22卒 インターンES
研究開発職
22卒 | 同志社大学大学院 | 男性
-
Q.
何を専門にどのような研究をしていますか。または、学業で主に取り組んでいる内容は何ですか。※(500文字)
-
A.
私は化学工学を専門とし、新規の白金ナノ粒子合成プロセスの確立を目標に研究を行っています。金属ナノ粒子は表面効果によってバルク金属とは異なる性質を有し、触媒や半導体などの分野への応用が期待されています。なかでも、白金ナノ粒子は触媒作用に加え、抗酸化作用があることから、健康食品や化粧品成分としても使われています。しかし、ナノ粒子は熱力学的に極めて不安定であり、その表面積を小さくしようと凝集する傾向にあります。このため、一般的な粒子合成法は、分散剤として界面活性剤や有機溶剤が用いられるので、環境負荷が大きいプロセスになりがちです。そこで、ゼリーの材料として用いられているゲルを用いた粒子合成法に着目しました。我々の粒子合成プロセスには、「反応拡散という簡易な操作のみで特定の位置に粒子が形成される」ことや、「水や寒天などの環境負荷の小さい材料だけで粒子を形成させることができる」といった利点があります。本プロセスは従来の粒子合成法に比べてより簡便で低コストであるため、粒子形成メカニズムを解明し、粒子のサイズや形状の制御が可能になれば、新たな粒子合成プロセスの確立が期待できると考えています。 続きを読む
-
Q.
そのテーマに取り組んだ理由を教えてください。※(400文字)
-
A.
私がこのテーマに取り組んだ理由は以下の二点です。一点目は、研究を通して環境問題の解決に貢献したいと考えたからです。従来の粒子合成法は、環境負荷が大きいという課題があります。しかし、本テーマは、水や寒天などの材料だけで粒子が合成できるため、環境調和型の合成プロセスの開発が行えることに魅力を感じ、選定しました。二つ目には、非線形科学の分野で100年以上にわたり、研究され続けているリーゼガング現象の解明に挑戦したいと考えたからです。リーゼガング現象とは、ある電解質を含むゲルに、その電解質と反応して沈殿を生じるような別の電解質溶液を一方拡散させると、ゲル中に粒子の析出帯(バンド)が飛び飛びに形成される現象のことをいいます。特に、白金でのリーゼガング現象は前例がなく、未知な部分が多いことに興味が惹かれました。化学工学的視点から考察を深め、難題なテーマに挑むからこそ、得られるものが大きいと考えました。 続きを読む
-
Q.
上記の中で、自分で工夫したことは何ですか。※(300文字)
-
A.
本研究において、バンドの再現性の低さが課題とされていました。この課題解決が今後の定量的な評価に一貫性を保つ上で、急務であると考え、要因追究を行ってきました。当初、バンド形成に影響を与えると予想される要因は複数存在したので、各諸要因について検討し、少しずつ実験方法の改善を行いました。これは今後、同じ課題や状況に直面しないためにも、実験系の基盤づくりを徹底することが第一であると考えたからです。この取り組みにより、再現性が大幅に向上し、安定した実験を行えるようになりました。また、VBAを用いて、本系の数理モデルを構築しました。現在は、計算速度を向上させるためにC++の習得に尽力しています。 続きを読む
-
Q.
パナソニックのインターンシップで挑戦したいことを教えてください。※(200文字)
-
A.
今まで培ってきた化学工学の知識が現場でどこまで活かすことができるかを試したいと考えています。貴社の優秀な社員の方々と積極的に議論を重ねながら製品開発を経験するなかで、化学工学を専門としてきた私が、貴社で活躍できる場を見つけていく所存です。また、企業ならではの課題解決を経験することにより、自分にどのような考え方やスキルが不足しており、今後どのように取り組むべきかを明確に認識したいと考えています。 続きを読む
-
Q.
パナソニックのインターンシップに期待することを教えてください。※(200文字)
-
A.
研修を通して、化学工学を基本軸として活躍する自身の姿を具体的にイメージしたいです。貴社は、分野を横断した革新的な技術の組み合わせにより、幅広い事業領域を有されております。その環境に身を置くことで、分野にとらわれない柔軟な発想が得られ、自身の思考の幅が広がると期待しています。また、貴社のモノづくりに対する風土を体感することで、企業研究者と自身とのギャップを把握し、今後の自己の成長に役立てたいです。 続きを読む