【数学×運用×機械学習】【22卒】第一生命ホールディングスの冬インターン体験記（理系/クオンツコース）No.15290（横浜国立大学大学院/男性）（2021/6/15公開）

数学科専攻のため、クオンツ含め数学職全般に興味があった。特にバイサイドクオンツに興味を持っていたため、運用会社をはじめ、保険会社、信託銀行のクオンツインターンには一通り参加しようと考えた。ただ、クオンツ専門のコースはなかなかなく、保険会社でもクオンツと銘打って採用しているのは第一生命だけではないか。

元々資産運用業界志望のため、運用に対する基礎的な知識はあったが、保険会社はALM運用と呼ばれる運用会社と異なる運用スタイルをとっているため、その辺りの知識をネットなどを用いて補完した。

面接で知識はある人に頼れば問題ないとおっしゃっていたため、必要条件はチームで働けるコミュニケーション能力を示すことだったと思う。

資産運用と信用格付けに関するグループワーク

１日目の午前中に運用に関するExcelの基本操作を行う個人ワークがあり、基礎力をつける。午後からは４人1組となり、フレームワークに沿って顧客ニーズに応じたアセットアロケーションを策定し最後にパワーポイントにまとめ発表。2日目は、機械学習を用いて信用格付けの予測を行い、どの様に予測したかを結果の考察とともにパワーポイントにまとめ発表。

ニーズに応じたアセットアロケーションの作り方、Excelの基本操作、機械学習の実務への応用方法。

「アセットポートフォリオの作成」と「機械学習を用いた信用格付け」

1日目にやったこと

午前中にリターンやリスクをExcelで算出する方法を学び、午後からそれらのツールを用いて、想定される顧客のニーズに応じた株や債券などのアセットアロケーションをグループで策定する。最後に、擬似的な市場でシミュレーションを行い、結果を考察し、パワポで発表。

2日目にやったこと

前の人同じグループで、今度は信用格付けの予測を行う。予め用意されたコードを用いて、より予測精度を高めるためにあらゆる機械学習の手法で予測を行う。最後に予測と将来格付けとの乖離を分析し、パワーポイントにまとめ発表。

クオンツの現場社員

なし

社員との関わりは比較的少なかった。基本学生のグループワークを見守り、問題があれば対処するくらいだった。ただ、資産配分をどう決めるか迷っているときに、新たなアイデアを出していただけたことで議論が進んだことが印象に残っている。

そこまで高度ではないが。Excelスキル、プログラミングスキル、パワポスキル、金融知識など幅広い能力が必要とされたため、自分が苦手とするような分野の課題も多かった。そのため、その都度自分ができることを探し、積極的に発信する姿勢を持つ様心がけた。

4人1組のグループワークを通し、二日間いろいろな話をした。うちの班は、それぞれ強みが異なったため、役割分担の重要性を学んだ。

自分は運用業界が第一志望であり、インターンも運用業界のものに多く参加していたため、運用会社の運用スタイルで課題に取り組んでしまった。保険会社はより長期でリスクを抑えた運用を行っているため、資産配分などでもそこに注意して臨むべきだった。また、機械学習もある程度予習していたものの、実務を体験する中で、その奥深さを痛感した。

機械学習、プログラミングをかなりがっつりやるため、より熱心に学習しておくべきだった。また、オンラインで行うため、PCなどの周辺機器はより高性能に整えておくべきだった。

ある程度グループで相談したり、発表を行う中で、どういう業務でどんな資質が求められているかはなんとなく理解できた。しかし、プログラミングのコードなど、予め用意されたフレームワークに沿って進む形であり、自分たちで試行錯誤する余地が少なく、どんな苦労や難しさがあるかをイメージすることは難しかった。

インターンシップにおいてもそうだが、本選考でも金融に関する筆記試験があるなど、ポテンシャル採用というより、既に持つ金融知識やプログラミングスキルが重視されている様に感じた。自分は金融工学選考でも情報学専攻でもなかったため、そうしたスキル面でより秀でた学生には出遅れていると感じた。

志望度が下がったわけではないが、少し研究職よりの雰囲気を感じた。もちろんクオンツと言う職業柄かなり難しいことを考え抜くわけだが、発表のフィードバックなどでも、現場の方は機械学習のパラメータについてなど、専門的な部分への関心が強く、あまり発想力や創造性に触れることがなかったと記憶している。

例によって選考とは無縁と言われたが、かなりスキル面が要されるインターンだったため、そこで秀でた人は目をつけられていたと思う。また、早期先行に乗れると言う点で倍率の面で優位性もあると思う。

大学でクオンツ運用に携わったことを機に、クオンツ、特にアセットマネジメント業界を第一志望にしていた。ただ、数学専攻のため、数学に関わる職業、アクチュアリー、クオンツのインターンは幅広く参加した。特にバイサイドクオンツを強く見ていたため、保険、信託のインターンには多く参加し、アセマネの次にそれらの業界を志望していた。

インターンを通した印象では、保険会社のクオンツは短期的なパフォーマンスのために市場で勝負しないため、若干市場や実務と離れた位置にある様に感じた。そのため、どちらかというと研究室の雰囲気に近く、個人的に強い魅力は感じにくかった。
ただ、運用に関する興味は強かったため、インターン参加後もアセマネを第一志望に、保険、信託という意思は変わらなかった。