
23卒 本選考ES
事業部門:研究員
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Q.
就職先を選ぶとき、重視することを教えてください。(例:自分の能力が生かせる等)
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A.
官公庁を相手に大きな事業に携わることができ、かつ環境問題のような社会課題に貢献することができること。 続きを読む
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Q.
当社を志望する理由を述べてください。あわせて、上記の希望部門やご自身の興味・関心を踏まえて、入社後に取り組んでみたいテーマと、あなたがそこで果たしたい役割について述べてください。
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A.
貴社を志望する理由は2点ある。1点目は「官公庁を相手に大きな政策決定に携わることができる」点である。私は、課題解決のためには官公庁のような一国全体に影響を与えるような主体を主にして提案業務ができる貴社には魅力を感じる。インターンシップにて従事した内容にて、貴社では国全体に大きく関われると分かった。こうした取り組みを、自分が公共機関に勤務するのではなく、顧客として相手取り仕事ができることが志望理由の一端である。 2つ目は「多様な社会課題解決部門と、環境問題解決に特化した部門を併設している点」である。環境問題解決に商業的に取り組んでいる主体は多くあるが、私は「環境問題解決しか扱わない」企業よりも「社会課題の解決全体に携わりつつ、一部環境問題に特化した組織を有している」貴社に魅力を感じる。なぜならば、環境問題は社会全体を巻き込む複合的な問題であり、解決のためには適宜他領域の専門家の知見を参照することが求められるためである。その点、貴社は社会課題全体に包括的に携わっているため、より有効な解決策提示のために参照することができる知見を多く有していると考えている。 貴社へ入社後に取り組みたいテーマは「企業の再エネ調達戦略支援を通した気候変動リスク対策」である。RE100/SBT/TCFDなどの多様な気候変動対策枠組みへ企業が対応していく動きを、再エネ調達戦略の策定支援を通しサポートしたい。また各社の再エネ需要を底上げすることで社会全体の再エネ需要を増加・安定させ、再エネ発電施設および配電網の普及を促進したい。 この取り組みの中で私が果たしたい役割は「顧客の現状の丁寧な整理」である。先述の「解くべき問題の設定」においてもそうだが、戦略を策定・実行するためには、まず現状の整理が必要である。ここでは、私が大学時代の研究を通して培った「ある事象が他の事象に与える影響の経路を丁寧に追い、分類し、整理する」力が活用できると考えている。学問においても企業の課題解決にしても、現状を明らかにするためには「どのインプットがどのアウトプットに結びついているのかを一つ一つ解していく」という作業が必要な点は共通している。こうした力を活かし、企業の環境配慮取組の支援に微力ながら貢献していきたい。 続きを読む
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Q.
大学や大学院における専門分野(研究テーマ)、または最も力を入れて勉強したことについて、次の観点を織り込んで述べてください。
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A.
大学院では「気候変動問題の枠組み内において“悪者”とされてきた石油産業界の 『更生史』を編む」と題し、グリーン資本主義という社会的風潮が石油産業に与えた影響について研究している。本研究では、(1)石油産業は本当に環境問題における“悪者”であり続けているのか(現状の分析)、(2)「“花形産業”だった石油産業が(特にグリーン資本主義の潮流の中で)“斜陽産業”として扱われていく」という変化の中、石油産業はその状況にどう対応・適応してきたか(変遷の分析)、の2点を明らかにすることを目的としている。その上で、ある産業が社会変化の中で向かい風を受けつつも社会的に“更生”していった過程を「問題産業の更生史」として編み、理論化することを最終的な成果として想定している。 このテーマを選択した背景は、昨今のグリーン資本主義下における「言説と現状のズレ」を感じたことである。グリーン資本主義は「商品選択を通じた淘汰」によって環境配慮製品・行動の普及を強化しようとする点が特徴で、こうした淘汰を現状最も強く受けているのが化石燃料産業である。例えば「化石燃料由来の商品からの撤退やダイベストメントを通じて、石油産業を一刻も早く衰退させることが必要である」などの言説がある。しかし私は、非財務情報開示プラットフォームを提供する国際 NGO「CDP Japan」 でインターンシップをする中で、こうした言説が現実を正しく反映していないのではないかと疑問を抱いた。なぜならば、石油産業から「エネルギー産業」へ転換し再エネ促進に従事した企業や、植林をはじめとしたCSR活動により炭素をオフセットしている企業の例を目にしたためである。こうしたズレに対する違和感を基に「現状は本当はどうなっているのか」を明らかにするため、本研究を始めた。 本研究は「『石油=悪』では必ずしもない」という、一見グリーン資本主義の主流に逆らっているように見える論を展開しながら、グリーン資本主義が石油産業の「更生」に与えた影響の経路を追うことで、グリーン資本主義が気候問題解決に貢献した要素を抽出する点に独自性がある。 また、本研究の社会的貢献は以下の 2 点にあると考えている。 1 点目に「気候変動問題の根幹を成すエネルギー問題を議論する上で、石油産業に係る言説・議論の整理をする」点である。2 点目に「問題産業の更生史から学びが得られる」点である。本研究ではグリーン資本主義が導いた「石油業界という“問題”産業の更生史」から「社会的な更生」を理論化することで、今後の問題産業への対応の仕方を浮き彫りにできると考えている。 続きを読む