22卒 本選考ES
意匠設計
22卒 | 早稲田大学大学院 | 男性
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Q.
志望動機について
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A.
私は、鉄道を軸として地域社会の歴史と将来の双方を見据えた建築設計に携わりたいという思いから、今回貴社を志望しました。 貴社の実績を拝見した際、高輪ゲートウェイ駅など次世代の鉄道駅のあり方を社会に提案する建築を手掛けているだけではなく、東京駅丸の内駅舎や鉄道博物館など、鉄道がこれまでの歴史の中で培ってきた象徴性にも光を当てた設計を行なっていることに強い魅力を感じました。 私はこれまで、近現代における建築と社会の関連性を専門として研究をしてきました。さらに研究や趣味として国内外を旅した際、地域や時代ごとに鉄道駅舎が千差万別であることに驚き、日本や台湾の鉄道駅舎に関する研究を始めました。この研究を通して、私は改めて人々の暮らしに深く根差した駅舎の魅力を実感しました。 鉄道駅の魅力は、その街の顔として地域で過ごす全ての人に価値を提供することができ、なおかつ人々の日常と非日常の双方に関わることができる点であると感じます。就職活動においては、そのような鉄道駅を軸として今後も建築に関わっていきたいという考えが強まりました。駅を中心に多様な建築を手掛けている貴社で働くことにより、自分自身もこれまでの学びを生かしながら更に成長していけると感じました。 続きを読む
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Q.
自己PRをしてください
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A.
私は常に、興味や疑問を感じたことに対して自分自身でその場を訪れて確認し、地域に住む人々や分野の先人に直接会って話を聞き、最終的には成果や経験をまとめて発表し批評を受けるという一連の流れを心がけています。 この姿勢のもと学生時代には、異国との間を往復しながら調査や研究に励みました。日本国内の建築や都市を研究やアルバイトを通して学ぶ傍ら、台湾を訪問しての現地研究者との意見交換や、カンボジアでの都市保存・防災支援プロジェクトへ参画し、その成果を論文やシンポジウムを通して発表してきました。 これらの活動は一つの物事を多面的に見る練習になっただけでなく、日程など慎重な段取りが不可欠なものであり、計画力を身につけることにも繋がりました。研究への意欲的な姿勢が評価され、大学院では建築学奨学生に選出されました。 また多様な文化や生活への関心を原動力として、学業以外でも同じく国内・世界各地への渡航を繰り返しました。 趣味としては学生時代に写真展「萍逢鉄路」(Sony Imaging Gallery GINZA、2018年)を開催するなど、鉄道とその周りにある営みにフォーカスし続けてきました。現在では同題名の連載紀行文を雑誌上に寄稿し、日本や海外の歴史や文化と、その土地での鉄道の在り方を重ね合わせる文章を綴り続けています。 加えて就職活動ではこれを機会に今まで知り得なかった職業や社会にも触れたいという思いから、商社やメーカー、運輸、メディアなど建築業界以外の企業のインターンにも積極的に参加し、必要とあれば東京から遠出をして見聞を広めました。 研究や学業を通して培った姿勢と、趣味・就職活動で身につけた経験の双方を、就職後も活かしていきたいと考えています。 続きを読む
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Q.
今後あるべきJR東日本の関連施設について、あなたの考えを記入してください
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A.
私は鉄道や鉄道駅が、地方都市や村落における共同体維持のためのインフラとして今後重要性を増していくであろうと考えています。 現在日本では、地方部の過疎化が問題となっています。人口減少や高齢化により、地域毎での公共サービスを維持できなくなるケースは今後ますます増加すると予想されます。東日本においてローカル線を多数保有するJR東日本にとっても、地方の衰退は乗客減少に繋がる大きな課題であると考えられます。 私は、このような状態にある地方の町村においては、鉄道駅が地域社会をバックアップしていく存在になることが望ましいと考えています。一例として、地方自治体や医療機関、運送業者などと連携し、各サービスを担うスタッフが曜日や時間を定めて地方の鉄道駅を巡回することが考えられます。鉄道駅はそれぞれ週に一度程度、行政上の手続きや簡易な健康診断、宅配便の受け渡しなどを行う場として活用されていくという提案です。 このように、鉄道駅が日常的に地域の人々の集う拠点になることは、自動車移動が定着している地方の町村において鉄道利用を促進することにも繋がります。また日頃から駅を中心とした自助・共助・公助の体制を築いておくことは、大地震などの災害時に駅を通して安否確認や情報共有を行い、支援要員・物資を届けるといった非常時への備えとしても有効です。 そして何より、駅に行けばそこに自分以外の誰かがいるということは、いち鉄道利用者として非常に魅力的なことです。 この構想を実現するためには地方駅・無人駅について、空間や管理のあり方を再度考え直していく必要があります。しかし、地方部における生活を駅周辺に再編成し、地域と鉄道が一体となって再び活性化していく策を考えることは、JR東日本にとっても日本全体にとっても非常に重要なことであると感じます。 続きを読む
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Q.
あなたが設計を通して実現したいことをご記入ください
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A.
私は設計という仕事を通して、首都圏から地方あるいは海外の町にまで、鉄道関連施設を通して地域生活の向上に貢献したいと考えています。特に実現したいことは、都市部のターミナル駅で採用されるような優れた意匠や最新の災害対策を、地方の小規模な駅にまで反映させていくということです。 首都圏や各地方のターミナル駅においては、歴史的な背景と創造的なデザインを組み合わせた意匠の駅が設計され、かつ駅舎が災害時の防災拠点として作用するような事例が増えています。このような事例の成功点を学び、人口規模の小さい町や村の鉄道駅への費用対効果などの導入可能性を検討し、実施設計に繋げていきたいという願いがあります。 私が大学院において、研究テーマの一つとして戦前の台湾における鉄道駅舎を扱いました。この当時の台湾の駅舎は、地方の小規模な駅でありながら当時最新の総コンクリート造が導入され、駅舎自体が地域の近代化を象徴するような存在でした。 現代においても、都市部だけでなく地方の駅のひとつひとつが、その町や村のより良い新しい暮らしを表象するような存在になり得ると私は考えています。そして、そのような駅舎を設計していきたいということが、私の将来における希望です。 続きを読む