20卒 本選考ES
研究職
20卒 | 明治大学大学院 | 男性
-
Q.
当社を志望する理由を教えてください。(200字)
-
A.
貴社が総合化学メーカーとしての幅広い技術ノウハウを食品機能材開発に活かしていることに魅力を感じ、志望しました。私は、大学で食生活と化学技術との関わりを学び、世界中の人々に商品を届ける食品メーカーを支える食品素材に興味を持ちました。あらゆる食品製造に必要な素材をトータルで扱う点は、貴社特有の魅力であると感じています。幅広く技術を吸収し、新たな価値を持つ素材の開発をすることで社会に貢献したいです。 続きを読む
-
Q.
上記職種を希望する理由を教えてください。(150文字)※研究職を選択
-
A.
私は研究開発職を志望します。ニーズだけでなくシーズからも開発ができるこの職種では、世の中に新たな価値を提供するという挑戦の第一線になると考えたからです。また、総合化学メーカーである貴社の研究部門であれば幅広い分野の人々と働くことができます。未知の領域とも触れ合うことで自身を成長させたいと感じました。 続きを読む
-
Q.
現在行っている研究概要を簡潔に記述してください。 その際、従来技術(研究室の保有技術)とご自身の研究テーマ部分を明確に区別して記述してください。(600文字以下)
-
A.
植物は自ら移動することができないため、環境の変化や害虫、病原菌に至るまでの様々な外的因子から身を守るために、植物ホルモンと呼ばれる物質を体内で生産します。その中でも、アブシシン酸(ABA)は植物を乾燥から守る働きを持つ植物ホルモンであります。ABAを効率的に作用させると、植物に乾燥耐性を付与することができるため、農業利用や環境問題の解決に繋がる物質として研究が活発に行われています。ABAは植物体内での合成経路がほぼ解明されていますが、一部ステップに関わる酵素が未だ不明であります。生合成経路が全て解明されることで、酵素を用いた ABA生産への応用が期待されます。また、安全性の高い新たな生産法を確立することは、ABAの幅広い実用化に貢献できます。そこで本研究では、未発見であるABA生合成経路の酵素の同定を目的としました。実験を始めるにあたり、機能の類似した酵素は似た遺伝子から作られるという特性を利用しました。まず、ABAの合成経路と類似した反応を探し、そこで働く既知の遺伝子と似た遺伝子を絞り込むことで、候補遺伝子を選抜しました。候補遺伝子の解析には①大腸菌でのタンパク発現系を用いた酵素活性試験②候補遺伝子組み換え植物体内の表現型の観察および分子挙動解析③生合成遺伝子導入大腸菌内での合成系の開発、の3つの手法を組み合わせています。 続きを読む
-
Q.
上記の研究に取り組む上で見出した課題とご自身が考えて行った解決手段、そこに至る背景(発想)について記述してください。 例えば、どのような実験中(解析中)に、どのような事象に気付いて(誰のアドバイスで)、何を考えた、など具体例を挙げて分かりやすく記述してください。 (600文字以下)
-
A.
私は上記の①にまず着手しました。この実験では、大腸菌に遺伝子を組み込み、その増殖能を利用して菌体内で大量に酵素を作らせます。酵素を大腸菌から取り出し、経路内で前駆体となる化合物(基質)と試験管内で反応させ、擬似的な生合成経路を作ります。そして、反応液を分析することで新たな生成物が見つかれば、酵素の機能を同定できます。しかし、酵素は非常に繊細であり、その構造が変化することで活性を失います。そのため、その酵素に「機能がないのか」と「(機能を持つが)活性がないのか」を正しく評価する必要があります。そこで私は、機能が判明している類似した酵素も用意し、同時に操作することで酵素の取り扱いに適した実験条件を調べました。しかし、何度繰り返しも既知酵素の活性が確認できませんでした。私はこの結果に対し、植物体内で働いている酵素であるため、生体内の環境に近い条件で反応させる必要があると考えました。そこで、他のABA生合成経路で働く遺伝子に関する過去の文献を洗いざらい読み込み、そこで行われていた方法を組み合わせて網羅的な条件検討を行いました。また、植物に限らずヒトやマウスの体内において基質と似た構造の化合物があれば、その反応経路の酵素についても調べました。その結果、新たな大腸菌株の使用も含めた変更によって最良の条件を確立し、目的であった候補遺伝子の新規機能を同定することに成功しました。 続きを読む