
EIZO株式会社
- Q. 研究室やゼミなど、学業面で特に力を入れて学んでいる内容をなるべく具体的に説明ください
- A. 私が特に力を入れているものは「エレクトロスプレーデポジション(ESD)法を用いた回路形成工程の低コスト化」です。ESD法は、近年注目されている有機半導体の回路形成法の一つであり、液体材料をフィルム基板にスプレーすることで回路形成を行います。従来の製造法では回路形成の際に、フィルム基板との物理的接触や加熱を伴うため、しわや歪みの発生リスクが高いという課題がありました。一方ESD法は液体材料を注射器から基板に向かって噴射して回路を形成する非接触・非加熱の手法であるため、基板に歪みが生じにくいという利点があります。しかし通常のESD法は製造の際、形成目的の回路の形に穴が空けられたマスクと呼ばれる一種のフィルタを用いてスプレーする範囲を制御する必要があります。マスクは近年の半導体微細化の流れと共にサイズが小さくなり、製造コストも上がっています。そこで私はマスクを使用しなくとも回路形成を実現させるため、形成目的回路以外の部分に材料が噴射されにくくなる機構を追加しました。過去には材料を基板に噴射する際に流れる電流を測定する等していましたが、今後は導体材料を使用して有機半導体を作製する予定です。

