昨年のゼミでの出来事です。私の所属するゼミでは来年度のゼミの志望者向けの紹介冊子の作成やゼミの説明会の主催といった業務を行う役職があります。その役職を今年度は誰が務めるのかということに際,誰も立候補しなかったことから,くじで決定することとなり,その結果私が務めることとなりました。自分自身これまでそういった役職を務めたことがなく,内心では嫌な気持ちもあったものの,決まってしまったものならば仕方がないと受け入れ,より魅力的な宣伝を行い,多くの志望者を集めたいと考えるようになりました。
しかし今年のゼミの活動は新型コロナウイルスの影響もあり,対面での講義ではなく会議ツールを用いたオンライン上での開催が中心であり,例年と活動の形態が異なるうえに,ゼミの雰囲気等,活動の実態が受講している当事者にとってもなかなか掴みにくく,その魅力をまとめ,伝えることが困難でした。
そのような困難に対して自分だけの力では到底難しいと考え,徹底的に他者の協力を募ることを選びました。そこでまずは講義を受けた同級生に対し,講義全体の感想などを一人一人に対してアンケート形式で問いてみました。また同級生だけでなく,担当教授本人や初対面である同じゼミに属する上級生に対しても同様にアンケートを取り,その結果多数の回答を得られ,数多くの有益な情報を得ることが出来ました。そうした意見を用いつつ,自分の意見と合わせて,無事冊子を完成させることが出来ました。
そして説明会の開催についても協力を募ることにしました。自分がオンライン会議ツールの機能をうまく生かしたプログラムを作成する一方で,上手く説明することや進行することに長けている人などそれぞれの能力に合致した学生に対して協力を頼み,当日は全員の力でスムーズな進行を行うことができ,無事成功させることができました。
その結果,冊子と説明会共に高い評価をいただくことができ,ありがたいことに,来年度のゼミの志望者は定員の1.5倍もの応募をいただくことが出来ました。
今回の事例で改めて理解したことは,新たに挑戦するということ,そして仲間の協力の重要性でした。はじめは特にやりたいという気持ちもなく,この役職を務めることになった際は非常に運が悪いと感じ,実際困難にぶつかることがあったものの,それ以上のやりがいを感じることができ,今後は多少嫌なものであったり,難しそうなものに対しても,新たなことに積極的に取り組んでいきたいと感じました。そして仲間の協力を得ること、自分自身これまで人に頼るといったことはあまり行おうとせず,むしろ自分の仕事は己の力のみで責任をもって取り組むべきと考えていました。しかし今回の事例を通して,自分自身の力で取り組むことはもちろんであるものの,自分に足りない部分は積極的に他者の力で補ってもらうことで,より良いパフォーマンスを行うことが出来るということを改めて理解でき,積極的に協力すること,されることを心がけようと感じました。
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