【数学×クオンツ、挑戦の日々】【22卒】大和アセットマネジメントの冬インターン体験記（理系/クオンツ）No.15300（横浜国立大学大学院/男性）（2021/6/15公開）

大学でクオンツ運用に携わったことをきっかけに、運用会社のクオンツに興味を持った。数学専攻のため、信託銀行のアクチュアリーや保険会社のインターンにも参加したが、運用業界が大地志望のため、運用会社のクオンツインターンは一通り応募した。

金融工学専攻ではなかったため、金融知識やプログラミングスキルを学んでおくだけでなく、ESでその経験を示唆し、問題なくインターンに参加できることをアピールした。

面接選考がなくESのみで参加できたので、上記の点をアピールできていれば通過できたと思う。ただ通過後、やや重めの課題が出されたため、それをこなすことが一つの山だったと思う。

クオンツ運用に関する個人ワーク

１日目の午前中はクオンツ業務に関する講義、午後からは、与えられた課題を個人でひたすら取り組んだ。一応、その日ごとに経過報告はするが、基本の野放しで、質問がある時以外は黙々と三日間個人課題に取り組んだ。

ポートフォリオ理論周辺の知識、クオンツ業務の実態、クオンツ分析手法。

市場ポートフォリオ理論に関する個人課題

1日目にやったこと

午前中に、アセットマネジメント業界について、運用部門について、クオンツ運用について、そして会社についての講義を受け、午後から課題について説明され、その後個人でその課題に取り組んだ。

2日目にやったこと

１日目の課題を引き続き、個人で取り組み続けた。ただ、午前中に１時間ほどの座談会があり、参加学生が4人のため、学生2人に対し１人の社員が質問に答え、２回ほどローテした。

3日目にやったこと

二日目までのワークの続きを行い、午後にこれまでの成果をパワーポイントにまとめ、一人づつ発表。発表は現場のベテラン社員などにも聞いていただき、フィードバックをいただけた。

クオンツの現場社員

なし

オンラインとはいえ、参加学生が4人しかいなかったため、社員との関わりは密だった。座談会をはじめ、個人ワーク中も好きなだけ質問ができ、時折雑談することもあった。「クオンツとはいえ、定性的な部分も目を向ける必要がある」というアドバイスは印象的だった。

個人課題は必須課題と選択課題に分かれており、必須課題はある程度フレームワークに則っていればよかったが、選択課題は比較的自由度が高く、必要なコードを考え、アウトプットしてくのに苦労した。また、オンラインのため、他の学生の進捗状況がわからず、どこまで頑張ればいいのかわからない中やることが精神的に辛かった。

個人ワークのため学生間の関わりはほとんどなかった。ただ、発表などを通し、他の学生のレベルや考え方を把握することができた。

最終的な発表まで割と良いものができていたつもりでいたが、他の人の発表を聞いて「こんな発想があるのか」や「こういう持っていき方もあるのか」など、さまざまな発見があったと同時に、他のクオンツ志望の学生のレベルの高さを実感できた。また、一人で考え抜く時間は実務でも多いと予想されるため、実際にそれに近い苦労を味わえたことは貴重な体験だった。

ある程度やっていたことでもあったが、プログラミングスキル、それから金融工学関連のスキルはもっと磨いておくべきだった。特に最適化の部分が勉強不足だったため、余計に時間を食ってしまった。

実社会に近いデータが用意され、個人的に必要だと感じたデータも取得していただけたため、実運様に近い形で分析を行えたと思う。また、現場社員の方に、自分の考察を発表する機会はなかなかないと思うので、どう人に伝わるような論理を組み立てるかというトライができたことは貴重な体験になった。

シンプルに他の学生のレベルが高いと感じた。大概運用会社のクオンツは一人くらいしか撮らないと言われているため、そのインターンでもトップでなければならないと思っていたが、金融工学専攻の人には金融知識で、情報学専攻の人にはプログラミングスキルで太刀打ちできなかった。

社員の方はやや堅い印象はあるものの、非常に手厚くサポートしていただけた。ただ、課題の内容も含め社員の方々の考え方などが理論ベースな印象があり、より勉強好きな人が向いている様に感じた。ただこれは完全に私感であって、志望度が下がったというわけではない。

かなり実務に近い個人ワークだったし、発表においても現場のかなりのお偉方がいたため、明らかに個人の力量を見極められていた様に感じた。実際、若手社員の方もインターンで実績を残して入社できたとおっしゃっていた。

大学でクオンツ運用に携わったことを機に、クオンツ、特にアセットマネジメント業界を第一志望にしていた。ただ、数学専攻のため、数学に関わる職業、アクチュアリー、クオンツのインターンは幅広く参加した。特にバイサイドクオンツを強く見ていたため、保険、信託のインターンには多く参加し、結果的にアセマネの次にそれらの業界を志望していた。
企業としては、インターン参加前は、規模感や実績などから、野村、AMONEなどを強く志望していた。

やや難易度の高いインターンだったため、クオンツに対して少し躊躇したが、最終的には志望業界に変化はなかった。むしろライバルのレベルの高さから、一層精進しようという気持ちが湧いた。
ただ、運用自体への興味が元々強かったため、クオンツに拘らず、資産運用会社全般を見る傾向が強くなった。その結果、最終的に志望企業もインターン前から大きく変化しなかった。