【広告業界の真実】【19卒】ＡＤＫマーケティング・ソリューションズの夏インターン体験記（文系/ビジネスコース）No.3196（京都大学/女性）（2018/4/10公開）

以前から世間に大きな影響を与える広告業界に興味があったが、広告代理店は具体的にどんな仕事を行うのか、各会社の広報部門と何が違うのかなどをあまり知らなかったため、それを深く知るために参加した。また、選考に面接が含まれていたため、就活本番の面接の練習にもなるかと考えた。

まず広告代理店のおおまかな仕事内容を調べた。その後、大手広告代理店の特徴やそれぞれの強みを比較し、ADKがどんな分野に対し強みを持っているのか、近年手掛けた広告は何かを調べ、志望動機を作成する手掛かりにした。ESでは販売促進戦略を考える課題が提出されたため、その商品に関する近年のトピックや現状の課題等についても調べた。面接対策としては、広告業界全体の現状や課題も調べたが、それ以上に自身の長所・短所、学生時代力を入れたことなど「面接でよく聞かれる」とされる内容をきちんと話せるように準備した。

ある商品の販売を促進するための戦略を立案し、プレゼンテーションを行う

1日目にやったこと

事前に各自用意してきた内容をグループ内で発表し、その後グループで1つの案にまとめて全体でプレゼンテーションを行った。発表が終わった後に、各班へのフィードバックと具体的な事例を用いた解説が行われた。

クリエイティブ、営業などの社員

優秀者は後日行われる3daysインターンに招待される

販売促進には効果はあるかもしれないが、クライアントの現在の方針とのミスマッチがあることを指摘された。社会の流行に着目した施策だったが、広告代理店にとって大切なのはクライアントの要望を叶えることであり、単に商品が売れればいいというだけではないと気付かされた。

案をまとめるまではスムーズに進んだが、グループワーク中に見て回っている社員の方にアドバイスを伺うと様々な指摘をされ、考え直すことになる、ということが何度もあった。どれだけ直せば納得させられるのか、終わりが見えないような気分に陥り大変だった。

クライアントが何を求めているかをきちんと把握し、解決すべき課題を取り違えないように注意を払うべきだと学んだ。また、プレゼンテーション資料の作成が上手い学生が多かったため、資料作成の際のアイディアも多く得ることができた。最後に実際の有名な事例を用いた説明があったことで、仕事内容のイメージがわきやすくなり、業界への理解も深まった。

効果的なプレゼンテーションの方法についてもう少し学んでおけばよかったと感じた。インターンシップ当日は短い時間の中で立案からプレゼン資料作成までを行わなければならないため、スライドの効果的な使い方を考える余裕がなかった。事前にいくつかスライド作成の例を見ておけばよかった。

今回のインターンシップでは予算や準備期間についてあまり詳しく設定されていなかったため、現実的な施策かどうかについてはグループワーク中はあまり問題にされなかった。実際に働くにあたっては予算はどれだけで利益はどの程度見込めるか、どのような会社と提携するかなどさらに考えなければならないことが多いと感じたので、まだ「お試し」という印象を受けた。

自分のグループの考えた施策は多くのグループと被っており、独創性がなかった。優秀チームとして選ばれたグループの案はどれも独創的で、クライアントの方針とも合致しており、プレゼンテーションも工夫が凝らされていて巧みだと感じた。今後の勉強次第では内定を掴むこともできるかもしれないが、自分は企業に求められる「独創的で柔軟な思考」がまだ鍛えられていないと感じた。

事業内容は興味深くさらに知りたいと感じたが、「クライアントのニーズに応える」という束縛があるため、より販売促進に効果があると考えられる施策も「クライアントが今目指しているものとは合わない」という理由で不採用となってしまうという点に、インターンシップ参加前には気付かなかったやりづらさを感じた。

社員からの実体験に即したフィードバックがもらえるため、選考フォローがもらえなくても、業界研究や企業研究が進むという点では参加しなかった人に比べて有利になると感じた。

漠然と広告、出版業界に興味を持っていたが、特に志望する企業は決めていなかった。ただ広告代理店は大手企業とその他の間に事業規模など様々な面で大きな差がついており、広告代理店ならば大手企業に行きたいと考えていた。しかし労働環境の過酷さなどの話も聞いていたため、電通、博報堂は志望していなかった。他には教育出版などを志望していた。

広告代理店は「クライアントのニーズに応えることが最優先のサービス業」という印象を持ち、「商品の魅力を探り、それを最大限引き出して消費者に伝える」という役割は以前考えていたよりも重視されないのではないかと考えた。それができるのは各企業のマーケティング、広報担当だと考え、メーカーについて調べるようになった。