の乏しい⽇本において原⼦⼒は安定供給、経済性、環境保存の⾯から不可⽋だと考えていますが、安全⾯における課題が存在するのも事実です。私はその課題解決に貢献したいと思い、原⼦⼒発電所の安全性向上に対する新たなアプローチ⽅法を研究しています。しかし、自分の一研究だけでなく、幅広い分野の⾼度な専⾨性を一つにまとめなければ、課題解決に導くのは容易でない事を⽇々痛感しています。 貴社では福島第⼀原⼦⼒発電所の廃炉という、多くの専⾨家が協働しなければ解決できないであろう、極めて困難な国家的プロジェクトに取り組んでいます。インターンシップでは貴社の「専⾨家同⼠の協働のプロセス」を実際に⾒て学ぶと共に、⾃分の研究が貴社の取り組みにどのように貢献できるのか、また未来のエネルギー問題にどのように貢献できるのかを是非知りたいと考えています。 【原⼦⼒の信頼性回復を左右する、福島第⼀原⼦⼒発電所の廃炉マネジメント】 東⽇本⼤震災によって原⼦⼒発電所の安全性に多くの課題が存在する事が明確になりましたが、私は福島第⼀原⼦⼒発電所の廃炉の成功が、原⼦⼒発電の信頼性回復に繋がると考えています。インターンシップでは貴社が⾏う福島第⼀原⼦⼒発電所の廃炉について取り組み、貴社が原⼦⼒の信頼性向上をどのように図っているかを学びたいと考えています。 続きを読む
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Q.
自分の専門分野や研究内容について分かりやすく説明して下さい
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A.
【次世代原子炉「小型スーパー高速炉」の実用化を目指す】 私の専門分野は原子力で、研究テーマは『⼩型スーパー⾼速炉における⼤規模事故発⽣時の安全性検証』です。 ⼩型スーパー⾼速炉は、11年に渡り開発が進められている新たな⼩型原⼦炉です。既存原⼦炉の改良では達成出来ない省スペース化、⾼効率化が可能なことから、次世代原子炉として世界的に注⽬されていますが、安全性が確立されていないため未だ実⽤化には⾄っていません。本研究の目的は、実用化のために最も重要とされる『事故発生時の安全性検証』を行い、小型スーパー高速炉の安全性の確立と実用化に貢献する事です。 卒論では、本原子炉の持つ「小型」という長所は、大規模事故時は逆に短所となり、既存原子炉より早期に事故が進む危険性がある事が分かりました。この危険性を無くすため、現在は原子炉が内側から有する炉心、圧力容器、格納容器、建屋という多重の防護壁のうち、圧力容器の破損防止対策に取り組んでいます。圧力容器の外側を水で浸す事で冷却する、容器下部に耐熱材を設け除熱を行うなど、多角的に研究を進めています。 福島第一原子力発電所の廃炉では、圧力容器破損によって格納容器に落下した燃料デブリの取り出しが最も困難とされています。この圧力容器破損防止を達成できれば、放射能を閉じ込められるだけでなく、圧力容器ごと燃料デブリを取り出す事もができ、事故後の復旧性が格段に良くなります。 続きを読む
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Q.
自己PRや学生時代力を入れた事、入れている事について教えて下さい
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A.
【⼆度とあの悲劇を起こさない、その想いを原動力に】 私が最も⼒を⼊れている事は、『⼩型スーパー⾼速炉の事故発⽣時の安全性検証』についての研究です。 本研究は、研究室発⾜から7年、日本では誰も取り組んだ事がない未知のテーマで、世界でも一般的ではありません。研究対象が新たな原子炉のため、研究時には原子炉の設計も行う必要があり、自分の専門分野だけでは解決出来ません。そのような中で自ら解決策を創り出さなければいけないという困難さを日々、痛感しています。 私がこの困難を乗り越える上で大切にしている事は、「責任感」と「連携」です。 私は圧力容器の破損防止対策に取り組んでいますが、他の研究チームは圧力容器の破損を想定した上で放射能を閉じ込める研究をしています。 互いを信頼しつつも、各々が自分の領域を絶対に守る、という責任感を持ちながら、研究員同士で連携して知見を共有し、チーム一丸となって原子炉の高い安全性の実現を目指しています。 その結果、学部4年次には研究内容を卒論にまとめ、学会でも研究成果の発表を行う事が出来ました。 この研究は、今も明快な解決策は出ておりませんが、震災の様な被害を阻止し、被災した⼈達が経験した事を今の⼦供達には経験させたくないという一心で、研究に励んでいます。 社会に出ても、人々が安全に暮らせる社会を作るという責任感を持って、多くの人と連携し、社会の課題解決に貢献出来る人間になりたいです。 続きを読む