22卒 インターンES
研究職
22卒 | 同志社大学大学院 | 男性
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Q.
専攻テーマ・研究テーマ(概要)を教えて下さい。
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A.
私は新規の白金ナノ粒子合成プロセスの確立を目標に研究を行っています。金属ナノ粒子は表面効果により、バルク金属とは異なる性質を有し、触媒や半導体などの分野への応用が期待されています。しかし、ナノ粒子は熱力学的に極めて不安定であり、表面積を小さくしようと凝集する傾向にあります。このため、一般的な合成法は、分散剤として界面活性剤が使用され、環境負荷が大きいプロセスとなります。そこで、ゼリーの材料として用いられているゲルを用いた粒子合成法に着目しました。我々の方法には、「反応拡散という簡易な操作で特定の位置に粒子が形成される」ことや「水や寒天などの環境負荷の小さい材料だけで粒子を形成できる」といった利点があります。本プロセスは従来の合成法に比べてより簡便で低コストであるため、粒子形成メカニズムを解明し、粒子のサイズや形状の制御が可能になれば、新たな粒子合成プロセスの確立が期待できると考えています。 続きを読む
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Q.
あなたが大学または大学院時代に、苦難を乗り越えた経験を具体的に1つ教えて下さい。
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A.
研究において、実験の再現性の低さが課題とされていました。私は、この課題解決が今後の定量的な評価や考察に一貫性を保つ上で、急務であると考え、要因追究を行ってきました。当初、再現性に影響を与えると予想される要因は複数存在したので、その一つひとつの影響の有無が検証できる実験を考案し、すべての諸要因について検討を重ね、実験方法の改善を行いました。これは将来、同じ課題や状況に直面しないためにも、実験系の基盤づくりを徹底することが第一であり、真因をとらえた課題解決を行いたいと考えたからです。この取り組みにより原因が判明し、再現性の大幅な向上を達成しました。また、実験だけでなく、計算によるシミュレーションの観点からも考察を行うべく、数理モデルを構築しました。独学での言語習得でしたが、実験結果を大局的に予測できるモデルを完成させることができ、実験と計算、双方の観点からより深い考察が行えるようになりました。 続きを読む
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Q.
最後に、このインターンシップへの意気込みを記載ください。
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A.
私は貴社での研修で、大学で培ってきた化学工学の知識や技術をフルに活用し、今までにない【新しい価値の創出】に挑戦したいです。私は、研究で、実験系の再現性の低さに影響を与える要因を追究し、再現性を安定化させることができました。この経験で培った「課題解決力」が社会で、どれほど通用するのか挑戦したいと考えています。研修を通して、専門分野の異なる他のインターン生の方々と積極的に議論を重ね、異分野の知を融合させることにより、幅広い視野や柔軟な発想力が獲得でき、自身を磨ける貴重な経験が行えると確信しています。また、企業で働く研究者と現時点での自分自身とのギャップを把握し、今後の自己の成長に役立てる所存です。 続きを読む