【鉄道業界の挑戦】【21卒】東海旅客鉄道（JR東海）の冬インターン体験記（理系/施設系統コース）No.9095（金沢大学大学院/男性）（2020/6/26公開）

鉄道業界は以前から興味があり、その中でも大学で学んできた知識を最も活かせる施設系統で応募した。JR各社は旧国営企業であり、古い体制が残っているのではないかという点が気になったため、それらを体感したいと思った。

企業ホームページと各就活サイトで選考を突破しているESを参考にして、企業への理解度となぜ施設系統なのかを明確に示せるようにした。

現場見学、実際に事業に携わっている社員からの講義、社員交流会を通して、施設系統の業務を深く理解する。

1日目にやったこと

午後に三島の研修センターに集合し、自己紹介・日程確認・研修施設の使い方の説明を済ませ、会社概要・技術開発・中央新幹線プロジェクトに関して講義を受ける。夕食を食べたのち、2人1部屋で研修センターに宿泊。

2日目にやったこと

午前の最初に中央新幹線プロジェクトの中でも建設・施工に関して講義を受けたのち、実際の現場に向かう。現場では別の社員から説明を受けるかたちで、東海道新幹線・在来線の２か所を見学した。夜には若手社員交流会が行われた。

3日目にやったこと

各部屋の後片付けを済ませた後、研修施設のある三島から名古屋へ移動し、中央新幹線プロジェクトの現場見学を行った。本社に戻り、昼食を食べつつ社員の方と会話し、これまでの振り返りをして15時には解散となった。

なし

社員交流会でやりがいに関して質問した際に、日本の動脈である東海道新幹線を守り抜くプライドを持たなければならないとお聞きし、責任感のない人はこの仕事に向いていないと誠実に教えていただいた。

実際に社員も使用する研修センター内でのインターンシップであり、常に緊張感がある状態だったため、非常に体力が必要だった。時間に対しても厳しく、消灯時間・起床時間は正確に決められていた。また座学が3時間近く連続するような日程もあり、睡魔との戦いがあった。

中央新幹線プロジェクトを進めるにあたっての困難を最前線で感じてきた社員の方のリアルな話や、鉄道技術の知識や安全管理を数多く学ぶことができた点が、非常に良かった。また運行時間外に点検しなければならないため、夜勤の実態を詳しく知ることができた。

現場見学や実際に事業に携わっている社員の方から話を聞けるため、気になる技術やプロジェクトを予め明確にしておけば良かった。

今回のインターンシップを通して、ご乗車頂いているお客様の安全を守り抜く努力は並大抵のものではないと学ぶことができ、いざその仕事を自分がすることを想像した際に、そこまでの責任感を持てるか不安に感じたため。また業務には日勤と夜勤の２形態があり、その働き方を許容できなかったため。

インターンの参加学生を見る限り、自分以上に志望度が高く、熱心に企業研究をしたうえで参加している学生が多かったため。その一方、何か成果物を作り発表するというようなことはなく、学生を評価するタイミングもなかったと思われることから、企業側は企業理解の場としか考えていないようだと感じたため。

志望度が下がった理由は、守り抜くという思考が重要視されていたため。何か新しいことを生み出す仕事がしたいと考えていた自分には、合わないと感じた。また勤務形態に納得できなかったため。やはり夜勤は体力的にきつく、日勤と夜勤の切り替えに慣れるのに非常に苦労したという若手社員もいた。

30名という非常に少ない枠の中に参加できたとしても、学歴を重視する風潮を感じたため、決して有利にはならないと思われる。実際、上位校の学生には社員が積極的に話していたし、学内説明会も頻繁に行われていると聞いた。

人々の生活を支えるという軸の中で、鉄道・通信・デベロッパーの3業界に絞り始めていた。だが具体的な志望企業があるわけではなく、本選考に向けて１・２月でインターンシップに参加しながら企業を選定していこうと考えていた。特に鉄道業界は、JR本州の3社と都内私鉄に絞っていたが、鉄道事業と不動産事業のどちらに携わりたいのかを明確にしたいと考えていた。

インターンシップに参加して、日本の大動脈を守るという意識の強さから人々の生活を支えていることを実感できたが、当たり前を維持する仕事ではなく、何か新しいものを生み出していく仕事がしたいと明確になった。その点、鉄道業界は志望しつつも、鉄道ネットワークを生かした街づくり・不動産事業に携わりたいと思うように変化した。