【未知の金融世界へ】【21卒】日本政策金融公庫の夏インターン体験記（文系/総合職）No.10436（京都大学/男性）（2020/7/15公開）

公共性の高い組織で働きたいという思いがあり、公務員以外の選択肢を調べるうちに政府系金融機関の存在を知り、面白そうだと思いエントリーした。自分は経済学部や商学部ではなく、金融の知識に疎かったため知識をつけるという意味でも有用だと思いエントリーした。

エントリーシートのみでの選考だったため、特別な対策はしていない。強いて言えば、エントリーシートの設問を見ても「政府系金融機関に興味がある」ということが非常に重視されていると考えたため、民間の銀行や証券との違いは事前に調べた上でエントリーシートを書いた。

国民生活事業・農林水産事業・中小企業事業それぞれについて融資体験をする

1日目にやったこと

最初に日本政策金融公庫の概要説明や社会的な意義、融資とは何かについて簡単に説明があった。その後、国民生活事業・農林水産事業・中小企業事業の３つのセクターについてそれぞれ資料を読み込んで融資体験をした。

人事部の職員３名

特になし

「定量的な評価だけではなく定性的な部分も見ることが銀行では重要だ」というフィードバックが印象的だった。融資の可否は財務状況のみで決めるのではなく、オーナーの事業にかける思いや家族の状況など、複合的に考えて決めるのだという話を聞いて、融資の難しさを思い知った。

金融について全く知識がない中で、「何年以内に返済する予定で何万融資をする」という具体的な数値までグループで決めなければならなかったため、知識不足が原因で苦労した。グループのメンバーも特に金融に詳しい方がいなかったため、「このくらいだろう」という曖昧な判断で結論を出さざるを得なかった。

日本政策金融公庫の社会的使命について理解できたのが良かった。政府系金融機関は基本的に利益だけを求める組織ではないが、特に公庫は財務省出資100パーセントであり、法律上リスクを取れない民間とは異なり困難な人を真に助けることができるという点を力説しておられたのが印象的だった。

人事の方も会社について詳しく知らないという前提でお話をしてくださるため、特別準備をする必要はないと感じた。

融資体験をした後に、最後に職員の方との座談会が比較的長い時間設けられ、そこでキャリアパスや働き方についてお話を聞くことができ、自分が入社した場合どのように働くのかを具体的にイメージすることができたため。また、融資業務についてかなりの時間を割いてグループワークをする過程で業務についての理解が深まったと感じるから。

融資業務についてのグループワークを通じて金融や融資について多少なりとも理解を深めることができ、また、公庫の社会的意義についても社員の方から直接聞くことができたため、知識面で他の学生に対して優位に立てたと思い、内定が出るかもしれないと思った。

志望度は少し上がった。公庫の社会的な意義を知り、民間の金融機関では助けられないような事業者を救うことができるという公的な役割に魅力を感じたため、志望度は上がった。ただし、業務内容がコーポレートをのぞいて全て融資であり、40年間続けていく仕事で融資ばかりするという点には疑問を感じた。

インターンシップによる明確な優遇はないと思う。ただし、直接的な優遇はないが、知識面で優位に立てたり社員さんの雰囲気を肌で感じて面接での空気感に活かせるという点では間接的に有利になるのではないか。

元々は官僚になりたいと思っており、民間は公共性の高いインフラ業界に絞って就職活動をしようと考えていた。また、その中でも「人々の当たり前の暮らしを守ることができる仕事」に拘っており、省庁では国土交通省や環境省、防衛省および厚生労働省などを検討していた。民間企業では、電力業界やガス業界、鉄道業界などを検討していた。政府系金融機関も広く考えれば当たり前の生活を支えているという見方もできるため、候補にあった。

このインターンシップや同時期にあった他社のインターンシップへの参加を通じて、「公共性の高い仕事」「競争が激しくなく、協力しあって仕事ができること」が自分の中で重要だと考えるようになった。公共性が高いという点意外にも社員さんの雰囲気を見るようになり、成果主義の会社よりもある程度年功序列で協力しあえる風土のある組織に入りたいと思うようになった。