日本銀行の本選考における、説明会の参加からWebテスト、エントリーシート、面接、内定までの選考内容や注意すべき点などを公開しています。面接の実施時期や評価されたと感じたポイントなど先輩のアドバイスを見て、選考対策に役立ててください。
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2021卒日本銀行のレポート
公開日:2020年7月16日
選考概要
- 年度
-
- 2021年度
- 結果
-
- 内定入社
- 職種
-
- 総合職
投稿者
選考フロー
企業研究
私は法学部だったので経済や金融の知識を問うような質問はそれほど厳しくありませんでしたが、最低限日本銀行の仕事やニュースには目を通しておくとよいと思います。私が準備したのは、①日銀法改正の経緯、②日銀のこれまでの金融政策(ざっくりと)、③新型コロナウィルス対応のための措置です。面接で聞かれたのは主に③でしたが、過去の選考体験記では①②も聞かれているため重要です。いくつか日銀に関する本を読んでおきました。非経済学部の方には、日銀の沿革については鯨岡仁『日銀と政治 暗闇の20年史』朝日新聞社、基本的な金融政策については湯本雅士『金融政策入門』岩波新書がおすすめです。インターン参加も仕事内容についての理解に役立ちました。
志望動機
私が日本銀行を志望する理由は、この国の中央銀行として「物価安定」と「金融システムの安定」を使命とするそのありように惹かれたからです。日本は他の先進諸国に先駆けてデフレに直面した国ですが、その最前線で日本銀行が打ち出してきた金融政策は必ずしもこれまでの常識にはそぐわないものもあり、その政策を実行する過程では常に状況を正確にとらえ、何が適切かをとらえる分析力や思考力が問われる仕事だと考えています。また、バブル崩壊やリーマンショックなどの金融危機においても常にその最前線でこの国の経済の安定を図るその姿勢に強く共感しました。日本銀行職員一人一人が自らの仕事に誇りをもって働いていることや、議論において相手と目線を合わせながら常に話を引き出そうとする誠実さを実感できたことも志望度を高めることに繋がりました。
エントリーシート 通過
- 実施時期
- 2020年03月
- 通知方法
- 電話
- 通知期間
- 3日以内
ESの内容・テーマ
日本銀行の志望理由、学生時代頑張ったこと
ES対策で行ったこと
ESで落ちることはほとんどないが、日本銀行の業務理解や自分が手掛けたい仕事、自らの問題意識などが伝わるように意識した。
リクルーター面談・人事面談
- 形式
- 学生不明 面接官不明
- 面談時間
- - -
- 実施時期
- 2020年04月
1次面接 通過
- 実施時期
- 2020年05月
- 形式
- 学生1 面接官2
- 面接時間
- 60分
- 面接官の肩書
- 不明
- 通知方法
- 電話
- 通知期間
- 1週間以上
評価されたと感じたポイントや、注意したこと
社会情勢に対する関心の高さと、議論をする力が評価されたと感じる。日銀に関係する話題でなくてもいいので、しっかりとクリティカルな意見を言えるかが勝負である。
面接の雰囲気
審議役との面接を1対1で30分×2回。いわゆる本店面接であり、厳しいリクルーター面談をくぐり抜けた先の最大の鬼門。とはいえ面接官は優しいので、心配しなくてよい。
1次面接で聞かれた質問と回答
国際協調は今後どうなっていくのか。
中央銀行に関する事例でもよいし、それ以外でもよいとのことだったため、あえて私は両方の事例を挙げた。中央銀行に関しては、各国経済・金融のクロスボーダーなつながりを指摘したうえで、リーマンショック時のスワップ協定を例に取ながら、各国政府・中央銀行が金融政策を決定していく過程で協調していく傾向は今後強まると述べた。一方で、中央銀行とは関係ない話題として、途上国にコロナウィルスの感染が拡大していく中で、財政難に直面した途上国政府が自国の独自ルールでデジタル課税に踏み切ったため、昨年のG20で合意された国際的な枠組みを逸脱するとの先進国からの批判を免れない状況になっていることにも触れ、ウィルスがもたらす世界の分断について論じた。
検察庁法改正の是非についてはどう思うか。
検察官を含めた公務員全体の定年延長そのものは高齢化社会に対応するための措置として必要であるが、問題の本質は定年延長の判断につき内閣が関与することとした特別条項の存在であると指摘した。そのうえで、検察という準司法的行政機関に対して内閣が一定以上関与することには慎重でなければならないとした。一部の論調では、検察庁が起訴特権を独占していることに注目し、このように権力を独占している検察庁の暴走を食い止めるために内閣の関与が必要であるとの主張が見受けられるが、検察の起訴特権独占の問題については、検察審査会において検察官以外であっても一定の条件下で起訴を行えるようにする制度作りがなされているため、検察審査会の制度強化という文脈で議論すべきであって、定年延長とは関係ないと論じた。
最終面接 通過
- 実施時期
- 2020年05月
- 形式
- 学生1 面接官1
- 面接時間
- 60分
- 面接官の肩書
- 人事課の責任者
- 通知方法
- 電話
- 通知期間
- 3日以内
評価されたと感じたポイントや、注意したこと
わりと当たり前のことしか聞かれないので落ち着いて答えることが重要である、そのうえで、日銀への志望度の高さを積極的に示していくことが合格の鍵である。
面接の雰囲気
人柄や志望度に関する質問が多かった。面接の雰囲気は非常に穏やかだが、こちらの受け答えに対してあまり反応を示さないで次の質問に移るので、やや圧迫感があるかもしれない。
最終面接で聞かれた質問と回答
これまでの選考で日銀の志望度はどうなったか。
志望度が上がったとしか答えられない質問である。選考の過程で日本銀行職員の思慮深さや視野の広さ、また相手の意見を真摯に聞く姿勢などを強く感じることができたため、このような人と一緒に働きたいとの思いを強くしたと答えた。私は人の話を真摯に聞くことができる人間こそ最も優秀であると考えており、日本銀行職員にそのような特質が備わっているのは、官庁のように法律を作って規制するような立場ではなく常にin the marketの存在として市場関係者と目線を合わせて幅広く意見交換する必要があるからではないかと指摘したら、面接官は深くうなずいていた。リクルーター面談を通じて、何を言ったら相手の受けがいいかを探ることが重要である。
どの部署で働きたいか。
金融政策のまさに実行面に携わることができる金融市場局に興味があると答えた。日本銀行が量的緩和政策に踏み切って以来、市場調節の現場に求められるオペレーションの種類や複雑さは格段に上がっており、私もそのような政策の実行に携わることで市場参加者の動きなど経済のダイナミックさに触れてみたい、と。これに対し面接官は、総合職の場合だと部署異動も頻繁にあるがそれは大丈夫かと聞いてきたので、問題ないと答えた。その理由として、金融政策の実行だけでなく金融政策の企画立案や、金融機関のモニタリング、決済に関する制度構築など中央銀行でしかできない仕事に幅広く触れることで、経済金融を多面的に理解し、それがセントラルバンカーとしての思考の深さと視野の広さを担保すると述べた。
内定者のアドバイス
内定後の企業のスタンス
内定を出す前に、何回も他者の内定をすべて断ったか、官庁訪問も含めて就職活動を今後行わないかをしつこく聞かれた。
内定に必要なことは何だと思うか
やはりなんだかんだ言って東大であると非常に有利だと思う。一方で、経済学部でなくても十分に内定は狙える。むしろ、非経済学部の方が込み入った金融の知識などを問われないので、選考は楽かもしれない。面接官は割と幅広い切り口から質問してくるので、常に自分のフィールドで戦えるように意識しておくとよい。また、勉強についての質問は多かった。どんなことを勉強しているのか、なぜ興味があるのかなどをしっかり整理し、いくつかのトピックで議論できるようにしておくとよい。
内定が出る人と出ない人の違いは何だと思うか
選考の序盤では思考力と視野の広さが見られている。ここでは幅広いトピックについて自分の意見を持ち、面接官と積極的に議論できないと次には進めない。選考後半では日銀の業務理解と志望度の高さが見られている。事前にしっかりと理解を深め、なぜ官庁ではなく日銀なのかなど説明できるようにするのが重要。
内定したからこそ分かる選考の注意点
面接では話の流れでどんどん新しいトピックが提示され、それについて常に意見を求められるので、不用意に自分が自信のない分野に言及しない方が良い。ありきたりな意見ではなく、独自の視点が提示できると面接官も楽しそうな顔をする。
内定後、社員や人事からのフォロー
内定者懇親会があった。ちなみに、官庁訪問にかぶせてくる。
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日本銀行の 会社情報
会社名 | 日本銀行 |
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フリガナ | ニッポンギンコウ |
設立日 | 1882年10月 |
資本金 | 1億円 |
従業員数 | 4,620人 |
売上高 | 3兆7602億6622万7000円 |
決算月 | 3月 |
代表者 | 黒田 東彦 |
本社所在地 | 〒103-0021 東京都中央区日本橋本石町2丁目1番1号 |
電話番号 | 03-3279-1111 |
URL | https://www.boj.or.jp/ |
採用URL | https://www.boj.or.jp/about/recruit/fresh/index.htm |