【革新的な中員環合成技術】【18卒】日本軽金属ホールディングスの技術職の本選考体験記 No.3265（東京医科歯科大学大学院/男性）（2017/12/11公開）

研究内容(未定の場合は、「最も深く学んだこと」の詳細)を記入してください。
研究テーマ(未定の場合は所属する学部・学科で、「最も深く学んだこと」)を記入してください。

企業のホームページ、科学系の本などを参考に企業情報を収集していった。
アルミニウムの知識をつけるため、本を買って勉強した。
あなたの研究テーマや深く学んだことを活かして、世の中でどのような役に立てるか、または当社グループでどのようなことをしたいか記入してください。あなたの趣味・特技、学業以外で力を注いだことなど、自由に記入してください。

一次面接ということで、最低限のマナーや態度などがあることや、性格診断における回答から真面目な人間だと判断されたと考えられる。

面接官は固そうな感じだったが実際は、穏やかに面接が進んだ。
面接の初めに5分ほどの性格診断テストを行った。

志望動機と大学でやってきたこと

私はこれまでに培ってきた有機化学の知識・技術を活かして、専門性の高いもの作りに携わりたいと考え、御社を志望致しました。特に、御社は様々な用途に用いられるアルミニウムの加工技術に関して高い技術を持っており、さらにグループで連携を取りながら協力してグローバルに事業を展開していることを魅力に感じております。また、御社に入社後は困難なことに挑戦し、中国を中心に積極的に海外に進出し、グローバルな世界で常に高みを目指して研究に取り組んでいきたいと考え、御社を志望致しました所属研究室では、歪んでいて反応性の高い反応中間体である環状アルキンに関して研究を行っています。この研究室で材料化学や医薬品に多く含まれる中員環骨格を簡便に合成する手法を開発し、材料化学・創薬化学に貢献したいと考え、この研究を自ら志願致しました。

アルミメーカーはほかにもあるがなぜ弊社なのか？

特に御社を志望致しましたのは、アルミニウム事業だけでなくグループとして化成品事業にも注力しており、安定した事業展開を行っている御社に魅力を感じております。
また、リサイクル事業にも注力している御社で、持続可能な社会の実現のためを目指して社会に貢献したいと考え、志望致しました。
　また御社は中国やタイをはじめとしてグローバルに展開している印象を持っておりまして、グローバルに活躍していきたいと考えている私にとってとても魅力に感じています。
また、御社は語学研修や通信教育など様々な教育制度があり、やる気があれば様々なことに挑戦できるという印象を持っており、数あるアルミニウムメーカーの中でも御社を志望致しました。

選考においてアルミニウムを用いていなかった場合、どうして大学時代とは異なる研究を行おうと考えたのか理由を深く聞かれる。
そこに対する考察が甘かったため落とされてしまったと考えている。

一次面接とは異なり、厳格な雰囲気で本当に入社したいという意思があるのかなどしっかりと見られていると感じた。

あなたの研究テーマや深く学んだことを活かして、世の中でどのような役に立てるか、

私の研究テーマを活かすことで創薬化学・材料化学において求められている多環式の中員環化合物を簡便に合成できることが期待できます。これにより従来法では合成困難な複雑な機能性材料及び、医薬品のシーズの合成に役立つと期待しており、現在化合物ライブラリーに登録することで、全国の技術者が必要に応じて利用できるようにしています。
また、研究を通して短い時間の中で効率よく研究を行うことを常に意識し、行うべきタスクを可視化して優先順位をつけて取り組むことを徹底してきました。そこで培ってきたタイムマネジメント能力を駆使し、貴社で業務を行う際にも常に自身及びメンバーの抱えているタスクを把握し、他人と協働して業務を行っていくという意識を持ち、グループ全体で広く世の中に貢献したいと強く考えています。

研究概要を教えてください。

近年、多彩な中員環の化合物群が、創薬化学や材料化学など様々な分野において注目を集めています。しかし、様々な置換基を有する中員環化合物の合成は、制限が大きく容易ではないため、簡便に合成する手法が強く望まれています。
　これに対して、私は歪みが大きく反応性が高い環状アルキンを用いれば、多彩な中員環化合物を簡便に合成できるのではないかと考えました。実際に検討を行い、環状アルキン前駆体に対して、Grignard反応剤を作用させることで、スルホキシド-マグネシウム交換反応を経て、環状アルキン類が効率よく発生することを明らかにしました。
さらに、この発生した環状アルキン類に対して、Grignard反応剤を活性化剤として作用させることで、Grignard反応剤が環状アルキン類に付加するカルボマグネシウム化反応が、無触媒で進行することを見いだしました。
本手法にて、カルボマグネシウム化し、生じたカルボアニオン中間体を様々な求電子剤での捕捉に成功し、従来では容易でなかった中員環の環状アルケン類を種々合成できることを明らかにしました。
本手法を用いれば、多彩な中員環化合物を簡便に合成できるので、医薬品や材料化学などにおいて有用な高機能性の化合物群の合成に有用であると期待しています。