【知財部と特許事務所の違い】【23卒】ニコンの夏インターン体験記（理系/知的財産コース）No.24529（埼玉大学大学院/男性）（2022/4/22公開）

知的財産系の仕事に就きたいと考えていて，自分の中では企業知財部と特許事務所の2択だった．この2択のうち，どちらが自分に合っているのかを知りたくて企業知財部のインターンに参加した．企業の中でもニコンを選んだ理由は，研究室の先輩も参加していたから．

知的財産に興味があることのアピールとして，知的財産管理技能士３級の資格を取った．50時間程度勉強すれば取れる資格なのでおすすめです．

知的財産に関する基礎知識の講義，商品を見てこれを特許にするならどのような文章にするか考える，特許を拒絶された場合どのように修正するか考える

1日目：ガイダンス，顔合わせ，基礎的知識の確認
２日目，3日目：請求項を書く
4日目：拒絶通知に対する対応を考える
5日目：発表，総括

請求項，拒絶通知対策を考える上での重要点
特許事務所と企業知財部の違い

知的財産に関する基礎知識の講義，商品を見てこれを特許にするならどのような文章にするか考える，特許を拒絶された場合どのように修正するか考える

前半にやったこと

前半はガイダンス，顔合わせ，知的財産に関する基礎知識の講義のようなもの，グループに分かれて請求項を考える，ということをした．請求項を考えているときはTeamsで学生二人のみで話し合いをしたが，度々社員が入室してきて助言を頂いた．

後半にやったこと

後半は，前半で考えた請求項に対して拒絶通知が来たと仮定してその対応を考えた．さらに最終日に，ここまで考えた内容やインターンシップで学んだこと，感想を知財部長の前で発表する機会があった．他には，海外企業との知財に関する訴訟対応でどのようなことをするかという話や，特許事務所から転職した人の話を聞く機会もあった．最後の最後には若手社員のみがルームに残り，ぶっちゃけトークを聞けた

知的財産部部長

なし

オンラインでの開催であったため，社員との関わりは薄かったように感じる．とは言えグループディスカッションで行き詰まった際には都度助言を頂けたり，インターン終了後に企業のマイページでフィードバックをもらえた．

オンラインで初対面の人とディスカッションをする機会が初めてで，少しやりにくさを感じた．また，特許明細書を読み込む時間が設けられており，文字を大量に読むのが大変だった．最終日の発表に関しても，発表を聞いている人の顔を見れずに話していたので難しかった．

同じコースに参加していたのは自分含め５人で，その中で二人と三人に別れたため，別グループの学生とはあまり話す機会がなかったが，優秀に感じる人が多くとても刺激的であった．

特許事務所に就職した後に，転職して企業知財部で働くことを選んだ人の話を聞けたことが一番の収穫だった．また，大学の講義などでは知的財産とは何かまでは学べても，実際の業務では何をするのかまでは学べないので，インターンに参加しないと学べないことだったと思う．

知的財産に関する基礎知識は絶対にあった方が良い．その上でその会社の商品を用いて特許を考えることが多いと思うので，ニコンのような会社の知財インターンに参加するのであれば，カメラの構造などは知っておくと良い．

オンラインでの参加であったため，オフィスで働く自分を想像できなかった．また，5日間という制約があるため，断片的な仕事の体験になってしまっており，知財部で確実に行われているであろう発明者とのミーティングなどは体験できなかったことから，働く自分を想像できなかった．

参加人数が自分を含め5人であり，周りの学生のレベルがかなり高いと感じたから．また，あえて参加した人の中で能力にランキングのようなものをつけるとすると自分が最下位の5位であると感じた上で，採用人数が1〜2人と聞いたから．知財部は採用人数が少ないことが多いので，狭き門なことが多い．

社員の雰囲気がかなり良かった．優しそうな人が多く，学生と歳が近い２０代の社員も多くいた．採用を積極的にしており，辞めてしまう人も少ないことが現れていた．また，働いている人たちの満足度もかなり高そうであったことから，志望度がかなり上がりました．

早期選考や書類選考の免除など，特にインターンシップに参加したからといって特別に選考が進訳ではなかったから．それでも参加していない人よりかは，志望動機になどESに書くことは増えるから少しは有利になるかもしれない．

知的財産に関する仕事を志望していた．知的財産に関する仕事は大きく分けて，特許庁，特許事務所，企業知財部の３つがあるが，そのどれが良いかは決まっていなかった．また，企業知財部に行くのであれば，何を作っている会社（つまりどの業界か）なのかも絞る必要があるが，自分は特に決まっていなかった．知財を志望した理由は，大学の講義で知財を知って，面白そうだと感じたから．

企業知財部と特許事務所とで，業務内容にどのような差があるのかを学ぶという目標で参加したが，実際には理学部と工学部での勉強内容のように，被っている部分が多いことがわかった．それでも違いを上げるのであれば，企業知財部は発明の上流から関われること，特許事務所は特許明細書を書く仕事が多いということである．これを踏まえて，私は企業知財部を志望するようになった．