【未来志向の研究者】【18卒】ＳＢＩホールディングスの総合職の本選考体験記 No.2600（大阪大学大学院/男性）（2017/12/8公開）

　自分自身の回答に対して、人事の方は「なぜ〜ですか」「なぜ〜と考えたのですか」と質問することが多かったです。そのときに、冷静に考え直し「なぜなら〜」という形でしっかりと理由を示すことができたのが評価されたポイントだと思っています。もしそのときに、答えることができなかったり、誤魔化したりすれば、マイナスイメージを与えることになっていたと思います。

個室で人事の方と一対一で行なった。人事の方は、物腰がやらかく、こちらが話しがしやすいように気を使っていたように思える。「なぜ」という問いで質問されることが多く、考える時間が多かったが、人事の方はゆっくりと落ち着いて対応していただけました。

どうして大学院に進学をなさったのですか

大学生の卒業論文で、私はアメリカの哲学リチャード・ローティを取り上げました。論文を書き上げること自体は、一種の面白さがあって、苦ではありませんでした。論文も先生方に認められ、優秀論文にも認めていただけました。しかし、自分の中では納得できないところがありました。というのは、誰よりもローティに詳しくなろうと思い論文を書き始めましたが、彼は多作な人で、私が読むことができた論文は氷山の一角でした。また日本語に翻訳されたものしか手を出すことができませんでした。そのため、自分中で「全体の一部だけを読んで、ローティを理解したと言ってよいのか」と思いはじめました。その心残りが、「もっとローティについて研究したい」という思いとなり、就職活動ではなく大学院に進学することを決めました。

大学院に進学した結果、あなたがしたかったことはできましたか

　私がしたかったことは、ローティのさらなる研究です。そのために、ローティに詳しい教授のもとに身を置き、研究をしています。少なくとも、大学生時代の自分と比較すれば、今の私の方が成長していると思います。実際に、当時は日本語の著作しか読んでいなかったですが、いまは英語の原文にも目を通しています。修士論文も英語の原著をもとにして書き上げることになるでしょう。また、私の中でローティに対する理解が変化しているのも感じています。それらの点から、ローティのさらなる研究をすることはできたと思っています。ただ、まだまだ読めていないものや理解できていないところもあります。残りの大学院生活、謙虚に研究に打ち込んで、修士論文を書き上げ、卒業したいと思っています。

社長は、その道の専門家でもあるので専門用語で飛び出すときもあります。その用語や知識を知っている場面では、自信をもって答えることもでき、評価されるような回答が示せたと思います。しかし、金融や政治に疎いと質問の意味がわからない可能性もあるので、志望する方は常識の範囲でよいので経済、金融ワードの確認をしておきましょう。

社長がメインで質問する形式。大きな机を挟んで、片側に社長と人事の方が二人、反対側に学生が座る。社長は常に淡々と質問をするので、雰囲気としては冷たく、学生もみんな緊張をしている様子であった。

君たち、なぜ会社を立ち上げようと思わないのかね。

　私も他の人と同じように、会社を立ち上げたいと思ったことがありません。多くのベンチャー企業が廃業しているデータを見ると、ますますそのように思います。そのため、このように就職活動を行なっております。私は、ビジネススキルもマナーも全く知らない素人です。また企業が何であるのかも知りません。そのため、自分で会社を立ち上げるのは、現実的な話ではないとも考えています。将来、会社を自分で立ち上げることも考えたことがないです。ただ、多くの仕事を積み重ね、多くを知ることで、自分でやりたいと思えば会社を立ち上げたいです。そのためにも、いまは社員として会社で働き、社会のありかた、企業のありかた、人間としてのありかたを学び、会社に貢献できる人間になりたいと思っています。

トランプ大統領をどのように評価するか

政治家や大統領を評価するというのは、どういうことかと考えてみると、一つ目安として挙げられるのは「言ったことを実現したのか」という点です。トランプは、問題含みの発言を多くしてきました。たとえば、アメリカとメキシコの間に壁を作る、イスラム教徒を入国させないなど。そのマニュフェスト自体が問題であるかどうかは、置いておくにしても、彼はそれを実行に移せていません。イスラム教徒に対する政策は、アメリカの裁判所がNOを突きつける形になりました。メキシコとの間に壁を作る件は、その経費をどこから調達するのかが解決していません。トランプは、メキシコに払わせるつまりですが、メキシコは応じないでしょう。そうすれば、壁を築くことも頓挫します。すると、彼は有言実行でないといえます。これは政治家として、マイナスだと思います。よって、私はトランプを悪く評価いたします。